38 / 87
32.威圧
しおりを挟む
ノック音に長谷川と顔を見合わせうなずき合う。
「どうぞ。」
「失礼。」
若い男の声が聞こえ、入ってきたのは、蒼紫だった。
「蒼紫」
緊張の中にあった事もあって気がつけば蒼紫の胸に飛び込んでいた。
「弥生お待たせしてすみません。」
首を横に振るがふと気づく、蒼紫とここで待ち合わせなんてしてないから、”待たせた”と言うのはおかしい。
蒼紫を見上げると同事にしゃがれた声が聞こえた。
「おい、さっさとどけ!」
蒼紫が弥生を抱えて横にどけると入ってきたのは杖をついた老人だった。
部屋の中を見回すと杖をカツンと強く打ち付けた。
「麗華はどこだ!?」
誰かと問う必要もなく、それは、麗華の祖父だった。
「えっと?」
「お前だろう!どこに隠した!?」
目が合った瞬間だった。
「っあぁぁぁ」
容赦なく威圧感を浴びて体が緊張に痛くなる。
蒼紫はさっと弥生を抱き込んだと思うと威圧感はなくなっていたが、「うぅぅぅ」と、うめき声が聞こえた。
「一体、何をしてくれてるんです。」
「きっ、貴様こそ老体に容赦なく威圧をたたき込みおって。」
蒼紫の胸から離れ長谷川に椅子に腰掛けさせてもらう。
蒼紫の威圧なんて感じなかったのに砂紋のおじいさんはなにを言ってるんだろう。
「何が起こったの?」
「西園寺様が砂紋の祖父君の威圧を緩和して、その上で祖父君に一瞬だけ威圧を放ちました。」
「そんなこと可能なの?」
「私もはじめて見ました、特定の一人に対してだけ威圧を放つなんて。」
威圧は水紋の様にひろがり周囲の人間に影響を及ぼす。
それが一般的で、特定の人間めがけて威圧を放つなんて、ましてや他のアルファの威圧を消すなんて事はたくさんのアルファに会っている弥生も聞いたことがない。
「威圧を他者に理由もなく放つのは違法行為ですよ。」
「理由ならあるわっ!」
蒼紫は弥生の横の椅子をもっと弥生に近づけると肩を抱き自分の肩に首をもたせかけさせた。
一瞬だけ額に触れた唇の温かさとふわりと香る新緑の香りに心が落ち着く。
「理由とは?」
「そいつが麗華を連れ出したことはわかっとる!」
「おや、麗華さんは誰かに連れ出されるようなかたですか?先程聞いた話ではとても誰かにそそのかされるような方ではなかったようですが。」
「はっ、オメガはフェロモンで人を操る!そいつに操られて連れて行かれたにきまっとる。」
「砂紋さん、あまり馬鹿な事は言われない方がいい。」
「なんじゃと!」
「オメガが人を操るなどというのは非現実的で科学的にも違うと言うことが発表されています。まさか、そんな馬鹿な事を信じていらっしゃると?」
「他に説明がつかないわ!せっかくわしがよいアルファを見つけてやったというのに!」
「ベータとアルファの政略結婚はうまくいかない事が多いようですし、賢明な判断では?」
「若造が貴様のようにオメガだけでなくベータにまで舐められているようなアルファにいわれたくないわ!」
これには弥生がムカついた。
何にも知らないような人に蒼紫を非難されたくない。
「蒼紫は舐められているわけじゃありません。」
「アルファの威圧に耐えられんオメガが口を開くな!」
砂紋祖父が再び威圧を放ったが、まるで威圧なんて存在しないかのように凪いでいた。
威圧を放った砂紋祖父自身も何が起こったかわかっていないようだった。
「砂紋さん、少々落ち着いてください。いっておきますが威圧をこれ以上むやみに放つようなら拘束させていただきますよ。」
「ふん、威圧なんぞ耐えられん方が悪いんじゃ。」
「何をおっしゃってるんです、麗華さんはベータです。もし、この部屋に隠れていたとして威圧に当たられていれば意識を失いかねない、それでもいいと?」
砂紋祖父は鼻を鳴らし馬鹿にしたように「そんな育て方はしとらんわ。」と言った。
その言葉に空気がピリッとする。
「どういうことです?」
「あれにはアルファの威圧に耐えられるように幼い頃から訓練を受けさせた。それがあるから、アルファ相手でも渡り合えるようになったんじゃ。」
「アルファの威圧に耐えられると?」
「そういっとるじゃろう!」
長谷川が「なんという、ひどいことを。」と呟いたのを聞き逃さなかった。
「ひどい事ってなんです?」
「いえ。」
「長谷川さん。」
「それは……。」
「弥生、聞かないほうがいい。」
「いえ、聞かせて下さい。」
「フン、お前さんの様な貧弱なオメガには無理じゃがな!」
蒼紫がじろりと祖父を睨んで黙らせる。
「蒼紫、きかせて。」
じっと蒼紫の目を見ていると諦めたのか嘆息した後、話し出した。
「弥生、アルファの威圧に耐えられるようになるには、威圧に徐々にならしていく方法しかありません。」
「威圧をずっと浴び続けると言うこと?」
下手をすれば死に至る威圧を?
威圧は圧迫を受けたような息苦しさがあり、体の弱い人間は呼吸困難になったり、下手をすれば心臓発作を誘発したりする。
だからこそ、アルファの威圧はよほどの理由がない限り人に向けてするものじゃないし、厳しく規制されている。
それをこの人は幼い麗華さんにしていた?
「あなたは人をなんだと思っているんですか。」
声が怒りで震えるのが止められない。
「ふん、麗華は感謝しとるだろうよ、あれの病院が大きくなれたのは対等にアルファと渡り合ってきたからじゃ。」
違う、麗華さんが作り上げた医療と美容手法を融合させたことが高く評価されたんだ。
麗華さんの努力をまるで自分が導いたようにいうこの老人の言葉を麗華さんは今までどんな気持ちで聞いていたんだろう。
「まぁ、あれで多少傷はついたがそれすら受け入れるアルファを探し出したわしに感謝するだろうよ。」
「傷?」
「アルファと違い体は軟弱じゃからな、気を失うたび起こしてやったのよ。この杖でな。」
「ひ、酷い。」
「何が酷いじゃ、多少背中に傷が残ったくらいで、感謝されこそすれ、非難される覚えはないわ。」
この人は本気で言ってるんだ。
本気で正しいと思ってるんだ。
「それに、そんな小さいことを気にせんアルファを用意してやったんじゃ、なんの文句がある。」
それが、どれほど残酷な事かこの人はわからない。
「どうぞ。」
「失礼。」
若い男の声が聞こえ、入ってきたのは、蒼紫だった。
「蒼紫」
緊張の中にあった事もあって気がつけば蒼紫の胸に飛び込んでいた。
「弥生お待たせしてすみません。」
首を横に振るがふと気づく、蒼紫とここで待ち合わせなんてしてないから、”待たせた”と言うのはおかしい。
蒼紫を見上げると同事にしゃがれた声が聞こえた。
「おい、さっさとどけ!」
蒼紫が弥生を抱えて横にどけると入ってきたのは杖をついた老人だった。
部屋の中を見回すと杖をカツンと強く打ち付けた。
「麗華はどこだ!?」
誰かと問う必要もなく、それは、麗華の祖父だった。
「えっと?」
「お前だろう!どこに隠した!?」
目が合った瞬間だった。
「っあぁぁぁ」
容赦なく威圧感を浴びて体が緊張に痛くなる。
蒼紫はさっと弥生を抱き込んだと思うと威圧感はなくなっていたが、「うぅぅぅ」と、うめき声が聞こえた。
「一体、何をしてくれてるんです。」
「きっ、貴様こそ老体に容赦なく威圧をたたき込みおって。」
蒼紫の胸から離れ長谷川に椅子に腰掛けさせてもらう。
蒼紫の威圧なんて感じなかったのに砂紋のおじいさんはなにを言ってるんだろう。
「何が起こったの?」
「西園寺様が砂紋の祖父君の威圧を緩和して、その上で祖父君に一瞬だけ威圧を放ちました。」
「そんなこと可能なの?」
「私もはじめて見ました、特定の一人に対してだけ威圧を放つなんて。」
威圧は水紋の様にひろがり周囲の人間に影響を及ぼす。
それが一般的で、特定の人間めがけて威圧を放つなんて、ましてや他のアルファの威圧を消すなんて事はたくさんのアルファに会っている弥生も聞いたことがない。
「威圧を他者に理由もなく放つのは違法行為ですよ。」
「理由ならあるわっ!」
蒼紫は弥生の横の椅子をもっと弥生に近づけると肩を抱き自分の肩に首をもたせかけさせた。
一瞬だけ額に触れた唇の温かさとふわりと香る新緑の香りに心が落ち着く。
「理由とは?」
「そいつが麗華を連れ出したことはわかっとる!」
「おや、麗華さんは誰かに連れ出されるようなかたですか?先程聞いた話ではとても誰かにそそのかされるような方ではなかったようですが。」
「はっ、オメガはフェロモンで人を操る!そいつに操られて連れて行かれたにきまっとる。」
「砂紋さん、あまり馬鹿な事は言われない方がいい。」
「なんじゃと!」
「オメガが人を操るなどというのは非現実的で科学的にも違うと言うことが発表されています。まさか、そんな馬鹿な事を信じていらっしゃると?」
「他に説明がつかないわ!せっかくわしがよいアルファを見つけてやったというのに!」
「ベータとアルファの政略結婚はうまくいかない事が多いようですし、賢明な判断では?」
「若造が貴様のようにオメガだけでなくベータにまで舐められているようなアルファにいわれたくないわ!」
これには弥生がムカついた。
何にも知らないような人に蒼紫を非難されたくない。
「蒼紫は舐められているわけじゃありません。」
「アルファの威圧に耐えられんオメガが口を開くな!」
砂紋祖父が再び威圧を放ったが、まるで威圧なんて存在しないかのように凪いでいた。
威圧を放った砂紋祖父自身も何が起こったかわかっていないようだった。
「砂紋さん、少々落ち着いてください。いっておきますが威圧をこれ以上むやみに放つようなら拘束させていただきますよ。」
「ふん、威圧なんぞ耐えられん方が悪いんじゃ。」
「何をおっしゃってるんです、麗華さんはベータです。もし、この部屋に隠れていたとして威圧に当たられていれば意識を失いかねない、それでもいいと?」
砂紋祖父は鼻を鳴らし馬鹿にしたように「そんな育て方はしとらんわ。」と言った。
その言葉に空気がピリッとする。
「どういうことです?」
「あれにはアルファの威圧に耐えられるように幼い頃から訓練を受けさせた。それがあるから、アルファ相手でも渡り合えるようになったんじゃ。」
「アルファの威圧に耐えられると?」
「そういっとるじゃろう!」
長谷川が「なんという、ひどいことを。」と呟いたのを聞き逃さなかった。
「ひどい事ってなんです?」
「いえ。」
「長谷川さん。」
「それは……。」
「弥生、聞かないほうがいい。」
「いえ、聞かせて下さい。」
「フン、お前さんの様な貧弱なオメガには無理じゃがな!」
蒼紫がじろりと祖父を睨んで黙らせる。
「蒼紫、きかせて。」
じっと蒼紫の目を見ていると諦めたのか嘆息した後、話し出した。
「弥生、アルファの威圧に耐えられるようになるには、威圧に徐々にならしていく方法しかありません。」
「威圧をずっと浴び続けると言うこと?」
下手をすれば死に至る威圧を?
威圧は圧迫を受けたような息苦しさがあり、体の弱い人間は呼吸困難になったり、下手をすれば心臓発作を誘発したりする。
だからこそ、アルファの威圧はよほどの理由がない限り人に向けてするものじゃないし、厳しく規制されている。
それをこの人は幼い麗華さんにしていた?
「あなたは人をなんだと思っているんですか。」
声が怒りで震えるのが止められない。
「ふん、麗華は感謝しとるだろうよ、あれの病院が大きくなれたのは対等にアルファと渡り合ってきたからじゃ。」
違う、麗華さんが作り上げた医療と美容手法を融合させたことが高く評価されたんだ。
麗華さんの努力をまるで自分が導いたようにいうこの老人の言葉を麗華さんは今までどんな気持ちで聞いていたんだろう。
「まぁ、あれで多少傷はついたがそれすら受け入れるアルファを探し出したわしに感謝するだろうよ。」
「傷?」
「アルファと違い体は軟弱じゃからな、気を失うたび起こしてやったのよ。この杖でな。」
「ひ、酷い。」
「何が酷いじゃ、多少背中に傷が残ったくらいで、感謝されこそすれ、非難される覚えはないわ。」
この人は本気で言ってるんだ。
本気で正しいと思ってるんだ。
「それに、そんな小さいことを気にせんアルファを用意してやったんじゃ、なんの文句がある。」
それが、どれほど残酷な事かこの人はわからない。
100
あなたにおすすめの小説
塩対応の同室αが実は俺の番を狙っていた
雪兎
BL
あらすじ
全寮制の名門学園に入学したΩの俺は、入寮初日から最悪の同室相手に当たった。
相手は学年でも有名な優等生α。
成績優秀、運動もできる、顔もいい。なのに——
めちゃくちゃ塩対応。
挨拶しても「……ああ」。
話しかけても「別に」。
距離も近づけないし、なぜか妙に警戒されている気がする。
(俺、そんなに嫌われてる……?)
同室なのに会話は最低限。
むしろ避けられている気さえある。
けれどある日、発情期トラブルで倒れた俺を助けてくれたのは、
その塩対応αだった。
しかも普段とは違い、必死な顔で言われる。
「……他のαに近づくな」
「お前は俺の……」
そこで言葉を飲み込む彼。
それ以来、少しずつ態度が変わり始める。
距離は相変わらず近くない。
口数も少ない。
だけど――
他のαが近づくと、さりげなく間に入る。
発情期が近いと察すると、さりげなく世話を焼く。
そして時々、独占欲を隠しきれない視線。
実は彼はずっと前から知っていた。
俺が、
自分の運命の番かもしれないΩだということを。
だからこそ距離を取っていた。
触れたら、もう止まれなくなるから。
だけど同室生活の中で、
少しずつ、確実に距離は変わっていく。
塩対応の裏に隠されていたのは――
重すぎるほどの独占欲だった。
その首輪は、弟の牙でしか外せない。
ゆずまめ鯉
BL
養子ゆえに、王位継承権を持たないオメガで長男のレイン(24)は、国家騎士団として秘密裏に働き、ただ義弟たちを守るためだけに生きてきた。
第一継承権を持つアルファで次男のリオール(19)は、そんな兄に「ごく潰し」と陰口を叩く連中を許せなかった。自分を犠牲にしてまで守る価値はないと思っていた。なにかと怪我の多い国家騎士団を辞めさせたかった。
初めて訪れた発情期のとき。約束をすっぽかされたリオールが不審に思い、兄の部屋へ行くと、国家騎士団の同僚──グウェンソード(28)に押し倒されるところを目撃して激高する。
「今すぐ部屋から出ろ!」
独占欲をあらわにしたリオールは、グウェンソードを部屋から追い出し、兄であるレインを欲望のままに抱いた。
翌朝、差し出されたのは特注の首輪──外せるのはリオールのみ。
「俺以外に触らせるな」
そう囁かれたレインは、何年も首輪と弟の執着に縛られ続けてきた。
弟には婚約者がいるのに、こんな関係を続けてもいいのか。
本当にこのままでもいいのか。
ひたすら執着して独占したがる弟と、罪悪感に苛まれる兄。
その首輪は、いつか弟の牙で血に染まるのか──。
どうにかしてレインを落としたいリオールと、弟との関係に悩むレインのオメガバースです。
リオール・グランケット(19)×レイン・グランケット(24)
※この作品は2015年頃に本文を書き、2017年頃にオメガバースに改稿、さらに2026年に手直しした作品になります。読みにくいかもしれません。ご了承ください。
三人称ですが攻めだったり受けだったり視点がよくかわります。攻め視点多めです。
私だけが愛して1度も笑ったことの無い夫が、死んだはずの息子を連れてもどってきた
まつめ
恋愛
夫はただの一度も私に笑いかけたことは無く、穏やかに夫婦の時間をもったこともない。魔法騎士団の、騎士団長を務める彼は、23年間の結婚生活のほとんどを戦地で過ごしている。22歳の息子の戦死の知らせが届く。けれど夫は元気な息子を連れて私の元に戻って来てくれた。
手の届かない元恋人
深夜
BL
昔、付き合っていた大好きな彼氏に振られた。
元彼は人気若手俳優になっていた。
諦めきれないこの恋がやっと終わると思ってた和弥だったが、仕事上の理由で元彼と会わないといけなくなり....
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
普通のβだった俺は
りん
BL
普通の大学生として過ごす白瀬凪が、αの先輩に絡まれる話
凪は普通の大学生だ。βで、容姿も中身も平均値ぐらいだと認識している。ある日、大学でもよく噂されている先輩に声をかけられる。先輩の独特の雰囲気と空気に、次第に巻き込まれていく凪。
※オメガバ系で結構ご都合な設定ありかもです!地雷だったらごめんなさい!!
ヒートより厄介な恋をα後輩に教え込まれる
雪兎
BL
大学三年のΩ・篠宮湊は、何事も理屈で考えるタイプ。
ヒート管理も完璧で、恋愛とは距離を置いてきた。
「フェロモンに振り回されるのは非合理的」
そう思っていたのに――。
新学期、同じゼミに入ってきた後輩は、やたら距離の近いα・高瀬蒼。
人懐っこくて優秀、なのに湊にだけ妙に構ってくる。
「先輩って、恋したことないでしょ」
「……必要ないからな」
「じゃあ俺が教えますよ。ヒートより面倒なやつ」
余裕のあるα後輩と、恋に不慣れなΩ先輩。
からかわれているはずなのに、気づけば湊の心は少しずつ乱されていく。
これは、理屈ではどうにもならない
“ヒートより厄介な恋”を教え込まれる物語。
元ヤンオメガは平穏に生きたい!〜中華風異世界に転生したら、過保護な最強生徒会長に溺愛されて番にされました〜
水凪しおん
BL
現代日本で喧嘩ばかりしていた不良の青年は、交通事故から子供をかばって命を落とした。
目を覚ますと、そこは中華風の文化が息づく架空の国「龍凰帝国」。
彼は、名門校・天耀学舎に通う華奢なオメガの少年「飛燕」として転生していた。
亡き祖母との「今度こそ真っ当に生きる」という約束を守るため、波風を立てずに平穏な学園生活を送ろうと心に誓う飛燕。
しかし、理不尽な身分制度がはびこる学園で、弱者が虐げられるのを黙って見過ごすことはできなかった。
「オメガだからって、舐めんじゃねえぞ」
我慢の限界を迎え、前世で培った喧嘩の腕と無意識に発現した気の力で、アルファの不良たちをぶっ飛ばしてしまった飛燕。
退学を覚悟するが、その現場を学園の絶対的支配者である生徒会長のアルファ「蒼龍」に見られてしまう。
怒られるかと思いきや、蒼龍は飛燕の強さと真っすぐな瞳に強烈に惹きつけられ、彼を生徒会役員に任命。
そこから、冷酷無比と噂される生徒会長による、異常なまでの激甘・過保護な溺愛生活が始まってしまった!
「お前は俺の宝だ。髪の毛一本すら、誰にも触れさせはしない」
最高級の食事を与えられ、少しの怪我でも大騒ぎされ、休日は密室に閉じ込められて甘やかされる日々。
理不尽な身分制度を壊そうとする最強の生徒会長と、彼に愛されすぎている元不良のオメガ。
喧嘩上等の華奢な少年が、最強の番として絶対君主の隣で幸せを掴む、中華風異世界オメガバース開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる