82 / 87
72.話
しおりを挟む
「いつからですか?」
佐藤の問いかけに篠宮はにっこり微笑み「月初めですね。」と答えていたが二人の中でつじつまが合っているのだろう。
その答えで佐藤は理解したらしい。
他の面々にはさっぱり内容がわからないが。
篠宮は父に向き微笑みながら話しかけた。
「柊さん。」
「な、なに?」
「突然の事で戸惑われることも多いと思います。」
「……。」
「ですが、軽い気持ちではありません。」
「あってすぐなんて軽い気持ち以外にないだろう。」
「そう思われるのは当然かと思います、ですが、時間は関係ないという事を弥生さんと会って初めて経験しました。彼に惹かれ諦めきれず、再会した時、感情があふれた時の事は忘れられません。」
「どんな、感情なんだか。」
「愛しかった。求めて求めて手が届かないところにいた人が近くにやってきてくれたんです。機会を逃したくなく急いだ結果、懸念を生んでしまった事は申し訳ないと思っています。」
「第一、初対面で再会もあったもんじゃないだろうが!」
後半声を荒げる父に「お父さん。」と母が話しかける。
「お前は黙ってなさい。」
「弥生と篠宮さん東京のホテルで出会ってるのよ。」
黙っていると言われても続けた母の言葉に父は横にいる母の方を見た。
「東京のホテル?そんな話は。」
「やだわぁ、昨日弥生が話してたわよ。」
確かに、弥生は昨日話をしたが、篠宮かどうかはまだわからなかった上に、父は撃沈して聞いていなかった。
そこを指摘するとややこしくなるのでお茶を飲んで余計な言葉が出ない様にする。
「そ、そうだったか?」
「お父さんったら、お酒弱くなったのかしら?」
頬に手を当て首をかしげる母に「いや、弱くなんかなってない。」と反論する。
なぜか、父は酒豪というのが自慢らしくいくら飲んでも酔わない自負があり、酒で正体をなくすことは自分には起こらないと考えている。
実際は上機嫌になり突然パタッと寝てしまうんだが。
本人は全くその前後を覚えていない。
その事を指摘すると無茶飲みする事もあり、誰にも迷惑をかけない酔い方なので母と2人黙っている事にしたのだ。
「そ、それにしてもだ、急に結婚なんて許せるわけないだろう。」
「それに関しては急がなければいけない理由がございまして。」
父はフンと鼻を鳴らすと言ってみろと顎をしゃくった。
「ご子息は大変魅力的なのはご両親も承知の事実だと思いますが、」
「当たり前だろう、弥生は「お父さん。」んっ」
口を挟もうとした父が、母に呼ばれて黙った所で篠宮は続けた。
「周囲を徘徊する不審者を数名確認しています。」
「不審者?」
「はい、1番下は高校生、他に移住してきたばかりのアルファ、ご子息お勤めだった会社の上司、調査会社の人間が2名ほど。そのどれもがご子息を狙っていると判明しまして。」
電話で言っていた若者以外にもいたのはびっくりした。
「そんなのは家に戻ってくれば手が出せんだろう。」
「確かにその通りです。ただ、その中の誰かがご子息を害する危険性もありました。ですから、ご子息の相手が力あるアルファという事を知らしめる必要がありまして。」
「君はアルファなのか?」
父が疑問に思うのも仕方なかった。
篠宮はアルファの持つ威圧感は皆無で親しみやすい柔らかい雰囲気を持っている。
ベータは気付きにくいとはいえ、さすがにアルファの雰囲気は特殊でなんとなく分かるものだ。
デリケートな話になるので避けていた話題にかかって弥生は緊張したが、隠すことは何もないという感じで篠宮は「はい。」と臆面なく認めた。
その瞬間、美穂がビクッと震えた。
佐藤は美穂が他のアルファに近付くのを極端に嫌う。
アルファの特性といえば特性だが、知らないとはいえ自分から近づいた事で美穂は佐藤に嫌われる事を恐れたんだろう。
佐藤はすがるように見上げる美穂を抱き寄せると目元にキスをおくる。
「大丈夫、怒ってないから。」
仲が良いのは良いことだ。
弥生はほっと息をつく。
「だが!だがなぁ、別に住んでたら周りに周知も何もないだろう!」
「その事につきましては、ご子息には嫁入りではなく、私を婿養子に迎えて頂こうかと。」
「婿養子?」
声が出そうになったのを手で塞ぎ、篠宮を見ると、真剣な表情でその場しのぎというわけではなさそうだった。
「はい。」
迷いない返事に父もじっと篠宮を見る。
「今のご実家が柊さん御家族に取ってかけがえのない場所である事は重々承知の上でお願いしたい。その中に私を加えては頂けないでしょうか?」
「君のご両親が許さないだろう。」
父の言うことも分かる。
婿養子というのはたとえ跡継ぎが他にいても、婿養子に入る本人がいいと言っても、家族と親類の気持ちは別で反対される事が多い。
男の場合特に多く、結婚式で婿養子に入る事が分かった途端に男側の親類が帰ってしまい、お詫び行脚と婿養子の話が白紙になったという話を聞いたことがある。
「大丈夫です。」
「何を根拠に。」
「すでに私は両親の承諾のもと、元の姓から別姓に変わってます。それがさらに変わった所でなんの問題もありません。」
初めて聞く事に目を丸くする。
口を挟むのは控えるつもりだったが、「そうなんですか?」と、つい口が出てしまった。
「はい、元の姓は家の問題で色々行動に制限があり、これからあなたと一緒になるために足枷にしかならないと判断したので、両親に相談した所、母方の遠縁を紹介してくれまして。」
「両親承諾済み?」
「幸せになりなさいと送り出してくれました。」
にっこり微笑まれて肩の力が抜ける。
ただ、父はまだ難しい顔のままだ。
「父さん、篠宮さんだけなんだ。俺自身を好きだって言ってくれて、他の人に目移りせず、こうやって隣にいてくれたのは。」
黙ったままの父に縋る。
許して欲しい。
祝って欲しい。
結婚は両親と離れる離別ではなく、みんなで幸せになるための門出なのだとわかって欲しい。
「父さん」
ただ、黙ったままの父に弥生の目からポロリと涙が溢れ落ちた。
佐藤の問いかけに篠宮はにっこり微笑み「月初めですね。」と答えていたが二人の中でつじつまが合っているのだろう。
その答えで佐藤は理解したらしい。
他の面々にはさっぱり内容がわからないが。
篠宮は父に向き微笑みながら話しかけた。
「柊さん。」
「な、なに?」
「突然の事で戸惑われることも多いと思います。」
「……。」
「ですが、軽い気持ちではありません。」
「あってすぐなんて軽い気持ち以外にないだろう。」
「そう思われるのは当然かと思います、ですが、時間は関係ないという事を弥生さんと会って初めて経験しました。彼に惹かれ諦めきれず、再会した時、感情があふれた時の事は忘れられません。」
「どんな、感情なんだか。」
「愛しかった。求めて求めて手が届かないところにいた人が近くにやってきてくれたんです。機会を逃したくなく急いだ結果、懸念を生んでしまった事は申し訳ないと思っています。」
「第一、初対面で再会もあったもんじゃないだろうが!」
後半声を荒げる父に「お父さん。」と母が話しかける。
「お前は黙ってなさい。」
「弥生と篠宮さん東京のホテルで出会ってるのよ。」
黙っていると言われても続けた母の言葉に父は横にいる母の方を見た。
「東京のホテル?そんな話は。」
「やだわぁ、昨日弥生が話してたわよ。」
確かに、弥生は昨日話をしたが、篠宮かどうかはまだわからなかった上に、父は撃沈して聞いていなかった。
そこを指摘するとややこしくなるのでお茶を飲んで余計な言葉が出ない様にする。
「そ、そうだったか?」
「お父さんったら、お酒弱くなったのかしら?」
頬に手を当て首をかしげる母に「いや、弱くなんかなってない。」と反論する。
なぜか、父は酒豪というのが自慢らしくいくら飲んでも酔わない自負があり、酒で正体をなくすことは自分には起こらないと考えている。
実際は上機嫌になり突然パタッと寝てしまうんだが。
本人は全くその前後を覚えていない。
その事を指摘すると無茶飲みする事もあり、誰にも迷惑をかけない酔い方なので母と2人黙っている事にしたのだ。
「そ、それにしてもだ、急に結婚なんて許せるわけないだろう。」
「それに関しては急がなければいけない理由がございまして。」
父はフンと鼻を鳴らすと言ってみろと顎をしゃくった。
「ご子息は大変魅力的なのはご両親も承知の事実だと思いますが、」
「当たり前だろう、弥生は「お父さん。」んっ」
口を挟もうとした父が、母に呼ばれて黙った所で篠宮は続けた。
「周囲を徘徊する不審者を数名確認しています。」
「不審者?」
「はい、1番下は高校生、他に移住してきたばかりのアルファ、ご子息お勤めだった会社の上司、調査会社の人間が2名ほど。そのどれもがご子息を狙っていると判明しまして。」
電話で言っていた若者以外にもいたのはびっくりした。
「そんなのは家に戻ってくれば手が出せんだろう。」
「確かにその通りです。ただ、その中の誰かがご子息を害する危険性もありました。ですから、ご子息の相手が力あるアルファという事を知らしめる必要がありまして。」
「君はアルファなのか?」
父が疑問に思うのも仕方なかった。
篠宮はアルファの持つ威圧感は皆無で親しみやすい柔らかい雰囲気を持っている。
ベータは気付きにくいとはいえ、さすがにアルファの雰囲気は特殊でなんとなく分かるものだ。
デリケートな話になるので避けていた話題にかかって弥生は緊張したが、隠すことは何もないという感じで篠宮は「はい。」と臆面なく認めた。
その瞬間、美穂がビクッと震えた。
佐藤は美穂が他のアルファに近付くのを極端に嫌う。
アルファの特性といえば特性だが、知らないとはいえ自分から近づいた事で美穂は佐藤に嫌われる事を恐れたんだろう。
佐藤はすがるように見上げる美穂を抱き寄せると目元にキスをおくる。
「大丈夫、怒ってないから。」
仲が良いのは良いことだ。
弥生はほっと息をつく。
「だが!だがなぁ、別に住んでたら周りに周知も何もないだろう!」
「その事につきましては、ご子息には嫁入りではなく、私を婿養子に迎えて頂こうかと。」
「婿養子?」
声が出そうになったのを手で塞ぎ、篠宮を見ると、真剣な表情でその場しのぎというわけではなさそうだった。
「はい。」
迷いない返事に父もじっと篠宮を見る。
「今のご実家が柊さん御家族に取ってかけがえのない場所である事は重々承知の上でお願いしたい。その中に私を加えては頂けないでしょうか?」
「君のご両親が許さないだろう。」
父の言うことも分かる。
婿養子というのはたとえ跡継ぎが他にいても、婿養子に入る本人がいいと言っても、家族と親類の気持ちは別で反対される事が多い。
男の場合特に多く、結婚式で婿養子に入る事が分かった途端に男側の親類が帰ってしまい、お詫び行脚と婿養子の話が白紙になったという話を聞いたことがある。
「大丈夫です。」
「何を根拠に。」
「すでに私は両親の承諾のもと、元の姓から別姓に変わってます。それがさらに変わった所でなんの問題もありません。」
初めて聞く事に目を丸くする。
口を挟むのは控えるつもりだったが、「そうなんですか?」と、つい口が出てしまった。
「はい、元の姓は家の問題で色々行動に制限があり、これからあなたと一緒になるために足枷にしかならないと判断したので、両親に相談した所、母方の遠縁を紹介してくれまして。」
「両親承諾済み?」
「幸せになりなさいと送り出してくれました。」
にっこり微笑まれて肩の力が抜ける。
ただ、父はまだ難しい顔のままだ。
「父さん、篠宮さんだけなんだ。俺自身を好きだって言ってくれて、他の人に目移りせず、こうやって隣にいてくれたのは。」
黙ったままの父に縋る。
許して欲しい。
祝って欲しい。
結婚は両親と離れる離別ではなく、みんなで幸せになるための門出なのだとわかって欲しい。
「父さん」
ただ、黙ったままの父に弥生の目からポロリと涙が溢れ落ちた。
74
あなたにおすすめの小説
塩対応の同室αが実は俺の番を狙っていた
雪兎
BL
あらすじ
全寮制の名門学園に入学したΩの俺は、入寮初日から最悪の同室相手に当たった。
相手は学年でも有名な優等生α。
成績優秀、運動もできる、顔もいい。なのに——
めちゃくちゃ塩対応。
挨拶しても「……ああ」。
話しかけても「別に」。
距離も近づけないし、なぜか妙に警戒されている気がする。
(俺、そんなに嫌われてる……?)
同室なのに会話は最低限。
むしろ避けられている気さえある。
けれどある日、発情期トラブルで倒れた俺を助けてくれたのは、
その塩対応αだった。
しかも普段とは違い、必死な顔で言われる。
「……他のαに近づくな」
「お前は俺の……」
そこで言葉を飲み込む彼。
それ以来、少しずつ態度が変わり始める。
距離は相変わらず近くない。
口数も少ない。
だけど――
他のαが近づくと、さりげなく間に入る。
発情期が近いと察すると、さりげなく世話を焼く。
そして時々、独占欲を隠しきれない視線。
実は彼はずっと前から知っていた。
俺が、
自分の運命の番かもしれないΩだということを。
だからこそ距離を取っていた。
触れたら、もう止まれなくなるから。
だけど同室生活の中で、
少しずつ、確実に距離は変わっていく。
塩対応の裏に隠されていたのは――
重すぎるほどの独占欲だった。
その首輪は、弟の牙でしか外せない。
ゆずまめ鯉
BL
養子ゆえに、王位継承権を持たないオメガで長男のレイン(24)は、国家騎士団として秘密裏に働き、ただ義弟たちを守るためだけに生きてきた。
第一継承権を持つアルファで次男のリオール(19)は、そんな兄に「ごく潰し」と陰口を叩く連中を許せなかった。自分を犠牲にしてまで守る価値はないと思っていた。なにかと怪我の多い国家騎士団を辞めさせたかった。
初めて訪れた発情期のとき。約束をすっぽかされたリオールが不審に思い、兄の部屋へ行くと、国家騎士団の同僚──グウェンソード(28)に押し倒されるところを目撃して激高する。
「今すぐ部屋から出ろ!」
独占欲をあらわにしたリオールは、グウェンソードを部屋から追い出し、兄であるレインを欲望のままに抱いた。
翌朝、差し出されたのは特注の首輪──外せるのはリオールのみ。
「俺以外に触らせるな」
そう囁かれたレインは、何年も首輪と弟の執着に縛られ続けてきた。
弟には婚約者がいるのに、こんな関係を続けてもいいのか。
本当にこのままでもいいのか。
ひたすら執着して独占したがる弟と、罪悪感に苛まれる兄。
その首輪は、いつか弟の牙で血に染まるのか──。
どうにかしてレインを落としたいリオールと、弟との関係に悩むレインのオメガバースです。
リオール・グランケット(19)×レイン・グランケット(24)
※この作品は2015年頃に本文を書き、2017年頃にオメガバースに改稿、さらに2026年に手直しした作品になります。読みにくいかもしれません。ご了承ください。
三人称ですが攻めだったり受けだったり視点がよくかわります。攻め視点多めです。
私だけが愛して1度も笑ったことの無い夫が、死んだはずの息子を連れてもどってきた
まつめ
恋愛
夫はただの一度も私に笑いかけたことは無く、穏やかに夫婦の時間をもったこともない。魔法騎士団の、騎士団長を務める彼は、23年間の結婚生活のほとんどを戦地で過ごしている。22歳の息子の戦死の知らせが届く。けれど夫は元気な息子を連れて私の元に戻って来てくれた。
手の届かない元恋人
深夜
BL
昔、付き合っていた大好きな彼氏に振られた。
元彼は人気若手俳優になっていた。
諦めきれないこの恋がやっと終わると思ってた和弥だったが、仕事上の理由で元彼と会わないといけなくなり....
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
普通のβだった俺は
りん
BL
普通の大学生として過ごす白瀬凪が、αの先輩に絡まれる話
凪は普通の大学生だ。βで、容姿も中身も平均値ぐらいだと認識している。ある日、大学でもよく噂されている先輩に声をかけられる。先輩の独特の雰囲気と空気に、次第に巻き込まれていく凪。
※オメガバ系で結構ご都合な設定ありかもです!地雷だったらごめんなさい!!
ヒートより厄介な恋をα後輩に教え込まれる
雪兎
BL
大学三年のΩ・篠宮湊は、何事も理屈で考えるタイプ。
ヒート管理も完璧で、恋愛とは距離を置いてきた。
「フェロモンに振り回されるのは非合理的」
そう思っていたのに――。
新学期、同じゼミに入ってきた後輩は、やたら距離の近いα・高瀬蒼。
人懐っこくて優秀、なのに湊にだけ妙に構ってくる。
「先輩って、恋したことないでしょ」
「……必要ないからな」
「じゃあ俺が教えますよ。ヒートより面倒なやつ」
余裕のあるα後輩と、恋に不慣れなΩ先輩。
からかわれているはずなのに、気づけば湊の心は少しずつ乱されていく。
これは、理屈ではどうにもならない
“ヒートより厄介な恋”を教え込まれる物語。
元ヤンオメガは平穏に生きたい!〜中華風異世界に転生したら、過保護な最強生徒会長に溺愛されて番にされました〜
水凪しおん
BL
現代日本で喧嘩ばかりしていた不良の青年は、交通事故から子供をかばって命を落とした。
目を覚ますと、そこは中華風の文化が息づく架空の国「龍凰帝国」。
彼は、名門校・天耀学舎に通う華奢なオメガの少年「飛燕」として転生していた。
亡き祖母との「今度こそ真っ当に生きる」という約束を守るため、波風を立てずに平穏な学園生活を送ろうと心に誓う飛燕。
しかし、理不尽な身分制度がはびこる学園で、弱者が虐げられるのを黙って見過ごすことはできなかった。
「オメガだからって、舐めんじゃねえぞ」
我慢の限界を迎え、前世で培った喧嘩の腕と無意識に発現した気の力で、アルファの不良たちをぶっ飛ばしてしまった飛燕。
退学を覚悟するが、その現場を学園の絶対的支配者である生徒会長のアルファ「蒼龍」に見られてしまう。
怒られるかと思いきや、蒼龍は飛燕の強さと真っすぐな瞳に強烈に惹きつけられ、彼を生徒会役員に任命。
そこから、冷酷無比と噂される生徒会長による、異常なまでの激甘・過保護な溺愛生活が始まってしまった!
「お前は俺の宝だ。髪の毛一本すら、誰にも触れさせはしない」
最高級の食事を与えられ、少しの怪我でも大騒ぎされ、休日は密室に閉じ込められて甘やかされる日々。
理不尽な身分制度を壊そうとする最強の生徒会長と、彼に愛されすぎている元不良のオメガ。
喧嘩上等の華奢な少年が、最強の番として絶対君主の隣で幸せを掴む、中華風異世界オメガバース開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる