自宅に聖剣が着払いで届いた時の対処法

lark

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伝説

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「いてて・・・」
あの後23:00までひたすら色々な筋トレをさせられた俺は、全身が筋肉痛になりながらも比較的余裕を持って投稿していた。
「学校ってはじめてだから楽しみだわ!」
「・・・ほんとに持ち主以外には見えないんだよな?」
「もちろんよ!」
不安だ・・・
俺としては留守番して欲しかったが、学校に持ち主が入ればすぐわかるという理論で、強引についてきたのだった。
ちなみに、武器は七大罪が所持し、必要となった時に出すのだそうだ。
教室のドアを開けると、人はまばらだった。
自分の席に座り、特に何をする訳でもないが伸びをする。
エリーはと言えば、ウロチョロしている。
それでも何も言われないのは本当に所持者にしか見えないからだろう。
聖なる武器を持つものを所持者と呼ぶらしい。
教室のドアが開き・・・小さな女の子が入ってくる・・・
小さい女の子!?
「あーっ!」
エリーも気がついたらしく指を指している。
その子は、まずい、という顔をしていた。
つまりはこの学校に所持者がいる。
この子の次に入って来たやつが所持者ということになる。
「おはよー」
っと入ってきたのは雷也で・・・雷也ァ!?
「雷也、ごめんバレた」
「はぁ!?何してんだよ!」
と急に叫ぶ彼を見て何人かが彼を見る。
彼は咄嗟に携帯に話しているフリをしていた。
そしてこちらを見て、笑っているのか驚いているのか訳の分からない顔をした・・・
―昼休み 屋上
俺たち2人はここで昼食を食べていた。
どうやらエリーとジェシーは姉妹らしく、さっきからその辺で会話に花を咲かせている。
「まさかお前も選ばれるとはなぁ・・・」
「ていうか選ばれる基準が分からん」
そう、なぜ選ばれたか分からない。
「実は昨日、槍が届いた後に巫女服の女の子が部屋に入ってきてさ・・・」
「巫女服の女の子ぉ?」
「最初はそんなに強くなかったんだけど、なんかぶつぶつ言ったあとから急に強くなって逃げるのが精一杯だった」
おそらく、降霊の一種だろう。
「その武器の名前は?」
「草薙剣だったかな?」
「三種の神器じゃねぇか・・・」
「嘘だろ!?まともにやらなくて良かった・・・」
雷也の情報を聞いて分かったことをまとめると、とりあえず今わかっているのは4人。
それぞれエクスカリバー、ゲイボルグ、草薙剣、妖刀ムラマサを持っているということだ。
「でもあの巫女、どっかで見たんだよな・・・」
「気のせいだろ」
予鈴がなり、教室に戻る。
午後の授業が始まる。
昨日の疲れもあって、爆睡した。
目が覚めると、16:30分だった。
終業時間が16:00なので、30分放置されていた事になる。
「起こせよ・・・」
と言いつつ隣を見ると、エリーも爆睡していた。
・・・帰ろう、とカバンを手に立ち上がった刹那。
廊下側の窓がすべて割れた。
エリーもその音にビックリして起きたようだ。
廊下には刀を持った2人の人影。増えてる・・・
「よう、お目覚めはどうだい?」
昨日俺を襲った奴の声だ。
「最悪よ!!」
何故か答えるエリー。
「ふふ、それは良かった」
と、言うのはクラスメイトの剛力大和だ。
しかし、こんな性格では無かったはず。
「妖刀の力に飲まれている・・・」
エリーがつぶやく。
「どういう事だ?」
「妖刀って言うのは、精神を犠牲にすることで初めて妖刀になるの。おそらく彼は精神を犠牲にしているわ」
そういう事か、たしかに言われてみれば2人の刀のオーラが若干違うような気もする。
「精神を犠牲に・・・半分正解で半分不正解だ」
さっぱり訳が分からん。
とりあえずエクスカリバーを握る。
いつの間にか手の中にあったそれは、エリーが懐から出したものである。
「ムラマサ!」
大和がそう叫び刀を振るう。
その斬撃をしゃがんでかわす。
今度は反対の窓が吹き飛ぶ。
思わず足が一歩下がる。
するとそれを見逃さなかったもう1人、たしか奏多?が突っ込んでくる。
それを見て横に飛ぶ。
入口付近には、彼等担当なのであろう七大罪が2人居た。
1人は昨日もいたツインテールと、
もう1人
何かを食べているロングヘアーの女の子。
「よそ見してる場合か?」
俺を見下す大和。
力いっぱいに振られた刀を転がりかわす・・・
つもりだった。
出来たつもりだった。
しかし、転がった先に待ち構えていたのはムラマサだった。
肩に鋭い痛みが走る。
かすり傷なのに疼く。
「兄貴・・・!」
「力だけじゃ何も出来ないといつも言っているはずだが?」
そして睨み合う2人。
この隙に離れる。
そしてエクスカリバーを思いっきり振るう。
奏多には回避されたが大和には辛うじて当たったようだ。
彼のシャツの左側だけが粒子となった。
「ああああああああああ!!」
叫び出す大和。
そしてめちゃくちゃにムラサメを振り回す。
余裕を持って避けたつもりでも、妖刀のオーラが体をかすめる。
「クソッ・・・」
思わず足が下がる。
幸いムラサメ1本なので何とか対処できている。
しかし入口で見ている奏多が参戦すれば1分ももたないだろう。
「エクスカリバー・・・太陽の王の剣も持ち主が変わればこんなものなのか」
太陽・・・光・・・そうだ!
俺は力を込めてエクスカリバーを握る。
そして・・・
「エクス・・・カリバー!」
そう叫ぶと、剣は強烈な閃光を放ちあたりを包んだ。
そしてその隙に逃げる。
その日は夜の9時を過ぎても眠れなかった。
初めて死ぬという考えが頭をよぎった。
「あそこでエクスカリバーの力に気が付くとは・・・私が見込んだとおりね!」
などと訳分からないことを言うエリー。
「お前なぁ・・・」
さっきから体の震えが止まらない。
流石に寝ないと体力が持たない。
前買った睡眠薬がこの辺りに・・・あった。
これを飲んで寝よう…
―時は少々遡り・・・
「ワリティア!?ちょっとやばいんだけど!?」
「何とかしたいけど姉さんが・・・」
後ろにジャンプする。
直後に剣が振り下ろされる。
先程まで立っていたコンクリートはめくれ、そこにはクレーターのような円形ができていた。
「・・・当たったら死ぬよね?」
「・・・間違いなく」
肝心の剣に降ろしたヤマトタケルの力は本日分を使い切ってしまった。
なのでこうして逃げてるという訳だ。
「もう1回降ろせないこともないけど・・・」
「やめておきなさい・・・あなたの身体がもたない」
「はいはい!わかりました!」
それにしてもあの剣・・・剣というよりは鎌のような形をした剣。
地面にたくさんのクレーターを開けながらこちらの命を狩ろうとしてくるその姿はまさに死神だった。
「あと何分!?」
「5分・・・このまま何とか・・・」
といきなり物凄い風圧に襲われ転倒する。
「ちょこちょこ逃げるんじゃないの」
とハイライトの消えた目で笑いながら近づいてくる彼女。
そして・・・
「ワリティア~?あなたって本当に悪い子ね~、お仕置きする?」
と言いながら近づいてくるロリータファッションの彼女。
ワリティアの姉のルクリアらしい。
「あれだけは勘弁してください!!」
いつもはとても小さな声のワリティアが大声で叫んでいる。
余程お仕置きが嫌なのだろうか。
・・・これだけはやりたくなかったけど、仕方ない。
私は服の紐を気が付かれないように解いていった。
「胴体にお別れの挨拶を言ってください?」
首元に剣を突きつける彼女。
「冥土の土産に聖剣の真名でも教えてくれない?」
「良いですよ~?これはですね、聖剣デュランダルです~」
デュランダル― フランスの叙事詩『ローランの歌』に登場する英雄・ローランが持つ聖剣。
不滅の刃の意味を持つ。
「じゃあ、お別れです」
彼女が剣を振った瞬間に服で目をくらませビルとビルの間に隠れる。
「あらあら、消えちゃいました。」
「真名聞かれたわよ、どうするの?」
「別に分かったところで対策のしようがないですよ?」
「あなたがいいならいいけれど・・・」
そう言ってその場から去る二人。
いつの間にか9時を過ぎていたらしい。
「なんとか逃げきれたぁ・・・」
「あの優香・・・その・・・非常に・・・」
「なに?言いたい事があるなら言ってよ?」
「その格好恥ずかしくないの?」
「恥ずかしい!」
下着姿の女子高生。
犯罪にしか聞こえない。
幸いにして家はここから3分ほどだ。
バレないように移動を開始する。
「これクラスメイトにでも見られたら自殺ものだわ・・・」
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