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9.理由
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新学期初日から悪役令嬢モード全開なアリス。
僕は時間があればずっと観察を続け、罠を仕掛ける度に回収している。
まだ聖女は現れていないのに一体誰にこんな嫌がらせをしているんだ。
そう不思議に思っているとアリスの怒り狂った声が聞こえてくる。
僕は急いで現場に向かった。
現場は中庭。
こんな人目につきやすいところで何をしでかすつもりだ!
アリスが怒っている相手はブロンド髪の綺麗な女性。
女性は何も抵抗することなく項垂れている。
アリスは彼女に向かって罵詈雑言を吐き終いには顔に一発ビンタした。
周りに人が多くなり遂には先生が二人を強制的に離れさせた。
アリスはそっぽを向きずんずんとどこかへ行ってしまう。
僕は後ろから彼女を追いかけ偶然を装いアリスを空き教室に連れ込んだ。
「シオン、なに?さっきの騒ぎ見てたの?」
「なんであんな事したの。」
「ちょっとしたイタズラよ。」
「それは今までで、今回は違うでしょ。」
アリスは動揺していた。
弟に自分の悪行が見られていたことを知り、また自分の心が見透かされている気がして。
「あの女は然るべき報いを受けてるだけ。これでもまだ我慢してるの。ほんとだったら殺してるわ。」
「彼女は姉さんに何をしたの?」
彼女の名前は、チャコ・ベル。
C組の生徒で子爵の娘。
彼女はアリスの許嫁、王の三男レオと不貞行為をしており、昨年の秋学期レオから寵愛を受けているとアリスを煽りに煽ったらしい。
元々アリスとレオは仲が良くないが親同士が決めた約束なのでアリスはチャコが代わりに結婚するという言葉がどうしても許せなかったらしい。
「理由があるのはわかった。でも客観的に見ると姉さんがあの人を虐めているようにしか見えなかったよ。皆は理由なんて気にしてない。見えるものしか見ていない。悪女アリスだ。だから別の手を使って彼女に復讐しよう。」
ここはですねぇ!ラノベ信者の腕の鳴りどころですよ⤴︎
主人公がよくするざまぁ展開、こちとら悪役ですが見せちゃいましょ!
「近々大きなイベントはない?」
「学内パーティーがあるわ。」
なるほどグットタイミング!
僕はニヤニヤしてアリスの肩を持つ。
「そこで彼女の悪事をばらすんだ。社会的に殺す。」
アリスは少し心配そうな顔をする。
学園での信頼はゼロに近いのでパーティーで暴露したところで信じてもらえるか定かでないという不安はあるだろう。
「心配なら僕も手伝うよ!証拠集めとか!」
週刊〇春ばりにカメラ密着しまっせ!
アリスは渋々納得してくれたようでふぅと息を吐いて言う。
「分かったわ!私は何をすれば?」
「女の人に接触するのは極力避けて、許嫁に証言させましょう。不貞の証拠が集まればそいつらの信頼は地に落ちます。」
僕は時間があればずっと観察を続け、罠を仕掛ける度に回収している。
まだ聖女は現れていないのに一体誰にこんな嫌がらせをしているんだ。
そう不思議に思っているとアリスの怒り狂った声が聞こえてくる。
僕は急いで現場に向かった。
現場は中庭。
こんな人目につきやすいところで何をしでかすつもりだ!
アリスが怒っている相手はブロンド髪の綺麗な女性。
女性は何も抵抗することなく項垂れている。
アリスは彼女に向かって罵詈雑言を吐き終いには顔に一発ビンタした。
周りに人が多くなり遂には先生が二人を強制的に離れさせた。
アリスはそっぽを向きずんずんとどこかへ行ってしまう。
僕は後ろから彼女を追いかけ偶然を装いアリスを空き教室に連れ込んだ。
「シオン、なに?さっきの騒ぎ見てたの?」
「なんであんな事したの。」
「ちょっとしたイタズラよ。」
「それは今までで、今回は違うでしょ。」
アリスは動揺していた。
弟に自分の悪行が見られていたことを知り、また自分の心が見透かされている気がして。
「あの女は然るべき報いを受けてるだけ。これでもまだ我慢してるの。ほんとだったら殺してるわ。」
「彼女は姉さんに何をしたの?」
彼女の名前は、チャコ・ベル。
C組の生徒で子爵の娘。
彼女はアリスの許嫁、王の三男レオと不貞行為をしており、昨年の秋学期レオから寵愛を受けているとアリスを煽りに煽ったらしい。
元々アリスとレオは仲が良くないが親同士が決めた約束なのでアリスはチャコが代わりに結婚するという言葉がどうしても許せなかったらしい。
「理由があるのはわかった。でも客観的に見ると姉さんがあの人を虐めているようにしか見えなかったよ。皆は理由なんて気にしてない。見えるものしか見ていない。悪女アリスだ。だから別の手を使って彼女に復讐しよう。」
ここはですねぇ!ラノベ信者の腕の鳴りどころですよ⤴︎
主人公がよくするざまぁ展開、こちとら悪役ですが見せちゃいましょ!
「近々大きなイベントはない?」
「学内パーティーがあるわ。」
なるほどグットタイミング!
僕はニヤニヤしてアリスの肩を持つ。
「そこで彼女の悪事をばらすんだ。社会的に殺す。」
アリスは少し心配そうな顔をする。
学園での信頼はゼロに近いのでパーティーで暴露したところで信じてもらえるか定かでないという不安はあるだろう。
「心配なら僕も手伝うよ!証拠集めとか!」
週刊〇春ばりにカメラ密着しまっせ!
アリスは渋々納得してくれたようでふぅと息を吐いて言う。
「分かったわ!私は何をすれば?」
「女の人に接触するのは極力避けて、許嫁に証言させましょう。不貞の証拠が集まればそいつらの信頼は地に落ちます。」
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