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拾遺録1 カイル君の冒険者な日々
俺達の決意⒀ 作戦の妥当性
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「次に確認済みの迷宮内部についてです……」
ここからの説明は昨日聞いたものとほぼ同じ。
ただ内部の魔物について、やや詳しくなっている程度だ。
「……存在しており、ただ発見できなかっただけだと思われます。
以上です。何か質問はございますでしょうか」
アルベルトさんは首を横に振る。
「いいえ、充分です。ここまでの監視体制は騎士団の魔法偵察隊でも困難でしょう。冒険者の1パーティで出来る水準を遥かに超えています。
ただ折角こちらへ来たのですから、騎士団としても一応中を確認しておきたいところです。偵察魔法でリントヴルムを確認可能な場所まで、ゴーレムを出してみたいのですが宜しいでしょうか?」
それはまあ、当然だろうと俺は思う。
ただ外部に対する判断はあくまでヒューマの管轄。
だから返答はヒューマからだ。
「ええ。迷宮入口まではこの横から階段を作ってあります。案内致しましょうか」
「いえ、それには及びません。入口まで直接ゴーレムを送り込みます。少しばかりテーブルの上をお借りしていいでしょうか?」
「ええ、どうぞ」
アルベルト氏は迷宮の図面をサリアに返した後、自分のコップと皿を少しだけ横に移動させる。
何をするつもりだろう。
「それでは失礼します」
アルベルト氏はベルトに付けていた小型ポーチから30指四方程度の四角い布を取り出し、テーブル上に広げた。
どうやら小型ポーチは騎士団の自在袋らしい。
アルベルト氏はもう一度小型ポーチに手をやる。
広げた布の上に小型の亀型ゴーレムが出現した。
インゲボルグ等の子犬型ゴーレムより更に小さい。
俺が思い切り手のひらを広げた位の大きさだ。
「騎士団の偵察魔法隊専用の観測ゴーレムです。物質転送魔法の使用を前提に作られているのでこのサイズとなっています。
歩く速度も遅いので、移動させる時は物質転送魔法か高速移動魔法が必須です。ただ頑丈で、手足をひっこめた状態なら大抵の攻撃に耐えられます」
物質転送魔法か。
空属性のかなり難しい魔法だと聞いたことがある。
しかし空属性に詳しくない俺にはよくわからない。
あとでヒューマかサリアに聞いてみよう。
「それではゴーレムを起動して、迷宮入口に転送します」
亀型ゴーレムが足と首を伸ばす。
思ったより足も首も長いな、そう思った直後にふっと姿を消した。
空属性が得意ではない俺にはわからない形で魔力が動いている。
アルベルト氏が物質転送魔法を起動したのだろう。
「洞窟の入口に転送しました。ここから高速移動魔法を使って前進します。今、中に入りました。洞窟の分岐を左へ進み、そのまま一気に5離先へ転送します」
そこでアルベルト氏の言葉が止まった。
転送中という事なのだろうか。
5ほど数える位の時間の後、アルベルト氏は頷いた。
「なるほど、確かにリントヴルムです。記録にあるものに酷似しています。魔力からみて充分成熟した個体でしょう。
出てきたら大きな被害が出る事でしょう。刺激しないように遠方から偵察するというのは正解です」
この時間でゴーレムを5離先まで移動させたようだ。
そしてやはり敵はリントヴルムに違いない模様。
「ところで伺いたいのですが、リントヴルムが迷宮にいると判明した場合、騎士団としてはどういう対応をとるのでしょうか。
フレジュスの迷宮は第四騎士団によって消滅したと伺いました。此処もそのような攻略方法があるのでしょうか?」
ヒューマが尋ねる。
「フレジュス迷宮で最も強力な魔物は4体の混ざり物でした。混ざり物は高速で飛行し、攻撃魔法を連発する強敵ですが、弱点属性に対しては攻撃魔法が有効です。
ですのである程度ゴーレムで攻撃を加え、4体の弱点属性を確認した後、ゴーレムを送り込み、攻撃魔法で飽和攻撃を仕掛けました。
結果として12匹の小型ゴーレムを失いましたが、人的被害なく迷宮を消失させる事が出来た訳です」
攻撃魔法による数任せ的な攻撃という訳か。
ゴーレムを多く持っていて、攻撃魔法とゴーレム操作の両方が可能な魔法使いが何人もいないと出来ない方法だ。
人材と資金が豊富な王国騎士団だからこそ出来る方法だろう。
「しかしリントヴルムは攻撃魔法が効かないとされています。剣や槍は通用するようですが、近づく事は困難でしょう。冷凍波の他、土属性、水属性の攻撃魔法を持っていますから。
騎士団としては、リントヴルム以外の魔物を継続的に倒し続ける事で、迷宮の弱体化を図る位しかないと思われます。
騎士団として現状で出来るのはこの程度です」
やはり剣や槍は通用するようだ。
少なくとも騎士団の幹部はそう判断した。
つまり俺達の作戦は間違っていない。
俺がそう思った時、ヒューマが口を開いた。
「なら、ここからの話はあくまで仮定の話とします。
もし人間同様に近接戦闘が可能で、リントヴルムの冷凍波に対応可能な人型ゴーレムが数体いるとしたら、リントヴルムは倒せるでしょうか?」
ヒューマは俺達の作戦をアルベルト氏に説明するつもりなのだろうか。
あくまで仮定の話、と言ってはいるけれども。
アルベルト氏は考えをまとめるように少しの間を置いた後、口を開く。
「倒せる可能性は充分に見込めるでしょう。ただここの迷宮の洞窟は高く広いので、飛行して逃げられる虞があります。リントヴルムは飛行能力もそれなりに優れているとされていますから。
ですので近接戦闘に移る前に、飛行出来なくする必要があります。それには羽根に一定以上の損傷を与えるのが有効でしょう。
洞窟内で大蝙蝠を相手にする際は、一度飛行させた後、2分隊24名以上の短弓部隊で連続斉射をかけて羽根を傷つけるという方法が取られます。飛行すると羽根を展開するので狙いやすいのです。
ただリントヴルムは短弓では対処できないでしょう。弩弓か投槍か。しかも敵が避けきれない位の連続斉射を行う必要があります。更に部隊は冷凍波に対応可能である事が必須です。
もしも以上のような用意が出来るならば、リントヴルムの討伐は不可能ではありません。ただし……」
ただし、何なのだろう。
「もし、冷凍波に対応可能なゴーレムが十数体あって、投槍や近接戦闘が可能であるとしても。
リントヴルムが外へ出そうな兆候が無い限り、私はこの作戦の決行を躊躇すると思います。
理由は簡単です。失敗して迷宮外に出られてしまった場合、想定される被害が甚大だからです。
ですので騎士団としては
① 内部を監視しつつ、
② リントヴルム以外の魔物を討伐して数を減らし、
③ 迷宮を弱体化させる
という作戦を第一に進める事になるでしょう。
もちろん迷宮弱体化を進めるだけではありません。平行して弩弓を集めたり極低温下で活動可能な人型ゴーレムを発注して訓練する作業を平行して進める事になります。
ただし攻撃を仕掛けるのはリントヴルムが出てくる兆候が観測された場合に限るでしょう。
以上はあくまで仮定の話です。私は一介の騎士団員であって決定権はありませんから」
ここからの説明は昨日聞いたものとほぼ同じ。
ただ内部の魔物について、やや詳しくなっている程度だ。
「……存在しており、ただ発見できなかっただけだと思われます。
以上です。何か質問はございますでしょうか」
アルベルトさんは首を横に振る。
「いいえ、充分です。ここまでの監視体制は騎士団の魔法偵察隊でも困難でしょう。冒険者の1パーティで出来る水準を遥かに超えています。
ただ折角こちらへ来たのですから、騎士団としても一応中を確認しておきたいところです。偵察魔法でリントヴルムを確認可能な場所まで、ゴーレムを出してみたいのですが宜しいでしょうか?」
それはまあ、当然だろうと俺は思う。
ただ外部に対する判断はあくまでヒューマの管轄。
だから返答はヒューマからだ。
「ええ。迷宮入口まではこの横から階段を作ってあります。案内致しましょうか」
「いえ、それには及びません。入口まで直接ゴーレムを送り込みます。少しばかりテーブルの上をお借りしていいでしょうか?」
「ええ、どうぞ」
アルベルト氏は迷宮の図面をサリアに返した後、自分のコップと皿を少しだけ横に移動させる。
何をするつもりだろう。
「それでは失礼します」
アルベルト氏はベルトに付けていた小型ポーチから30指四方程度の四角い布を取り出し、テーブル上に広げた。
どうやら小型ポーチは騎士団の自在袋らしい。
アルベルト氏はもう一度小型ポーチに手をやる。
広げた布の上に小型の亀型ゴーレムが出現した。
インゲボルグ等の子犬型ゴーレムより更に小さい。
俺が思い切り手のひらを広げた位の大きさだ。
「騎士団の偵察魔法隊専用の観測ゴーレムです。物質転送魔法の使用を前提に作られているのでこのサイズとなっています。
歩く速度も遅いので、移動させる時は物質転送魔法か高速移動魔法が必須です。ただ頑丈で、手足をひっこめた状態なら大抵の攻撃に耐えられます」
物質転送魔法か。
空属性のかなり難しい魔法だと聞いたことがある。
しかし空属性に詳しくない俺にはよくわからない。
あとでヒューマかサリアに聞いてみよう。
「それではゴーレムを起動して、迷宮入口に転送します」
亀型ゴーレムが足と首を伸ばす。
思ったより足も首も長いな、そう思った直後にふっと姿を消した。
空属性が得意ではない俺にはわからない形で魔力が動いている。
アルベルト氏が物質転送魔法を起動したのだろう。
「洞窟の入口に転送しました。ここから高速移動魔法を使って前進します。今、中に入りました。洞窟の分岐を左へ進み、そのまま一気に5離先へ転送します」
そこでアルベルト氏の言葉が止まった。
転送中という事なのだろうか。
5ほど数える位の時間の後、アルベルト氏は頷いた。
「なるほど、確かにリントヴルムです。記録にあるものに酷似しています。魔力からみて充分成熟した個体でしょう。
出てきたら大きな被害が出る事でしょう。刺激しないように遠方から偵察するというのは正解です」
この時間でゴーレムを5離先まで移動させたようだ。
そしてやはり敵はリントヴルムに違いない模様。
「ところで伺いたいのですが、リントヴルムが迷宮にいると判明した場合、騎士団としてはどういう対応をとるのでしょうか。
フレジュスの迷宮は第四騎士団によって消滅したと伺いました。此処もそのような攻略方法があるのでしょうか?」
ヒューマが尋ねる。
「フレジュス迷宮で最も強力な魔物は4体の混ざり物でした。混ざり物は高速で飛行し、攻撃魔法を連発する強敵ですが、弱点属性に対しては攻撃魔法が有効です。
ですのである程度ゴーレムで攻撃を加え、4体の弱点属性を確認した後、ゴーレムを送り込み、攻撃魔法で飽和攻撃を仕掛けました。
結果として12匹の小型ゴーレムを失いましたが、人的被害なく迷宮を消失させる事が出来た訳です」
攻撃魔法による数任せ的な攻撃という訳か。
ゴーレムを多く持っていて、攻撃魔法とゴーレム操作の両方が可能な魔法使いが何人もいないと出来ない方法だ。
人材と資金が豊富な王国騎士団だからこそ出来る方法だろう。
「しかしリントヴルムは攻撃魔法が効かないとされています。剣や槍は通用するようですが、近づく事は困難でしょう。冷凍波の他、土属性、水属性の攻撃魔法を持っていますから。
騎士団としては、リントヴルム以外の魔物を継続的に倒し続ける事で、迷宮の弱体化を図る位しかないと思われます。
騎士団として現状で出来るのはこの程度です」
やはり剣や槍は通用するようだ。
少なくとも騎士団の幹部はそう判断した。
つまり俺達の作戦は間違っていない。
俺がそう思った時、ヒューマが口を開いた。
「なら、ここからの話はあくまで仮定の話とします。
もし人間同様に近接戦闘が可能で、リントヴルムの冷凍波に対応可能な人型ゴーレムが数体いるとしたら、リントヴルムは倒せるでしょうか?」
ヒューマは俺達の作戦をアルベルト氏に説明するつもりなのだろうか。
あくまで仮定の話、と言ってはいるけれども。
アルベルト氏は考えをまとめるように少しの間を置いた後、口を開く。
「倒せる可能性は充分に見込めるでしょう。ただここの迷宮の洞窟は高く広いので、飛行して逃げられる虞があります。リントヴルムは飛行能力もそれなりに優れているとされていますから。
ですので近接戦闘に移る前に、飛行出来なくする必要があります。それには羽根に一定以上の損傷を与えるのが有効でしょう。
洞窟内で大蝙蝠を相手にする際は、一度飛行させた後、2分隊24名以上の短弓部隊で連続斉射をかけて羽根を傷つけるという方法が取られます。飛行すると羽根を展開するので狙いやすいのです。
ただリントヴルムは短弓では対処できないでしょう。弩弓か投槍か。しかも敵が避けきれない位の連続斉射を行う必要があります。更に部隊は冷凍波に対応可能である事が必須です。
もしも以上のような用意が出来るならば、リントヴルムの討伐は不可能ではありません。ただし……」
ただし、何なのだろう。
「もし、冷凍波に対応可能なゴーレムが十数体あって、投槍や近接戦闘が可能であるとしても。
リントヴルムが外へ出そうな兆候が無い限り、私はこの作戦の決行を躊躇すると思います。
理由は簡単です。失敗して迷宮外に出られてしまった場合、想定される被害が甚大だからです。
ですので騎士団としては
① 内部を監視しつつ、
② リントヴルム以外の魔物を討伐して数を減らし、
③ 迷宮を弱体化させる
という作戦を第一に進める事になるでしょう。
もちろん迷宮弱体化を進めるだけではありません。平行して弩弓を集めたり極低温下で活動可能な人型ゴーレムを発注して訓練する作業を平行して進める事になります。
ただし攻撃を仕掛けるのはリントヴルムが出てくる兆候が観測された場合に限るでしょう。
以上はあくまで仮定の話です。私は一介の騎士団員であって決定権はありませんから」
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