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第11章 冬休み
51 銀色の髪
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ただセクハラ大魔王、料理の腕は確かだ。
イソマグロも
○ 刺身
○ カルパッチョっぽいサラダ仕立て
○ ネギトロ風
○ 洋風漬け
○ フライ(ソース3種類付)
と5品食卓に並んでいる。
他にご飯と味噌汁。
例によって時間は、炊飯器がご飯を炊く時間しかかかっていない。
「水っぽくて味が薄いから揚げたり漬けたりするのがお勧めなんだけどさ。一応刺し身も作ったけど味薄いから、醤油よりそこの皿のドレッシングで食べるのがお勧めだな」
という訳で食事開始。
まずはマグロと言う割に色が薄い刺し身から。
うん、確かにマグロと違って味が薄いし水っぽいかも。
でもドレッシングのおかげか結構美味しい。
次は漬け。
これは文句なく美味しい。
そしてフライ。
これは絶品かも。
ふわっとした白身のフライでいくらでも食べられそう。
ソースというかドレッシングもどれも美味しい、
「悔しいけど料理の腕は勝てないですね。美味しいです、どれも」
「そうだろうそうだろう。もっと褒めて崇め奉って」
「その言動さえ改善すればいくらでも貰い手はいるのではないでしょうか」
とか言いながら食べる。
確かに奈津希さん、料理は美味いし成績優秀らしいし顔もスタイルも悪くない。
セクハラ言動さえ無ければ彼女として理想のタイプに近いんじゃないかな。
まあ小柄な方が好きとか自分より強い彼女は勘弁してとか。
好みとしては色々あるかもしれないけれど。
料理の方は結局、全員できれいに食べきった。
「まだまだ材料は残っているからね。何せあの巨体だし」
「洗い物は私がやりますね」
「あ、俺も手伝います。というかさっと流して食洗機に入れておけばいいですから」
「生ゴミは大丈夫」
「ディスポーザーで完全に粉砕するから大丈夫です」
なので片付けは結構簡単に終わる。
風呂場の方は既に奈津希さんが片付け済みだし。
◇◇◇
夕食が終わって20分後。
外はいつしか雨になっていた。
南の離島は天気が変わりやすいし雨も多い。
年中夕立の可能性がある場所なのだ。
でも雨の中俺は、いつもの露天風呂のぬる湯に浸かっていた。
そして俺の横には風遊美さんが伸びている。
「やっぱりこれくらい涼しい方が露天風呂はいいですね。お湯もこれくらいの温度が丁度いいです」
思い切り伸ばしているので水に揺れて白い身体が見えているのだが、俺は努めてそっちを見ないようにする。
ちなみに奈津希さんはさっきまでメインの浴槽に潜っていたが、今は寝湯で腕立て伏せをしている。
屈伸する毎に胸が揺れているのは、取り敢えず見ない方針で。
「何ならいっしょにトレーニング! するかい」
「遠慮します」
あれはアニメであって実在女性でやるものではない。
「ところで風遊美さんは実家とかは帰られないんですか」
「うちは帰らない方針なんです」
ならこれ以上深く聞かない方がいいのだろう。
「そう言えば髪はそのままでいいんですか。雨で濡れますよ」
雨はそこそこ強めに降っている。
顔を時々拭いたくなる位だから、当然髪はびしょ濡れだ。
俺や奈津希さんは短いからどうにでもなるが、風遊美さんは肩より少し長い髪。
「雨に濡れるのは割と好きなんです。全部流れ落ちてくれるような気がして」
「でも髪が傷まないですか。何なら香緒里ちゃんお勧めのトリートメントもありますけど」
「いいんです。私この髪嫌いですから」
「もったいないですよ。綺麗なのに」
不意に風遊美さんは俺の方を睨む。
「本気でそう思っていますか?」
ちょっと今までと雰囲気が違う気がする。
でも。
「今は雨でちょっと潰れちゃっていますけどね。でも風遊美さんは色が白いし、綺麗だし似合っていると思いますよ」
「本当に?」
「ええ」
俺は努めて何でもない普通の様子で、でも言いきる。
何故かそうしなければいけないような気がして。
綺麗だと思うのは本当だ。
風遊美さんの銀髪は不思議と自然に見える。
脱色してグレーに染めている連中とは全く違って。
それは脱色して傷んだ髪の不自然さがないからかもしれないし、普通より白い肌の色のせいかもしれない。
あるいは小さめの顔やくっきりした大きいけどやや細めの目、形はいいけどそれほど高くない鼻とか顔立ちのせいかもしれない。
でも、よく見ると、強いて言えば。
「眼鏡と、目の色かな」
「えっ」
「いやいや、何でもないです」
眼鏡と濃い栗色の瞳がちょと顔全体の印象とあっていない気がしたのだ。
それがつい口に出てしまった。
「もう一度聞きます。今、何を言おうとしたのでしょうか?」
「眼鏡と目の色が不自然だ。そう言おうとしたんだろ」
俺の背後から声がする。
振り返らないが、いつの間にか奈津希さんがそこに来ていたようだ。
「奈津希、修に何か言ったの」
「僕は何も風遊美から聞いていないし、当然修にも話していない。何なら修に聞いてみな」
風遊美さんは俺の方を見る。
さっきほどの変な雰囲気というか威圧感はない。
「本当」
「本当ですよ。やっぱり髪が綺麗だよなと確認して。顔にもあっているし似合っているよなと思ったんですが、ちょっと眼鏡と目の色が浮いて見えたんです」
風遊美さんはちょっと考える素振りを見せて、そして改めて俺に聞く。
「ひょっとして、この前のお風呂の時に気づいていました?」
俺は思い出す。
「そう言えば、眼鏡は度が入っていないなとか、瞳の輪郭が変だなと思ったような気がします」
「じゃあ関係ないのですか?」
「単純に今見て思っただけです」
実際にそうだからしょうがない。
「わかりました」
そう言って風遊美さんは何かを考えるような感じで黙り込んだ。
イソマグロも
○ 刺身
○ カルパッチョっぽいサラダ仕立て
○ ネギトロ風
○ 洋風漬け
○ フライ(ソース3種類付)
と5品食卓に並んでいる。
他にご飯と味噌汁。
例によって時間は、炊飯器がご飯を炊く時間しかかかっていない。
「水っぽくて味が薄いから揚げたり漬けたりするのがお勧めなんだけどさ。一応刺し身も作ったけど味薄いから、醤油よりそこの皿のドレッシングで食べるのがお勧めだな」
という訳で食事開始。
まずはマグロと言う割に色が薄い刺し身から。
うん、確かにマグロと違って味が薄いし水っぽいかも。
でもドレッシングのおかげか結構美味しい。
次は漬け。
これは文句なく美味しい。
そしてフライ。
これは絶品かも。
ふわっとした白身のフライでいくらでも食べられそう。
ソースというかドレッシングもどれも美味しい、
「悔しいけど料理の腕は勝てないですね。美味しいです、どれも」
「そうだろうそうだろう。もっと褒めて崇め奉って」
「その言動さえ改善すればいくらでも貰い手はいるのではないでしょうか」
とか言いながら食べる。
確かに奈津希さん、料理は美味いし成績優秀らしいし顔もスタイルも悪くない。
セクハラ言動さえ無ければ彼女として理想のタイプに近いんじゃないかな。
まあ小柄な方が好きとか自分より強い彼女は勘弁してとか。
好みとしては色々あるかもしれないけれど。
料理の方は結局、全員できれいに食べきった。
「まだまだ材料は残っているからね。何せあの巨体だし」
「洗い物は私がやりますね」
「あ、俺も手伝います。というかさっと流して食洗機に入れておけばいいですから」
「生ゴミは大丈夫」
「ディスポーザーで完全に粉砕するから大丈夫です」
なので片付けは結構簡単に終わる。
風呂場の方は既に奈津希さんが片付け済みだし。
◇◇◇
夕食が終わって20分後。
外はいつしか雨になっていた。
南の離島は天気が変わりやすいし雨も多い。
年中夕立の可能性がある場所なのだ。
でも雨の中俺は、いつもの露天風呂のぬる湯に浸かっていた。
そして俺の横には風遊美さんが伸びている。
「やっぱりこれくらい涼しい方が露天風呂はいいですね。お湯もこれくらいの温度が丁度いいです」
思い切り伸ばしているので水に揺れて白い身体が見えているのだが、俺は努めてそっちを見ないようにする。
ちなみに奈津希さんはさっきまでメインの浴槽に潜っていたが、今は寝湯で腕立て伏せをしている。
屈伸する毎に胸が揺れているのは、取り敢えず見ない方針で。
「何ならいっしょにトレーニング! するかい」
「遠慮します」
あれはアニメであって実在女性でやるものではない。
「ところで風遊美さんは実家とかは帰られないんですか」
「うちは帰らない方針なんです」
ならこれ以上深く聞かない方がいいのだろう。
「そう言えば髪はそのままでいいんですか。雨で濡れますよ」
雨はそこそこ強めに降っている。
顔を時々拭いたくなる位だから、当然髪はびしょ濡れだ。
俺や奈津希さんは短いからどうにでもなるが、風遊美さんは肩より少し長い髪。
「雨に濡れるのは割と好きなんです。全部流れ落ちてくれるような気がして」
「でも髪が傷まないですか。何なら香緒里ちゃんお勧めのトリートメントもありますけど」
「いいんです。私この髪嫌いですから」
「もったいないですよ。綺麗なのに」
不意に風遊美さんは俺の方を睨む。
「本気でそう思っていますか?」
ちょっと今までと雰囲気が違う気がする。
でも。
「今は雨でちょっと潰れちゃっていますけどね。でも風遊美さんは色が白いし、綺麗だし似合っていると思いますよ」
「本当に?」
「ええ」
俺は努めて何でもない普通の様子で、でも言いきる。
何故かそうしなければいけないような気がして。
綺麗だと思うのは本当だ。
風遊美さんの銀髪は不思議と自然に見える。
脱色してグレーに染めている連中とは全く違って。
それは脱色して傷んだ髪の不自然さがないからかもしれないし、普通より白い肌の色のせいかもしれない。
あるいは小さめの顔やくっきりした大きいけどやや細めの目、形はいいけどそれほど高くない鼻とか顔立ちのせいかもしれない。
でも、よく見ると、強いて言えば。
「眼鏡と、目の色かな」
「えっ」
「いやいや、何でもないです」
眼鏡と濃い栗色の瞳がちょと顔全体の印象とあっていない気がしたのだ。
それがつい口に出てしまった。
「もう一度聞きます。今、何を言おうとしたのでしょうか?」
「眼鏡と目の色が不自然だ。そう言おうとしたんだろ」
俺の背後から声がする。
振り返らないが、いつの間にか奈津希さんがそこに来ていたようだ。
「奈津希、修に何か言ったの」
「僕は何も風遊美から聞いていないし、当然修にも話していない。何なら修に聞いてみな」
風遊美さんは俺の方を見る。
さっきほどの変な雰囲気というか威圧感はない。
「本当」
「本当ですよ。やっぱり髪が綺麗だよなと確認して。顔にもあっているし似合っているよなと思ったんですが、ちょっと眼鏡と目の色が浮いて見えたんです」
風遊美さんはちょっと考える素振りを見せて、そして改めて俺に聞く。
「ひょっとして、この前のお風呂の時に気づいていました?」
俺は思い出す。
「そう言えば、眼鏡は度が入っていないなとか、瞳の輪郭が変だなと思ったような気がします」
「じゃあ関係ないのですか?」
「単純に今見て思っただけです」
実際にそうだからしょうがない。
「わかりました」
そう言って風遊美さんは何かを考えるような感じで黙り込んだ。
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