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33 変わる生活

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決別したあの日から、三宮家は壊れてしまった。華乃は雅人さんに言われた言葉がよほどショックだったのか、心を壊して病院へと入院したらしい。元両親は大事な華乃を失って、毎日を抜け殻のように過ごしているという。別れ際、元両親は私に謝ってきた。けれど私の心はその謝罪に動かなかった。

「考え事とは、余裕だな」

「ちがっ、ん、ひゃぁあ!!」

まるで雅人さんはそんな元家族を忘れさせたいかのように私を激しく抱く。なぜか一人暮らしをしている雅人さんのマンションにそのまま連れて行かれて、雅人さんの送り迎えで出かける日々が続いている。軽い軟禁状態である。

「まっ、まって、だめ」

「待たない」

ぐちゅりとさらに奥深くまで突き上げられて、ひたすらその衝撃をやり過ごす。

「やら、も、入んないか、ら!!むり、むりっ!!」

「まだイケるだろっ」

ガツンと突かれて最奥に雅人さんを受け入れる形になる。イキたくても、雅人さんはそう簡単にはイかせてくれない。上り詰めそうになると、それを阻むかのように動きを緩やかにする。

「むり、も、やめて」

いやいやをするように首を横に振っても、責めの手は休まることはない。くちゃくちゃと粘着質な音が寝室に響き、その音に私は顔が真っ赤になる。

「やめない」

「おねがっ、あ、まさと、さっ」

奥深くまで突き上げられ、あっけなくイってしまう。頭が真っ白になって、手足が弛緩する。

「もう、むりぃ」

さすがに何時間も苛まれたせいで私は意識を失った。

















「起きろ、大丈夫か」

ユサユサと身体を揺さぶられて、目を開けると身体は清められていて目の前には雅人さんがいた。少し心配げな表情に、ふっと笑みがこぼれる。長く寝ているのを心配させたようだ。

「だ、だいじょう、ぶです」

「水を飲め」

手渡された水をこくりと飲み、コップを返す。しかしまともに顔を直視することもできなくて、今更ながらにひたすら羞恥心に耐える。

「ありがとうございます」

ずっと下を向いて、考え事をする。あの日から壊れた家族が頭の中にずっと残っている。夢にまで見て、あまり眠れない。雅人さんに抱かれて疲れて意識を失うときくらいしか、泥のように眠る事もできない。







「忘れろ、もうお前の家族じゃないんだ」

「そう、ですね」

忘れられたらどんなによかったことか。私は一生、忘れる事はできないだろう。

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