78 / 88
戦い、その後2
しおりを挟む
4階には碌な食料が無かったので、3人でゾロゾロと5階に上がる。
父は寝巻きから着替えたが、やっぱりリチャードの服を借りて着ているので、邪気は半減している。
短い廊下を抜けリビングに入ると、皆が思い思いの事をして過ごしていた。
カイゼル殿下は、コンビニで買ってきたお弁当を食べながらテレビを見ているし、シリルはキッチンに立ち、調理台に食材を並べている。
ユーリはソファに座って遠くを見ていて、もはや何をしているのかも分からない。
私とリチャードの他、父ランドールもいる事に気付き、皆がこちらを見た。
「あ、えーと、ご飯っ食べようと思って。」
何か言わなければと思い、そのまま思っていた事を口にする。
「『おにぎり』ならまだあるぞ。」
コンビニの袋を持ち上げたカイゼル殿下が気安く言葉を返してくれる。
「あ、ありがと。あと、冷蔵庫の中に何かあったかな。」
私は食材を確認しにキッチンへと向かう。
「しばらく買い物行けてないでしょ。冷蔵庫の中空っぽだったから、さっきカイゼル殿下に買い物頼んだんだけど、コンビニ行って帰ってきちゃってさ。肉は少しだけだし、野菜もあるけど、他はほとんどフルーツ。どうしろっていうんだろうね。」
シリルが食材を前に首を傾げている。
「とりあえず火を通せば何でも食えるっ!焼くか煮るかして、後は塩とスパイスだ。野外活動の基本だぞっ!」
「お言葉だけど、ここは屋内なんだよ殿下。」
シリルがうんざりした様子でカイゼル殿下に口答えをしている。
「一応、時期国王様なんでしょ?あんな言い方して大丈夫なの?」
「今から軽んじられるよりはマシだよ。今後も付き合いは長くなりそうだからね。」
シリルは有能だから頼まれごとも多くなるだろうし、カイゼル殿下との関係性は重要なのだろう。
「あれ?でも前にシリル言って無かったっけ?『カイゼル殿下が王位に着いても、その後はもう関わりたく無いっ』て。」
確かにそう聞いた気がするのだが。
「そう思ってたけど、意外と気前が良いのが分かったんだよね。ちょこちょこ動くより、殿下から大きい仕事貰った方が、効率良さそうなんだよ。」
「へぇーっ、それじゃ私もシードのお給料もらう事にしようかな。魔導具師のお給料も貰えたら、王宮を出る生活も夢じゃないかも。」
「それは、出来ないな‥。」
いつの間にかキッチンに来ていたユーリが、蜜柑を手に取っていた。
ユーリの長い指は蜜柑を潰しそうな程強く掴んでいる。
「えっ?シードはお給料もらえないって事?」
「‥‥それは、カイゼルと交渉してくれ。前例は無いが、考えてはくれるだろう。」
「あ、王宮から出るのが駄目なんじゃないの?でも、もし僕と結婚とかしちゃったら、王宮を出られるかもね。セキュリティさえバッチリなら問題ないでしょ?」
シリルは突然何を言い出すのだろうか?
私はシードに産まれたと知った時から、恋愛とか結婚は自分に関係無い物だと思っていた。
身代わりの魔導具が出来て、シードの責務も軽くなり、コールドスリープも免れるなら、普通の恋愛や結婚も、私の選択肢に入ってくるのだろうか?
「シリルはミツリくんと結婚したいのか?」
ユーリが驚くような事を口にする。
シリルはただ、王宮を出る為の「もしも」を言っただけなのに。
「だったらどうなの?僕達の将来の為に、シードの在り方を改めてくれるとか?大歓迎なんだけどっ。」
シリルもシリルだ。
真面目なユーリが勘違いするような事を言うなんて。
「そうか、分かった。心に留めておく。」
ユーリは握り潰しかけたオレンジ色の蜜柑をまじまじと見ると、それを持ったまま自室に籠もってしまった。
◇◇◇
「面白くなってきたな!」
カイゼル殿下が満面の笑みで皆に話しかけてくる。
ユーリが自室に引き篭もってしまったので、ユーリ以外の皆でテーブルを囲み食事をしているところだ。
これだけの人数の食事を作るには材料が少なかったので、肉が少し、野菜は適当の大盛りパスタをシリルと一緒に作ったのだ。
もの凄く珍しいメンバーで顔を合わせた中、話を切り出してくれたのがカイゼル殿下なのだが、先程のシリルとユーリの会話をからかうような事を言ってくる。
やっぱりカイゼル殿下の意地悪さは通常運転だ。
「僕はぜーんぜん面白くない。ほら、ランドールもちゃんと言いなよ、全然笑えないって。」
リチャードは、私の保護者のようなものなので、私の将来を勝手に決めるようなシリルの発言は気に食わなかったらしい。
「俺は、ミツリが幸せなら何でも良い。ただ、番人は何故、正直に物を言わないんだろうな?」
お父さんは口数が少ないから、言いたいことがよく分からない時がある。
ただ今の発言には、私も一言物申したい。お前が言うなと。
「お父さんだって正直に言ってくれなかったじゃない?ずっと会えなくて、私がどれだけ悲しかったか‥。」
「俺は正直だ。ただ、行動を間違っただけだろ。」
‥確かに、その通りかも。
「お父さんもミツリちゃんも喧嘩しないの。ほら、まだパスタあるから食べようねー。」
「親子ごっこはいらねーよ、シリル。」
父が人差し指の先に炎を灯した。
「ランドールっ!テーブルで炎出すのやめようよっ!これ以上、この部屋の物を壊したら。僕もフォローは出来ないよっ!?」
◇
「カイゼル殿下はよく食べるよね。さっきもコンビニのお弁当食べてなかった?」
暴走しかけた父ランドールを、上手く抑えたリチャードは、すかさず話題を切り替えている。
「あぁ、これからイシュタニアに帰るからな。日本の食事を味わいたかった。帰ってゆっくり食事が出来るとは限らないからな。」
カイゼル殿下はこれから王位継承の為にやらねばならない事が山積みのはずだ。
流石にこれ以上、イシュタニア国を離れてはいられない。
「殿下、先程お話しした通り、私は父が護衛として付いているので、まだ日本に残ります。『身代わりの魔導具』が完成したら、その時は一旦、イシュタニアに戻りますので。」
「一旦、か?随分と短く見積もってきたな。ユーリの考えと合わせて後に知らせてくれ。私はこれから目の回る忙しさだから、ゆっくり決めてくれて構わない。」
食事を終えたカイゼル殿下はユーリの自室に入り、何かを話をした後、イシュタニアへと帰って行った。
取っておいたユーリの分のパスタは、まだ片付かずに残っている。
ユーリは一体、どうしてしまったのだろうか?
父は寝巻きから着替えたが、やっぱりリチャードの服を借りて着ているので、邪気は半減している。
短い廊下を抜けリビングに入ると、皆が思い思いの事をして過ごしていた。
カイゼル殿下は、コンビニで買ってきたお弁当を食べながらテレビを見ているし、シリルはキッチンに立ち、調理台に食材を並べている。
ユーリはソファに座って遠くを見ていて、もはや何をしているのかも分からない。
私とリチャードの他、父ランドールもいる事に気付き、皆がこちらを見た。
「あ、えーと、ご飯っ食べようと思って。」
何か言わなければと思い、そのまま思っていた事を口にする。
「『おにぎり』ならまだあるぞ。」
コンビニの袋を持ち上げたカイゼル殿下が気安く言葉を返してくれる。
「あ、ありがと。あと、冷蔵庫の中に何かあったかな。」
私は食材を確認しにキッチンへと向かう。
「しばらく買い物行けてないでしょ。冷蔵庫の中空っぽだったから、さっきカイゼル殿下に買い物頼んだんだけど、コンビニ行って帰ってきちゃってさ。肉は少しだけだし、野菜もあるけど、他はほとんどフルーツ。どうしろっていうんだろうね。」
シリルが食材を前に首を傾げている。
「とりあえず火を通せば何でも食えるっ!焼くか煮るかして、後は塩とスパイスだ。野外活動の基本だぞっ!」
「お言葉だけど、ここは屋内なんだよ殿下。」
シリルがうんざりした様子でカイゼル殿下に口答えをしている。
「一応、時期国王様なんでしょ?あんな言い方して大丈夫なの?」
「今から軽んじられるよりはマシだよ。今後も付き合いは長くなりそうだからね。」
シリルは有能だから頼まれごとも多くなるだろうし、カイゼル殿下との関係性は重要なのだろう。
「あれ?でも前にシリル言って無かったっけ?『カイゼル殿下が王位に着いても、その後はもう関わりたく無いっ』て。」
確かにそう聞いた気がするのだが。
「そう思ってたけど、意外と気前が良いのが分かったんだよね。ちょこちょこ動くより、殿下から大きい仕事貰った方が、効率良さそうなんだよ。」
「へぇーっ、それじゃ私もシードのお給料もらう事にしようかな。魔導具師のお給料も貰えたら、王宮を出る生活も夢じゃないかも。」
「それは、出来ないな‥。」
いつの間にかキッチンに来ていたユーリが、蜜柑を手に取っていた。
ユーリの長い指は蜜柑を潰しそうな程強く掴んでいる。
「えっ?シードはお給料もらえないって事?」
「‥‥それは、カイゼルと交渉してくれ。前例は無いが、考えてはくれるだろう。」
「あ、王宮から出るのが駄目なんじゃないの?でも、もし僕と結婚とかしちゃったら、王宮を出られるかもね。セキュリティさえバッチリなら問題ないでしょ?」
シリルは突然何を言い出すのだろうか?
私はシードに産まれたと知った時から、恋愛とか結婚は自分に関係無い物だと思っていた。
身代わりの魔導具が出来て、シードの責務も軽くなり、コールドスリープも免れるなら、普通の恋愛や結婚も、私の選択肢に入ってくるのだろうか?
「シリルはミツリくんと結婚したいのか?」
ユーリが驚くような事を口にする。
シリルはただ、王宮を出る為の「もしも」を言っただけなのに。
「だったらどうなの?僕達の将来の為に、シードの在り方を改めてくれるとか?大歓迎なんだけどっ。」
シリルもシリルだ。
真面目なユーリが勘違いするような事を言うなんて。
「そうか、分かった。心に留めておく。」
ユーリは握り潰しかけたオレンジ色の蜜柑をまじまじと見ると、それを持ったまま自室に籠もってしまった。
◇◇◇
「面白くなってきたな!」
カイゼル殿下が満面の笑みで皆に話しかけてくる。
ユーリが自室に引き篭もってしまったので、ユーリ以外の皆でテーブルを囲み食事をしているところだ。
これだけの人数の食事を作るには材料が少なかったので、肉が少し、野菜は適当の大盛りパスタをシリルと一緒に作ったのだ。
もの凄く珍しいメンバーで顔を合わせた中、話を切り出してくれたのがカイゼル殿下なのだが、先程のシリルとユーリの会話をからかうような事を言ってくる。
やっぱりカイゼル殿下の意地悪さは通常運転だ。
「僕はぜーんぜん面白くない。ほら、ランドールもちゃんと言いなよ、全然笑えないって。」
リチャードは、私の保護者のようなものなので、私の将来を勝手に決めるようなシリルの発言は気に食わなかったらしい。
「俺は、ミツリが幸せなら何でも良い。ただ、番人は何故、正直に物を言わないんだろうな?」
お父さんは口数が少ないから、言いたいことがよく分からない時がある。
ただ今の発言には、私も一言物申したい。お前が言うなと。
「お父さんだって正直に言ってくれなかったじゃない?ずっと会えなくて、私がどれだけ悲しかったか‥。」
「俺は正直だ。ただ、行動を間違っただけだろ。」
‥確かに、その通りかも。
「お父さんもミツリちゃんも喧嘩しないの。ほら、まだパスタあるから食べようねー。」
「親子ごっこはいらねーよ、シリル。」
父が人差し指の先に炎を灯した。
「ランドールっ!テーブルで炎出すのやめようよっ!これ以上、この部屋の物を壊したら。僕もフォローは出来ないよっ!?」
◇
「カイゼル殿下はよく食べるよね。さっきもコンビニのお弁当食べてなかった?」
暴走しかけた父ランドールを、上手く抑えたリチャードは、すかさず話題を切り替えている。
「あぁ、これからイシュタニアに帰るからな。日本の食事を味わいたかった。帰ってゆっくり食事が出来るとは限らないからな。」
カイゼル殿下はこれから王位継承の為にやらねばならない事が山積みのはずだ。
流石にこれ以上、イシュタニア国を離れてはいられない。
「殿下、先程お話しした通り、私は父が護衛として付いているので、まだ日本に残ります。『身代わりの魔導具』が完成したら、その時は一旦、イシュタニアに戻りますので。」
「一旦、か?随分と短く見積もってきたな。ユーリの考えと合わせて後に知らせてくれ。私はこれから目の回る忙しさだから、ゆっくり決めてくれて構わない。」
食事を終えたカイゼル殿下はユーリの自室に入り、何かを話をした後、イシュタニアへと帰って行った。
取っておいたユーリの分のパスタは、まだ片付かずに残っている。
ユーリは一体、どうしてしまったのだろうか?
0
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
悪役令嬢、記憶をなくして辺境でカフェを開きます〜お忍びで通ってくる元婚約者の王子様、私はあなたのことなど知りません〜
咲月ねむと
恋愛
王子の婚約者だった公爵令嬢セレスティーナは、断罪イベントの最中、興奮のあまり階段から転げ落ち、頭を打ってしまう。目覚めた彼女は、なんと「悪役令嬢として生きてきた数年間」の記憶をすっぽりと失い、動物を愛する心優しくおっとりした本来の性格に戻っていた。
もはや王宮に居場所はないと、自ら婚約破棄を申し出て辺境の領地へ。そこで動物たちに異常に好かれる体質を活かし、もふもふの聖獣たちが集まるカフェを開店し、穏やかな日々を送り始める。
一方、セレスティーナの豹変ぶりが気になって仕方ない元婚約者の王子・アルフレッドは、身分を隠してお忍びでカフェを訪れる。別人になったかのような彼女に戸惑いながらも、次第に本当の彼女に惹かれていくが、セレスティーナは彼のことを全く覚えておらず…?
※これはかなり人を選ぶ作品です。
感想欄にもある通り、私自身も再度読み返してみて、皆様のおっしゃる通りもう少しプロットをしっかりしてればと。
それでも大丈夫って方は、ぜひ。
辺境伯の溺愛が重すぎます~追放された薬師見習いは、領主様に囲われています~
深山きらら
恋愛
王都の薬師ギルドで見習いとして働いていたアディは、先輩の陰謀により濡れ衣を着せられ追放される。絶望の中、辺境の森で魔獣に襲われた彼女を救ったのは、「氷の辺境伯」と呼ばれるルーファスだった。彼女の才能を見抜いたルーファスは、アディを専属薬師として雇用する。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
【完結】悪役令嬢は婚約破棄されたら自由になりました
きゅちゃん
ファンタジー
王子に婚約破棄されたセラフィーナは、前世の記憶を取り戻し、自分がゲーム世界の悪役令嬢になっていると気づく。破滅を避けるため辺境領地へ帰還すると、そこで待ち受けるのは財政難と魔物の脅威...。高純度の魔石を発見したセラフィーナは、商売で領地を立て直し始める。しかし王都から冤罪で訴えられる危機に陥るが...悪役令嬢が自由を手に入れ、新しい人生を切り開く物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる