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国を出ましょう
特訓をすることになりました
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結果、私も地獄の特訓に参加なのである・・・。
なぜこうなった?
私たちは、リシュリュー辺境伯邸にお世話になることになった。
その間、アルベールとセヴランは国際情勢とかのお勉強。
講師はレイモン氏か?と思ったら「ブルエンヌに戻るよ。目を光らしておかないとすぐに悪い奴がくるからね!」といい笑顔で言い切り、カロリーヌ姫とともに飛竜で戻っていった。
そのため、アルベールとセヴランはリシュリュー辺境伯の長男、ベルナール様に教えられている。
この方、本当にあのリシュリュー辺境伯の息子か?と目を疑いたくなる容姿をされている。
まず細身で手足が長いモデルスタイルである!
サラサラストレートロングの銀髪に、潤んだ緑瞳で睫毛バッサバサの美人!
口元はいつも穏やかに微笑まれていて、物腰も優雅!
確かにレイモン氏に似ている所もあるけど・・・、あの腹黒さは微塵もないのよねぇ。
儚い美人系がリシュリュー辺境伯の長男って、なんの冗談?てかんじ。
ちなみにリュシアンとルネとリオネルを、獣人騎士たちと一緒に鍛えてくれているのは、リシュリュー辺境伯ご本人とその次男の次期辺境伯様。
そう、麗しい長男ではなく、筋肉ゴリラ系統の次男、レジス様が次期辺境伯になられるらしい。
凄いわよ?リシュリュー辺境伯とレジス様がふたり並んでいると、まさに親子見た目そっくり瓜二つ。
セヴランも鍛えてもらっているけど、獣人騎士と同じメニューでやったら死ぬから、新人騎士たちと同じメニューをこなしています。
それでも毎日、泣いてるけど・・・。
アルベールはたまに体馴らしとして、獣人騎士たちの訓練に混ざっています。
そうそう!リオネルなんだけど、子虎から人型に無事に戻りました!
みんなで獣人騎士たちの訓練を見学して、その訓練に混ざるってことになったらレジス様が「子猫は無理だろ」って却下したのよ。
でもリオネルは参加したい!暴れたいっ!
で、ウーウー唸っていたら、ボフンと急に人型に戻りました!
びっくりしたわー。
しかもその後「やる!くんれん、やる!」と意思表示をして、バッタリ倒れて熟睡しました。
アルベールが推測するに、獣型でいると微量ながらも魔力を使っていて、今回人型に戻ったのは、魔力が枯渇しかけたせいじゃないか?って。
だから、そのあと電池の切れた玩具のように爆睡している、と。
魔力枯渇したら起きてられないもんね?
魔力がある程度充填されるまでは、リオネルは起きないだろうと。
実際、丸2日間寝ていました。
今は元気に獣人騎士を倒しまくっています。
ルネでさえ、獣人相手なら同じ年ごろの子と訓練しているのに・・・、あの子は大人に混じって訓練している。
しかも楽しそうに・・・。
私は不安を覚えて、アルベールに訊いてみた。
「ねぇ。白虎族って戦闘大好きなの?戦闘狂なの?」
「・・・うーん。強い種族ですし、戦闘力はピカイチですけど、あれはリオネルの性格じゃないですか?」
そっか・・・、性格か・・・。
なるべく魔獣討伐させて、ガス抜きをさせておこう。
「何を余所事を考えているのかしら?ヴィーちゃん?」
「ひふふ。すみまへん・・・」
イタタ。頬を引っ張らないでぇぇぇ。
くすん。
私も今、地獄の特訓中のである。
講師は・・・辺境伯夫人のオルタンス様。
黒い御髪をきっちりひとつにまとめ、切れ長の青い瞳をキラリンと光らせている長身の夫人。
隙が無い方である。
あの筋肉ゴリラ系の妻であり母であるが、あのレイモン氏の母でもある。
つまり・・・とっても怖い方なのだ。
この怖い方を講師に、なぜか私は、淑女教育を受けている。
なぜ?私はこのまま無事に国を出られたらアンティーブ国へ渡り、しばらくは冒険者稼業で稼ごうと思っているのに、淑女教育とは?
やんわりと断ろうとしたら、このオルタンス夫人の無言の圧力に負けた。
美人怖い・・・。
カーテシーからテーブルマナー、歩き方や座り方、ダンスレッスンまで受けている。
しかも、体罰ありきだ・・・。
痛くはないけど・・・、間違えるとピシリと叩かれる・・・痛くはないけど・・・。
痛いのは・・・、話し方のレッスンだ・・・。
「さあ、最初からこの本を音読してちょーだい」
「はい。えっと・・・。むかしむかしありゅところに、きれいにゃおんにゅのひと・・・・、ぎゃーっ!」
「噛まないで!噛まないで読むのよ!りゅじゃなくてる!にゃじゃなくてな!ヴィーちゃんは子猫ちゃんじゃないでしょう?」
ぎゅむぎゅむと頬を抓られ、べっと出した舌をむぎゅーっと引っ張られる。
体罰が厳しいのは、この話し方レッスンのときだけだ・・・。
「いひゃい」
「練習あるのみですからね!さあ、もう一度!」
・・・こんなことなら、騎士たちの訓練に参加したほうが楽だったかもしれない・・・。
くすん。
こうして、私たちはリシュリュー辺境伯邸に予定外の滞在を強いられることになった。
なぜこうなった?
私たちは、リシュリュー辺境伯邸にお世話になることになった。
その間、アルベールとセヴランは国際情勢とかのお勉強。
講師はレイモン氏か?と思ったら「ブルエンヌに戻るよ。目を光らしておかないとすぐに悪い奴がくるからね!」といい笑顔で言い切り、カロリーヌ姫とともに飛竜で戻っていった。
そのため、アルベールとセヴランはリシュリュー辺境伯の長男、ベルナール様に教えられている。
この方、本当にあのリシュリュー辺境伯の息子か?と目を疑いたくなる容姿をされている。
まず細身で手足が長いモデルスタイルである!
サラサラストレートロングの銀髪に、潤んだ緑瞳で睫毛バッサバサの美人!
口元はいつも穏やかに微笑まれていて、物腰も優雅!
確かにレイモン氏に似ている所もあるけど・・・、あの腹黒さは微塵もないのよねぇ。
儚い美人系がリシュリュー辺境伯の長男って、なんの冗談?てかんじ。
ちなみにリュシアンとルネとリオネルを、獣人騎士たちと一緒に鍛えてくれているのは、リシュリュー辺境伯ご本人とその次男の次期辺境伯様。
そう、麗しい長男ではなく、筋肉ゴリラ系統の次男、レジス様が次期辺境伯になられるらしい。
凄いわよ?リシュリュー辺境伯とレジス様がふたり並んでいると、まさに親子見た目そっくり瓜二つ。
セヴランも鍛えてもらっているけど、獣人騎士と同じメニューでやったら死ぬから、新人騎士たちと同じメニューをこなしています。
それでも毎日、泣いてるけど・・・。
アルベールはたまに体馴らしとして、獣人騎士たちの訓練に混ざっています。
そうそう!リオネルなんだけど、子虎から人型に無事に戻りました!
みんなで獣人騎士たちの訓練を見学して、その訓練に混ざるってことになったらレジス様が「子猫は無理だろ」って却下したのよ。
でもリオネルは参加したい!暴れたいっ!
で、ウーウー唸っていたら、ボフンと急に人型に戻りました!
びっくりしたわー。
しかもその後「やる!くんれん、やる!」と意思表示をして、バッタリ倒れて熟睡しました。
アルベールが推測するに、獣型でいると微量ながらも魔力を使っていて、今回人型に戻ったのは、魔力が枯渇しかけたせいじゃないか?って。
だから、そのあと電池の切れた玩具のように爆睡している、と。
魔力枯渇したら起きてられないもんね?
魔力がある程度充填されるまでは、リオネルは起きないだろうと。
実際、丸2日間寝ていました。
今は元気に獣人騎士を倒しまくっています。
ルネでさえ、獣人相手なら同じ年ごろの子と訓練しているのに・・・、あの子は大人に混じって訓練している。
しかも楽しそうに・・・。
私は不安を覚えて、アルベールに訊いてみた。
「ねぇ。白虎族って戦闘大好きなの?戦闘狂なの?」
「・・・うーん。強い種族ですし、戦闘力はピカイチですけど、あれはリオネルの性格じゃないですか?」
そっか・・・、性格か・・・。
なるべく魔獣討伐させて、ガス抜きをさせておこう。
「何を余所事を考えているのかしら?ヴィーちゃん?」
「ひふふ。すみまへん・・・」
イタタ。頬を引っ張らないでぇぇぇ。
くすん。
私も今、地獄の特訓中のである。
講師は・・・辺境伯夫人のオルタンス様。
黒い御髪をきっちりひとつにまとめ、切れ長の青い瞳をキラリンと光らせている長身の夫人。
隙が無い方である。
あの筋肉ゴリラ系の妻であり母であるが、あのレイモン氏の母でもある。
つまり・・・とっても怖い方なのだ。
この怖い方を講師に、なぜか私は、淑女教育を受けている。
なぜ?私はこのまま無事に国を出られたらアンティーブ国へ渡り、しばらくは冒険者稼業で稼ごうと思っているのに、淑女教育とは?
やんわりと断ろうとしたら、このオルタンス夫人の無言の圧力に負けた。
美人怖い・・・。
カーテシーからテーブルマナー、歩き方や座り方、ダンスレッスンまで受けている。
しかも、体罰ありきだ・・・。
痛くはないけど・・・、間違えるとピシリと叩かれる・・・痛くはないけど・・・。
痛いのは・・・、話し方のレッスンだ・・・。
「さあ、最初からこの本を音読してちょーだい」
「はい。えっと・・・。むかしむかしありゅところに、きれいにゃおんにゅのひと・・・・、ぎゃーっ!」
「噛まないで!噛まないで読むのよ!りゅじゃなくてる!にゃじゃなくてな!ヴィーちゃんは子猫ちゃんじゃないでしょう?」
ぎゅむぎゅむと頬を抓られ、べっと出した舌をむぎゅーっと引っ張られる。
体罰が厳しいのは、この話し方レッスンのときだけだ・・・。
「いひゃい」
「練習あるのみですからね!さあ、もう一度!」
・・・こんなことなら、騎士たちの訓練に参加したほうが楽だったかもしれない・・・。
くすん。
こうして、私たちはリシュリュー辺境伯邸に予定外の滞在を強いられることになった。
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