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其れは恋などではない
七話 『コウイ』の訳
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「アレクセイお兄さま…どうかお話を聞いてくださいまし」
「嫌だ。話すことなどない」
「アレクセイお兄さま……はぁ…」
こ、この人は……とりあえずやっほー! 十六歳になったリルネール・アマリア=バーグレイだよ!
あれから僕は実にえろえろな……色々な目にあってきた。今でもお風呂には一緒に入ってるし、そのままの流れでえっちすることもあった。執務室でははじめてのフェラチオを体験して、無事のどまんこにされちゃったし…。乳首は性感帯になったし、イくときもドライでイくように躾けられて今ではバッチリナカイキ出来る様になりました!! まあ一番初めも精通前だったのでナカイキでしたけれどね!! (ヤケクソ)
しっかしこの人……アレクセイお兄さまってば仕方ない人だなぁ…
あれから六年。僕だってなーんにもせずいたわけじゃあない。魔力の垂れ流しは抑えられ、今では、ほら、オーラ的なものがほんのり光るくらいで済んでいる。その分の魔力をどうやって消費しているかと言うと、それはね? ね? なーんと!! 僕に治癒魔法の素質があることがわかったんだな~~!! だから治癒魔法を騎士団の人とかに使って魔力を消費してるのだ!! え? 治癒魔法って結構な人が使えそうじゃんって? ま、まあそれはそうなんだけど……教会の人…聖職者の人は大体使えるしね…でも! 『欠損』まで治せる人は少ない! それこそ司祭さまとか、信仰心が厚くて位が高い偉い人が僅かに使えるくらい! それで、そこまで信仰心厚くない僕でも、一応ほら、転生してるわけだから神様の存在っていうのは信じてるわけよ。そのくらいの信仰と祈り、あと膨大な魔力に飽かせて手足やら諸々なんかを生やしていくってわけよ。
それでさ~アレクセイお兄さまよ。なんでアレクセイお兄さまが拗ねているのかというと、僕が騎士団長さまと仲良くなるのがどうにも気に入らないみたいだからなのだ。
騎士団長さまと仲良くなったのはまあ、騎士団に出入りしているから当然と言えば当然なことであるけれど、僕にとって一番はアレクセイお兄さまだし、大体アレクセイお兄さまが言うことには「こんなに愛らしいリルネールと仲睦まじくあるならいつか手も出すに違いない」なーんて言うわけですよ。
そんなことないって!
「アレクセイお兄さま……いくらなんでも騎士団長さまに失礼です。騎士団長さま…レオナルドさまだってお好きなのは女性でしょう? いくら僕がその、愛らしくとも、性的趣向を踏み越えてまで僕に手を出すなどあり得ないと思いますし、再度言うようですが失礼です」
「……彼奴は両刀だ」
「は?」
両刀ってなに? 急に刃物の話?
「…はぁ……あー、そうだなリルネール。お前はそうだったな…要するに男も恋愛…性愛対象ということだ」
「……は? え、ええと、レオナルドさまが男性の方も好き…と?」
「ああ、知らなかったみたいだな。まったく…彼奴も上手く隠したものだ」
「それは…また……」
うっそ。僕狙われてる?
いやいやまだそうとは決まってないし?? いくら僕が美人で愛らしくて、この国をほぼ鎖国状態みたいにしちゃうくらい傾国でもさ~ちょっと自意識過剰じゃないかな~僕ってば~~!! ま、まあでもちょっとアレクセイお兄さま? 詳しく話を聞きたいな~って…
その時、アレクセイの執務室の扉が几帳面なリズムで三度叩かれた。騎士団長のノックの仕方だ。
「アレクセイ様、レオナルドです。入室の許可を」
バリトンで伝えられた声に扉の先を見つめたアレクセイは「噂をすれば、か…」と無視を決め込もうとしたが、リルネールのジト目で睨まれると実に嫌そうな顔で渋々入室を許可した。
「入れ」
「ああよかった。入れてくれないのではないかと冷や冷やしました。おや? これはこれは! リルネール様ではありませんか。本日もご機嫌麗しく何よりです」
「あっ、は、はい。レオナルドさま…ご機嫌麗しゅうございまし」
「ふん、わざとらしいなレオナルド。リルネール、其奴に挨拶などしなくていい。孕むぞ」
はあっ??
「は、はらむ、とは? いったい…」
僕は女の子ではありませんが…?
「アレクセイ様、いくら私でも言の葉だけでリルネール様を孕ませることなどできません…しかしながらもし御許可をいただけるのでしたら是非リルネール様と私の子を……」
「許さん」
「おや、残念です」
「ちょっと…! 待ってください、僕は、その、女性ではないのではらむ…なんて出来ませんが…」
あ、あれ? 二人がこっちをじっと見ているぞ…な、なんだよ、逸らしちゃ負けゲームか? そういうのは得意だぞ! むん! ほらほらぜったいに逸さないぞ。
「アレクセイ様。もしやリルネール様にお教えしておられないのですか? それは…余りにも無用心では? やはり私が実地で教えるしかありませんな」
「ふざけるなレオナルド。退室させるぞ」
「おや、恐ろしい」
「茶化すな…!」
「リルネール様。同性同士でも子を為す事はできるのですよ」
「ふぇ? れ、レオナルドさま…それは本当ですか……?」
「はい。お教えしましょうか?」
「おいレオナルド…」
お? 阻止するつもりかぁ~? アレクセイお兄さま? そうはさせないぞ。僕の身体を好き勝手えろえろしてるんだから、懸念事項はきちんと聞いて(理解できるかは別として)排除しておくべきでしょ!
「はい! お願い致しますレオナルドさま!」
「承りました」
よーし、しっかりバッチリ教えてね! レオナルドさま!
「嫌だ。話すことなどない」
「アレクセイお兄さま……はぁ…」
こ、この人は……とりあえずやっほー! 十六歳になったリルネール・アマリア=バーグレイだよ!
あれから僕は実にえろえろな……色々な目にあってきた。今でもお風呂には一緒に入ってるし、そのままの流れでえっちすることもあった。執務室でははじめてのフェラチオを体験して、無事のどまんこにされちゃったし…。乳首は性感帯になったし、イくときもドライでイくように躾けられて今ではバッチリナカイキ出来る様になりました!! まあ一番初めも精通前だったのでナカイキでしたけれどね!! (ヤケクソ)
しっかしこの人……アレクセイお兄さまってば仕方ない人だなぁ…
あれから六年。僕だってなーんにもせずいたわけじゃあない。魔力の垂れ流しは抑えられ、今では、ほら、オーラ的なものがほんのり光るくらいで済んでいる。その分の魔力をどうやって消費しているかと言うと、それはね? ね? なーんと!! 僕に治癒魔法の素質があることがわかったんだな~~!! だから治癒魔法を騎士団の人とかに使って魔力を消費してるのだ!! え? 治癒魔法って結構な人が使えそうじゃんって? ま、まあそれはそうなんだけど……教会の人…聖職者の人は大体使えるしね…でも! 『欠損』まで治せる人は少ない! それこそ司祭さまとか、信仰心が厚くて位が高い偉い人が僅かに使えるくらい! それで、そこまで信仰心厚くない僕でも、一応ほら、転生してるわけだから神様の存在っていうのは信じてるわけよ。そのくらいの信仰と祈り、あと膨大な魔力に飽かせて手足やら諸々なんかを生やしていくってわけよ。
それでさ~アレクセイお兄さまよ。なんでアレクセイお兄さまが拗ねているのかというと、僕が騎士団長さまと仲良くなるのがどうにも気に入らないみたいだからなのだ。
騎士団長さまと仲良くなったのはまあ、騎士団に出入りしているから当然と言えば当然なことであるけれど、僕にとって一番はアレクセイお兄さまだし、大体アレクセイお兄さまが言うことには「こんなに愛らしいリルネールと仲睦まじくあるならいつか手も出すに違いない」なーんて言うわけですよ。
そんなことないって!
「アレクセイお兄さま……いくらなんでも騎士団長さまに失礼です。騎士団長さま…レオナルドさまだってお好きなのは女性でしょう? いくら僕がその、愛らしくとも、性的趣向を踏み越えてまで僕に手を出すなどあり得ないと思いますし、再度言うようですが失礼です」
「……彼奴は両刀だ」
「は?」
両刀ってなに? 急に刃物の話?
「…はぁ……あー、そうだなリルネール。お前はそうだったな…要するに男も恋愛…性愛対象ということだ」
「……は? え、ええと、レオナルドさまが男性の方も好き…と?」
「ああ、知らなかったみたいだな。まったく…彼奴も上手く隠したものだ」
「それは…また……」
うっそ。僕狙われてる?
いやいやまだそうとは決まってないし?? いくら僕が美人で愛らしくて、この国をほぼ鎖国状態みたいにしちゃうくらい傾国でもさ~ちょっと自意識過剰じゃないかな~僕ってば~~!! ま、まあでもちょっとアレクセイお兄さま? 詳しく話を聞きたいな~って…
その時、アレクセイの執務室の扉が几帳面なリズムで三度叩かれた。騎士団長のノックの仕方だ。
「アレクセイ様、レオナルドです。入室の許可を」
バリトンで伝えられた声に扉の先を見つめたアレクセイは「噂をすれば、か…」と無視を決め込もうとしたが、リルネールのジト目で睨まれると実に嫌そうな顔で渋々入室を許可した。
「入れ」
「ああよかった。入れてくれないのではないかと冷や冷やしました。おや? これはこれは! リルネール様ではありませんか。本日もご機嫌麗しく何よりです」
「あっ、は、はい。レオナルドさま…ご機嫌麗しゅうございまし」
「ふん、わざとらしいなレオナルド。リルネール、其奴に挨拶などしなくていい。孕むぞ」
はあっ??
「は、はらむ、とは? いったい…」
僕は女の子ではありませんが…?
「アレクセイ様、いくら私でも言の葉だけでリルネール様を孕ませることなどできません…しかしながらもし御許可をいただけるのでしたら是非リルネール様と私の子を……」
「許さん」
「おや、残念です」
「ちょっと…! 待ってください、僕は、その、女性ではないのではらむ…なんて出来ませんが…」
あ、あれ? 二人がこっちをじっと見ているぞ…な、なんだよ、逸らしちゃ負けゲームか? そういうのは得意だぞ! むん! ほらほらぜったいに逸さないぞ。
「アレクセイ様。もしやリルネール様にお教えしておられないのですか? それは…余りにも無用心では? やはり私が実地で教えるしかありませんな」
「ふざけるなレオナルド。退室させるぞ」
「おや、恐ろしい」
「茶化すな…!」
「リルネール様。同性同士でも子を為す事はできるのですよ」
「ふぇ? れ、レオナルドさま…それは本当ですか……?」
「はい。お教えしましょうか?」
「おいレオナルド…」
お? 阻止するつもりかぁ~? アレクセイお兄さま? そうはさせないぞ。僕の身体を好き勝手えろえろしてるんだから、懸念事項はきちんと聞いて(理解できるかは別として)排除しておくべきでしょ!
「はい! お願い致しますレオナルドさま!」
「承りました」
よーし、しっかりバッチリ教えてね! レオナルドさま!
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