聖なる夜に、愛を___

美鳥羽

文字の大きさ
8 / 15

8、女子会!

しおりを挟む
10月になりました。今日は休日。梨乃や咲希達の部活の休みがピッタリ重なったから、遊ぶ約束をして、近所にある大きなショッピングモールに来ました。雑貨屋さんに行ったり、ゲームセンターに行ったりして、今はカフェで休憩中。

「あっ‼︎」

千鶴が急に声を上げたから、私は危うくむせるところだった。

「そういえば、ゆめと川上くんって、ぶっちゃけどこまで進んでるの⁉︎」
「あ!歩美も、それ気になってるの!」
「ウチも!ラインとかでは、もうとっくに付き合ってる、って噂になってるけど?」

か、花音まで……?
噂されてるのは一応知ってるんだけど………。

「ゆ、ゆめちゃん、どうなんですか………!」
「咲希まで気になってる⁉︎ちょっとゆめ、どうなのよ!この梨乃サマに正直に言ってごらん?」

す、すごい………。咲希に、梨乃まで……。

「つ、付き合ってないです…………!」

私がそう言った瞬間、みんなが一斉に肩を落とした。

「そんなにガッカリしないでよ~………」

「ちぇー、つまんないのー………。」
「こーら、歩美、口を尖らせないの。可愛い女の子が台無しよ?」
「はぁ~い………。」

梨乃ってば、本当にお母さんみたい………。

「あ、あともう一つ!」
「何なに⁉︎千鶴、早く教えて!」

歩美の立ち直りは早い。というか、早すぎる……。

「川上くんはめちゃくちゃ強いっていう噂もあるんだけど、これは?」

それ、もう噂になってるの⁉︎早いな~………。

「あ、それは本当!だってね…………」

私は、聖夜くんが助けてくれた時のことを、「生まれつきの能力」のことに触れずに話した。

「…………ということです……。」

「へぇ~………あの川上くんが………。」
「お互い、下の名前で呼び合ってるんですね……!すごいです………!」

咲希がそう言うと、すかさず歩美が、「どっちから言ったの⁉︎」と聞いてきた。

「あ、私。」

私が答えると、みんな驚いた顔をしていた。

「え、じゃあ、一緒に帰ろうって言ったのは⁉︎」

「あー、それも私から。」

みんながさらに驚いた。

「……ゆめちゃんって、意外と積極的なんですね………!私、感服します………!」

咲希が、目を輝かせた。

「咲希ってば、大袈裟だって。」

歩美の問い詰めは、まだ終わっていなかった。

「……て事はさ、ゆめ。もしかして、川上くんのこと、好きになっちゃったの⁇」

ええっ⁉︎……う~ん……。好き、って、いうのかな………。『恋』って、いえるのかな………?
私はしばらく考えていた。すると、梨乃が口を開いた。

「え~、じゃあアタシ、川上くんに告白しちゃおうかな~?」

「えっ⁉︎そ、それは……!その……えっと……。」

どうしよう………何て言えばいいんだろう………。

「ジョーダンよ。そんなに真に受けるとは、流石ゆめ。今、取られたくない、って思った?」

私がうなずくと、梨乃はニヤリと笑った。いや、梨乃だけじゃない。他のみんなも、口元が少しニヤけている。

「ズバリ、それは………!」

それは……?

「はい、歩美、アタシの代わりに続きを。」
「はいはーい!ゆめは、川上くんに恋をしているのだー!」

そう……なの……?
……あ、聖夜くんといる時だけ感じる、あの『ドキドキ』は、そういうことだったんだ………。

「……わ、私……そう…みたい……。」

「うん、応援するよ……って言いたいところなんだけど、ゆめの話を聞いた感じ、川上くんもゆめに気がありそうだけど。」
「うん、ウチもそう思う。だって、好きでもない女子のこと、そんなに必死になって助ける?あと、これはウチの想像なんだけど、ゆめって、川上くんが笑ったとこ、見たことあるでしょ。」

な、何でわかるんだろう………。でも、想像って言ってた。すごいなー………。
私はうなずいた。

「やっぱり!ウチらは、見たことないもん。ゆめにだけ笑顔見せてるってことは、トクベツなんだよ!」

私が、聖夜くんの……トクベツ………?

「告白したら、絶対いい返事もらえるよ!」

「こっ、告白⁉︎ムリムリムリ‼︎‼︎‼︎」

私はぶんぶんと首を振った。

「あ、あの………私に、考えがあります……!」
「お、どんなの?咲希のことだから、きっといい考えだよ!」

千鶴が咲希にそう言うと、咲希ははにかんだ。

「あの、えっと、『プロフィール帳』を使うのは、どうでしょうか……?川上くんに書いてもらって、ゆめちゃんも自分のプロフィールを書いて渡せば………。」
「おおー!流石咲希!めっちゃいいじゃん!」
「あ、まだあるんです……。その、プロフィールの『好きな人』の所に、川上くんの名前を書いて渡せば、直接言わなくても好意が伝わるかと……。」

す、すごい………!

「それなら、出来そう……!咲希、ありがとう!」

「いえ、ゆめちゃんの恋の手助けが出来て、とても嬉しいです………!」

そのあと、もう少し話して、解散した。私は家に帰ると、早速プロフィール帳を出して、自分のプロフィールを書いた。
『好きな人』のところには、『聖夜くん』と書いて___
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】 佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。 新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。 「せめて回復魔法とかが良かった……」 戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。 「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」 家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。 「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」 そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。 絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。 これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

処理中です...