訳あり公爵令嬢と癖あり皇太子と巻き込まれた訳あり伯爵嫡男のあれこれ

ずーーーん

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失敗したよ

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「あのヘタレめ!!!」
帰りの馬車の中、喚くミリアを
レオンはジッと見つめる
「なによ、レオン」
「今回も!ミリア様が悪いです」
「今回もってなによ!
わたくしは悪くないわ
あのヘタレが悪いの!!」
結局皇太子が戻ってこないまま
夜会は終わった
「ミリア様、先程も言いましたが
皇太子が婚約者にしたい人が誰が分かってますよね」
レオンの問いかけにミリアはまた黙る
「ミリア様、婚約破棄してください」
「まだ無理よ、皇太子が結婚するまで」
「じゃずーとこのままなんですか?」
「皇太子が結婚するまでよ」
「5年ですよ、婚約して
そろそろ周りもこの婚約関係に
疑問持ち始めてますよ」
「じゃ結婚する?」
「イヤです!」
「レオン!」
「初めからの約束ですよね?」
「わかってるけど…なんで諦めてくれないの」
「そもそも、なんで嫌なんですか?」
レオンの問にミリアは黙る
毎回そうだ
帝国中みんな知っているのに
皇太子マクシミリアンは
ミリアとの結婚を望んでいる事
だか頑なにミリアが嫌がり
話は進まず
5年前にレオンとミリアが婚約して
話は無くなったように見えたが
レオンとミリアがいつまでも結婚しないし
マクシミリアンも婚約者作らないしで
宙ぶらりんのままいまにいたる


「レオンは知っているでしょ?
心が読めるの」
「はい」
「触れれば読めるの、嫌じゃない」
「嫌ですかね…さっきもいい感じで会話してたじゃないですか」
「さっきはさっきよ」
「それだけですか?」
それ以上はなにもミリアは言わなかった
レオンもそれ以上はなにも聞かなかった
そもそも、レオンはごくごーく一般的な
貴族の息子だ
だから聖女や聖人の関係性などわからない
ミリアとは屋敷が近い事もあり
幼馴染だったことと
あれがミリアに知られたから
契約で婚約者になった
レオンにとっても
ミリアとの契約関係の
婚約は利益になった
レオンの祖父がお金使いが荒く
父の代には蓄えも乏しいうえに
女系の家系もあり
社交界やら嫁入り道具やらで
貧乏だった
だから
ミリアとの婚約は伯爵の懐を潤してくれた
聖女との婚約で
事業は起動にのり
4人いた姉は
弟が聖女の婚約者になったゆえ
上位貴族に持参金なしで嫁げたし
もし、ミリアと婚約破棄して
離縁されても今の伯爵家なら
姉たちを養える
なにより5年に及ぶ婚約期間で
みんな気がついている
ミリアとレオンには結婚する意志がないと
ミリアが皇太子を避ける為だと
だから
婚約破棄してもダメージはないと
レオンは思うが
当人2人がまったく動かないゆえ
膠着状態のまま
今にいたる
だかレオンはもう
決着つけたかった
元々の自身のあれに加え
来年弟が学校を卒業して
成人する
レオンにとって
ミリアと婚約した時に
決めたタイムリミットが近づいている


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