私異世界で成り上がる!! ~家出娘が異世界で極貧生活しながら虎視眈々と頂点を目指す~

春風一

文字の大きさ
116 / 363
第3部 笑顔の裏に隠された真実

5-1無理・無茶・無謀は若者の特権だよね

しおりを挟む
 いよいよ『スポーツ・フェスタ』が始まった。世界中から、たくさんの観光客が訪れており、町の各所にあるスポーツ施設で、競技が行われていた。また、公式戦の他にも、色んな『イベント競技』が開催される。

 イベント競技とは、パン食い競争・バケツリレー・借り物競争・大縄跳び・綱引き・水鉄砲バトルなど。一般の人たちが、飛び入りで参加できる競技のこと。他にも、プロのスポーツ選手の、エキシビジョンや、スポーツ講座などもやっている。

 単に、結果を競うだけでなく、あらゆる楽しみ方がある、まさに『スポーツの祭典』だ。オリンピックと運動会とお祭りを、ミックスしたような、大人から子供まで楽しめる、とても楽しいイベントだった。

 例のごとく、大人気シルフィードのリリーシャさんは、朝から予約がびっしりで、大忙し。私はそのサポートに、全力を尽くしている。

 今朝も四時に起床し、早朝ランニングを済ませた。そのあとは、いつも通り、機体と敷地、事務所内の掃除を念入りに行った。

 やる事はいつもと同じだけど、やはりイベント中は、特別に気合が入る。しかも『スポーツイベント』なので、体育会系の血がたぎり、テンション爆上げだった。

 リリーシャさんも、イベント中は、いつもより早く出勤し、準備に余念がない。二人でスケジュールを確認しながら、セッティングや、お客様の対応の、打ち合わせを行った。

 中には、大陸のかなり遠方から、来られるお客様もいる。なので、細部に気を遣った、最高のおもてなしが必要だからだ。

 驚くべきことに、リリーシャさんは、一度、対応したお客様は、全て特徴を覚えている。お蔭で、一人一人のお客様の説明をしてもらい、対応の仕方もバッチリだ。

 今日は、予約の間隔が、かなりタイトなのと、遠方から来られるお客様もいる。なので、私が事務所で、一日中、待機することになった。

 遠方からのお客様は、割と早めに来ることが多い。もし、二人とも留守の時に来て、お待たせしては、マズイからね。

 次に来るお客様は、仲良し夫婦のキンダースさんだ。『スポーツ・フェスタ』は、毎年、欠かさず見に来ている。

 大のスポーツ好きのご夫婦で、すでに四十年以上、このイベントに参加している大ベテランだ。また〈ホワイト・ウイング〉の創業時から通ってくれている、超常連さんでもある。

 二人とも、若いころからスポーツマンだったらしいので、会うのが超楽しみだ。スポーツの話が、色々と聴けそうだもんね。

 私はリリーシャさんから聴いた情報を元に、お菓子と飲み物を用意していた。奥様のほうは、ミルク多目で甘さは抑えめの、アイス・ミルクティー。

 旦那様のほうは、濃い目のホットコーヒー。甘いものは苦手なので、ブラックで。お菓子は、グラノーラバーとミックスナッツ。いかにも、健康的な感じだよね。

 私は『そろそろかなぁー』と思いながら、キッチンでお湯を沸かしていた。すると、チャイム音が聞こえて来る。受付に置いてある、呼び出しボタンが押されると、鳴る音だ。私は急いで、でも上品に、静かに歩いて受付に向かった。

「ようこそ〈ホワイト・ウイング〉へ」
 両手を前で合わせると、深々と頭を下げ、挨拶をした。

「やぁ、こんにちは。予約していた、キンダースです。少し、早過ぎたかな?」
「いえ、大丈夫です。こちらのお席で、お待ちください」

 ゆったりしたソファーとテーブルが置いてある、待合スペースに案内する。

「君、新人さん? リリー君は、まだ戻ってないのかな?」
「はい、今年の四月に入社した、如月風歌と申します。リリーシャは、まだ営業中ですので、お待たせして申し訳ありません」

 軽く頭を下げながら、自己紹介した。最初のころに比べると、言葉遣いや動作も、だいぶ自然になって来たと思う。以前はもっと、ガチガチだったからね。

「いいの、いいの。こうやって、待っている時間が、ワクワクして楽しいから」
「うんうん。その通りよね」

 二人とも、とても明るくて、元気がみなぎっている様子だ。話し方も、体育会系特有の、はきはきとした感じだった。流石は、スポーツマンだね。

 私は二人に、少し待っていただくよう声を掛けると、キッチンに向かった。急いで、飲み物の用意をする。

 ちょうど、お湯を沸かしていたので、準備は簡単だ。手際よく支度をすると、キッチンワゴンに飲み物とお菓子をのせ、ゆっくりと押していく。

「お待たせいたしました」 

 旦那様の前には、綺麗なティーカップに入ったコーヒーを、受け皿と一緒にそっと置く。奥様の前には、コースターと、その上にグラスに入ったアイス・ミルクティーをのせる。そのあとに、ストローとシロップ差しを置いた。

 シロップは、あらかじめ入れてあるけど、甘さ控え目なので、念のため。最後に、お菓子のお皿を、真ん中に配置した。

「ほう、新人なのに、ちゃんと好みを知ってくれているんだね」
「あら、私のも。とても大好きなのよ、ミルクティー」

 二人とも嬉しそうな表情を浮かべる。やっぱり、自分のことを覚えてくれているって、嬉しいよね。

「リリーシャに、教えてもらいました。私だけでは、まだまだ、ここまでの細かい気遣いは出来ませんので」

 本当に、リリーシャさんの気遣いのレベルは物凄い。私の数段上を行っている。

「いや、そんなことないよ。一つ一つの動作に、気遣いが感じられるからね」
「そうね。話し方からも、とても優しい気遣いが感じられるわ」
「ありがとうございます。大先輩におほめ頂けるとは、とても光栄です」

 実際には、リリーシャさんの、真似をしてるだけなんだけどね。礼儀作法、言葉遣い、接客の仕方。あらゆる物事を、全てリリーシャさんの真似でやっている。それでも、褒められると嬉しい。

「あははっ、大先輩か。君みたいな若い子から見たら、そうなるのかな」
「十代の子から見たら、私たちなんて、おじいちゃん、おばあちゃんですもんね」

「いえ、そういう意味で言ったんじゃないんです。お二人とも、ずっとスポーツをやられていると聴きまして。私も学生時代は、運動部だったものですから」

 体育会系では、上下関係は絶対だ。まして、私より四十歳以上も、年上の方だから、超大先輩だよね。

「なるほど。それなら確かに、自分たちの可愛い後輩だ。何をやっていたんだい?」
「中学時代は、陸上部をやっていました。走るのが大好きでしたので」

「あら、それじゃあ、私たちと一緒ね。私たちも学生時代、陸上部だったのよ」
「わぁー、本当ですか? やっぱり大先輩ですね。なんか凄く嬉しいです」

 同じ体育会系の人と会うと、ついテンションが上がってしまう。雰囲気が似ているというか、考え方も近い人が多いんだよね。しかも、私と同じ『元陸上部』だったとは、驚きだ。

「お二人とも、今回は何かの競技に、参加されるのですか?」
「昔は、公式競技にも色々出てたけど。今はイベント競技に、飛び入り参加するぐらいかな。あとは、観戦がメインだね」
 
 旦那さんは、コーヒーを片手に、はきはきと話す。よく見ると、半袖から覗く腕がかなり太い。おそらく、今でもしっかり、鍛えているんだと思う。
 
「今は、記録のためじゃなくて、健康と楽しむためにやっているの。記録のためにやるのもいいけど、そういうのは、若いころに散々やって来たから。思いっ切り、楽しくやりたいのよね」

 奥様は笑顔で、とても楽しそうに答えた。

「それ、凄く分かります。いくら運動が好きでも、競技となると別ですものね。厳しいトレーニングを、一杯やらなきゃいけませんし」

 私も走るのは大好きだけど、記録を出すとなると、全く違ってくる。限界を突破するための辛いトレーニングに加え、プレッシャーも大きい。だから、中々楽しむ余裕がないんだよね。

「そうそう。そういうのはもう、年寄りにはキツイのよね」
「まぁ、若いころは、自分の限界が知りたくて、むしろ、きついトレーニングを好んでやっていたけど。もう、そんな歳でもないからね」

「そんな、お二人とも、物凄くお若く見えますよ。まだ、全然、現役バリバリじゃないですか?」

 動きがきびきびしているし、何より体がしっかりできている。普通、これぐらいの歳になると、お腹が出てきたりするのに、とてもスリムだ。しかも、腕や脚には、しっかり筋肉がついている。

「あら、お世辞でも嬉しいわ」
「あははっ、気持ちだけは、一生現役だと思うよ」

 私は別に、お世辞で言ったわけじゃなく、本当にそう思っただけだ。二人とも、六十を超えているけど、どう見ても、四十代か五十代前半にしか見えないもん。何よりも、その明るさと元気さが、若く見せているのかもしれない。

「ところで、お二人は『ノア・マラソン』に参加されたことは有りますか? 私は今回、参加する予定なんですけど」
「自分は昔、何回か参加したことあるよ」

「おぉー! どんな感じでしたか?」

 さすがは大先輩。実は、これが一番、聴きたかった話だ。

「かなり辛かったよ。初参加の時は、途中でリタイアしてしまったから」
「それが悔しくて、一年間みっちり練習して、翌年、完走したのよね」

 二人とも、とても懐かしそうに語る。

「自分は、長距離が得意だった訳じゃないし、最初は甘く考えていたんだ。ただ、二度目からは、流石に心を入れ替えて、万全の態勢で臨んだよ」

 これほどの人でも、初回はリタイア。次に完走するのに、一年のトレーニング。そう考えると、たった一ヶ月の練習で挑戦するのは、厳しいだろうか……?

「あの――私は学校卒業後は、全く走っていなかったですし。『ノア・マラソン』のためのトレーニングも、一ヶ月前に始めたばかりなんです。練習不足は百も承知ですが、それでも完走したいと思っています。やはり、甘すぎるでしょうか?」

 練習は、仕事と勉強の合間に、可能な限りはやっている。休日も、ほぼ全ての時間を、練習に充ててきた。着実に持久力も付いて、昔の勘もほぼ戻っている。ただ、練習不足と未知の距離への不安が、どうしても無くならなかった。

 旦那様は、腕を組んで目を閉じ、しばし考えたあと、静かに話し始めた。

「君の言う通り、甘いし無謀だと思う。でも、甘さも無謀さも、若者なら当たり前。『無茶の一つもしないで、何が若者だ?』って話さ。無茶は若者の特権なんだから、今のうちに、一杯するといいよ。歳をとると、出来なくなってしまうから」

 あぁ――私が求めていた答って、これだったんじゃないだろうか? 私自身、何でもやってみないと気が済まない、無謀すぎる性格だったことを、改めて思い出した。

「本当に、そうよね。どんなに体を鍛えても、気持ちばかりは、あのころに戻らないもの。もう、無茶をしようとは、思えないものね」

 一言一言が胸に響き、まるで、背中を強く押された気持ちになった。流石は、人生の大先輩。言葉の重みが違う。

「貴重なアドバイスを、ありがとうございます。思いっ切り無茶して、必ず完走します。私、子供のころから『チャレンジャー』と言われてて。無理・無茶・無謀では、誰にも負けない自信がありますので」

 私はいつだって、無謀なことに挑む、チャレンジャーだ。

「あははっ、実に頼もしい後輩だ。君ならきっと出来るよ」
「本当ね。当日は、応援に行くから、頑張ってね」
「はいっ、全力で頑張ります!」

 今までは、理想と現実のギャップで、心に迷いがあった。でも、二人と話していて、本気で完走する自信が付いた。

 そうだよ、私ってば若いんだし、無茶は私の専売特許じゃん。物事は、数字や確率が全てじゃない。勢いと力ずくで、何事もなせば成るっ! 

 おっしゃ、何が何でも完走するぞ!! 気合入れて、頑張りまっしょい!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

次回――
『マラソン会場まで走って行こうとしていたお馬鹿な子は私です』

 馬鹿は、馬鹿でも大馬鹿だったら、 なんとかなるかもな・・・
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ

天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。 ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。 そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。 よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。 そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。 こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合

鈴白理人
ファンタジー
北の辺境で雨漏りと格闘中のアーサーは、貧乏領主の長男にして未来の次期辺境伯。 国民には【スキルツリー】という加護があるけれど、鑑定料は銀貨五枚。そんな贅沢、うちには無理。 でも最近──猫が雨漏りポイントを教えてくれたり、鳥やミミズとも会話が成立してる気がする。 これってもしかして【動物スキル?】 笑って働く貧乏大家族と一緒に、雨漏り屋敷から始まる、のんびりほのぼの領地改革物語!

追放令嬢と【神の農地】スキル持ちの俺、辺境の痩せ地を世界一の穀倉地帯に変えたら、いつの間にか建国してました。

黒崎隼人
ファンタジー
日本の農学研究者だった俺は、過労死の末、剣と魔法の異世界へ転生した。貧しい農家の三男アキトとして目覚めた俺には、前世の知識と、触れた土地を瞬時に世界一肥沃にするチートスキル【神の農地】が与えられていた! 「この力があれば、家族を、この村を救える!」 俺が奇跡の作物を育て始めた矢先、村に一人の少女がやってくる。彼女は王太子に婚約破棄され、「悪役令嬢」の汚名を着せられて追放された公爵令嬢セレスティーナ。全てを失い、絶望の淵に立つ彼女だったが、その瞳にはまだ気高い光が宿っていた。 「俺が、この土地を生まれ変わらせてみせます。あなたと共に」 孤独な元・悪役令嬢と、最強スキルを持つ転生農民。 二人の出会いが、辺境の痩せた土地を黄金の穀倉地帯へと変え、やがて一つの国を産み落とす奇跡の物語。 優しくて壮大な、逆転建国ファンタジー、ここに開幕!

異世界転生したおっさんが普通に生きる

カジキカジキ
ファンタジー
 第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位 応援頂きありがとうございました!  異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界  主人公のゴウは異世界転生した元冒険者  引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。  知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?

【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。 この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。 ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。 少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。 更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。 そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。 少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。 どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。 少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。 冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。 すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く… 果たして、その可能性とは⁉ HOTランキングは、最高は2位でした。 皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°. でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )

処理中です...