私異世界で成り上がる!! ~家出娘が異世界で極貧生活しながら虎視眈々と頂点を目指す~

春風一

文字の大きさ
117 / 363
第3部 笑顔の裏に隠された真実

5-2マラソン会場まで走って行こうとしていたお馬鹿な子は私です

しおりを挟む
 水曜の早朝。時間は五時少し前。休日だけどかなり早起きし、目も完全に覚め、かなり気合が入っている。私はトレーニング・ウェア姿で、アパートの庭に立っていた。

 まだ、日は登っておらず、あたりは暗闇と静寂に包まれている。空気が少し冷たく感じるが、走ればすぐに、気にならなくなるはずだ。

 今日は『ノア・マラソン』の当日。スタートは、九時からなので、まだまだ時間はたっぷりある。それに昨日は、リリーシャさんのはからいで、仕事をお休みにしてくれた。なので、練習も休養もバッチリだった。

 もちろん、私は『出勤します』と主張した。でも『本来、火曜はお休みだし、まだ一回も有休をとっていないから』と言われ、丸一日お休みになった。一応、火水の『週休二日制』なんだけど、私が自主的に、火曜は出勤してるんだよね。

 仕事を休んで、体力があり余っているせいか、朝四時には目が覚めてしまった。再び眠りにつくことも出来ず、悶々としていた。なので、まだ早いけど、スタート地点の会場まで、ウォーミング・アップついでに、走って行くことにしたのだ。

 ちなみに、本日の天気は曇りで、風は少し強め。午後から、ところによっては、雨が降る予報が出ていた。正直、マラソンをするには、あまりいい天気ではない。とはいえ、みんな条件は同じだし、練習通りにやるだけだ。

 私はストレッチと準備運動を済ませると、ランニング・バックパックを背負い、その場で、トントンっとステップを踏んだ。

 体もあったまったし、いざ出発! と思ったその時、
「ちょっと待ちな。もう行くのかい?」
 後ろから声を掛けられる。

 振り向くと、そこにはノーラさんが立っていた。

「ノーラさん、おはようございます。って、こんな朝早くから、どうされたんですか?」

「それは、こっちの台詞だよ。『ノア・マラソン』の開始は、九時なんだから、いくらなんでも早過ぎだろ? ちゃんと、朝ご飯は食べたのか?」

「いやー、早く目が覚めて、じっとしていられなったので。ご飯は、友達からもらった『マナ・チャージ』という、栄養ゼリーを飲みました」

 先日フィニーちゃんにもらった、栄養食品だ。薬っぽい感じもなく、割とさっぱりして飲みやすかった。

「そんなもんで、カロリーが足りる訳ないだろ。ハンガーノックになるぞ」
「えーと、なんですか? そのハンガーなんとかって……?」

 ハンガーって、洋服を引っ掛けるアレのこと? 基本、横文字は苦手だ。

「低血糖のことさ。早い話が、エネルギー切れで、体が全く動かなくなる症状だ。アスリートなら、それぐらい知っておきな」

 うぐっ……何か前、どっかで聞いたことあるような気が。

「走る前は、あまり食べないほうがいいのかなぁー、と思ったので。学生時代、競技に出る前は、食べないようにしてたので」

 下手に食べると、走ってる時、気持ち悪くなるし。少しでも、体を軽くしたほうが、走りやすそうな気がしたので。

「それは、短距離の話だろ? ロクに食わずに、五十キロもぶっ続けで、走れる訳ないだろうが」

「あははっ、ですよねぇー。あまり、おなかも空いてないので、ゼリーだけでいいかなぁーなんて」

 朝は、あまり時間もないし、いつも適当に済ませてる。それに今日は、緊張のせいか、あまり食欲がなかった。

「朝食を抜いたせいで、途中でリタイアとか、笑えないぞ。ほら、これを食え」

 ノーラさんは言いながら、紙袋を渡してくる。袋はほんのり温かく、甘く香ばしい匂いが漂っていた。

「これって、もしかして――」
「焼きたてだ。走る前に食っときな」
「うわー、ありがとうございます!」

 ノーラさんの焼きたてパンって、凄く美味しいんだよね。朝から超ラッキー!

「あと、まさかとは思うが、走って行く気じゃないだろうな?」
「はい、そのつもりですけど。時間も、たっぷり有りますし」

 ゆっくり走って行っても、かなり早い時間につくはずだ。

「馬鹿かお前は! 走る前に、体力を消耗してどうする? いったい、どれだけの距離を走ると思っているんだ?」

 ノーラさんは、怖い顔で私をにらみつけて来る。

「いや……でも『走る前にウォーミング・アップは必要かなぁー』って思って」
「ウォーミング・アップなんて、現地について、走る直前に軽くやればいい話だろ? まったく、これだからお馬鹿な子は」

「んがっ――」 

 まぁ、お馬鹿なのは認めるけど、そんなハッキリ言わなくても。レース前で、精神的に張り詰めている、こんな時に……。

「やっぱり、エア・ドルフィンで行ったほうがいいですかね? でも、会場に停める場所あったかな?」
「ちょっと、そこで待ってな」

 ノーラさんは、ため息をつくと、アパートの裏に向かって行った。

 取り残された私は、ポケ―っと立ちつくす。走って行く気満々だったので、予定が狂ってしまった。走りたくてウズウズする気持ちと、ノーラさんに言われた言葉がせめぎ合って、悶々とする。確かに、体力は温存すべきだとは思うけど――。

 私は落ち着かずに、庭をうろうろ歩いていると、上空からエンジン音が聞こえ、エア・カートがゆっくり降りて来た。

 私のすぐ真横に着陸すると、
「ほら、助手席にさっさと乗りな」
 カートの中から、ノーラさんが声を掛けてくる。

 青い流線型の機体で、ツーシーターの『スポーツカー』タイプだ。

「ノーラさんって、エア・カートにも乗られるんですね」
 何かノーラさんが、エア・カートに乗ってる姿って、凄く新鮮だった。

「お前、馬鹿にしてるのか? これでも、元シルフィードだぞ」
「いえ、そういう訳じゃなくて。いつも、ほうきを持って掃除している、大家さんのイメージしかなかったので……」

「エア・カートぐらい、普通の一般人だって、乗ってるだろうが」
「あははっ、ですよねぇー」

 とはいえ、普通の一般人は、こんな機体には乗らないと思う。ぴかぴかに磨き上げられた美しいボティー。大きなリアウイング。運転席についている、様々なメーター類。かなり大きな座席シート。

 そもそも、エンジン音が全く違う。この機体、滅茶苦茶、お金が掛かってるんじゃないだろうか――?

 私はそっと扉を開け、恐る恐る助手席に座る。

「ゆっくり飛んで行くから、その間に朝食を済ませちまいな」
「はい、ありがとうございます」

 エア・カートは、スーッと上昇して行く。エア・ドルフィンなんかよりも、はるかに速い上に、全く揺れもなかった。上空に到達すると、静かに前進を始める。ノーラさんは、かなり手慣れた感じで、洗練された操縦をしていた。

 考えてみたら『元シルフィード・クイーン』なんだから、操縦が上手くて当然だよね。色んな機体も、操縦できるんだろうし。ただ、私の中で、おっかない大家さんのイメージが強すぎて、元シルフィードであることを、つい忘れてしまう。

「ノーラさん、私がマラソンに参加する日を、覚えていてくれたんですね」 
「そんな訳ないだろ。『ノア・マラソン』は、世界的にも有名なイベントだ。この町に住む人間なら、開催日を知っていて当然だ」 

「ですよねぇー……」

 でも、その答えが本当ではないのを、私は知っていた。だって、偶然にも早起きして、偶然にもパンを焼いて、偶然にも早朝、私に出会ったなんて、あり得ないもん。

 ふわふわで、まだ暖かいパンからは、ノーラさんの優しさが伝わって来た。いつも、ぶっきらぼうで怖いけど、とても優しい人だ。

 中に入っていた、マヨコーンパンも、ソーセージパンも、フィッシュサンドも、どれも凄く美味しそう。間違いなく、お店で売れるレベルだ。

 それに、今日のパンは、いつもよりボリュームがある。しっかり、栄養も計算して、作ってくれたのかもしれない。

 私が黙々と食べていると、
「ちゃんと、水分もとっておけよ」
 ノーラさんは、前を向いて運転しながら呟く。

「はい、大丈夫です」
 私はリュックから、スクイーズボトルを取り出し、ぐびぐびとスポーツドリンクを飲む。学生時代は毎日飲んでいた、懐かしい味だ。

 やがて、全てを食べ終わると、私はホッと一息ついた。一口たべたら止まらなかったので、意外とお腹が空いていたのかもしれない。単に緊張してて、気付かなかったのかも。

 でも、ノーラさんと話してたら、すっかり緊張もほぐれてしまった。というか、ノーラさんと一緒にいる緊張感のほうが、上回ったという話もある。相変わらず、威圧感が半端ないので――。

 食事の時間をとるために、わざわざ遠回りしてくれたようで、海岸沿いをゆっくりと飛んでいた。空はどんより曇って、波も少し高めのようだ。少し進むと、今度は海岸から離れ、住宅地のほうに飛んでいった。

「そろそろ、着くぞ」
 前方には、大きな駐車場が見えてくる。

 ノーラさんがマギコンを操作すると、空中モニターが表れた。駐車場の見取り図が表示され、停車位置が赤く点滅している。侵入経路の矢印・高度・風速なども表示されていた。

「へぇー、停車する場所を案内してくれるんですか。これ、凄く便利ですね」
「シルフィードのくせして、駐車場ナビも入れてないのか?」
「いやー、こんなのが有るなんて、今初めて知りました」

 いつも使ってるアプリって、ELエルぐらいだもんね。

「だから、お馬鹿な子なんだよ。気合だけで、シルフィードが勤まると思ってるんじゃないだろうな?」
「うぐっ……」

 ノーラさん言葉は、いちいち図星すぎて、心に突き刺さる。でも、まったくもってその通りで、最近まで、気合で何とかなると思ってました――。

 そんなやり取りをしている間にも、スーッと静かに、指定位置に降りて行く。枠線の中央に、寸分たがわず着地した。

 流石は『最速のシルフィード』と言われてた人だ。隣で見ているだけで、いかに操縦技術が卓越しているかが、手に取るように分かった。速く飛べるってことは、通常の飛行だって、当然、上手いもんね。

「ノア・マラソンが、MVで生中継されるのは、流石に知っているんだろ?」
 着地してエンジンを切ると、ノーラさんは真面目な顔で質問してきた。

「はい、友達がそんな話をしてました。MVを見ながら、応援してくれるって」
「言っておくが、ローカルじゃなくて『全世界中継』だぞ。そこのところ、分かってるのか?」

「ノア・マラソンが、世界的に有名だってことですよね? それなら、何となく」
「まったく、何も分かってないじゃないか」

 ノーラさんは、額に手を当て、ため息をついた。

「えっ? 何か、間違ってましたか……?」
 私には何のことだか、さっぱり分からない。

「全世界に放送されるってのは、もし情けない走りをしたら、それも世界中に伝わるってことだろうが」

「あぁー、そういう意味ですか。でも、三万人以上の選手が走ってる訳ですし。まず、映らないですよ。映るのは、先頭集団だけだと思うし、気にする必要ないと思いますけど――」

 私みたいな、初参加で無名の選手が、注目されるはずがない。それに、後方のグループなんて、映らないもんね。

「一般人なら、それでいい。だが、シルフィードは特別な職業だ。この町だけじゃなくて、世界中でな。お前も、シルフィードの端くれなんだから、それぐらい分かるだろ?」

「それは、まぁ……」

 確かに、シルフィードは、物凄く注目される職業だ。芸能人やアイドルみたいな存在だもんね。それに加え、神聖視されている部分もある。でも、あくまで、人気シルフィードの話だ。

「例え、お前が見習いだろうと、無名だろうと。シルフィードの看板を背負っている以上、誰もが一挙一動に、注目してるんだ。それを忘れるな」

「うっ――そんな、プレッシャーを与えないで下さいよ。初参加で、完走できるかも分からないのに」

「シルフィードってのは、見られる仕事なんだよ。だから常に、完璧じゃなきゃならない。その覚悟がないなら、出場するのは止めときな。今ならまだ間に合う」

 静かだが、とても重い言葉だった。『シルフィード・クイーン』として、常に注目されて来たからこそ、身をもって知っているんだと思う。シルフィードは、皆の夢や希望として、完璧に振る舞わなければならないことを。

「覚悟はあります。そもそも、私が今シルフィードをやってること自体が、覚悟の証ですから。そこいらの、軽い気持ちでやっている子たちとは違いますよ。人生懸けてますから」

 そう、家を出た時に、もう覚悟は決まっていた。いばらの道を進むことも、人世を懸けて臨むことも。

「なら、その覚悟を、世界中の奴らに見せてやれ。『シルフィードだから、完走できなくてもしょうがない』なんて、お飾りみたいに、見られたくはないだろ?」
「もちろんです! 私、体育会系のシルフィードですから」

「フッ、何だそりゃ? まぁ、いい。全力で行ってきな」
「はい、全身全霊で走ってきます!」

 私は、エア・カートを降りると、深々と頭を下げた。

 厳しい物言いだが、あれはノーラさんなりの、激励だったんだと思う。何だか、力一杯に背中を叩かれた気分だ。もうすっかり、緊張もプレッシャーもなくなっていた。

 色々とありがとうございます、ノーラさん。シルフィードの底力を、世界中の人たちに、見せてやりますよ……。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

次回――
『ジェットコースターと同じで走り出す前が一番緊張するんだよね』

 ギリギリの緊張感がたまらないんだ
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合

鈴白理人
ファンタジー
北の辺境で雨漏りと格闘中のアーサーは、貧乏領主の長男にして未来の次期辺境伯。 国民には【スキルツリー】という加護があるけれど、鑑定料は銀貨五枚。そんな贅沢、うちには無理。 でも最近──猫が雨漏りポイントを教えてくれたり、鳥やミミズとも会話が成立してる気がする。 これってもしかして【動物スキル?】 笑って働く貧乏大家族と一緒に、雨漏り屋敷から始まる、のんびりほのぼの領地改革物語!

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~

チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!? 魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで! 心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく-- 美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!

酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ

天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。 ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。 そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。 よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。 そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。 こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

異世界転生したおっさんが普通に生きる

カジキカジキ
ファンタジー
 第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位 応援頂きありがとうございました!  異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界  主人公のゴウは異世界転生した元冒険者  引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。  知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?

処理中です...