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18巻
18-2
◇
数日間、雑念を振り払い、寂しさを我慢しながら黙々と採掘した。
まだ設計前なので必要量が曖昧だから、余裕を持って多めに採掘したら、少し時間がかかってしまった。
その後、ミスリルやアダマンタイト、魔鋼の精錬をして、飽きてくると中型輸送機と小型装甲車に盛り込みたい機能を書き出したり、そこからラフスケッチしてみたりと、時間は過ぎてゆく。
「どうしよう。本当に手作りのぬいぐるみにしようかな」
そんな作業の中でも、やっぱりエトワール、春香、フローラに渡す誕生日プレゼントをどうしようか悩む。
武器や乗り物みたいなものばかり造っている印象があるかもしれないけど、実は僕はミルドガルドに降り立ってから、ポーションから始まり、色んな事に手を出してきた。
その過程で、糸を紡いで機織り機で布にし、自分やソフィア達用の服を作ったりもしていた。
今は、服飾関係は主にアカネが取り仕切っているけど、僕には糸を提供してくれるカエデがいるからね。
ぬいぐるみくらいなら問題なく作れるんだ。
「ウプッ……マナポーションでお腹タプタプだよ」
ぬいぐるみの事を考えるのはいいが、精錬しなきゃいけない目の前の鉱石の量が多くて、相変わらず僕はマナポーションが手放せない。
「……うん。やっぱりぬいぐるみにしよう。普通の四歳の女の子なら、ぬいぐるみを喜ぶだろう。せっかくだから、素材にこだわってオンリーワンのぬいぐるみを自作すれば、もっと喜んでくれるに決まってる。うん。そうしよう」
評判が良ければ、セルト達の分を作ってもいいかもしれない。
彼らは男の子だけど赤ちゃんだから、ぬいぐるみをプレゼントしてもおかしくないよね。
そうと決まれば、どんな素材で作るかだな。
中綿は、ゴールデンシープにするか、それとも植物系のワイルドコットンにするか。一応、両方手に入れてから選ぶか。
ゴールデンシープは、それなりに高位の魔物で、何もしなければ大人しいんだけど、怒らせると厄介な奴だ。
とはいえ、毛を分けてもらうのは比較的簡単で、対価さえちゃんと用意すれば、ゴールデンシープも毛を刈ってほしがるくらい。
ワイルドコットンは、未開地に普通に生える綿花の一種。魔素の濃い土地で育つ野生種で、この世界で高級なコットンと言えば、名前が挙がる。
まあ、高級すぎて、世間ではぬいぐるみの中綿にするなんて事はしないだろうけどね。
ぬいぐるみのガワはどうしようか。
革を使うか、それとも布地にするか。
布地ならカエデに頼めば、いい感じのを用意してくれるだろう。でも、毛がモフモフのぬいぐるみも捨てがたい。
その場合も、わざわざ毛皮を使わずに、カエデ産の布地と、毛に近い糸を出してもらって、それを毛皮っぽく編み込んでもいい。
うん、悪くない案だと思う。
「フローラにはウサギで決まりとして、エトワールと春香はどうしようかな」
兎人族だから、ぬいぐるみもウサギって安易だけど、それが一番しっくりくる。フローラにプレゼントするならウサギだろう。
エトワールと春香は、どっちかにはクマさんだな。ぬいぐるみと言えばクマ。
あとはイヌかネコ、それともこの世界っぽく魔物をモチーフにするか。悩むところだな。
ウサギにしても、クマにしても、本物っぽく作るつもりはない。
デフォルメしつつ、着ぐるみにでも出来そうなデザインにするつもりだ。その方が可愛くなると思うからね。
考えていると、レーヴァが工房に戻ってきた。
「おや、精錬でありますか?」
「うん。かなり量が必要だからね」
「大変でありますなぁ~」
「手伝ってくれると嬉しいんだけど……」
作業台でサラサラとスケッチを始めたレーヴァに、無理だろうと思いつつ手伝ってくれないか聞いてみた。
「申し訳ないであります。手伝いたいのはやまやまでありますが、レーヴァは小道具や大道具係だから無理でありますよ」
「そ、そうなんだね」
なんとなく分かってはいたけど、やっぱり無理だった。
「それよりガラハットさんから依頼された中型輸送機と小型装甲車製作は、ある程度進んだでありますか?」
「いや、今はまさにその鉱石の精錬の途中です」
「タクミ様、頑張るでありますよ。ファイトであります」
「う、うん」
レーヴァからガッツポーズで激励されたけど、ガラハットさんからの依頼に関して、彼女は一ミリも手伝う気はないみたいだ。
「よし! こんなものでありますな。では、レーヴァは行くであります」
「そ、そうなんだ」
「はい。ちょっと必要な素材を収納してあるマジックバッグを取りに来たついでに、アイデアを少しだけスケッチしたでありますよ」
何かをスケッチし始めたから、もっと時間がかかるのかと思っていたけど、どうも必要な物を取りに来たついでに、浮かんだアイデアを描きとめただけらしい。
「ふ、ふ~ん。随分と楽しそうだね」
「大きなセットから小さな道具まで、色々と作れて楽しいでありますよ!」
「楽しそうでいいなぁ」
「はいであります! では、レーヴァはもう行くでありますよ!」
「う、うん。いってらっしゃい」
ニコニコ笑顔のレーヴァが工房を出ていって、再び僕一人だけになった。
映画の小道具と大道具かぁ。それは面白そうだよな。
エトワール達の誕生日プレゼントは別にして、僕だって騎士団の仕事よりも映画のお手伝いの方が良かったよ。
4 小型装甲車
気を取り直し、まずは小型装甲車から考えてみる。
装甲車の大きさが決まらないと、輸送機の搬入口の大きさが決まらないからね。
聖域騎士団の面々は、基本的に無骨な外観を好む傾向にある。
漫画『A◯IRA』に出てくるバイクに似た僕のグライドバイクと違い、騎士団のそれは装甲を取りつけ、ゴツゴツした厳ついデザインだ。
「ガラハットさん、ラーテルみたいなの好みそうなんだよなぁ」
南アフリカに六輪装甲車のラーテルという軍用車両があるんだけど、ガラハットさんはSFっぽいのよりもそっちだろうな。
ただ、それじゃ僕の意思は何処にあるのかって思ってしまうんだ。
可能な限り僕好みのデザインに寄せたい。
「とりあえず、僕の好きにデザインしよう。まずはそれをガラハットさん達に見せればいいや」
という事で、今回の小型装甲車は、悪路用の特殊タイヤを使用する六輪にした。それに加え、グライドバイクと同じく低空を飛べるようにする。
まあ、グライドバイクみたいに飛ぶのがメインじゃなく、タイヤによる走行を主に考えているけどね。
「飛ぶ時にはタイヤを収納するか。いや、『バック・トゥ・ザ・〇ーチャー』のデ〇リアンみたいにタイヤを動かすか」
収納のギミックは面倒だな。九十度動かせばいいか。タイヤのホイールに、サブの浮遊の魔導具を組み込めば、多少車体が重くなっても大丈夫かな。
ラーテルみたいだと、視界が狭くて操縦しづらいだろうから、運転席の視界は広めに確保したい。
ハマーやハンヴィーみたいな運転席にするか。ハンヴィーとラーテルを足して二で割った感じにするか。
どっちにしても騎士団の人達はガチのミリタリー風のデザインが好みだもんな。
「サラマンダーほどガチガチに防御力を求めてないし、見た目は装甲車だけど、出来るだけ軽くしてみるか。その方が浮かせる時にも魔力の消費を抑えられる」
離島には、それほど強い魔物はいないうえ、逃げ出した族長達もレベルは高くないし、装備も鋳鉄製の武器だ。
どんなに頑張っても、装甲に傷をつけるのも難しいと思う。しかも、魔法を使える人間もほぼいなかったしな。
だから多少装甲を薄くしても、付与魔法による強化で十分カバー出来るだろう。
「材料が少ない方が錬成も楽だしね」
そのあたりを考慮しながらデザインしていく。
本当は必要ないだろうけど、一応法撃用の魔導具も設置しないといけないだろうな。きっとガラハットさん達がつけろとうるさい。
となると車体上部に、可動式の法撃魔導具を一機つけるか。
威力はほどほどでいいかな。
「カラーリングはどうしようか。騎士団の人達って、派手な色は嫌がるしな」
僕も軍用の車両に派手なカラーリングはどうかと思うけど、あの離島でカモフラージュカラーにする意味はあまりないんだよな。
あとはそんなに考える事はない。
後部のハッチからの格納スペース。空間拡張するので、乗り心地はあまり良くないだろうけど、それなりの人数を乗せられる。
緊急事態には、数台の小型装甲車で、離島の住民を救助して回れるようにしとかないとな。
サラサラと設計図を描き上げる。サイズも決まったので、使用するアダマンタイトやミスリル、魔鋼の量も計算する。
「多めに掘ったから八台錬成しても余裕かな」
魔物素材は、内装の一部に使うくらいで、量も知れている。魔力を供給する魔晶石のサイズも、それほど大きな物は必要ない。
まあ、サラマンダーのちっちゃい版だしな。
「でだ。カラーリングは結局どうしようか? うちの装備には珍しいけど、白く塗っちゃうか。まあ、実際に塗るわけじゃないけど」
軍用車に白は普通は使わない。確かPKOに派遣する車両は、中立を表すために白に塗ってたと記憶している。
離島には、敵対勢力は存在しないので、白い車両ってありなんじゃないかな。汚れやすそうだけど、それは防汚を付与しておけばいい。
ちょっと派手になるが、そこはいったん我慢してもらおう。
「さて、今日は誰か見学に来るかな?」
一通り準備を済ませ、聖域騎士団の倉庫の一つを訪れた。
見学者云々っていうのは、この前オケラ型地中探索機オプスを錬成した時なんかは、誰一人見学者がいなかったからだ。
騎士団が運用する機体じゃなかったし、仕方ない。
今回は騎士団に配備されるものだからゼロって事はないと思いたい。
ガランとした倉庫で準備をしていると、ガラハットさんとヒースさん、あと若手の騎士団員が数人、姿を見せた。
「おお、間に合いましたな」
「タクミ、お疲れ。今から錬成か?」
「ガラハットさん、ヒースさん、ちょうどよかったです」
二人は騎士団の団長と隊長として立ち合いに、若手の騎士団員は、自分達が離島で運用するからだろう。
「じゃあ、とりあえず一台錬成しちゃいますね」
僕はガラハットさん達に声をかけて、魔力を練り上げ集中する。
「錬成!」
地面に描かれた魔法陣が光り、まとめて置かれた素材の山をその光が包み込む。
変化は一瞬。
次の瞬間、僕のイメージした通りの小型装甲車が、倉庫に現れた。
「ほぉほぉ。なかなか儂好みの形じゃな」
「白い車両ってのもいいですね。明確な敵がいない離島に派遣するなら、住民からも怖がられにくいんじゃないですか」
ガラハットさんとヒースさんには好感触みたいだ。
よかった。色を白にしたのも抵抗はなさそう。
「細かな調整と仕上げをしちゃいますね」
「うむ。頼む」
僕は錬成した小型装甲車の中に入り、操縦席まわりや、攻撃用の法撃魔導具を仕上げる。
地上を走るのと低空を滑空する二通りの動作を、極力同じ感覚で行えるようにしてあるので、その分の調整は少しだけ面倒だった。
だが、これで普段サラマンダーやグライドバイクに乗っている騎士団員は問題ないだろう。
「OKです。テストお願い出来ますか?」
「了解した。ヒース、若いのを連れて機動テストを頼む」
「了解」
ガラハットさんに完成を告げ、試運転をお願いすると、ガラハットさんは、ヒースさんに命じた。
実際にこの小型装甲車をメインで運用するであろう若手の騎士団員は、待ちきれないとばかりに小型装甲車へ走っていく。
念のため、マナポーションを飲み、皆んなが試運転から戻るのを待つ。
その間、装甲車の名前を決めてしまおう。
「ガラハットさん、あの小型装甲車の名前って、どうします?」
「名前か。ふーむ、確かサラマンダーは、火の大精霊サラマンダー様から名をいただいたんじゃったな。では、サラマンダーIIでどうじゃ。サラマンダー様の名を変えるのも不敬じゃからな」
「サラマンダーIIですか。まあ、いいんじゃないですか」
実際、量産機の名前にこだわりはないので、サラマンダーIIでもミニサラマンダーでも、僕は構わない。
その名がついていれば、サラマンダーも喜ぶからいいか。
そうこうしていると、サラマンダーIIが戻ってきた。
「タクミ、これはいいぞ。サラマンダーほど大きくないから使い勝手がいい。しかも、悪路ではグライドバイクと同じような使い方も出来る。騎士団にも数は必要ないが、少し欲しいぞ」
「アレ、いいですね。装甲がしっかりしているので、スタンピード制圧にも使えそうです」
「僕はグライドバイクの方が好みですけど、ドワーフ達の土精騎士団は欲しがるんじゃないですかね」
ヒースさんや若手の騎士団員の評判は良さそうだ。
「もともとガラハットさんにも言われて、各騎士団に二台ずつ錬成する予定ですよ。あとは使ってみて追加配備を考えてください」
「うむ。それがいいな」
「じゃあ、サイズに関しても問題なさそうだから、このまま残りも錬成しますね」
「ああ、頼む」
ガラハットさんからGOサインが出たので、残りの七台を錬成するため、魔法陣に素材を積み上げていく。
サラマンダーIIのサイズが決まったので、これで中型輸送機の大きさも決める事が出来る。
遠回りだけど仕方ないね。
5 中型輸送機
小型装甲車サラマンダーIIが完成したので、やっとそれを輸送する中型の輸送機に取りかかれる。
搬入するハッチの大きさが決まったからだ。
格納庫の大きさは気にしなくてもいい。空間拡張でどうにでもなるからね。
ただ、ハッチの大きさに空間拡張は関係ないので、小型装甲車が出し入れ出来るサイズじゃないといけない。
ある程度機体の大きさが確定したので、次はデザインへと移る。
「さて、燃費を考えると、自然と飛行機の形に落ち着くんだよなぁ」
飛空艇のウラノスは飛行機ってデザインじゃないが、ガルーダやサンダーボルトは航空機のデザインから逸脱していない。
レーヴァのために造ったドラゴンフライも、トンボをモチーフにしているものの、航空機として極端におかしなデザインではないと思う。
で、今回の中型輸送機なんだけど、いわゆるワンオフ機じゃなく、量産機の扱いになる。
「さて、翼形はどうするか……」
ガルーダは後退翼とデルタ翼の中間みたいな翼だけど、輸送機ならテーパー翼もアリなんだよな。
とはいえ、かっこよさなら後退翼かデルタ翼かな。
可変翼ってのもあるけど、わざわざ動かす意味がない。なにせ、浮かべるだけなら浮遊の魔法で十分だしな。
極端な話、翼形なんて考えなくてもいいっちゃいい。魔法技術があれば、空力特性を無視する事も可能だ。
まあ、魔力の燃費を考えれば、ある程度の空力特性と翼形による機体安定は無視しちゃダメだけどね。
「輸送機だから高翼機かなぁ」
翼の位置も、旅客機みたいに低い位置にある低翼機と、軍用の輸送機みたいに高い位置にある高翼機がある。
それぞれにメリット、デメリットがあるが、輸送機のようにカーゴスペースを確保したい場合には、高い位置に翼を設置する高翼機が多い。
ここはガルーダがそうであるように、高翼機一択だ。
翼の形状や取り付け位置による効果と、魔法による結界や動力のバランスはよく考えないとな。
ワイバーンや飛竜タイプのドラゴンなんかも、空を飛ぶ時に風の結界を纏っている。僕の造ったウラノスやガルーダを始めとする飛空艇も当然、各種結界を張っている。
その結界の魔法と浮遊の魔法、それと推進用の風魔法があるから、空力や揚力にこだわらなくても大丈夫なんだけど、魔力の燃費を考えると、どうしても飛行機の形へと落ち着くんだよな。
ただ、僕の前世は普通のサラリーマンで、航空系の技術者だったわけじゃない。
記憶にある実際の航空機やアニメを参考にする程度だから、結局最後は魔法でのゴリ押しになっちゃうんだよね。
カリカリとデザインを何枚も描いていると、工房にレーヴァが入ってきた。
「あっ、レーヴァ。手伝ってくれるのかい?」
「いえ、違うであります。ちょっと必要な物を取りに来ただけでありますよ」
「そ、そっか」
中型とはいえ輸送機四機を錬成するとなると結構大変だから、手伝ってもらえたら嬉しかったんだけど……流石に少しがっかりする。
「ふむふむ。タクミ様は、イメージイラストを描いているでありますな。翼の形が色々とあるであります。テストが大変そうでありますね」
「そうなんだよね。だからレーヴァが手伝ってくれると嬉しいんだけどな」
「申し訳ないでありますが、レーヴァは忙しいでありますよ」
「……残念だけど仕方ないか」
「はい。じゃあ、タクミ様も頑張ってくださいであります」
ヒラヒラと手を振り工房を出ていくレーヴァ。相変わらず、既存の物を造るのには興味がない。
それは僕も同じか。
普段、ノルマとしてポーションを作る事が多いからか、それ以外の時は自由に新しい物を造りたいんだよな。
仕方ない。
気を引き締めて早く中型輸送機を造ってしまおう。
「主翼は、速度重視で三角翼……デルタ翼かな。低速時に安定させるのは、浮遊の魔法で大丈夫だろうしね」
推進用の風の魔導具は、主翼の両側に取り付ける感じでいいかな。
垂直尾翼は、二枚を逆ハの字にするのがかっこいいか。
カリカリとデザイン画を描いていく。
これ、カーゴ部分がなければエイみたいだな。
「主翼の大きさもそんなにいらないな。とはいえ、そうなるとズングリしたシルエットになっちゃう……いや、機体の大きさが小ぶりだから可愛くてありか」
騎士団の輸送機に、可愛さは必要なさそうだけど。
ズングリしたエイっぽいシルエット。うん、いいんじゃないかな。
離島にはガルーダ用の滑走路があるけれど、この中型輸送機は垂直離着陸を可能にする。離着陸時に、多少魔力を多く消費するが、そこまで気にするレベルじゃない。
「よし、こんな感じでいいかな」
何枚もデザインを描いてイメージを固め、ほぼ完成予想図が出来上がった。
「で、ここから設計図だな」
設計図を描くのは面倒ではあるものの、同じ機体を複数錬成する場合、これがちゃんとしていないと、まったく同じ機体を錬成するのが難しくなる。手間だけど、急がば回れだ。
量産機の錬成で微妙に気分が乗り切らないのを我慢しつつ、そしてレーヴァ達は楽しそうだなぁと羨みつつ、僕は中型輸送機を完成させるべく作業を続けた。
数日間、雑念を振り払い、寂しさを我慢しながら黙々と採掘した。
まだ設計前なので必要量が曖昧だから、余裕を持って多めに採掘したら、少し時間がかかってしまった。
その後、ミスリルやアダマンタイト、魔鋼の精錬をして、飽きてくると中型輸送機と小型装甲車に盛り込みたい機能を書き出したり、そこからラフスケッチしてみたりと、時間は過ぎてゆく。
「どうしよう。本当に手作りのぬいぐるみにしようかな」
そんな作業の中でも、やっぱりエトワール、春香、フローラに渡す誕生日プレゼントをどうしようか悩む。
武器や乗り物みたいなものばかり造っている印象があるかもしれないけど、実は僕はミルドガルドに降り立ってから、ポーションから始まり、色んな事に手を出してきた。
その過程で、糸を紡いで機織り機で布にし、自分やソフィア達用の服を作ったりもしていた。
今は、服飾関係は主にアカネが取り仕切っているけど、僕には糸を提供してくれるカエデがいるからね。
ぬいぐるみくらいなら問題なく作れるんだ。
「ウプッ……マナポーションでお腹タプタプだよ」
ぬいぐるみの事を考えるのはいいが、精錬しなきゃいけない目の前の鉱石の量が多くて、相変わらず僕はマナポーションが手放せない。
「……うん。やっぱりぬいぐるみにしよう。普通の四歳の女の子なら、ぬいぐるみを喜ぶだろう。せっかくだから、素材にこだわってオンリーワンのぬいぐるみを自作すれば、もっと喜んでくれるに決まってる。うん。そうしよう」
評判が良ければ、セルト達の分を作ってもいいかもしれない。
彼らは男の子だけど赤ちゃんだから、ぬいぐるみをプレゼントしてもおかしくないよね。
そうと決まれば、どんな素材で作るかだな。
中綿は、ゴールデンシープにするか、それとも植物系のワイルドコットンにするか。一応、両方手に入れてから選ぶか。
ゴールデンシープは、それなりに高位の魔物で、何もしなければ大人しいんだけど、怒らせると厄介な奴だ。
とはいえ、毛を分けてもらうのは比較的簡単で、対価さえちゃんと用意すれば、ゴールデンシープも毛を刈ってほしがるくらい。
ワイルドコットンは、未開地に普通に生える綿花の一種。魔素の濃い土地で育つ野生種で、この世界で高級なコットンと言えば、名前が挙がる。
まあ、高級すぎて、世間ではぬいぐるみの中綿にするなんて事はしないだろうけどね。
ぬいぐるみのガワはどうしようか。
革を使うか、それとも布地にするか。
布地ならカエデに頼めば、いい感じのを用意してくれるだろう。でも、毛がモフモフのぬいぐるみも捨てがたい。
その場合も、わざわざ毛皮を使わずに、カエデ産の布地と、毛に近い糸を出してもらって、それを毛皮っぽく編み込んでもいい。
うん、悪くない案だと思う。
「フローラにはウサギで決まりとして、エトワールと春香はどうしようかな」
兎人族だから、ぬいぐるみもウサギって安易だけど、それが一番しっくりくる。フローラにプレゼントするならウサギだろう。
エトワールと春香は、どっちかにはクマさんだな。ぬいぐるみと言えばクマ。
あとはイヌかネコ、それともこの世界っぽく魔物をモチーフにするか。悩むところだな。
ウサギにしても、クマにしても、本物っぽく作るつもりはない。
デフォルメしつつ、着ぐるみにでも出来そうなデザインにするつもりだ。その方が可愛くなると思うからね。
考えていると、レーヴァが工房に戻ってきた。
「おや、精錬でありますか?」
「うん。かなり量が必要だからね」
「大変でありますなぁ~」
「手伝ってくれると嬉しいんだけど……」
作業台でサラサラとスケッチを始めたレーヴァに、無理だろうと思いつつ手伝ってくれないか聞いてみた。
「申し訳ないであります。手伝いたいのはやまやまでありますが、レーヴァは小道具や大道具係だから無理でありますよ」
「そ、そうなんだね」
なんとなく分かってはいたけど、やっぱり無理だった。
「それよりガラハットさんから依頼された中型輸送機と小型装甲車製作は、ある程度進んだでありますか?」
「いや、今はまさにその鉱石の精錬の途中です」
「タクミ様、頑張るでありますよ。ファイトであります」
「う、うん」
レーヴァからガッツポーズで激励されたけど、ガラハットさんからの依頼に関して、彼女は一ミリも手伝う気はないみたいだ。
「よし! こんなものでありますな。では、レーヴァは行くであります」
「そ、そうなんだ」
「はい。ちょっと必要な素材を収納してあるマジックバッグを取りに来たついでに、アイデアを少しだけスケッチしたでありますよ」
何かをスケッチし始めたから、もっと時間がかかるのかと思っていたけど、どうも必要な物を取りに来たついでに、浮かんだアイデアを描きとめただけらしい。
「ふ、ふ~ん。随分と楽しそうだね」
「大きなセットから小さな道具まで、色々と作れて楽しいでありますよ!」
「楽しそうでいいなぁ」
「はいであります! では、レーヴァはもう行くでありますよ!」
「う、うん。いってらっしゃい」
ニコニコ笑顔のレーヴァが工房を出ていって、再び僕一人だけになった。
映画の小道具と大道具かぁ。それは面白そうだよな。
エトワール達の誕生日プレゼントは別にして、僕だって騎士団の仕事よりも映画のお手伝いの方が良かったよ。
4 小型装甲車
気を取り直し、まずは小型装甲車から考えてみる。
装甲車の大きさが決まらないと、輸送機の搬入口の大きさが決まらないからね。
聖域騎士団の面々は、基本的に無骨な外観を好む傾向にある。
漫画『A◯IRA』に出てくるバイクに似た僕のグライドバイクと違い、騎士団のそれは装甲を取りつけ、ゴツゴツした厳ついデザインだ。
「ガラハットさん、ラーテルみたいなの好みそうなんだよなぁ」
南アフリカに六輪装甲車のラーテルという軍用車両があるんだけど、ガラハットさんはSFっぽいのよりもそっちだろうな。
ただ、それじゃ僕の意思は何処にあるのかって思ってしまうんだ。
可能な限り僕好みのデザインに寄せたい。
「とりあえず、僕の好きにデザインしよう。まずはそれをガラハットさん達に見せればいいや」
という事で、今回の小型装甲車は、悪路用の特殊タイヤを使用する六輪にした。それに加え、グライドバイクと同じく低空を飛べるようにする。
まあ、グライドバイクみたいに飛ぶのがメインじゃなく、タイヤによる走行を主に考えているけどね。
「飛ぶ時にはタイヤを収納するか。いや、『バック・トゥ・ザ・〇ーチャー』のデ〇リアンみたいにタイヤを動かすか」
収納のギミックは面倒だな。九十度動かせばいいか。タイヤのホイールに、サブの浮遊の魔導具を組み込めば、多少車体が重くなっても大丈夫かな。
ラーテルみたいだと、視界が狭くて操縦しづらいだろうから、運転席の視界は広めに確保したい。
ハマーやハンヴィーみたいな運転席にするか。ハンヴィーとラーテルを足して二で割った感じにするか。
どっちにしても騎士団の人達はガチのミリタリー風のデザインが好みだもんな。
「サラマンダーほどガチガチに防御力を求めてないし、見た目は装甲車だけど、出来るだけ軽くしてみるか。その方が浮かせる時にも魔力の消費を抑えられる」
離島には、それほど強い魔物はいないうえ、逃げ出した族長達もレベルは高くないし、装備も鋳鉄製の武器だ。
どんなに頑張っても、装甲に傷をつけるのも難しいと思う。しかも、魔法を使える人間もほぼいなかったしな。
だから多少装甲を薄くしても、付与魔法による強化で十分カバー出来るだろう。
「材料が少ない方が錬成も楽だしね」
そのあたりを考慮しながらデザインしていく。
本当は必要ないだろうけど、一応法撃用の魔導具も設置しないといけないだろうな。きっとガラハットさん達がつけろとうるさい。
となると車体上部に、可動式の法撃魔導具を一機つけるか。
威力はほどほどでいいかな。
「カラーリングはどうしようか。騎士団の人達って、派手な色は嫌がるしな」
僕も軍用の車両に派手なカラーリングはどうかと思うけど、あの離島でカモフラージュカラーにする意味はあまりないんだよな。
あとはそんなに考える事はない。
後部のハッチからの格納スペース。空間拡張するので、乗り心地はあまり良くないだろうけど、それなりの人数を乗せられる。
緊急事態には、数台の小型装甲車で、離島の住民を救助して回れるようにしとかないとな。
サラサラと設計図を描き上げる。サイズも決まったので、使用するアダマンタイトやミスリル、魔鋼の量も計算する。
「多めに掘ったから八台錬成しても余裕かな」
魔物素材は、内装の一部に使うくらいで、量も知れている。魔力を供給する魔晶石のサイズも、それほど大きな物は必要ない。
まあ、サラマンダーのちっちゃい版だしな。
「でだ。カラーリングは結局どうしようか? うちの装備には珍しいけど、白く塗っちゃうか。まあ、実際に塗るわけじゃないけど」
軍用車に白は普通は使わない。確かPKOに派遣する車両は、中立を表すために白に塗ってたと記憶している。
離島には、敵対勢力は存在しないので、白い車両ってありなんじゃないかな。汚れやすそうだけど、それは防汚を付与しておけばいい。
ちょっと派手になるが、そこはいったん我慢してもらおう。
「さて、今日は誰か見学に来るかな?」
一通り準備を済ませ、聖域騎士団の倉庫の一つを訪れた。
見学者云々っていうのは、この前オケラ型地中探索機オプスを錬成した時なんかは、誰一人見学者がいなかったからだ。
騎士団が運用する機体じゃなかったし、仕方ない。
今回は騎士団に配備されるものだからゼロって事はないと思いたい。
ガランとした倉庫で準備をしていると、ガラハットさんとヒースさん、あと若手の騎士団員が数人、姿を見せた。
「おお、間に合いましたな」
「タクミ、お疲れ。今から錬成か?」
「ガラハットさん、ヒースさん、ちょうどよかったです」
二人は騎士団の団長と隊長として立ち合いに、若手の騎士団員は、自分達が離島で運用するからだろう。
「じゃあ、とりあえず一台錬成しちゃいますね」
僕はガラハットさん達に声をかけて、魔力を練り上げ集中する。
「錬成!」
地面に描かれた魔法陣が光り、まとめて置かれた素材の山をその光が包み込む。
変化は一瞬。
次の瞬間、僕のイメージした通りの小型装甲車が、倉庫に現れた。
「ほぉほぉ。なかなか儂好みの形じゃな」
「白い車両ってのもいいですね。明確な敵がいない離島に派遣するなら、住民からも怖がられにくいんじゃないですか」
ガラハットさんとヒースさんには好感触みたいだ。
よかった。色を白にしたのも抵抗はなさそう。
「細かな調整と仕上げをしちゃいますね」
「うむ。頼む」
僕は錬成した小型装甲車の中に入り、操縦席まわりや、攻撃用の法撃魔導具を仕上げる。
地上を走るのと低空を滑空する二通りの動作を、極力同じ感覚で行えるようにしてあるので、その分の調整は少しだけ面倒だった。
だが、これで普段サラマンダーやグライドバイクに乗っている騎士団員は問題ないだろう。
「OKです。テストお願い出来ますか?」
「了解した。ヒース、若いのを連れて機動テストを頼む」
「了解」
ガラハットさんに完成を告げ、試運転をお願いすると、ガラハットさんは、ヒースさんに命じた。
実際にこの小型装甲車をメインで運用するであろう若手の騎士団員は、待ちきれないとばかりに小型装甲車へ走っていく。
念のため、マナポーションを飲み、皆んなが試運転から戻るのを待つ。
その間、装甲車の名前を決めてしまおう。
「ガラハットさん、あの小型装甲車の名前って、どうします?」
「名前か。ふーむ、確かサラマンダーは、火の大精霊サラマンダー様から名をいただいたんじゃったな。では、サラマンダーIIでどうじゃ。サラマンダー様の名を変えるのも不敬じゃからな」
「サラマンダーIIですか。まあ、いいんじゃないですか」
実際、量産機の名前にこだわりはないので、サラマンダーIIでもミニサラマンダーでも、僕は構わない。
その名がついていれば、サラマンダーも喜ぶからいいか。
そうこうしていると、サラマンダーIIが戻ってきた。
「タクミ、これはいいぞ。サラマンダーほど大きくないから使い勝手がいい。しかも、悪路ではグライドバイクと同じような使い方も出来る。騎士団にも数は必要ないが、少し欲しいぞ」
「アレ、いいですね。装甲がしっかりしているので、スタンピード制圧にも使えそうです」
「僕はグライドバイクの方が好みですけど、ドワーフ達の土精騎士団は欲しがるんじゃないですかね」
ヒースさんや若手の騎士団員の評判は良さそうだ。
「もともとガラハットさんにも言われて、各騎士団に二台ずつ錬成する予定ですよ。あとは使ってみて追加配備を考えてください」
「うむ。それがいいな」
「じゃあ、サイズに関しても問題なさそうだから、このまま残りも錬成しますね」
「ああ、頼む」
ガラハットさんからGOサインが出たので、残りの七台を錬成するため、魔法陣に素材を積み上げていく。
サラマンダーIIのサイズが決まったので、これで中型輸送機の大きさも決める事が出来る。
遠回りだけど仕方ないね。
5 中型輸送機
小型装甲車サラマンダーIIが完成したので、やっとそれを輸送する中型の輸送機に取りかかれる。
搬入するハッチの大きさが決まったからだ。
格納庫の大きさは気にしなくてもいい。空間拡張でどうにでもなるからね。
ただ、ハッチの大きさに空間拡張は関係ないので、小型装甲車が出し入れ出来るサイズじゃないといけない。
ある程度機体の大きさが確定したので、次はデザインへと移る。
「さて、燃費を考えると、自然と飛行機の形に落ち着くんだよなぁ」
飛空艇のウラノスは飛行機ってデザインじゃないが、ガルーダやサンダーボルトは航空機のデザインから逸脱していない。
レーヴァのために造ったドラゴンフライも、トンボをモチーフにしているものの、航空機として極端におかしなデザインではないと思う。
で、今回の中型輸送機なんだけど、いわゆるワンオフ機じゃなく、量産機の扱いになる。
「さて、翼形はどうするか……」
ガルーダは後退翼とデルタ翼の中間みたいな翼だけど、輸送機ならテーパー翼もアリなんだよな。
とはいえ、かっこよさなら後退翼かデルタ翼かな。
可変翼ってのもあるけど、わざわざ動かす意味がない。なにせ、浮かべるだけなら浮遊の魔法で十分だしな。
極端な話、翼形なんて考えなくてもいいっちゃいい。魔法技術があれば、空力特性を無視する事も可能だ。
まあ、魔力の燃費を考えれば、ある程度の空力特性と翼形による機体安定は無視しちゃダメだけどね。
「輸送機だから高翼機かなぁ」
翼の位置も、旅客機みたいに低い位置にある低翼機と、軍用の輸送機みたいに高い位置にある高翼機がある。
それぞれにメリット、デメリットがあるが、輸送機のようにカーゴスペースを確保したい場合には、高い位置に翼を設置する高翼機が多い。
ここはガルーダがそうであるように、高翼機一択だ。
翼の形状や取り付け位置による効果と、魔法による結界や動力のバランスはよく考えないとな。
ワイバーンや飛竜タイプのドラゴンなんかも、空を飛ぶ時に風の結界を纏っている。僕の造ったウラノスやガルーダを始めとする飛空艇も当然、各種結界を張っている。
その結界の魔法と浮遊の魔法、それと推進用の風魔法があるから、空力や揚力にこだわらなくても大丈夫なんだけど、魔力の燃費を考えると、どうしても飛行機の形へと落ち着くんだよな。
ただ、僕の前世は普通のサラリーマンで、航空系の技術者だったわけじゃない。
記憶にある実際の航空機やアニメを参考にする程度だから、結局最後は魔法でのゴリ押しになっちゃうんだよね。
カリカリとデザインを何枚も描いていると、工房にレーヴァが入ってきた。
「あっ、レーヴァ。手伝ってくれるのかい?」
「いえ、違うであります。ちょっと必要な物を取りに来ただけでありますよ」
「そ、そっか」
中型とはいえ輸送機四機を錬成するとなると結構大変だから、手伝ってもらえたら嬉しかったんだけど……流石に少しがっかりする。
「ふむふむ。タクミ様は、イメージイラストを描いているでありますな。翼の形が色々とあるであります。テストが大変そうでありますね」
「そうなんだよね。だからレーヴァが手伝ってくれると嬉しいんだけどな」
「申し訳ないでありますが、レーヴァは忙しいでありますよ」
「……残念だけど仕方ないか」
「はい。じゃあ、タクミ様も頑張ってくださいであります」
ヒラヒラと手を振り工房を出ていくレーヴァ。相変わらず、既存の物を造るのには興味がない。
それは僕も同じか。
普段、ノルマとしてポーションを作る事が多いからか、それ以外の時は自由に新しい物を造りたいんだよな。
仕方ない。
気を引き締めて早く中型輸送機を造ってしまおう。
「主翼は、速度重視で三角翼……デルタ翼かな。低速時に安定させるのは、浮遊の魔法で大丈夫だろうしね」
推進用の風の魔導具は、主翼の両側に取り付ける感じでいいかな。
垂直尾翼は、二枚を逆ハの字にするのがかっこいいか。
カリカリとデザイン画を描いていく。
これ、カーゴ部分がなければエイみたいだな。
「主翼の大きさもそんなにいらないな。とはいえ、そうなるとズングリしたシルエットになっちゃう……いや、機体の大きさが小ぶりだから可愛くてありか」
騎士団の輸送機に、可愛さは必要なさそうだけど。
ズングリしたエイっぽいシルエット。うん、いいんじゃないかな。
離島にはガルーダ用の滑走路があるけれど、この中型輸送機は垂直離着陸を可能にする。離着陸時に、多少魔力を多く消費するが、そこまで気にするレベルじゃない。
「よし、こんな感じでいいかな」
何枚もデザインを描いてイメージを固め、ほぼ完成予想図が出来上がった。
「で、ここから設計図だな」
設計図を描くのは面倒ではあるものの、同じ機体を複数錬成する場合、これがちゃんとしていないと、まったく同じ機体を錬成するのが難しくなる。手間だけど、急がば回れだ。
量産機の錬成で微妙に気分が乗り切らないのを我慢しつつ、そしてレーヴァ達は楽しそうだなぁと羨みつつ、僕は中型輸送機を完成させるべく作業を続けた。
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