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人化の魔法
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エピルからの種付け希望という爆弾発言の衝撃から戻って来れない俺に、アンナさんから下半身が蜘蛛や蛇でいたせるのか?との疑問でハッとする。
そうだよな、蜘蛛や蛇の下半身じゃ出来ないよな。
「それは問題ありません。
私達アラクネやラヴィン達ラミアは、他種族の雄と交わらねばならないので、人化の魔法を使いますから」
俺達が下半身が蜘蛛や蛇のアラクネやラミアと、どうして交わるのか疑問に思っていると、エピルがそのカラクリをあかした。
「人化の魔法?」
「はい、試しに使ってみますね」
エピルはそう言うと魔力を練り始め、次の瞬間、巨大な蜘蛛の下半身は、人間の女性の下半身に変化していた。
「ちょっ!エピル!服を着よう!」
エピルが人化の魔法を使うと、そこに現れたのは全裸の絶世の美女。今までも上半身は裸だったけど、さすがにこれは不味い。
「あら、エピルだけずるいわね」
ラヴィンまでエピルに張り合って人化の魔法を使うと、蛇の下半身が人間のモノに変化する。
「じゃあ私も!」
フィーネまでもが人化の魔法を使う。
俺の前に、三人の裸の美女が並んだ。
白い髪に紅い瞳、抜けるような白い肌のエピル。
腰までとどく長い金髪、翠の瞳のラヴィン。
紅いショートカットの髪にモデルの様なスレンダーなスタイルのフィーネ。
いずれもとびきりの美女が全裸で立っているのは、さすがに俺も恥ずかしくて目のやり場に困る。
「カイト、ジロジロと見過ぎ」
「あっ、ご、ごめん」
エルに指摘されて急に恥ずかしくなる。だけどこれだけの美女が、惜しげも無く全裸を晒しているんだもの、見るなと言うのは難しいよな。
しかしエルやルシエル達俺の嫁もそうだけど、異世界はスタイルが抜群の美女だらけだとつくづく思う。
「私達はカイト様に種を頂くのですから、幾らでもご覧になって下さい」
えっと、それは決定事項なのか?
エピル達も裸が恥ずかしくない訳じゃないらしいが、戦闘においては人化しない方が戦いやすいという。
なら、せめて胸だけでも隠してほしい。
「それでその人化の魔法は全員が使えるの?」
もし全員が人化の魔法を使えるのなら問題はあまりないと思って聞くと。
「いえ、誤差はありますが、だいたい成人する頃に使える様になります。ですからハーピーの子供達はまだ腕と手の一部分だけの人化しか出来ません」
エピル、ラヴィン、フィーネの各種族のリーダーを務めている三人は、レベルも戦闘力も高く、人化の魔法も一度使えば、そのまま人化していられるらしいが、他の子達は長くもって三日程度らしい。
人化の魔法は本来、他種族の雄と子作りする為に種族特性として持っている固有魔法で、その性質上あまり長く維持する必要がない。人化しているあいだ中、少量の魔力を消費し続けるらしく、その消費量と魔力の回復量が釣り合うか、回復量が上回らなければ常に人化を維持することは出来ないとエピルが説明してくれた。
「それなら何とかなりそうだな」
「魔導具でも造るの?」
エピルの話を聞いた俺が呟くと、エルが俺の考えを言い当てた。さすがは嫁の中でも一番長く側にいるだけはある。
人化の魔法を長時間維持出来ない者向けの魔導具を俺が造れば良い。幸いそれ程難しくない術式なので、アクセサリーとして常に身に付けられる物を考えよう。
現状で、人化の魔法を維持出来て、魔導具が必要ないエピル、ラヴィン、フィーネの三人も、余分な魔力を消費しない事は意味があるだろう。
「取り敢えずこれを羽織ってちょうだい」
エルとアンナさんとイリアでフード付きのローブを配っていく。
「パパ~~!おかえりなさいなの~~!」
エピル達がローブを羽織った頃、俺が帰った事に気が付いたルキナがいつものようにルフトに跨り工房にやって来た。
巨大な虎型ゴーレムのルフトが工房に現れ、エピル達に緊張が走る。だけどその背に乗るルキナを見て僅かに緊張を緩める。
「あゝ、ただいまルキナ。
ジーク、ルル、ルーは?」
今まで、産まれた兄妹達の所に居ただろうルキナに聞いてみる。
どうやら人族の貴族やエルフ等は、長い名前を付ける事が多いみたいで、俺はジークフリートとルーファリスの事をジークとルーと呼んでいる。
「ジークちゃんとルルちゃんとルーちゃんは、オネンネなの!だからルキナ、パパが帰ってるんじゃないかな~て思って来たの!」
「そう、何時もジーク達を見てくれてありがとうルキナ」
「ルキナ、おねえちゃんだから当たり前なの。
それより、このおねえちゃん達はパパの新しいお嫁さんなの?」
思わず噴き出しそうになったけど、ルキナはラミアやハーピーを見ても平気みたいだ。
「そうね~、ひょっとしたらお妾さん位になる子はいるかもね~」
「ちょっ、ちょっとエル!」
エルがニヤニヤしてルキナにとんでもない事を言い出す。
「あら、エピル達はそう望んでいるんだから、どのみちそうなるわよ。
ドラーク伯爵領は、一から立ち上がった家だもの。子供は幾ら居ても良いのよ」
エルがそう言って、アンナさんにエピル達を空いている部屋に案内させて出て行った。
ルキナもイリアと赤ちゃん部屋に戻って行く。
一人取り残された俺は、暫くその場で呆然としていた。
「どうしてこうなった……」
そうだよな、蜘蛛や蛇の下半身じゃ出来ないよな。
「それは問題ありません。
私達アラクネやラヴィン達ラミアは、他種族の雄と交わらねばならないので、人化の魔法を使いますから」
俺達が下半身が蜘蛛や蛇のアラクネやラミアと、どうして交わるのか疑問に思っていると、エピルがそのカラクリをあかした。
「人化の魔法?」
「はい、試しに使ってみますね」
エピルはそう言うと魔力を練り始め、次の瞬間、巨大な蜘蛛の下半身は、人間の女性の下半身に変化していた。
「ちょっ!エピル!服を着よう!」
エピルが人化の魔法を使うと、そこに現れたのは全裸の絶世の美女。今までも上半身は裸だったけど、さすがにこれは不味い。
「あら、エピルだけずるいわね」
ラヴィンまでエピルに張り合って人化の魔法を使うと、蛇の下半身が人間のモノに変化する。
「じゃあ私も!」
フィーネまでもが人化の魔法を使う。
俺の前に、三人の裸の美女が並んだ。
白い髪に紅い瞳、抜けるような白い肌のエピル。
腰までとどく長い金髪、翠の瞳のラヴィン。
紅いショートカットの髪にモデルの様なスレンダーなスタイルのフィーネ。
いずれもとびきりの美女が全裸で立っているのは、さすがに俺も恥ずかしくて目のやり場に困る。
「カイト、ジロジロと見過ぎ」
「あっ、ご、ごめん」
エルに指摘されて急に恥ずかしくなる。だけどこれだけの美女が、惜しげも無く全裸を晒しているんだもの、見るなと言うのは難しいよな。
しかしエルやルシエル達俺の嫁もそうだけど、異世界はスタイルが抜群の美女だらけだとつくづく思う。
「私達はカイト様に種を頂くのですから、幾らでもご覧になって下さい」
えっと、それは決定事項なのか?
エピル達も裸が恥ずかしくない訳じゃないらしいが、戦闘においては人化しない方が戦いやすいという。
なら、せめて胸だけでも隠してほしい。
「それでその人化の魔法は全員が使えるの?」
もし全員が人化の魔法を使えるのなら問題はあまりないと思って聞くと。
「いえ、誤差はありますが、だいたい成人する頃に使える様になります。ですからハーピーの子供達はまだ腕と手の一部分だけの人化しか出来ません」
エピル、ラヴィン、フィーネの各種族のリーダーを務めている三人は、レベルも戦闘力も高く、人化の魔法も一度使えば、そのまま人化していられるらしいが、他の子達は長くもって三日程度らしい。
人化の魔法は本来、他種族の雄と子作りする為に種族特性として持っている固有魔法で、その性質上あまり長く維持する必要がない。人化しているあいだ中、少量の魔力を消費し続けるらしく、その消費量と魔力の回復量が釣り合うか、回復量が上回らなければ常に人化を維持することは出来ないとエピルが説明してくれた。
「それなら何とかなりそうだな」
「魔導具でも造るの?」
エピルの話を聞いた俺が呟くと、エルが俺の考えを言い当てた。さすがは嫁の中でも一番長く側にいるだけはある。
人化の魔法を長時間維持出来ない者向けの魔導具を俺が造れば良い。幸いそれ程難しくない術式なので、アクセサリーとして常に身に付けられる物を考えよう。
現状で、人化の魔法を維持出来て、魔導具が必要ないエピル、ラヴィン、フィーネの三人も、余分な魔力を消費しない事は意味があるだろう。
「取り敢えずこれを羽織ってちょうだい」
エルとアンナさんとイリアでフード付きのローブを配っていく。
「パパ~~!おかえりなさいなの~~!」
エピル達がローブを羽織った頃、俺が帰った事に気が付いたルキナがいつものようにルフトに跨り工房にやって来た。
巨大な虎型ゴーレムのルフトが工房に現れ、エピル達に緊張が走る。だけどその背に乗るルキナを見て僅かに緊張を緩める。
「あゝ、ただいまルキナ。
ジーク、ルル、ルーは?」
今まで、産まれた兄妹達の所に居ただろうルキナに聞いてみる。
どうやら人族の貴族やエルフ等は、長い名前を付ける事が多いみたいで、俺はジークフリートとルーファリスの事をジークとルーと呼んでいる。
「ジークちゃんとルルちゃんとルーちゃんは、オネンネなの!だからルキナ、パパが帰ってるんじゃないかな~て思って来たの!」
「そう、何時もジーク達を見てくれてありがとうルキナ」
「ルキナ、おねえちゃんだから当たり前なの。
それより、このおねえちゃん達はパパの新しいお嫁さんなの?」
思わず噴き出しそうになったけど、ルキナはラミアやハーピーを見ても平気みたいだ。
「そうね~、ひょっとしたらお妾さん位になる子はいるかもね~」
「ちょっ、ちょっとエル!」
エルがニヤニヤしてルキナにとんでもない事を言い出す。
「あら、エピル達はそう望んでいるんだから、どのみちそうなるわよ。
ドラーク伯爵領は、一から立ち上がった家だもの。子供は幾ら居ても良いのよ」
エルがそう言って、アンナさんにエピル達を空いている部屋に案内させて出て行った。
ルキナもイリアと赤ちゃん部屋に戻って行く。
一人取り残された俺は、暫くその場で呆然としていた。
「どうしてこうなった……」
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