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どんどん造るよ
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ローラシア王国の国王エドワード・ヴァン・ローラシアは、間者の報告を受けほくそ笑む。
「くっくっくっ、我にも運が巡って来たか」
サーメイヤ王国の若き王は、亡きバージェス王と違い、躍進続くサーメイヤ王国の国王の器ではないらしい。
本来なら、父の背中を見て成長してから王となる筈が、王弟モーティスの反乱の所為で、若くして跡を継がざるをえなかったのは、気の毒だとは思う。エドワードですらローラシア王国の国王という重責に押しつぶされそうになることがあるのだから。若いクレモン王にはプレッシャーが大きすぎるだろう。
クレモン王は、父の時代からサーメイヤ王国を支えてきた、宰相や騎士団長を遠ざけ、国政にも興味を失ってわ放蕩三昧だと言う。
真面目に国政に取り組み、十年もすればクレモン王もそれなりの王に成れるのだろうが、あの若者はそれを放棄していると言う。それならば、ローラシア王国にもまだまだチャンスがある。
「帝国がしぶといのが計算違いだが、サーメイヤ王国が混乱するのは好都合だ。
引き続きクレモン王の動向と、バスターク辺境伯及びドラーク伯爵の監視は怠るな」
諜報担当に機嫌良く指示を出し、自身の息子の教育にも気を付けようと考えるエドワードだった。
ゴゴゴゴォーーーー!!地面が盛り上がり、石の壁が出来上がる。
ここはサーメイヤ王国のドラーク伯爵領。現在、ドラーク伯爵領では、孤児院の建設が急ピッチで進んでいる。
地面に手をついて土魔法で建物を建てているのは…………。
「何で領主自ら土木工事してるんだろうな」
そう、俺は、あれから領地でいくつもの孤児院を建設していた。エルに言わせれば、とにかく早く孤児院が必要だから、俺が建設するのが手っ取り早いからやりなさいとご指名を受けた。
「工兵部隊も各地で任務が忙しく、一番動けるのがカイト様なのですから仕方ないですね」
イリアから、慰められてるのかどうか分からないお言葉をいただいて、諦めて作業を続ける。
とは言っても、俺だけが建設しているんじゃなくて、建具職人や大工などの職人も多数参加して、急ピッチでの建設を支えてくれている。
王都から連れて来た子供達は、体力も随分戻ってきた。まだまだ身体も痩せているが、元気になるのも時間の問題だろう。何より、子供達に笑顔が戻ってきた。体力の回復が早い子供は、ルキナと一緒に遊ぶことも出来る様になっている。
それと、王都周辺のストリートチルドレンを保護してまわると、かなりの人数が孤児院にも入れずに、路上生活をしいられている事がわかった。それもあっての孤児院建設ラッシュなわけなんだけど。
「でも、里親に名乗りでる領民が、ことの外多かったですね」
「そうだな、それも領民に余裕があるって事なんだろうな」
保護した孤児のなかで、健康状態の良い子供達は、里親に貰われていく者も多かった。大切に育てて貰える様に、面接を何度か繰り返し、マッチングには気をつかった。
教会にも援助を要請して、孤児院を運営する人材の派遣してもらっている。その所為で、領内の各地に、いくつか教会を建てる羽目になったのは仕方ないのだろうな。
ちなみに領都の教会は、コレットが責任者な事もあって、もともと荘厳な建物だったところに、孤児院を増設した。
この教会は、俺の渾身の作品だったりする。俺自身は、宗教にあまり興味を持ってないんだけど、俺自身が転生なのか、転移なのか分からない超常の経験をしているので、全く神様を信じていないわけでもない。だからコレットが管理する教会という事で、気合いを入れて造ってしまった。
イメージは、前世で感動した覚えのある、スペインはバルセロナのカタルニア音楽堂を飾るステンドグラス。天井いっぱいに広がるステンドグラスの見事さに、かなり近付けたと思う。俺の魔法と、職人達の合作だけど、この世界に二つと無い教会が出来たと思う。
コレットは呆れていたけど………………。
今日も我が領では、様々な建物が猛スピードで建っていく。
「くっくっくっ、我にも運が巡って来たか」
サーメイヤ王国の若き王は、亡きバージェス王と違い、躍進続くサーメイヤ王国の国王の器ではないらしい。
本来なら、父の背中を見て成長してから王となる筈が、王弟モーティスの反乱の所為で、若くして跡を継がざるをえなかったのは、気の毒だとは思う。エドワードですらローラシア王国の国王という重責に押しつぶされそうになることがあるのだから。若いクレモン王にはプレッシャーが大きすぎるだろう。
クレモン王は、父の時代からサーメイヤ王国を支えてきた、宰相や騎士団長を遠ざけ、国政にも興味を失ってわ放蕩三昧だと言う。
真面目に国政に取り組み、十年もすればクレモン王もそれなりの王に成れるのだろうが、あの若者はそれを放棄していると言う。それならば、ローラシア王国にもまだまだチャンスがある。
「帝国がしぶといのが計算違いだが、サーメイヤ王国が混乱するのは好都合だ。
引き続きクレモン王の動向と、バスターク辺境伯及びドラーク伯爵の監視は怠るな」
諜報担当に機嫌良く指示を出し、自身の息子の教育にも気を付けようと考えるエドワードだった。
ゴゴゴゴォーーーー!!地面が盛り上がり、石の壁が出来上がる。
ここはサーメイヤ王国のドラーク伯爵領。現在、ドラーク伯爵領では、孤児院の建設が急ピッチで進んでいる。
地面に手をついて土魔法で建物を建てているのは…………。
「何で領主自ら土木工事してるんだろうな」
そう、俺は、あれから領地でいくつもの孤児院を建設していた。エルに言わせれば、とにかく早く孤児院が必要だから、俺が建設するのが手っ取り早いからやりなさいとご指名を受けた。
「工兵部隊も各地で任務が忙しく、一番動けるのがカイト様なのですから仕方ないですね」
イリアから、慰められてるのかどうか分からないお言葉をいただいて、諦めて作業を続ける。
とは言っても、俺だけが建設しているんじゃなくて、建具職人や大工などの職人も多数参加して、急ピッチでの建設を支えてくれている。
王都から連れて来た子供達は、体力も随分戻ってきた。まだまだ身体も痩せているが、元気になるのも時間の問題だろう。何より、子供達に笑顔が戻ってきた。体力の回復が早い子供は、ルキナと一緒に遊ぶことも出来る様になっている。
それと、王都周辺のストリートチルドレンを保護してまわると、かなりの人数が孤児院にも入れずに、路上生活をしいられている事がわかった。それもあっての孤児院建設ラッシュなわけなんだけど。
「でも、里親に名乗りでる領民が、ことの外多かったですね」
「そうだな、それも領民に余裕があるって事なんだろうな」
保護した孤児のなかで、健康状態の良い子供達は、里親に貰われていく者も多かった。大切に育てて貰える様に、面接を何度か繰り返し、マッチングには気をつかった。
教会にも援助を要請して、孤児院を運営する人材の派遣してもらっている。その所為で、領内の各地に、いくつか教会を建てる羽目になったのは仕方ないのだろうな。
ちなみに領都の教会は、コレットが責任者な事もあって、もともと荘厳な建物だったところに、孤児院を増設した。
この教会は、俺の渾身の作品だったりする。俺自身は、宗教にあまり興味を持ってないんだけど、俺自身が転生なのか、転移なのか分からない超常の経験をしているので、全く神様を信じていないわけでもない。だからコレットが管理する教会という事で、気合いを入れて造ってしまった。
イメージは、前世で感動した覚えのある、スペインはバルセロナのカタルニア音楽堂を飾るステンドグラス。天井いっぱいに広がるステンドグラスの見事さに、かなり近付けたと思う。俺の魔法と、職人達の合作だけど、この世界に二つと無い教会が出来たと思う。
コレットは呆れていたけど………………。
今日も我が領では、様々な建物が猛スピードで建っていく。
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