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中等部・合宿編
33話 必勝の一撃
しおりを挟む「これ以上、向かってくるなら、殺す。」
たった一言である
他者を蹴落とすような迫力に
負けた6人は何も言えず、レンから視線を外した
それが、気に入らないのは、鷲尾である
「お前ら、こんなザコに、何をやってる」
「そう言うな、お前もモブだ、その他おっさんA、扱いだからな」
鷲尾は身体を乗り出し、大きな動作で右手で、レンを指差し
「言っていろ、数分後には、土下座して、俺を様付けで呼ばしてやる」
すでに、身体強化、速度強化をしている鷲尾
そう言って、厚み1cm、刃渡り40cm以上あるサバイバルナイフを両手に握り
「おい!」
「「「はい」」」
その鷲尾の号令に
後ろに控えていた、3人が鷲尾に魔法をかける
鷲尾の握る、2本のナイフが赤色とオレンジ色に鈍く光り
薄い光の膜が全身をつつんだ、そして足元も微かに光る・・・。
鷲尾は軽く2、3度ジャンプし、首を左右にふり、構える
さすが、チームのリーダーを名告るだけはあって、様になってはいる
鷲尾は軽く鼻で笑い
「いくぞ」
そう言い、地面を蹴り飛ばし、蓮に向かっていった!
蹴り飛ばした場所には空気の渦ができ、近くのホコリをまきあげた
それほどの、瞬発力と速さであった
両手に持つ、サバイバルナイフで、縦横無尽に、蓮に切りつける
強化魔法により、通常の2倍以上の速さで繰り広げられる、剣撃
それでも、意思加速している、蓮にとって、多少の速度強化では意味を成さない
それでも魔法が付着し、一撃一撃が重く、受ける衝撃が、思いのほか大きいが
全てを、半身に構え右手に持つ、ボロボロの木刀で受けきっている。
眉間にシワを寄せる、鷲尾
さらに速度をあげ、左右又は斜め上方向からの攻撃を仕掛ける
それでも、蓮は難無く受けきる
軍隊で鍛え挙げられた肉体は、先ほどの部下より速く
3倍程度まで加速されていた
再度言うが、蓮は意思加速以外、魔法等を使ってはいない
そして、肉体加速も使用してはいない
いや、使用するほどの相手ではないかった。
業を煮やした鷲尾による
両手、最上段からの攻撃
それは、体重を乗せた、魔法付着、2本のサバイバルナイフでの攻撃
蓮は右手の木刀を頭上にかざしそれを受け止めるが
その衝撃で、木刀が真っ二つに折れたのだ
すでにボロボロであった木刀、よく今まで、もったものである
それに勘違いをした、鷲尾
自分の技で木刀を、二つに折ったと思い込み
ここが、決め所と判断した
そして、鷲尾は、蓮に向かって踏み込み
両手のナイフにて、左右からの、同時攻撃を仕掛ける
それは、先程までと違い折れた木刀では防ぎきれない攻撃である
ここに来ての左右同時攻撃
折れて短くなった木刀では、到底対処できないであろう
そんな事気にもしない蓮
木刀を手元で背の部分と刃の部分をひっくり返し
半身に構えたまま、木刀を左に振る
微かに発動している魔法刻印にて、左から襲う、ナイフを粉砕し
即座に右から襲う、ナイフに向けて、反応する
身体を正面に向きなおし右足を少し後ろに引く
右手に持つ木刀を右に振り、同じくナイフを粉砕したが
同時に、限界を超えた木刀が
魔法刻印のフィードバックにより粉砕し
蓮の右手からはじけ飛ぶ
両手のナイフが粉砕された事など、些細なことのように
鷲尾は心で、「もらった!」と呟く
戦闘開始からの、左右、上からの攻撃
そして最上段からの攻撃で、木刀は折れ
左右からの同時攻撃、これで、この男は焦っただろう
背中の剣を抜く時間など与えはしない
最初から全ての攻撃、そしてこの左右同時攻撃すら、布石であった
左右同時攻撃いや!、左右と下からの3方向同時攻撃であり
意識外、死角を着いた、初めてとなる右脚による下からの攻撃
足に仕込まれたデバイスによる物理攻撃魔法
必勝の一撃
当たりさえすれば、5トンのコンクリートの塊すら、壊せる一撃である
もし相手が蓮でなければ
その一撃で死を迎えていただろう
魔法で加速した右脚による蹴り
反応することさえ、いや気付く事さえ困難な一撃!
だが蓮は、それすらも読み切っていた
右手でナイフを破壊すると同時に
左手で、鷲尾の蹴りを、加速仕切る前に衝撃を吸収するように止めたのだ
それにより、右脚に仕込まれていた物理魔法攻撃は発動しなかった
鷲尾は、前に差し出した両腕、2つの手には、刃の無いナイフを握り
右足は、レンに止められ地上1メートルも上がっていない
胴は、完全に無防備な状態である
一瞬にして、鷲尾の血の気が引く、勝利を確信した必勝の一撃を止められ
あたかも自分は、コンマ数秒ではあるが、動きを止められ
完全に無防備状態である
本能で危険を感知したのだろう、走馬灯の用に、蓮の動きが、遅く見える
それは、身体を正面にすえ、軽く右脚を引き、少し腰を落としている
右脚を止めた手は体左前方下に添えている
右手の木刀が粉砕しそのまま、腕をたたみ、脇にそえ、軽く拳を握る
そこには、空手で言う、中段逆突の構えができていた
蓮は鷲尾の攻撃を読み切り
左右の同時攻撃の始動時点から
最小限の動きで、攻撃を無力化し、この構えに移行した
脱力した全身に、少し後ろに引いた右脚から力を溜、その力は、体全身を伝い
無防備な鷲尾の腹筋に拳を放つ
鷲尾に掛かっていた、物理防御を抜き
さらに鷲尾の鍛えられた腹筋を打ち抜く
鷲尾は、身体を一瞬[くの字]に曲げ、反動で数歩後ずさる
左手で腹筋を抑え、右手を蓮の仮面に向け
その場にくずれおちた
それを見て、蓮は構えを解いて、両手で服に着いたホコリを払い
崩れ落ちた、鷲尾をみながら、数度頷き
「鷲尾だったか? 最後の攻撃はよかったぞ
俺以外なら、倒せないまでも、くらっていただろうな
さっきの言葉は取り消そう
いやいや、中々楽しかった、じゃぁな」
すでに意識がない鷲尾にむけて言い
これなら、奥に居る、魔物?も楽しめそうだ
そんな事を思いながら、奥に向けて、機嫌よく歩きだした。
このった、ホワイトイーグルの9人は
その男を見送る事しかできなかった
自分たちより、数段強い鷲尾が負けたのだ
自分達では勝てない、歯向かえば殺されると。
その状況を、2階から見ていた、高津
遠目で見ていたので、詳細は分からないが、鷲尾が負けたのは確認できていた
所詮、雇われの護衛チーム、威張ってはいたが、速見と同じで、カスだな
あそこの手前には、アレが居る、まずあの男は死ぬだろう
そう思い、ロングコートの男がいる通路に目を移す
小宮が待ち受けている通路でもあるが
すでに戦い終わった後であり
一人の男が地べたに座り込み、涙を流し泣いていた。
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