アンタッチャブル・ツインズ ~転生したら双子の妹に魔力もってかれた~

歩楽 (ホラ)

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きぐるみ幼女編

31話 デジャッブ

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自身の事を【三千風鈴】となのった、かんなは言い放った


「それは、この子に勝ってから言ってください

 桜、私が三千風鈴の名前によって命令します

 全力で彼を倒しなさい」



まって、かんな!

あの生徒会長を倒した?いつ?だれがよ?

貴方の中で、私ってどんな存在なのよ!

それに、桜に対して、今まで1度だって

そんな風な命令をしたことも

そんな事を言った覚えはないよ!!

てか、勝手に私の名前で桜を戦わせないで!

あぁぁぁ・・・桜やる気だ・・・

小刻みに身体ゆらして、リズムとってるよ・・・・

朝から、何故か機嫌良かったから、もう止まらないよね

それに・・・すでに手遅れなんだろうね・・・

野次馬が桜をけしかけてるし





やめさせたい鈴の想いとは関係なく

状況は徐々に悪化していく



騒ぎに気づいた2年の教室の人間達は

すでに、鈴達が対峙する廊下側に集まり野次馬と化していた

その場にいる全員が見守る中

桜はその場から一歩踏み出し、児玉を相対する



児玉は、自身に強化魔法を掛け

木刀を取り出し、その木刀にも魔法を付着させた

魔法剣術部主将である、児玉

魔法を駆使し戦う、魔法格闘部とは、少なからず因縁のある部活でもあった

それは、生徒会長の柊朱莉の側に常に居座り続ける

生徒会副会長であり、魔法格闘部主将【草壁大樹 (くさかべだいき)】とは仲が悪く

事あるごとに、2人は比較されてきたからに他ならなかった



魔法格闘部も武器は使うが、これは素手を守る篭手や軽い防具は使う事はあるが

基本的な戦い方は、無手である

魔法剣術部、彼等が使う武器は

日本刀、剣から槍、戟、薙刀と多種多様であるが

児玉は今、一本の木刀を手にしていた

得意武器は、別の打撃武器なのだが、その武器は、柄が長く

校内では、使い勝手が悪いため、普段は木刀を所持していた

刀身が無く、打撃武器に近い木刀は

土魔法の硬化魔法を得意とする児玉にとって相性が良い武器でもあった

そして硬化魔法を掛けた、木刀のその硬度は

鋼鉄ですら軽く凌駕する物になっていた



その一方、桜は魔法を掛ける様子も無く

スカートのポケットに、おもむろに手を突っ込み

ある物を取り出し、その手に装着しだした





デジャブ?・・・・なんだろうか?最近同じような光景を見た気がする

どこだったか・・・・・



そんな事を考える鈴だったが

桜と優美の会話で、それがなんだったか思い出すことになる



桜の手にするグローブ、それを見た優美は数日前の記憶が蘇り

その綺麗な声を震わせる



「さ・・桜、それは・・・・」



「んとねぇ、りるちゃんにぃ~、新しいのもらったのぉ~」





それは、今朝早く、リルがティオーノ家に赴き

蓮と桜に、紫音が作り直した武器を2人に手渡した

まずは、蓮に、おなじみの魔法刻印付き木刀を

そして、桜に、桜専用ナックルを手渡し

軽く以前の物と違う事を説明する

今回は超振動の魔法刻印は無く

桜専用ナックルとして、拳の保護、ナックル内側における衝撃吸収と

特殊な金属を使い、壊れない事を重点に置いた

どちらかといえば、防具に近い物になっていると

(リルは口にしないが

 前回、壊されたのが、よほど悔しかった紫音が

 壊せるものなら壊してみろと

 他の作業を後回しにして、速攻で作り上げたのが

 今回手渡した、ナックルである)



新しい武器を貰った桜は、朝から上機嫌であった

そして今晩、兄である蓮と、この武器を使って組み手の約束もしていたのだが

兄と組み手をする前に、このナックルが使えると

まるで、新しいオモチャ箱を開けたように、興奮する





そして今桜は、リルに貰った、ナックル付き指抜きグローブを両手にはめ

軽く指を動かし、装着感を確かめる



その行為は、優美のトラウマを呼び覚ます

それは、自信をもって展開した複合の防御魔法陣を

そのナックルで穴を開けられたのだ

そう、優美がそのナックルを、忘れるわけがなかった



そう、そのナックルを装着した桜の破壊力を

鈴と優美だけが知っていたからこそ、2人に緊張が走り

額に嫌な汗がにじみ出ようとしていた

そして、2人の思いは・・・・

「桜、できるだけ手加減をしてよ、あの人殺さないでよ」であったが

今回は超振動の魔法刻印を使っていないので

攻撃対象を粉砕する事は無い



だが桜にしてみれば、このナックルなら

どんな鋭い武器や、物理的攻撃も防御可能であり

どんな武器相手でも、どんな強固な防具、盾相手でも

拳を気にせず攻撃できるのだから

素手から考えるなら、その戦闘力と、戦術は、素手とは別物になっていた



そして、桜がこのナックルが壊れないと核心しているのは

そのナックルを見た、桜の兄である蓮は、その金属が何であるか一目で理解し

その硬さに、コレは壊れないぞ、と太鼓判を押したのだ

これを防備した時に限って、【人体以外】への攻撃に対し

その力の半分くらいなら使ってもいいぞと、お墨付きももらっていた





元々、桜が負けるわけがないと思っている、鈴達4人

だからこそ、かんなは、桜を児玉にけしかけたのだ

だが、グローブが、あの時のグローブだと分かると

優美も、流石の鈴も緊張が走る



震える優美の声、そして、瞬間であったが硬直した鈴の態度

それを感じ取る、かんなと夏目に、違う意味で緊張が走った



かんなの頭の中をよぎったのは

鈴が緊張してる?もしかしたら

それほどまでに、この児玉と言う男が強いかと

だが、桜の強さは別物であるが、もしかしたら

桜が負けないまでも、苦戦するのかと

もし桜が、怪我をしたらと

かんなは珍しく、軽はずみな自分の行動に

後悔が頭の中をよぎるのだった



夏目は、眉間にしわを寄せた

優美が声を震わした?何かを恐れている?

児玉は、学年個人ランクでも20位前後だったはず

だけど、接近戦では、中等部最強と言われる

副生徒会長であり、魔法格闘部主将、学年ランクも10位前後である

【草壁大樹】先輩と同等の強さを誇ると噂もある

もしそれが、本当なら、桜では勝てない?

優美は、児玉の実力を知っていた?

桜が負けて傷つくことを恐れている?

そうであれば少しまずいことに・・と・・・


だが、当の本人である桜は

4人の緊張を気にせず

ウキウキで足をふみだすのであった。

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