49 / 56
その49
しおりを挟む
「ローザ、リーザ! 良かった無事だったのね!!」
「そちらもマイスターミリア! ご無事で!!」
「助かりました! ところでサージは?! もしかして、もうジェダを倒したのですか?」
残りのレッサーバンパイアを倒した三人はお互いの無事を笑顔で確認し合うが、最後にリーザが最も重要と思われる話題に触れる。
「サージはまだ地下でジェダを抑えています! 私は〝墓所〟を破壊するために別行動を取っていたのですが、途中で捕らわれていたと思われる子供達に遭遇し、避難させようしたところを別の争う物音を聞いて救助に来たというところでした!」
「では〝墓所〟の在り処を見つけたのですね?!」
自分達姉妹がこれまで追い求めて来たジェダ最大の秘密をミリアが突きとめたことに、ローザは喜色を露わにする。
「ええ、その通りです! おと・・・ジェダの墓所は城の中庭にあります。これから破壊しに戻るつもりです! ローザにリーザ、そちらの人達を町に避難させるなら、私が連れて来た子供達も一緒にお願いします。そこの角を曲がった先に立つ小屋の中の六人です!」
「それもちろんですが・・・〝墓所〟の破壊に私達は手伝わなくてよろしいのですか?」
これからの指示を下したミリアにローザは確認として問い掛ける。ジェダの〝墓所〟となると何かしらの罠や番人仕掛けられている可能性もある。それを憂慮したのだ。
「大丈夫です。私に任せて下さい! 本来ならあなた達は前線に出るべきではありませんし、子供達の避難と予定通り脱出手段の確保をお願いします。夜明けまでには・・・サージと一緒に戻りますから!」
「そうですか・・・では、了解しました!」
「マイスターミリア! 私達も城の外で待機していたんです。だけど、あれが見えて・・・その後、確認するため近くに寄ったら、城から逃げ出そうとしている人達が襲われていたんで、なし崩しに戦いになってしまったんです!」
ミリアの言葉の一部を責めと受け取ったリーザは城の一部を指で指し示しながら釈明する。〝あれ〟とは内側から破裂したように穴が開いた城の屋根のことである。
もちろん、その正体はサージが〝閃光砲〟で開けた城の地下から続く破壊痕だ。リーザ達からすれば、突如、夜の闇の中に天まで続く様な閃光が立ち上がったように見えただろう。仲間が侵入している施設でそんなモノが見えたら、非常事態と判断しない方がおかしいくらいだ。
「いえ、むしろ良い判断ですよ! あなた達のおかげで子供達を含む多くの人達が救われました!!」
ミリアとしては咎める気はないので、むしろ二人の判断を賞賛する。これで自分は〝墓所〟に集中することが出来るのだから。
「そう言って頂けるとこちらも有難いですが、元々彼らを解放して脱出を促したのはサージさんのようです。子供達に至っては牢を抉じ開けた後、勝手に逃げろと言われたようです・・・」
「サージが・・・いや、最後まで面倒を見ようとしないのは本当に彼らしい・・・ふふふ。では、彼らをお願いします!」
囚われの子供達を解放したサージの行動にミリアは顔を綻ばせるが、直ぐに苦笑に変える。中途半端な助け具合だが、彼の性格と状況を考えれば良くやってくれた方である。いずれにしても自分はそのサージがジェダを足止めしている間に〝墓所〟を一刻も早く破壊せねばならない。ミリアは気持ちを切り替えると〝錬体術〟を活性化させる。
「ああ、マイスターミリア待って下さい! あなたの武器を回収してあります! 外に隠している馬に括りつけていますから、直ぐに取って来ます!」
「〝スマッシャー〟を!!」
リーザの言葉にミリアは素早く反応する。ジェダとの対決であれほど望んでいた愛用の戦斧がこの手に戻るのである。足を止める価値は充分にあった。
「そちらもマイスターミリア! ご無事で!!」
「助かりました! ところでサージは?! もしかして、もうジェダを倒したのですか?」
残りのレッサーバンパイアを倒した三人はお互いの無事を笑顔で確認し合うが、最後にリーザが最も重要と思われる話題に触れる。
「サージはまだ地下でジェダを抑えています! 私は〝墓所〟を破壊するために別行動を取っていたのですが、途中で捕らわれていたと思われる子供達に遭遇し、避難させようしたところを別の争う物音を聞いて救助に来たというところでした!」
「では〝墓所〟の在り処を見つけたのですね?!」
自分達姉妹がこれまで追い求めて来たジェダ最大の秘密をミリアが突きとめたことに、ローザは喜色を露わにする。
「ええ、その通りです! おと・・・ジェダの墓所は城の中庭にあります。これから破壊しに戻るつもりです! ローザにリーザ、そちらの人達を町に避難させるなら、私が連れて来た子供達も一緒にお願いします。そこの角を曲がった先に立つ小屋の中の六人です!」
「それもちろんですが・・・〝墓所〟の破壊に私達は手伝わなくてよろしいのですか?」
これからの指示を下したミリアにローザは確認として問い掛ける。ジェダの〝墓所〟となると何かしらの罠や番人仕掛けられている可能性もある。それを憂慮したのだ。
「大丈夫です。私に任せて下さい! 本来ならあなた達は前線に出るべきではありませんし、子供達の避難と予定通り脱出手段の確保をお願いします。夜明けまでには・・・サージと一緒に戻りますから!」
「そうですか・・・では、了解しました!」
「マイスターミリア! 私達も城の外で待機していたんです。だけど、あれが見えて・・・その後、確認するため近くに寄ったら、城から逃げ出そうとしている人達が襲われていたんで、なし崩しに戦いになってしまったんです!」
ミリアの言葉の一部を責めと受け取ったリーザは城の一部を指で指し示しながら釈明する。〝あれ〟とは内側から破裂したように穴が開いた城の屋根のことである。
もちろん、その正体はサージが〝閃光砲〟で開けた城の地下から続く破壊痕だ。リーザ達からすれば、突如、夜の闇の中に天まで続く様な閃光が立ち上がったように見えただろう。仲間が侵入している施設でそんなモノが見えたら、非常事態と判断しない方がおかしいくらいだ。
「いえ、むしろ良い判断ですよ! あなた達のおかげで子供達を含む多くの人達が救われました!!」
ミリアとしては咎める気はないので、むしろ二人の判断を賞賛する。これで自分は〝墓所〟に集中することが出来るのだから。
「そう言って頂けるとこちらも有難いですが、元々彼らを解放して脱出を促したのはサージさんのようです。子供達に至っては牢を抉じ開けた後、勝手に逃げろと言われたようです・・・」
「サージが・・・いや、最後まで面倒を見ようとしないのは本当に彼らしい・・・ふふふ。では、彼らをお願いします!」
囚われの子供達を解放したサージの行動にミリアは顔を綻ばせるが、直ぐに苦笑に変える。中途半端な助け具合だが、彼の性格と状況を考えれば良くやってくれた方である。いずれにしても自分はそのサージがジェダを足止めしている間に〝墓所〟を一刻も早く破壊せねばならない。ミリアは気持ちを切り替えると〝錬体術〟を活性化させる。
「ああ、マイスターミリア待って下さい! あなたの武器を回収してあります! 外に隠している馬に括りつけていますから、直ぐに取って来ます!」
「〝スマッシャー〟を!!」
リーザの言葉にミリアは素早く反応する。ジェダとの対決であれほど望んでいた愛用の戦斧がこの手に戻るのである。足を止める価値は充分にあった。
0
あなたにおすすめの小説
異世界で魔法が使えない少女は怪力でゴリ押しします!
ninjin
ファンタジー
病弱だった少女は14歳の若さで命を失ってしまった・・・かに思えたが、実は異世界に転移していた。異世界に転移した少女は病弱だった頃になりたかった元気な体を手に入れた。しかし、異世界に転移して手いれた体は想像以上に頑丈で怪力だった。魔法が全ての異世界で、魔法が使えない少女は頑丈な体と超絶な怪力で無双する。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる