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62 婚姻式の準備
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夜会の後、しばらくは穏やかな日々が続いた。
このまま何事もなく平和に過ごせればよかったが、避けては通れない大仕事がある。
『婚姻式の日程が決まった』
朝食の席でヴァイツから告げられた内容に、ユージーンはごくりと喉を鳴らす。
『……そうか』
『嫌そうだな』
ユージーンはじっとりした目で見てくるヴァイツから目を逸らす。
ヴァイツとの結婚は望んでいるが、婚姻式となると話は別だ。
当然、重要な婚姻なので必須なのはわかっているが、重要ゆえ、それはもう盛大に行われることが決まっている。
既に婚姻式で身につける衣装は決まっていて、その華やかさにユージーンは気後れしているのだ。なにせ、ユージーンは注目されるのが好きではない。好きではないどころか嫌いだ。
『まあ、ユージーンがなにを嫌がってるかはわかっているつもりだが、避けられないことはわかっているだろう?』
『わかっている。しかし、ずいぶん日程が決まるのが遅かったな』
グラディア王国を発つ前にも、準備は着々と進められていた。婚約発表と同時に日程も明らかになるかと思っていたが、音沙汰なしだったので首を傾げていたところだったのだ。
『ああ、どちらで先に婚姻式を挙げるかで揉めてな……』
『なんだそれは』
『まだまだ上の者たちは確執があるんだ……些細なことだが、どちらも舐められてはなるまいと気を張っているんだろう』
うんざりしたようにため息をつくヴァイツに、なるほどとユージーンは納得する。貴族とは、そういうものだ。下手に出ることはよしとされない。一度舐められるとその後のやりとりにも支障が出るからだ。
しかし、決まったということは落としどころが見つかったのだろう。
『婚姻式はこちらで先に行うことになった。……アドルフはまだ人間の言語を学んでいる最中だからな。既に獣人言語が堪能なユージーンから先にやる方が妥当だろうと判断された。人間であるユージーンが先に言語を習得している、という点で彼らの優越感は満たされたらしい』
ユージーンは獣人言語学者なのだから、獣人言語を話せるのは至極当然なことなのだが。
腑に落ちない部分はあるが、貴族とはそういうものだ。体裁が大事なのだ。
『向こうからの来賓は、ヘンリック殿下とアドルフだ。まぁ、彼以外の王族がこちらに来られるかがわからないからな』
まだ、両国の結界を解くまでには至っていない。今後国交が順調に回復し、確執がある程度解けるまでは維持されることになっている。
それまでに、魔法使いが不足する可能性はあるが。
『つまり、こちらからも?』
『ああ、彼らの婚姻式では私たちが出席することになる。シュタインも行けることはわかっているが、さすがにあいつはまだ幼いからな』
順当なところだ、とユージーンは頷く。
『だからまあ、これから忙しくなる。普段は王都に寄り付かない獣人族も王城に集まるだろうから、あまり接触しないよう気をつけてくれ』
『なにか問題が?』
『独特な文化を持つ一族もいるからな。何気ない行為が求愛と勘違いされてしまうことや、侮辱と取られることがある。講師は付けるが、接触しないのが一番だ』
『面倒は嫌いだ。なにもなければ部屋でじっとしているさ』
好奇心で無防備に動くほど、ユージーンは幼くない。
けれど、そういう面倒ごとは、いくらこちらが避けようとも勝手に向こうからやってくる。
ユージーンはげんなりした表情を隠さず、訪問者と対峙していた。
婚姻式が近づき、遠方に住んでいる貴族たちが王都に集結しつつあった。婚約のお披露目に参加できなかった者たちは、こぞってユージーンとの面会申入れをしてきたのだが、その面会を何度も申請してくる者がいた。
『人間とはかくも美しいものだとは思いもよらず、貴方のかんばせを今ひとたびこの目に焼き付けたく、ご挨拶にうかがいました』
うっとりした顔でユージーンを見つめてくるその人物の姿は、派手の一言に尽きた。
顔のつくりがそもそも派手なのだ。ばさばさと音が聞こえるのではと思うほどに長いまつ毛に、彫りの深い顔立ち。間違いなく美形だが、青と緑のグラデーションの髪の毛も含めてとにかく目にうるさい。
『ミズガルド卿、そう連日私ところへ来ていては、支障があるのではないですか』
『ああ、私の心配までしてくれるのですね。心まで美しいとは』
感激したように大仰に胸に手を当て背を逸らす男。
大袈裟な身振りも鬱陶しい。
最初は取り繕って笑顔を心がけていたユージーンも、しつこい訪いに、被っていた猫はどこかへ出かけて行ってしまった。
それをまったく気にしない相手だと判断したからではあるが。
きらきらしい男の名はサイファー・ミズガルド。孔雀の獣人だ。
初対面でいきなり己の羽を渡してきた時は、危うく受け取るところだった。エーミールからの制止と、講師の言葉を思い出し止まることができた。
鳥人族の求愛は、己の最も美しい羽を渡すことで、それを受け取ることで求愛に応えたことになってしまう。
まさか、婚姻式に呼ばれてその主役に求愛するなどあり得ないと思っていたが、あり得ないことではなかったらしい。
もしユージーンが受け取ってしまえば、ヴァイツとサイファーで決闘になっていたと言われてゾッとした。
鳥人族の中でも孔雀の一族は大柄で獰猛。筋肉ムキムキのヴァイツといえど、なかなか苦しい戦いになるらしい。受け取らなくてよかった、とユージーンは己の迂闊さを反省した。
差し出された羽があまりに美しかったから、つい手を伸ばしてしまったのだ。
『人間にご興味がおありということなら、私が良き者を探しましょうか』
『はははっ面白いことをおっしゃる。人間なら誰でも良いと思っておいでか?』
『まさか。私より若く、教養に溢れる者はたくさんいますので、是非にと思っただけなのです』
ユージーンのなにが気に入ったのか、連日通い詰めてくるサイファーは、求愛を忘れない。
『今日は受け取ってくださいますか?』
『私には心に決めた方がいますので、受け取ることはありません』
『それは残念です』
まったく残念そうではない顔で差し出した羽を懐に戻したサイファーは、それではまた、と言って去っていく。
そう、滞在時間は短いのだ。これで長々と居座るようなら抗議もできるのだが。
婚姻式を控えている者への求愛などおかしくないか、と聞いてみたが、それも特段問題にはならないという。決闘で勝てば婚姻式の相手が変わるだけ、と驚くべき回答が返ってきた。
この婚姻の重大性を果たして理解しているのだろうか。
王族に嫁がせたはずなのにどこぞの貴族の嫁になっていたとなっては、グラディア王国は大混乱必至である。
これが文化の違いか、とユージーンは気を引き締めたが、幸いユージーンに求愛してくる物好きはサイファーだけだった。
『あのお方も懲りないですね』
『ヴァイツがそろそろ決闘を挑もうかとピリピリしている。こんな時期に揉め事は勘弁だと押し留めてはいるが』
ヴァイツは怒り心頭である。決闘で勝敗を決するといっても、そもそも婚姻式を控えた者への求婚など、その相手を自分より弱いと言ってるも同義だという。
王族に対してそんなことをしていいのか。
ユージーンの感覚ではまったく理解できないが、スターヴァー王国では問題ないらしい。舐めてきたやつは叩き潰す、と人間が聞けば野蛮に感じるような回答を得た。
かつて人間と獣人が衝突したのも、案外こういう感覚の違いからきているのかもしれない。
このまま何事もなく平和に過ごせればよかったが、避けては通れない大仕事がある。
『婚姻式の日程が決まった』
朝食の席でヴァイツから告げられた内容に、ユージーンはごくりと喉を鳴らす。
『……そうか』
『嫌そうだな』
ユージーンはじっとりした目で見てくるヴァイツから目を逸らす。
ヴァイツとの結婚は望んでいるが、婚姻式となると話は別だ。
当然、重要な婚姻なので必須なのはわかっているが、重要ゆえ、それはもう盛大に行われることが決まっている。
既に婚姻式で身につける衣装は決まっていて、その華やかさにユージーンは気後れしているのだ。なにせ、ユージーンは注目されるのが好きではない。好きではないどころか嫌いだ。
『まあ、ユージーンがなにを嫌がってるかはわかっているつもりだが、避けられないことはわかっているだろう?』
『わかっている。しかし、ずいぶん日程が決まるのが遅かったな』
グラディア王国を発つ前にも、準備は着々と進められていた。婚約発表と同時に日程も明らかになるかと思っていたが、音沙汰なしだったので首を傾げていたところだったのだ。
『ああ、どちらで先に婚姻式を挙げるかで揉めてな……』
『なんだそれは』
『まだまだ上の者たちは確執があるんだ……些細なことだが、どちらも舐められてはなるまいと気を張っているんだろう』
うんざりしたようにため息をつくヴァイツに、なるほどとユージーンは納得する。貴族とは、そういうものだ。下手に出ることはよしとされない。一度舐められるとその後のやりとりにも支障が出るからだ。
しかし、決まったということは落としどころが見つかったのだろう。
『婚姻式はこちらで先に行うことになった。……アドルフはまだ人間の言語を学んでいる最中だからな。既に獣人言語が堪能なユージーンから先にやる方が妥当だろうと判断された。人間であるユージーンが先に言語を習得している、という点で彼らの優越感は満たされたらしい』
ユージーンは獣人言語学者なのだから、獣人言語を話せるのは至極当然なことなのだが。
腑に落ちない部分はあるが、貴族とはそういうものだ。体裁が大事なのだ。
『向こうからの来賓は、ヘンリック殿下とアドルフだ。まぁ、彼以外の王族がこちらに来られるかがわからないからな』
まだ、両国の結界を解くまでには至っていない。今後国交が順調に回復し、確執がある程度解けるまでは維持されることになっている。
それまでに、魔法使いが不足する可能性はあるが。
『つまり、こちらからも?』
『ああ、彼らの婚姻式では私たちが出席することになる。シュタインも行けることはわかっているが、さすがにあいつはまだ幼いからな』
順当なところだ、とユージーンは頷く。
『だからまあ、これから忙しくなる。普段は王都に寄り付かない獣人族も王城に集まるだろうから、あまり接触しないよう気をつけてくれ』
『なにか問題が?』
『独特な文化を持つ一族もいるからな。何気ない行為が求愛と勘違いされてしまうことや、侮辱と取られることがある。講師は付けるが、接触しないのが一番だ』
『面倒は嫌いだ。なにもなければ部屋でじっとしているさ』
好奇心で無防備に動くほど、ユージーンは幼くない。
けれど、そういう面倒ごとは、いくらこちらが避けようとも勝手に向こうからやってくる。
ユージーンはげんなりした表情を隠さず、訪問者と対峙していた。
婚姻式が近づき、遠方に住んでいる貴族たちが王都に集結しつつあった。婚約のお披露目に参加できなかった者たちは、こぞってユージーンとの面会申入れをしてきたのだが、その面会を何度も申請してくる者がいた。
『人間とはかくも美しいものだとは思いもよらず、貴方のかんばせを今ひとたびこの目に焼き付けたく、ご挨拶にうかがいました』
うっとりした顔でユージーンを見つめてくるその人物の姿は、派手の一言に尽きた。
顔のつくりがそもそも派手なのだ。ばさばさと音が聞こえるのではと思うほどに長いまつ毛に、彫りの深い顔立ち。間違いなく美形だが、青と緑のグラデーションの髪の毛も含めてとにかく目にうるさい。
『ミズガルド卿、そう連日私ところへ来ていては、支障があるのではないですか』
『ああ、私の心配までしてくれるのですね。心まで美しいとは』
感激したように大仰に胸に手を当て背を逸らす男。
大袈裟な身振りも鬱陶しい。
最初は取り繕って笑顔を心がけていたユージーンも、しつこい訪いに、被っていた猫はどこかへ出かけて行ってしまった。
それをまったく気にしない相手だと判断したからではあるが。
きらきらしい男の名はサイファー・ミズガルド。孔雀の獣人だ。
初対面でいきなり己の羽を渡してきた時は、危うく受け取るところだった。エーミールからの制止と、講師の言葉を思い出し止まることができた。
鳥人族の求愛は、己の最も美しい羽を渡すことで、それを受け取ることで求愛に応えたことになってしまう。
まさか、婚姻式に呼ばれてその主役に求愛するなどあり得ないと思っていたが、あり得ないことではなかったらしい。
もしユージーンが受け取ってしまえば、ヴァイツとサイファーで決闘になっていたと言われてゾッとした。
鳥人族の中でも孔雀の一族は大柄で獰猛。筋肉ムキムキのヴァイツといえど、なかなか苦しい戦いになるらしい。受け取らなくてよかった、とユージーンは己の迂闊さを反省した。
差し出された羽があまりに美しかったから、つい手を伸ばしてしまったのだ。
『人間にご興味がおありということなら、私が良き者を探しましょうか』
『はははっ面白いことをおっしゃる。人間なら誰でも良いと思っておいでか?』
『まさか。私より若く、教養に溢れる者はたくさんいますので、是非にと思っただけなのです』
ユージーンのなにが気に入ったのか、連日通い詰めてくるサイファーは、求愛を忘れない。
『今日は受け取ってくださいますか?』
『私には心に決めた方がいますので、受け取ることはありません』
『それは残念です』
まったく残念そうではない顔で差し出した羽を懐に戻したサイファーは、それではまた、と言って去っていく。
そう、滞在時間は短いのだ。これで長々と居座るようなら抗議もできるのだが。
婚姻式を控えている者への求愛などおかしくないか、と聞いてみたが、それも特段問題にはならないという。決闘で勝てば婚姻式の相手が変わるだけ、と驚くべき回答が返ってきた。
この婚姻の重大性を果たして理解しているのだろうか。
王族に嫁がせたはずなのにどこぞの貴族の嫁になっていたとなっては、グラディア王国は大混乱必至である。
これが文化の違いか、とユージーンは気を引き締めたが、幸いユージーンに求愛してくる物好きはサイファーだけだった。
『あのお方も懲りないですね』
『ヴァイツがそろそろ決闘を挑もうかとピリピリしている。こんな時期に揉め事は勘弁だと押し留めてはいるが』
ヴァイツは怒り心頭である。決闘で勝敗を決するといっても、そもそも婚姻式を控えた者への求婚など、その相手を自分より弱いと言ってるも同義だという。
王族に対してそんなことをしていいのか。
ユージーンの感覚ではまったく理解できないが、スターヴァー王国では問題ないらしい。舐めてきたやつは叩き潰す、と人間が聞けば野蛮に感じるような回答を得た。
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