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王族編
王女に生まれ変わった私の夫が勇者に選ばれました。
ああ、またか。
夫が三度も勇者に選ばれたのです。
もう慣れました。
今まで奪われる立場だった私が奪う立場(?)になったのです。自分の夫を自分から奪うと考えるたら、よくわからない状況ですが。
「必ず帰って来る」
夫を見送る時も平然としたものでした。私は王女です。私の夫を奪う者など、いない王女なのです。
貴族の妻だったように、王女の為に離縁させられて殺されることもありません。
村人の妻だったように、村人全員が殺されることもありません。
私は前回と前々回の夫のことを調べて、今の夫の帰還を待ちました。
村人だった夫のことでも、歴代勇者を綴った勇者列伝には載っていました。どうやら、王女様と結婚して公爵になったそうです。
貴族だった夫は王女様と結婚して王様になりました。
私が死んでも、夫たちは王女様と結婚して栄華を極めたようです。
今の夫も魔王を倒して帰ってきました。
三回目で初めて、魔王を倒した夫と再会できました。
ただし、夫の腕には女が絡み付いています。白っぽい服装から見て、治癒魔法使いのようでした。
浮気しながらできるほど、魔王討伐は簡単だったようです。
「離縁してくれ」
帰ってきた一言目がこれでした。
村人だった夫も、貴族だった夫もこういう状態だったのでしょうか?
いいえ。野宿もある旅に王女様が同行するなど、あるはずがありません。そんな旅に我慢できる王女様が既婚者と恋愛するでしょうか?
宿に泊まれなくても文句を言わない変人王女様が、既婚者と恋に落ちるか?
目の前の女はどう見ても、王家の血を引く女ではありません。
王家の血を引く女は自分の価値も、何が相応しくないかも学びます。
「娼婦を連れて来て、別れてくれとは、魔王も大したことなかったのね」
「何だと?! 彼女を娼婦、呼ばわりするな! 大切な仲間なんだぞ!」
「そこらへんの女性に聞いてみなさい。婚約者や夫でもない男の腕に絡み付いている女をなんと言うか。みんな、私と同じように娼婦だと言うでしょうよ」
「貴様!」
私の護衛騎士に剣を向けられ、殴りかかろうとした夫は止まりました。
魔物の中には街中で発生する物もいます。貴族として生まれた者なら、護衛騎士が必ず付いています。
この護衛騎士は王女だった頃からお世話になっていて、王女の重要性を知っているのです。
王女や王子は貴族になっても、貴族らしくする必要がありません。いつ、何時、王家に戻るかわからないのが、王女や王子です。
王女を離縁させて他に嫁がせることだってあります。
離縁理由はいくらでも用意できます。
それこそ、白い結婚や血縁問題以外にも、政治的な理由次第で。
「私の騎士! 後ろっ!」
私の護衛騎士が夫の護衛騎士によって背中を切付けられました。
夫の旅にも付いて行ったとはいえ、まさか、王家から派遣されている私の護衛騎士を害するなんて!
夫の動きを止めていたので、私の護衛騎士の注意は夫の護衛騎士には向けられていませんでした。
「殿下、・・・お・・・げ・・・さい」
「しっかりして、私の騎士! ――私の騎士に手を出さないで」
「まったく。ヒヤヒヤさせやがって」
夫はそう言って、倒れた私の護衛騎士に止めをさしました。
「いやぁぁあーーー!!! マリオンーーー!!!」
私は護衛騎士の名前を叫んでいました。決して、呼ばなかった彼の名前を。
私は彼のことを”私の騎士”と呼び、彼は私を”殿下”と呼びました。
私たちは決して、相手を名前で呼びませんでした。
何故なら、私たちの名前が同じだったからです。歴代の勇者からとった名前で、男性にも女性にも付けられます。
そして、貴族だった時の夫の名前・・・・・・・・・。
私を守ってくれるものは、王女という地位。
しかし、王女という地位も夫には無価値だったようです。
私は夫に殺されました。
ああ、またか。
夫が三度も勇者に選ばれたのです。
もう慣れました。
今まで奪われる立場だった私が奪う立場(?)になったのです。自分の夫を自分から奪うと考えるたら、よくわからない状況ですが。
「必ず帰って来る」
夫を見送る時も平然としたものでした。私は王女です。私の夫を奪う者など、いない王女なのです。
貴族の妻だったように、王女の為に離縁させられて殺されることもありません。
村人の妻だったように、村人全員が殺されることもありません。
私は前回と前々回の夫のことを調べて、今の夫の帰還を待ちました。
村人だった夫のことでも、歴代勇者を綴った勇者列伝には載っていました。どうやら、王女様と結婚して公爵になったそうです。
貴族だった夫は王女様と結婚して王様になりました。
私が死んでも、夫たちは王女様と結婚して栄華を極めたようです。
今の夫も魔王を倒して帰ってきました。
三回目で初めて、魔王を倒した夫と再会できました。
ただし、夫の腕には女が絡み付いています。白っぽい服装から見て、治癒魔法使いのようでした。
浮気しながらできるほど、魔王討伐は簡単だったようです。
「離縁してくれ」
帰ってきた一言目がこれでした。
村人だった夫も、貴族だった夫もこういう状態だったのでしょうか?
いいえ。野宿もある旅に王女様が同行するなど、あるはずがありません。そんな旅に我慢できる王女様が既婚者と恋愛するでしょうか?
宿に泊まれなくても文句を言わない変人王女様が、既婚者と恋に落ちるか?
目の前の女はどう見ても、王家の血を引く女ではありません。
王家の血を引く女は自分の価値も、何が相応しくないかも学びます。
「娼婦を連れて来て、別れてくれとは、魔王も大したことなかったのね」
「何だと?! 彼女を娼婦、呼ばわりするな! 大切な仲間なんだぞ!」
「そこらへんの女性に聞いてみなさい。婚約者や夫でもない男の腕に絡み付いている女をなんと言うか。みんな、私と同じように娼婦だと言うでしょうよ」
「貴様!」
私の護衛騎士に剣を向けられ、殴りかかろうとした夫は止まりました。
魔物の中には街中で発生する物もいます。貴族として生まれた者なら、護衛騎士が必ず付いています。
この護衛騎士は王女だった頃からお世話になっていて、王女の重要性を知っているのです。
王女や王子は貴族になっても、貴族らしくする必要がありません。いつ、何時、王家に戻るかわからないのが、王女や王子です。
王女を離縁させて他に嫁がせることだってあります。
離縁理由はいくらでも用意できます。
それこそ、白い結婚や血縁問題以外にも、政治的な理由次第で。
「私の騎士! 後ろっ!」
私の護衛騎士が夫の護衛騎士によって背中を切付けられました。
夫の旅にも付いて行ったとはいえ、まさか、王家から派遣されている私の護衛騎士を害するなんて!
夫の動きを止めていたので、私の護衛騎士の注意は夫の護衛騎士には向けられていませんでした。
「殿下、・・・お・・・げ・・・さい」
「しっかりして、私の騎士! ――私の騎士に手を出さないで」
「まったく。ヒヤヒヤさせやがって」
夫はそう言って、倒れた私の護衛騎士に止めをさしました。
「いやぁぁあーーー!!! マリオンーーー!!!」
私は護衛騎士の名前を叫んでいました。決して、呼ばなかった彼の名前を。
私は彼のことを”私の騎士”と呼び、彼は私を”殿下”と呼びました。
私たちは決して、相手を名前で呼びませんでした。
何故なら、私たちの名前が同じだったからです。歴代の勇者からとった名前で、男性にも女性にも付けられます。
そして、貴族だった時の夫の名前・・・・・・・・・。
私を守ってくれるものは、王女という地位。
しかし、王女という地位も夫には無価値だったようです。
私は夫に殺されました。
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