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[赤い月]
42話
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サーシェは少し考えてから
「ああ、天地の異変は人界と連動かぁ…
あ、なるほどです!」
「一つ学びましたわ♪︎」
黒龍.鋼
『そうや~! 人界と連動して天地自然
に影響を与える!』
『その一つの原因に人間の欲望の闇と
言うものがあるが…』
晴樹 部屋から空と大地を見ながら
「欲望って生きる為には必要なんだと
思うけどね…うん。」
「ここは、う~ん!?」
「この時代ってさ?この世界って
なんと言うか…かなり歪なんだよね?!」
その問いにサーシェが晴樹へ告げる。
「薬にも毒にもなるって事かもしれないねぇ♡」
「晴樹のいる、今、ここは、この時は…」
「平行の時空だからね♪︎」
「世界の歴史と時間軸が分岐し平行した歴史だけども結末は同じかもしれないねぇ!」
サーシェの言葉に やや少し首をひねる
晴樹なのだ。
「もう1つの歴史? ん~っ?!」
「オレには、よく分からんケド…」
「えっと‥ここは平行の時空なんだね~?!」
サーシェは静かに頷きしてから
「そうだよ~!」
「本来は晴樹たちは、ここには存在は
してないから…」
「でも、逆に言えば、晴樹たちの存在があるから出来たとも…」
「でも、これからの事は遥か過去に起こった変わらない史実!!」
「今からは戦火が烈しくなる気配だから!」
黒龍.鋼
『平行の時空か、ワシにはどうでもよいがな…
まぁ腹が減ったわぃ!!』
『おー、これは?地震かの…?!』
突然、地震が発生して突き上げるように ‥建物がけっこう揺れている。
急な揺れに 少し慌てている晴樹。
「うわっ、か、か、かなり揺れる…」
サーシェは晴樹たちに
「免制振デバイスが地震のエネルギーを吸収するから大丈夫ですよ!」
地震の急な揺れで、やや落ち着きがない…晴樹。
「やたらと 最近は地震が多いよな~
ねぇ~っ震源はドコだろうか?」
「あ、やっぱり免震装置あるのだね…!!」
黒龍.鋼
『なぁ?! 最近は地脈…いや龍脈がおかしいのではないかの~?』
龍脈は、サーシェは知らないみたいで
黒龍.鋼に尋ねる。
「えっと‥龍脈とは何でしょうか?」
黒龍.鋼
『あぁ、大地.地中を流れる ここの星のエネルギーのルートのことだな!!』
『またエネルギー体の龍がいることから龍脈と呼ばれるのだ。』
サーシェ
「なるほど…大地のエネルギーの流れの事を龍脈っていうのですな!」
この大陸は、長年続いている様々な人災による戦乱や天変地異により、龍脈の流れも狂わし、泉が枯れ、多くの森が失われ、乾燥した灼熱の大地が広がってしまう。
ロシーターとサーシェが料理を作っている。
「晴樹、ちょっと料理をテーブルに運ぶの手伝ってくれない?!」
並べられた料理は、パンや、塩やオリーブ油で炒めた野菜と魚、ハム、味付麦粥、茹で肉やソーセージ、フルーツはリンゴとザクロに
そして 飲み物はワインと蜂蜜酒だった。
ゆったりした時間は流れ夜は更けてゆくのだった。
星が無限に輝いている澄んだ夜空を、眺めている晴樹。
「ここから見るお月さまは、おっきくて素晴らしいけれど、かなり赤いな…」
「何故だか…スゴくイヤな月って感じだょ!」
「もうすぐ満月かなぁ…」
黒龍.鋼は月を見上げ静かに頷き
『なぁ…晴樹には、あの月が赤く見えるのか?!』
『そっか…なるほどの…?!予兆を見抜く
眼やな~!!』
サーシェも夜空の月を見上げてから少し暗い顔をしてから晴樹へ
「そうだね…ほんとに血が滲むような
感じのイヤな月だねぇ…」
「ねぇ! 晴樹さん…あのねっ?!」
サーシェの言葉に 耳を傾ける晴樹。
「えっと‥ん~何? どうした?」
サーシェは晴樹を見つめて口を開く。
「あのね。しっかり よく聞いて…」
「晴樹さんたちは、満月の日までには、この大陸から出ないといけないのよ!!」
それを聞いた 晴樹はサーシェの当惑した表情に戸惑いをみせた。
「え、え~っ?? なんで…?」
星空は無限であり、地上が瞬く間に変わっていっても 変わらない、不変ともいえる存在だ。
サーシェは赤い月を見上げて
「星空は変わらないけど、時はすぐに過ぎてしまう…わ!」
「真っ赤な満月の夜‥終わりが来るわ…」
晴樹(なんだろう?この感じ…)
(ああ、そうか…何故か寂しく悲しいんだ!心の奥では 何と無く…)
「最初から分かっていたことが、ついに ついに到来するから…なんだ~!!」
「あぁ、うん…わかったょ。」
晴樹は静かに頷きするのだった。
「サハスラブジャさんは大丈夫かなぁ?」
サーシェは髪を素早く整えてから…サッと晴樹の真横に座りして
「遅くても明後日には、大陸から離れなければね!」
「彼は‥ええ、きっと大丈夫 きっと…」
「ディオーネ山脈の麓の‥神殿に行くって言ってたわ♪︎」
それを聞いた 晴樹は尋ねてみた。
「へ~、ディオーネ山脈?!」
「神殿が存在するって何か重要な場所なのがな?」
その場所の事を、晴樹に詳しく説明するサーシェ。
環状中央都市のポセイドニアの北方にディオーネ山脈がある。
そのディオーネ山脈の麓辺には
古い神殿があった。
その山脈の周辺一帯は緋緋金生魂鉱 のための採掘場であった。
神殿が入口の1つになっているが、ディオーネ山脈の地下には緋緋金生魂鉱 の研究所も存在するのだ。
サーシェの言葉に興味深く耳を傾ける晴樹。
「なるほど、研究所…緋緋金生魂鉱 の採掘場でもあるんやね!」
サーシェ
「そうよ~いろいろ研究しているのょ!!」
「このような施設は、大陸のいたるところに多分あるわ!」
アトラス王国の環状中央都市ポセイドニアやその血縁を受け継ぐ代々の王家の国々には、技術継承して、それぞれの施設やオリハルコンの精製プラントなどがあった。
もちろん、緋緋金生魂鉱 は取り扱いがかなり要注意の物質なのでもあった。
また、緋緋金生魂鉱 は様々な用途に使われていたが、そのオリハルコンから生まれるエネルギーは、とても強大なのだった。
満天の星が降りそそぐ静寂なる夜は、静かな時を刻むかのように過ぎて、やがて朝日が照らし朝モヤに包まれてゆく--
遥かに広がる水平線から朝日が
のぼる大陸の夜明け、今日も変わらぬ夜明けであった。
今朝は、かなり早くから目覚めているサーシェたち
「皆さん、おはようー♡」
サーシェが晴樹に教えます。
「大陸の東の方角で閃光らしき光りや
煙が上がっているわね!」
晴樹たちは、その方角を見つめる。
「いま 微かに外壁が揺れた??」
サーシェは晴樹へ
「たぶん…兵器の炸裂するときの衝撃波かな!!」
晴樹は目を見開きして外を眺めて
サーシェに尋ねた。
「え~、それは もしかしたら爆弾かな?…魔法?」
サーシェは
「いえ あれは、魔法ではないかな!」
「今日は此処を早く 出て港へ向かいますよ!」
サーシェは、鎧・脛当 篭手で身を固め剣を腰に武装してサーシェを筆頭にロシーターや黒龍.鋼や晴樹たちは地上へと降りてゆく。
そして地上には‥馬車が待機中なのだ!
馬三頭立ての4輪の馬車アドリロティス‥豪華な飾りに金や銀や青銅が使われており 馬の後方には大人が六人はゆうに座れる革張りのシート、天幕、バネを利用したサスペンションがついて機動力がある。
馬三頭立て4輪の馬車アドリロティスでサーシェが 馭者 となり出発する。
雪化粧をした山脈や蛇行する川や平野を通りすぎてゆくのでした。
晴樹は辺りをキョロキョロして
「来るときは鳥の囀りが聞こえる豊かな自然の場所だったのに…」
「今は小鳥達の囀ずりさえ聞こえない?」
「何と無く自然や山々やがおかしい…」
サーシェ
「----?!」「ええ、そうだね…」
「自然と共に文明もあるのよ。」
「海の方に出ましょうか?! 海岸線に
沿って港へ向かいますね!」
ロシーターは、木々の隙間からのぞかせる空をぼんやりと見上げ
「雲が…少しだけへんだねぇ‥」
晴樹も空を見上げてから
「そうだね、あの、たなびく雲…」
晴樹は五感,肌で少し違和感を感じていた。
ロシーターと黒龍.鋼
「晴樹さん!! 霊視してみたら…」
『まさしく霊視能力 で視てみろ!!』
霊視能力 では、遥か遠く離れた場所も見れる‥まさに千里眼だけども、現実世界と霊的世界が重なって見えてくる。
空の雲を眺めて、サーシェは馬車を一旦停めてから
「多分…あれは、もしかしたら火山雲かも!」
「どこか山が噴火したのでしょうかね?!」
晴樹は、額に集中力を高めて瞳を閉じて遠く離れた場所を意識して霊視する。
「うわっ~!!凄まじい噴火…だ!!」
「こ、これは-?!ちょっと視るのツラく
なりそうだ。」
「あ…あの…炎の~あれは、何?!」
黒龍.鋼
『視えたか! あれは、星の大地や火山の化身の炎蛇だな!』
晴樹たちに、サーシェが尋ねた。
「ほかは何が見えているのですか?」
晴樹は噴火の事を詳しく説明し
「炎の化身の巨大な多頭の蛇だって…」
「あとは…ちょっと胸が締め付けられる人々の…んんっ、ゴメンなさい。」
「言葉にならない、ちょっと視た場面がキツくて…」
「噴火によっての災害…」
サーシェが晴樹のツラそうな顔を見てから少し何か察したのか…
「そぅ…何と無くわかったわ!」
晴樹が視たのは、噴火によって近くの
国…都市の人々を襲う大災害なのだった。
多くの人々が空を上を見上げていて
黒い雲からは熱い焼けた小石が降り注ぎて、 敷石などの上に焼けた黒い斑点をつくる。
かなり慌て驚いて、絶望的となり諦め
人々は悲鳴、ある人間たちは 祈り うめき声が響く中で、 荒れ狂う自然の脅威から逃れようと必死であった。
母親に一緒に逃げるように説得してる若い人、 また一生懸命に神に祈りを上げる者、人を突飛ばし我先にと逃げ惑いて、また落ちた金貨を拾い上げる欲深い者まで...
噴火には、人間たちの彼らの感情を引き出し人間の本質を明らかにする。
噴火によって発生した火山雲の高さが更に高くなると、風が雲を横方向に動かし雲を散らし、大陸の大部分に数千キロメートルにわたって空に伸びて来ていた。
火山灰の雲は、 風の強さにもよりますが、その雲は火山の風下側の広い空域に急速に影響を及ぼし深刻な脅威をもたらし、また莫大な経済的損失をも引き起こすのだった。
馬車は、山や木々や谷や川を抜けてから、ようやく開けた海岸線に沿いに入ってきた。
晴樹の見つめる先には無限の水平線が広がっている。
「ああ、天地の異変は人界と連動かぁ…
あ、なるほどです!」
「一つ学びましたわ♪︎」
黒龍.鋼
『そうや~! 人界と連動して天地自然
に影響を与える!』
『その一つの原因に人間の欲望の闇と
言うものがあるが…』
晴樹 部屋から空と大地を見ながら
「欲望って生きる為には必要なんだと
思うけどね…うん。」
「ここは、う~ん!?」
「この時代ってさ?この世界って
なんと言うか…かなり歪なんだよね?!」
その問いにサーシェが晴樹へ告げる。
「薬にも毒にもなるって事かもしれないねぇ♡」
「晴樹のいる、今、ここは、この時は…」
「平行の時空だからね♪︎」
「世界の歴史と時間軸が分岐し平行した歴史だけども結末は同じかもしれないねぇ!」
サーシェの言葉に やや少し首をひねる
晴樹なのだ。
「もう1つの歴史? ん~っ?!」
「オレには、よく分からんケド…」
「えっと‥ここは平行の時空なんだね~?!」
サーシェは静かに頷きしてから
「そうだよ~!」
「本来は晴樹たちは、ここには存在は
してないから…」
「でも、逆に言えば、晴樹たちの存在があるから出来たとも…」
「でも、これからの事は遥か過去に起こった変わらない史実!!」
「今からは戦火が烈しくなる気配だから!」
黒龍.鋼
『平行の時空か、ワシにはどうでもよいがな…
まぁ腹が減ったわぃ!!』
『おー、これは?地震かの…?!』
突然、地震が発生して突き上げるように ‥建物がけっこう揺れている。
急な揺れに 少し慌てている晴樹。
「うわっ、か、か、かなり揺れる…」
サーシェは晴樹たちに
「免制振デバイスが地震のエネルギーを吸収するから大丈夫ですよ!」
地震の急な揺れで、やや落ち着きがない…晴樹。
「やたらと 最近は地震が多いよな~
ねぇ~っ震源はドコだろうか?」
「あ、やっぱり免震装置あるのだね…!!」
黒龍.鋼
『なぁ?! 最近は地脈…いや龍脈がおかしいのではないかの~?』
龍脈は、サーシェは知らないみたいで
黒龍.鋼に尋ねる。
「えっと‥龍脈とは何でしょうか?」
黒龍.鋼
『あぁ、大地.地中を流れる ここの星のエネルギーのルートのことだな!!』
『またエネルギー体の龍がいることから龍脈と呼ばれるのだ。』
サーシェ
「なるほど…大地のエネルギーの流れの事を龍脈っていうのですな!」
この大陸は、長年続いている様々な人災による戦乱や天変地異により、龍脈の流れも狂わし、泉が枯れ、多くの森が失われ、乾燥した灼熱の大地が広がってしまう。
ロシーターとサーシェが料理を作っている。
「晴樹、ちょっと料理をテーブルに運ぶの手伝ってくれない?!」
並べられた料理は、パンや、塩やオリーブ油で炒めた野菜と魚、ハム、味付麦粥、茹で肉やソーセージ、フルーツはリンゴとザクロに
そして 飲み物はワインと蜂蜜酒だった。
ゆったりした時間は流れ夜は更けてゆくのだった。
星が無限に輝いている澄んだ夜空を、眺めている晴樹。
「ここから見るお月さまは、おっきくて素晴らしいけれど、かなり赤いな…」
「何故だか…スゴくイヤな月って感じだょ!」
「もうすぐ満月かなぁ…」
黒龍.鋼は月を見上げ静かに頷き
『なぁ…晴樹には、あの月が赤く見えるのか?!』
『そっか…なるほどの…?!予兆を見抜く
眼やな~!!』
サーシェも夜空の月を見上げてから少し暗い顔をしてから晴樹へ
「そうだね…ほんとに血が滲むような
感じのイヤな月だねぇ…」
「ねぇ! 晴樹さん…あのねっ?!」
サーシェの言葉に 耳を傾ける晴樹。
「えっと‥ん~何? どうした?」
サーシェは晴樹を見つめて口を開く。
「あのね。しっかり よく聞いて…」
「晴樹さんたちは、満月の日までには、この大陸から出ないといけないのよ!!」
それを聞いた 晴樹はサーシェの当惑した表情に戸惑いをみせた。
「え、え~っ?? なんで…?」
星空は無限であり、地上が瞬く間に変わっていっても 変わらない、不変ともいえる存在だ。
サーシェは赤い月を見上げて
「星空は変わらないけど、時はすぐに過ぎてしまう…わ!」
「真っ赤な満月の夜‥終わりが来るわ…」
晴樹(なんだろう?この感じ…)
(ああ、そうか…何故か寂しく悲しいんだ!心の奥では 何と無く…)
「最初から分かっていたことが、ついに ついに到来するから…なんだ~!!」
「あぁ、うん…わかったょ。」
晴樹は静かに頷きするのだった。
「サハスラブジャさんは大丈夫かなぁ?」
サーシェは髪を素早く整えてから…サッと晴樹の真横に座りして
「遅くても明後日には、大陸から離れなければね!」
「彼は‥ええ、きっと大丈夫 きっと…」
「ディオーネ山脈の麓の‥神殿に行くって言ってたわ♪︎」
それを聞いた 晴樹は尋ねてみた。
「へ~、ディオーネ山脈?!」
「神殿が存在するって何か重要な場所なのがな?」
その場所の事を、晴樹に詳しく説明するサーシェ。
環状中央都市のポセイドニアの北方にディオーネ山脈がある。
そのディオーネ山脈の麓辺には
古い神殿があった。
その山脈の周辺一帯は緋緋金生魂鉱 のための採掘場であった。
神殿が入口の1つになっているが、ディオーネ山脈の地下には緋緋金生魂鉱 の研究所も存在するのだ。
サーシェの言葉に興味深く耳を傾ける晴樹。
「なるほど、研究所…緋緋金生魂鉱 の採掘場でもあるんやね!」
サーシェ
「そうよ~いろいろ研究しているのょ!!」
「このような施設は、大陸のいたるところに多分あるわ!」
アトラス王国の環状中央都市ポセイドニアやその血縁を受け継ぐ代々の王家の国々には、技術継承して、それぞれの施設やオリハルコンの精製プラントなどがあった。
もちろん、緋緋金生魂鉱 は取り扱いがかなり要注意の物質なのでもあった。
また、緋緋金生魂鉱 は様々な用途に使われていたが、そのオリハルコンから生まれるエネルギーは、とても強大なのだった。
満天の星が降りそそぐ静寂なる夜は、静かな時を刻むかのように過ぎて、やがて朝日が照らし朝モヤに包まれてゆく--
遥かに広がる水平線から朝日が
のぼる大陸の夜明け、今日も変わらぬ夜明けであった。
今朝は、かなり早くから目覚めているサーシェたち
「皆さん、おはようー♡」
サーシェが晴樹に教えます。
「大陸の東の方角で閃光らしき光りや
煙が上がっているわね!」
晴樹たちは、その方角を見つめる。
「いま 微かに外壁が揺れた??」
サーシェは晴樹へ
「たぶん…兵器の炸裂するときの衝撃波かな!!」
晴樹は目を見開きして外を眺めて
サーシェに尋ねた。
「え~、それは もしかしたら爆弾かな?…魔法?」
サーシェは
「いえ あれは、魔法ではないかな!」
「今日は此処を早く 出て港へ向かいますよ!」
サーシェは、鎧・脛当 篭手で身を固め剣を腰に武装してサーシェを筆頭にロシーターや黒龍.鋼や晴樹たちは地上へと降りてゆく。
そして地上には‥馬車が待機中なのだ!
馬三頭立ての4輪の馬車アドリロティス‥豪華な飾りに金や銀や青銅が使われており 馬の後方には大人が六人はゆうに座れる革張りのシート、天幕、バネを利用したサスペンションがついて機動力がある。
馬三頭立て4輪の馬車アドリロティスでサーシェが 馭者 となり出発する。
雪化粧をした山脈や蛇行する川や平野を通りすぎてゆくのでした。
晴樹は辺りをキョロキョロして
「来るときは鳥の囀りが聞こえる豊かな自然の場所だったのに…」
「今は小鳥達の囀ずりさえ聞こえない?」
「何と無く自然や山々やがおかしい…」
サーシェ
「----?!」「ええ、そうだね…」
「自然と共に文明もあるのよ。」
「海の方に出ましょうか?! 海岸線に
沿って港へ向かいますね!」
ロシーターは、木々の隙間からのぞかせる空をぼんやりと見上げ
「雲が…少しだけへんだねぇ‥」
晴樹も空を見上げてから
「そうだね、あの、たなびく雲…」
晴樹は五感,肌で少し違和感を感じていた。
ロシーターと黒龍.鋼
「晴樹さん!! 霊視してみたら…」
『まさしく霊視能力 で視てみろ!!』
霊視能力 では、遥か遠く離れた場所も見れる‥まさに千里眼だけども、現実世界と霊的世界が重なって見えてくる。
空の雲を眺めて、サーシェは馬車を一旦停めてから
「多分…あれは、もしかしたら火山雲かも!」
「どこか山が噴火したのでしょうかね?!」
晴樹は、額に集中力を高めて瞳を閉じて遠く離れた場所を意識して霊視する。
「うわっ~!!凄まじい噴火…だ!!」
「こ、これは-?!ちょっと視るのツラく
なりそうだ。」
「あ…あの…炎の~あれは、何?!」
黒龍.鋼
『視えたか! あれは、星の大地や火山の化身の炎蛇だな!』
晴樹たちに、サーシェが尋ねた。
「ほかは何が見えているのですか?」
晴樹は噴火の事を詳しく説明し
「炎の化身の巨大な多頭の蛇だって…」
「あとは…ちょっと胸が締め付けられる人々の…んんっ、ゴメンなさい。」
「言葉にならない、ちょっと視た場面がキツくて…」
「噴火によっての災害…」
サーシェが晴樹のツラそうな顔を見てから少し何か察したのか…
「そぅ…何と無くわかったわ!」
晴樹が視たのは、噴火によって近くの
国…都市の人々を襲う大災害なのだった。
多くの人々が空を上を見上げていて
黒い雲からは熱い焼けた小石が降り注ぎて、 敷石などの上に焼けた黒い斑点をつくる。
かなり慌て驚いて、絶望的となり諦め
人々は悲鳴、ある人間たちは 祈り うめき声が響く中で、 荒れ狂う自然の脅威から逃れようと必死であった。
母親に一緒に逃げるように説得してる若い人、 また一生懸命に神に祈りを上げる者、人を突飛ばし我先にと逃げ惑いて、また落ちた金貨を拾い上げる欲深い者まで...
噴火には、人間たちの彼らの感情を引き出し人間の本質を明らかにする。
噴火によって発生した火山雲の高さが更に高くなると、風が雲を横方向に動かし雲を散らし、大陸の大部分に数千キロメートルにわたって空に伸びて来ていた。
火山灰の雲は、 風の強さにもよりますが、その雲は火山の風下側の広い空域に急速に影響を及ぼし深刻な脅威をもたらし、また莫大な経済的損失をも引き起こすのだった。
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