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第四章
第41話 クラウディアさんの依頼
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「お願いしたい事というのは、エメラルドヒドラを倒すのを手伝って欲しいのです」
エメラルドヒドラ? この迷宮にいる魔物かな?
『セバスさん。エメラルドヒドラについてなにか知ってますか?』
『はい。エメラルドヒドラは、ヒドラ種の中でも魔法攻撃を得意とする変わった種です。この迷宮の30階層に棲息する魔物ですが、レベルは135と30階層に生息する魔物の中では突出したレベルの高さを魔物です』
レベル135か。かなりに強敵だな。
『ちなみにクラウディアさん達のレベルっていくつです?』
『クラウディア様が112、アンネマリー様が105、リーゼ様が102でございます』
それなりのレベルの高さだとは思うけど、エメラルドヒドラを倒すのはちょっと難しいかも。
「なぜ、エメラルドヒドラを倒したいんですか?」
クラウディアさん達にとってエメラルドヒドラはかなり危険な相手、全滅する可能性はかなり高い。彼女たちレベルで狙うような魔物ではないはずだ。まあ、僕も人の事言えないけど……。
「実は私の父が半年前から魔包病という病に掛かってしまい、それを治療するのにどうしてもエメラルドヒドラの魔石が必要なのです」
魔包病? 聞いた事ないな。どんな病気なんだろう
『セバスさん。魔包病って、どんな病気か知っていますか?』
『はい、知っております』
さすがセバスさん。聞けば何でも答えてくれる。
『魔包病とは極まれに高いに力を持った魔術師が掛かる病気で、突如魔力を体から放出できなくなり、その体に溜まった魔力が体を蝕んでいく病でございます。一度発病すると治療を行わなければ必ず1年以内に死に至ると言われる病です』
うわっ! マジに危ない病気だ。
『治療法はあるの?』
『はい。先ほどクラウディア様がおっしゃられていたエメラルドヒドラ、もしくはエメラルドドラゴンの魔石を粉末状にして飲む事で、滞っていた魔力の流れが正常に戻る事が確認されております』
なるほど、だからエメラルドヒドラの魔石が必要なのね。
『ちなみにセバスさんはエメラルドヒドラかエメラルドドラゴンの魔石は持ってない? あっ! 魔石の粉末を持っているのなら尚いいけど』
あれだけ色々持っているセバスさんなら持っているかも。
『申し訳ございません。持っておりません』
さすがに何でもかんでも持っている訳じゃないよね。
「一つ聞きたいのですが、エメラルドヒドラの魔石を買う事は出来なかったんですか?」
ギルドを通せば指定の魔石が手に入ることが多い。多少高いかもしれないが、A級迷宮で討伐系の依頼をしてくるのだから、特にお金が無い訳ではないだろう。
「ハンターギルドはもちろん商人ギルドや魔術師ギルドなどぼうぼう手を尽くし探したのですが……」
『エメラルドヒドラやエメラルドドラゴンの魔石は、強力な杖を作るのに必須の魔石ですので、おそらく一般の市場に出回る事は少ないのでしょう』
なるほど、それで……。確か発病から半年って言ってたし、もう時間が無いから自分たちで採るしかなくなったって事なんだな。
『みんなの意見を聞きたいんだけど、この依頼達成できると思う?』
取り敢えず、みんなの意見を聞いてみて考えよう。
『あの娘達と組んででしょ。それからの連携次第だけど行けるんじゃない』
最初に意見を言ったのはレヴィだ。当然参加に1票。
『私も特に問題に無いかと。強いて言うなら私達の事をどう伝えるかですが、オーラを見る限り伝えても特に問題ないかと』
オーラってなんだよ? 初めて聞いた。これは後でセバスさんい問いたださなければ。取り敢えず今回はその事は後にして、セバスさんも参加に賛成という事だな。
『わたくしも面白そう出から、いいんじゃないかしら』
段々分かってきたが、アキーレさんの判断基準は面白いか、面白くないかのようだ。で、今回は面白そうなので参加という事らしい。
『拙者は主の判断に従います。ただ何があっても拙者が主をお守りするのでご安心を』
まあ、イジスさんはいつも通りだな。
『わたしは、あの人達がいる所為でご飯が食べれないなら反対です。ただご飯が食べれるなら問題ありません』
依頼が達成出来るかどうかって話なのに全く関係ない答えじゃん。クイらしいけど。
『キーレはお兄ちゃんと一緒にいられるなら大丈夫』
『アーレも兄様と一緒なら大丈夫です』
うん、僕の言った意味が通じてないみたいだけど反応が可愛いからいいや。後で撫でてあげよう。
で、みんなの意見をまとめると依頼を受けるって事になるのかな。まあ、たまには、普通の人達とパーティーを組むのもいいかもしれないか。
クラウディアさん達の表情を見ると不安そうに僕が答えを出すのを待っている。どうやら、僕がみんなと相談しているのを、依頼を受けるか考えていると思って、ずっと黙って待っていたみたいだ。まあ、考えていたのは間違いけどね。
「あの、そう言えば報酬を聞いていなかったんですが……」
いくらでも受けるつもりだけど、一応きっちり決めておかないと。こういう事はきっちりしとかないとトラブルの原因になるしね。
「あっ! これは失礼しました。肝心な事をお伝えしてしておりませんでした。報酬ですが、金貨30枚、更に我が家にある迷宮産の武具の中から望む物を1点差し上げます」
おお、すごい! 金貨30枚ってレベル135の魔物の魔石の相場から考えるとかなり高い気がする。それに迷宮産の武具か……。まあ、そっちはあまり期待できないかな。今の装備がすご過ぎるし。
「分かりました。事情も分かりましたし、この依頼受けさせてもらいます」
そう僕が言うと、3人の表情がパッと明るくなる。こんな美人さん3人の笑顔を見れただけで、依頼を受けて良かったと思ってしまうのは、やっぱり僕がまだお子様だからなのだろうか? まあ、実際お子様だけどね。
こうして新たにクラウディアさん達をパーティーに加え、迷宮に挑むことになった。目指すは30階層にいるエメラルドヒドラ。明確な目標が決まり、僕達4人+装備7人による迷宮探索は始まった。
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「お願いしたい事というのは、エメラルドヒドラを倒すのを手伝って欲しいのです」
エメラルドヒドラ? この迷宮にいる魔物かな?
『セバスさん。エメラルドヒドラについてなにか知ってますか?』
『はい。エメラルドヒドラは、ヒドラ種の中でも魔法攻撃を得意とする変わった種です。この迷宮の30階層に棲息する魔物ですが、レベルは135と30階層に生息する魔物の中では突出したレベルの高さを魔物です』
レベル135か。かなりに強敵だな。
『ちなみにクラウディアさん達のレベルっていくつです?』
『クラウディア様が112、アンネマリー様が105、リーゼ様が102でございます』
それなりのレベルの高さだとは思うけど、エメラルドヒドラを倒すのはちょっと難しいかも。
「なぜ、エメラルドヒドラを倒したいんですか?」
クラウディアさん達にとってエメラルドヒドラはかなり危険な相手、全滅する可能性はかなり高い。彼女たちレベルで狙うような魔物ではないはずだ。まあ、僕も人の事言えないけど……。
「実は私の父が半年前から魔包病という病に掛かってしまい、それを治療するのにどうしてもエメラルドヒドラの魔石が必要なのです」
魔包病? 聞いた事ないな。どんな病気なんだろう
『セバスさん。魔包病って、どんな病気か知っていますか?』
『はい、知っております』
さすがセバスさん。聞けば何でも答えてくれる。
『魔包病とは極まれに高いに力を持った魔術師が掛かる病気で、突如魔力を体から放出できなくなり、その体に溜まった魔力が体を蝕んでいく病でございます。一度発病すると治療を行わなければ必ず1年以内に死に至ると言われる病です』
うわっ! マジに危ない病気だ。
『治療法はあるの?』
『はい。先ほどクラウディア様がおっしゃられていたエメラルドヒドラ、もしくはエメラルドドラゴンの魔石を粉末状にして飲む事で、滞っていた魔力の流れが正常に戻る事が確認されております』
なるほど、だからエメラルドヒドラの魔石が必要なのね。
『ちなみにセバスさんはエメラルドヒドラかエメラルドドラゴンの魔石は持ってない? あっ! 魔石の粉末を持っているのなら尚いいけど』
あれだけ色々持っているセバスさんなら持っているかも。
『申し訳ございません。持っておりません』
さすがに何でもかんでも持っている訳じゃないよね。
「一つ聞きたいのですが、エメラルドヒドラの魔石を買う事は出来なかったんですか?」
ギルドを通せば指定の魔石が手に入ることが多い。多少高いかもしれないが、A級迷宮で討伐系の依頼をしてくるのだから、特にお金が無い訳ではないだろう。
「ハンターギルドはもちろん商人ギルドや魔術師ギルドなどぼうぼう手を尽くし探したのですが……」
『エメラルドヒドラやエメラルドドラゴンの魔石は、強力な杖を作るのに必須の魔石ですので、おそらく一般の市場に出回る事は少ないのでしょう』
なるほど、それで……。確か発病から半年って言ってたし、もう時間が無いから自分たちで採るしかなくなったって事なんだな。
『みんなの意見を聞きたいんだけど、この依頼達成できると思う?』
取り敢えず、みんなの意見を聞いてみて考えよう。
『あの娘達と組んででしょ。それからの連携次第だけど行けるんじゃない』
最初に意見を言ったのはレヴィだ。当然参加に1票。
『私も特に問題に無いかと。強いて言うなら私達の事をどう伝えるかですが、オーラを見る限り伝えても特に問題ないかと』
オーラってなんだよ? 初めて聞いた。これは後でセバスさんい問いたださなければ。取り敢えず今回はその事は後にして、セバスさんも参加に賛成という事だな。
『わたくしも面白そう出から、いいんじゃないかしら』
段々分かってきたが、アキーレさんの判断基準は面白いか、面白くないかのようだ。で、今回は面白そうなので参加という事らしい。
『拙者は主の判断に従います。ただ何があっても拙者が主をお守りするのでご安心を』
まあ、イジスさんはいつも通りだな。
『わたしは、あの人達がいる所為でご飯が食べれないなら反対です。ただご飯が食べれるなら問題ありません』
依頼が達成出来るかどうかって話なのに全く関係ない答えじゃん。クイらしいけど。
『キーレはお兄ちゃんと一緒にいられるなら大丈夫』
『アーレも兄様と一緒なら大丈夫です』
うん、僕の言った意味が通じてないみたいだけど反応が可愛いからいいや。後で撫でてあげよう。
で、みんなの意見をまとめると依頼を受けるって事になるのかな。まあ、たまには、普通の人達とパーティーを組むのもいいかもしれないか。
クラウディアさん達の表情を見ると不安そうに僕が答えを出すのを待っている。どうやら、僕がみんなと相談しているのを、依頼を受けるか考えていると思って、ずっと黙って待っていたみたいだ。まあ、考えていたのは間違いけどね。
「あの、そう言えば報酬を聞いていなかったんですが……」
いくらでも受けるつもりだけど、一応きっちり決めておかないと。こういう事はきっちりしとかないとトラブルの原因になるしね。
「あっ! これは失礼しました。肝心な事をお伝えしてしておりませんでした。報酬ですが、金貨30枚、更に我が家にある迷宮産の武具の中から望む物を1点差し上げます」
おお、すごい! 金貨30枚ってレベル135の魔物の魔石の相場から考えるとかなり高い気がする。それに迷宮産の武具か……。まあ、そっちはあまり期待できないかな。今の装備がすご過ぎるし。
「分かりました。事情も分かりましたし、この依頼受けさせてもらいます」
そう僕が言うと、3人の表情がパッと明るくなる。こんな美人さん3人の笑顔を見れただけで、依頼を受けて良かったと思ってしまうのは、やっぱり僕がまだお子様だからなのだろうか? まあ、実際お子様だけどね。
こうして新たにクラウディアさん達をパーティーに加え、迷宮に挑むことになった。目指すは30階層にいるエメラルドヒドラ。明確な目標が決まり、僕達4人+装備7人による迷宮探索は始まった。
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