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第七章
第76話 目覚め
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目覚めると、僕は真っ白な部屋で真っ白なベッドに寝かされていた。
ここは何処だろう? まさか天国って事は無いだろうけど……
って、このくだり前にもやったな。
つまりここは、ヴァルハラの僕が以前寝かされていた部屋という事になる。
あの状態から生き延びられたのかな?
腕を見てみると、先ほどまで至る所に現れていた、無数の罅割れは跡形も無く消えていた。全て剥がれ落ちていた爪も綺麗に再生されている。
いや、それどころか、今までの戦いや、修行で至る所に出来ていた古傷すら綺麗さっぱり無くなっており、まるで生まれたばかりの赤ちゃんのような瑞々しくも美しい肌になっているじゃないですか。
取り敢えず、ベッドから降りてみて体中確認したが、やはり腕と同じく、古傷一つ残って居ない。
少し体を動かしてみたが、今までと大して感覚は変わらないものの、何だか調子だけは凄く良いように感じる。
んー、これらの事を総合的に判断すると、やっぱり僕は神の因子の受け入れに成功したのではないだろうか?
感覚は余り変わらないから実感は少ないが……
魔力を使ったら何か違うのかな?
という事で、手の平に魔力を込めてみる。
「おお、スゴッ!」
思わず声が出てしまうくらい、魔力の流れがいい。自分で意識を集中しなくても、ただ単に手に魔力を集めたいと思うだけで、溢れんばかりの魔力が手の平に集中していく。しかも、その魔力は繊細かつ正確に僕の意思が反映されて自由自在に動かす事が出来る。
まるで、手足を動かすように、魔力を思い通りに扱う事が出来るのだ。これをすごいと言わずして何と言う。
更に、纏った魔力の色が中々に美しい。
今まで、属性無しの純魔力の色は、若干赤味がかった色だったのが、今では黄金色に輝く魔力に変質している。明らかに魔力そのモノの質が上がっているのが分かる。それも、桁違いに。
これが半神人の力というやつなのだろうか?
明らかに今までと桁が違う魔力に戸惑いを感じながらも、ようやく自分が生き延びた事を実感し喜びが湧き上って来た。
◇ ◇ ◇
部屋から出た僕は、みんなを探すことにした。
向かうのは当然神殿。まず間違い無くみんなはそこにいるだろう。
向かう足取り軽く、純白の廊下を歩いて行く。
なんだろう? なんだか、心も体もすごく軽い気がする。何というか、まさに生まれ変わったような気分だ。
何かすごく変わったと言う訳では無いのだが、幸福感や充実感が心を満たしている。そんな感じがする。これが半神人化したという事なのか、ただ単に力を手に入れた事から来るものなのかは分からないが、兎に角今は凄く充実している気分だ。
しばらく歩くと、目の前に神殿の扉が現れた。
純白の大きな扉には、二体の天使の彫刻が彫られ、来た者に優しく微笑み掛けている。ここに来るのは二度目だが、思わずのその表情に見とれてしまいそうだ。
一つ深呼吸し、扉を開けようとすると、僕の意思に反応するように、純白の扉はゆっくりと開き始めた。
神殿内は以前見た荘厳さで僕を迎えいれてくれていた。美しく、威厳があり、そして壮大。神聖とはまさにこのようなところの事を言うのだろう、そう思わせるに十分な場所だ。
そして、そんな神殿に置いて以前との相違点が一点存在した。
「みんな……」
開いた扉に向こうに、跪く7人の男女。
レヴィ、セバスさん、イジスさん、クイ、アキーレさん、キーレ、アーレ。
僕とずっと一緒に戦ってきた戦友にして、最高ランクの知性魔道具達。
彼らから感じる力も以前のそれとは違う。どうやら僕と同じように彼らも新たなる高みへと至ったのだろ。
「クラウド様。おかえりなさいませ」
セバスさんが代表して僕に声を掛けてきた。
「ありがとう。みんなもどうやら無事新たに力を得たみたいだね」
「クラウド様程では御座いませんが、クラウド様に足枷にならない程度には」
足枷って……、以前のみんなの力でも、僕自身使いこなせている気がしなかったんですが……
「そ、そうですか……それは良かったです」
取り敢えず、そう言っとくしか無いよね……
「クラウド、今度こそはあの邪神をぶっ潰してやろうね」
レヴィは、レヴィらしいく僕に声を掛けてくる。
「次こそは必ず、主をお守り致します」
強化されたイジスさんの防御力はちょっと想像できないな。
「どうやらわたしも神器化出来たみたいです。これで邪神を倒せばまた美味しん物が食べられますね」
クイは相変わらずだね。しかし神器化って……
「わたくしも神器化出来たようよ。ウフフ」
アキーレさんもか……、神器化したアキーレさんは魅惑度がアップしている気がする。
「お兄ちゃん、キーレも神器になったよ~」
「兄様、アーレも神器になりましたです」
もう、此処まで来ればみんな神器化して当然だろう。
僕がみんなの言葉に頷くと、それに満足したのか満面の笑みを残し、みんな一斉に武具化して僕の身体に装備されていった。
そしてみんなが僕の身体に収まった瞬間、それは突然に始まった。
黄金色だったセバスさんの色は白味がかり白金色の腕輪へと変化した。
漆黒の防具であった、イジスさん、アキーレさん、キーレ、アーレは突然その色を変え、純白の防具へと生まれ変わった。
翡翠のような色合いだったクイも、その色合いを純白へと変えていく。
元々白色だったレヴィを除き、全員が白へと色を変化させたのだ。
何だろう……、今まで漆黒の剣士といった感じだったのが、今度は純白の剣士になってしまった感じだ。
以前黒の勇者なんて言われていたから、今度は白の勇者とでも言われるのだろうか?
なんかキザっぽくて恥ずかしいかも……
『恐らく、クラウド様の神気にあてられ、我々も更に進化したのでしょう』
そう言えは装備する前よりも更にみんなから力が強く感じる。レヴィも姿形は変化が無さそうに見えるが、先ほどよりも圧倒的な力を感じる。
それはまさに進化という言葉がしっくりくる程の変化だった。
『我々神器は神が使う事によって本当に力を発揮する事は出来ます。この度クラウド様が半神人化に成功した事により、我々も更にその力を発揮する事が出来るようになったのでしょう』
なるほど……なんか良い事尽くめだね。これならあの邪神が相手でも勝てそうな気がしてきた。
こうして僕は半神人化に成功し、装備のみんなも新たな力を手に入れた。これでようやく僕はあの邪神と同じ舞台に立つことが出来るようになったのだ。
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ここは何処だろう? まさか天国って事は無いだろうけど……
って、このくだり前にもやったな。
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あの状態から生き延びられたのかな?
腕を見てみると、先ほどまで至る所に現れていた、無数の罅割れは跡形も無く消えていた。全て剥がれ落ちていた爪も綺麗に再生されている。
いや、それどころか、今までの戦いや、修行で至る所に出来ていた古傷すら綺麗さっぱり無くなっており、まるで生まれたばかりの赤ちゃんのような瑞々しくも美しい肌になっているじゃないですか。
取り敢えず、ベッドから降りてみて体中確認したが、やはり腕と同じく、古傷一つ残って居ない。
少し体を動かしてみたが、今までと大して感覚は変わらないものの、何だか調子だけは凄く良いように感じる。
んー、これらの事を総合的に判断すると、やっぱり僕は神の因子の受け入れに成功したのではないだろうか?
感覚は余り変わらないから実感は少ないが……
魔力を使ったら何か違うのかな?
という事で、手の平に魔力を込めてみる。
「おお、スゴッ!」
思わず声が出てしまうくらい、魔力の流れがいい。自分で意識を集中しなくても、ただ単に手に魔力を集めたいと思うだけで、溢れんばかりの魔力が手の平に集中していく。しかも、その魔力は繊細かつ正確に僕の意思が反映されて自由自在に動かす事が出来る。
まるで、手足を動かすように、魔力を思い通りに扱う事が出来るのだ。これをすごいと言わずして何と言う。
更に、纏った魔力の色が中々に美しい。
今まで、属性無しの純魔力の色は、若干赤味がかった色だったのが、今では黄金色に輝く魔力に変質している。明らかに魔力そのモノの質が上がっているのが分かる。それも、桁違いに。
これが半神人の力というやつなのだろうか?
明らかに今までと桁が違う魔力に戸惑いを感じながらも、ようやく自分が生き延びた事を実感し喜びが湧き上って来た。
◇ ◇ ◇
部屋から出た僕は、みんなを探すことにした。
向かうのは当然神殿。まず間違い無くみんなはそこにいるだろう。
向かう足取り軽く、純白の廊下を歩いて行く。
なんだろう? なんだか、心も体もすごく軽い気がする。何というか、まさに生まれ変わったような気分だ。
何かすごく変わったと言う訳では無いのだが、幸福感や充実感が心を満たしている。そんな感じがする。これが半神人化したという事なのか、ただ単に力を手に入れた事から来るものなのかは分からないが、兎に角今は凄く充実している気分だ。
しばらく歩くと、目の前に神殿の扉が現れた。
純白の大きな扉には、二体の天使の彫刻が彫られ、来た者に優しく微笑み掛けている。ここに来るのは二度目だが、思わずのその表情に見とれてしまいそうだ。
一つ深呼吸し、扉を開けようとすると、僕の意思に反応するように、純白の扉はゆっくりと開き始めた。
神殿内は以前見た荘厳さで僕を迎えいれてくれていた。美しく、威厳があり、そして壮大。神聖とはまさにこのようなところの事を言うのだろう、そう思わせるに十分な場所だ。
そして、そんな神殿に置いて以前との相違点が一点存在した。
「みんな……」
開いた扉に向こうに、跪く7人の男女。
レヴィ、セバスさん、イジスさん、クイ、アキーレさん、キーレ、アーレ。
僕とずっと一緒に戦ってきた戦友にして、最高ランクの知性魔道具達。
彼らから感じる力も以前のそれとは違う。どうやら僕と同じように彼らも新たなる高みへと至ったのだろ。
「クラウド様。おかえりなさいませ」
セバスさんが代表して僕に声を掛けてきた。
「ありがとう。みんなもどうやら無事新たに力を得たみたいだね」
「クラウド様程では御座いませんが、クラウド様に足枷にならない程度には」
足枷って……、以前のみんなの力でも、僕自身使いこなせている気がしなかったんですが……
「そ、そうですか……それは良かったです」
取り敢えず、そう言っとくしか無いよね……
「クラウド、今度こそはあの邪神をぶっ潰してやろうね」
レヴィは、レヴィらしいく僕に声を掛けてくる。
「次こそは必ず、主をお守り致します」
強化されたイジスさんの防御力はちょっと想像できないな。
「どうやらわたしも神器化出来たみたいです。これで邪神を倒せばまた美味しん物が食べられますね」
クイは相変わらずだね。しかし神器化って……
「わたくしも神器化出来たようよ。ウフフ」
アキーレさんもか……、神器化したアキーレさんは魅惑度がアップしている気がする。
「お兄ちゃん、キーレも神器になったよ~」
「兄様、アーレも神器になりましたです」
もう、此処まで来ればみんな神器化して当然だろう。
僕がみんなの言葉に頷くと、それに満足したのか満面の笑みを残し、みんな一斉に武具化して僕の身体に装備されていった。
そしてみんなが僕の身体に収まった瞬間、それは突然に始まった。
黄金色だったセバスさんの色は白味がかり白金色の腕輪へと変化した。
漆黒の防具であった、イジスさん、アキーレさん、キーレ、アーレは突然その色を変え、純白の防具へと生まれ変わった。
翡翠のような色合いだったクイも、その色合いを純白へと変えていく。
元々白色だったレヴィを除き、全員が白へと色を変化させたのだ。
何だろう……、今まで漆黒の剣士といった感じだったのが、今度は純白の剣士になってしまった感じだ。
以前黒の勇者なんて言われていたから、今度は白の勇者とでも言われるのだろうか?
なんかキザっぽくて恥ずかしいかも……
『恐らく、クラウド様の神気にあてられ、我々も更に進化したのでしょう』
そう言えは装備する前よりも更にみんなから力が強く感じる。レヴィも姿形は変化が無さそうに見えるが、先ほどよりも圧倒的な力を感じる。
それはまさに進化という言葉がしっくりくる程の変化だった。
『我々神器は神が使う事によって本当に力を発揮する事は出来ます。この度クラウド様が半神人化に成功した事により、我々も更にその力を発揮する事が出来るようになったのでしょう』
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