嘘つき山猫は赤面症

nyakachi

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手負いのあの子は懐きにくい

情報戦

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出勤前に向井を捕まえる。

一見、守ってあげたい庇護欲をさそう容姿だが、同期で何年も付き合ってると本性はとうに知れている。
こいつは肉食だ。
小物を狙うときは擬態してカメレオンのようだが、時には豹のように猛然と刈り獲って行く。

連れ去られた友人には悪いが、向井に狙われたら諦めてほしい。
ヤツが狙った獲物を逃すのをみたことないからだ。
「つやっつやしてるなー」
チェシャ猫のような笑みで向井は人気のない喫煙所に促す。
「んふふー」
「今度は協力しろよ?」
「分かってる。
でも、彼女プライベート話さないからねぇ。
わかることでいいなら……よっぽど気に入ったのねぇ」

ぴらっと1枚のカードが出される。

名刺?

藤川…

「彼女のか」
「そ。
裏面に私がわかること、気づいた点書いといたの」

あげる、と言われたので遠慮無く受け取る。

「成功報酬の半額だと思って。残りはこれからね。」

「面白がってないか?」
「んふふー」

こいつがこの笑い方をする時はほんと碌でもない。

追加の情報をこうとうでやりとりすると、あっさり片手を上げて去っていく。


情報は仕入れた。
あとはこれをどう活用するか、だ。

ま、取り敢えず。

仕事をしよう。



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