美少女の顔に触りたい、月曜日

睡眠丸

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第六章 多々良さん探し 開始

ストーカーは大男(1)

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 月曜、最後の授業は教師の気まぐれで早く終わり、僕は小菊さんを連れて、まだ日の光がオレンジになりきれていないうちに、校門を出た。
  
 自転車に二人乗りをしながら、帰る道のり、見えた小学校ではまばらに子供の影が見えた。同じくらいの時間に授業が全部終わったのかもしれない。
  
 つみき公園の傍を通り、坂を下って、多々良さんの家にあっけなく、問題もなくたどり着く。多々良さん姉妹が住んでいるのはマンションの5階だった。
  
 てっきり僕は、マンションの下でお別れかと思ったのだが「上までついてきて」の一言でエレベーターに乗り込むことになった。
 
「マリに会うために、ここ、来たことあるよね」

 「金曜日は、この場所で、マリちゃんに会う日―――だった気がします。だから、何度も来たことがあって、道も覚えてた」


  思い出したの? と不意に聞いてきた言葉には否定する。
 そんな気がしただけだ。記憶がよみがえったわけじゃなかった。
 

「マリは金曜日に学校が早く終わるんだ。ボクと小椿は逆。金曜日はどうしても、マリ一人になっちゃうから、キミがお守りしてくれて助かってた……って言ったらマリに怒られるかな」

  多々良さん姉妹は、そもそも何故、両親と一緒に暮らしていないのか。
  僕は思ったより、彼女たちのことについて知らない。

 「前のキミは多分、二人以上の多々良と同時に合わないようにしてたんだよね」

  そうかもしれない。今は当時(といっても数日前)のことを曖昧にしか思い出さないのだけど。

 「それぞれが帰ってくる時間とかを計算して、どうやったらこの多々良に会えるかーとか、どうすれば多々良二人とかち合わないかーとか、心の底で考えてたんでしょ」

  カモノハシ多々良さんは、何やら肘でつついてくる。
  エレベーターの中、僕と二人きりの密室だということを忘れているのだろうか。今すぐにでも、彼女の大事な
ところを触ることだってできるんだぜぇ!


  と、小菊さんの言う心の奥底とやらで考えたことを封印することにした。

  性別の問題はひとまず横に置いておくことに決めたのだ。そうだそうだ。

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