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第6章 冒険 -帝国編-
既毒
しおりを挟む「こちらが我が妻のリリアだ」
(???)
(どうしたセレナ?)
(…)
ルークス辺境伯に紹介されたのは、体の線が細くどこか儚げなブロンドの女性だった。歳はおそらくルークス辺境伯と同じくらいなんだろう。病気が進行しているのかだいぶやつれているようだ。
さっきからセレナの反応が気になるけど、何も言わないところを見るととりあえずはこのまま進めていいのだろう。
「シーマと申します。こちらの女性は全て婚約者で、こちらからセレナ、シェリル、クラリス、フィリア、カノンといいます」
「フィリア王女様、お久しぶりでございます。まさか、この屋敷にフィリア王女様をお迎えできるとは思ってもいませんでした」
「リリア夫人、お久しぶりですね。聞くところによると体の調子を崩されてるようでとても心配しておりました」
「ご心配をおかけして申し訳ございません。私も伯爵もあまり味を感じられなくなってしまっているため、少々濃い味付けとなっているかもしれませんが、シーマ殿と奥様方もゆっくり楽しんでいってください」
「私たちも今はほぼほぼ冒険者として活動しておりますので、濃い味にも慣れておりますので問題ございませんのよ笑」
「ふふっ、あの何でも知りたがる才女のフィリア様が冒険者だなんて信じられません笑」
「出会いが人を変える。それを一番お分かりなのは貴族出のリリア夫人じゃないですか?笑」
「そんなこともありましたね。もう忘れてしまいました笑笑」
フィリアが上手く会話をリードして和やかな空気を作ってくれたお陰で、みんなも話しやすくなって女性陣は早くも打ち解けたようだ。
でも、味が感じられなくなる傾向は良くないよな。おそらく体調が優れないこととも関連しているだろう。何とかしてあげたいけどな…。
やはりリリア夫人の言った通り、出された料理の味は濃いめだった。食べられない程ではないが、舌に残るくらいだったのでこれを毎日食べているのかと思うと考えただけでも胃がもたれそうだ苦笑
その点、嫁ズは上手いことリリア夫人やルークス辺境伯と会話しながら、間を空けて口にしているようだったから流石と言わざるを得ない対応力だった。
「あっ、それだ!! それを口にしないでください!!」
食事が終わり、食後のお茶が出てきたところで急にセレナが叫んだ。
「これはいつも私達が食後に飲んでるお茶なんだけどね…」
いきなり飲むなと言われて困惑しているのはルークス辺境伯だ。
「シーマ、お2人を鑑定してみてくれる?」
「あ、あぁ。誠に失礼なんですが、お2人ともよろしいでしょうか?」
俺はセレナの言葉に従い、ルークス辺境伯とリリア夫人に対して事前の確認を取った。
もし仮に2人が鑑定スキルを持っていたとしなら、俺よりもレベルが上だと弾かれて気付かれてしまうからな。事前に了承を得ておけば問題ないだろう。
「君は鑑定スキルを持っているのか…ますます興味深いな。構わんよ。そちらのお嬢さんは何かを感じたのだろう。鑑定してみてくれ」
「はい。それでは早速、鑑定を……えっ!!」
俺は衝撃の結果に驚きを隠せなかった。
「どうかしたか?」
「心して聞いてください…。現在お2人はデザートスコルピオンの毒に犯されています」
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