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72(ソフィア)
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「何よ……馬鹿にして……私は王女……ハルトルシアの王女なのよ……」
「王太子殿下がお見えです」
ホリー夫人が私を無理矢理立たせて体の向きを変える。
ヒルデガルドのおかげで散々だ。私の人生が、あのつまらない令嬢によって破壊された。全て順調だったのに……
「……」
兄が私の腰に縄を括りつける。
「あ……ふ、ぁ……」
足が震える。
まさかそんなはずはない。
私が、王族の私が、追放されるなんて、そんなことは……
「母上から話がある。暴れたら手も縛る」
「……お、お兄様……?やめて、妹よ……?」
兄は無情に私を突き飛ばし歩くよう促す。ホリー夫人は支えるというより家畜を支配するように私の両腕を掴み強引に歩かせた。
私は泣いていた。
私は孤独だった。
なぜ私ばかりこんな酷い目に遇わなくてはいけないのだろうか。
ヒルデガルドが神の娘だと言うならば私を救えばいいのに。
あの不細工なペテン師……
「!」
酷い生活で疲れ果てまともに歩けもしない妹を、兄は体をぶつけて歩くよう急かす。私が転ばずに済むのはホリー夫人の怪力のおかげだが、それだけ乱暴に私の体を掴んでいるということだ。
細い通路を引きずり回され空の倉庫か衛兵の休憩室のような鬱蒼とした小部屋に押し込まれる。少なくとも牢ではなく、狭い部屋の中央に鏡台が設置されている。
「……?」
追放の前に身形を整えろというのだろうか。
追放なんて受け入れられない、絶対に出ていかない。
それに、鏡台なら部屋にもあった……
「さあ、お化粧のお時間ですよ」
「?」
ホリー夫人が私を鏡台の椅子に座らせる。
「ど、どこへ行くの……?」
「王女様はお帰りになるのです」
「え……?」
戸惑う私の右側にホリー夫人が立ち、兄が鏡台の鏡にかけられた布を取り除く。
「私……」
追放が免除され、元の暮らしに戻れるということ?
「?」
何かおかしい。
不可解な違和感。
「……」
でもわからない。
私は、もう、頭が混乱していて、何もかもが間違っているように思える。只一つ確かなことは全てヒルデガルドのせいだということだ。
私が負けるはずがない。
相手にもならないはずだった。
なぜなら私はハルトルシア王国ただひとりの王女なのだから。
「?」
鏡の中の自分に見入る。
酷い幽閉暮らしのせいで私は醜くなった。だから鏡を見るのが嫌で避けていた。それでも度々視界に入り、自分の変貌に耐え難い屈辱を味わっていた。
今日の私は、思ったより綺麗……
そう思って覗き込むと鏡の中の私がにやりと笑った。
「ひっ!」
私は椅子の上で小さく跳ね悲鳴をあげた。
鏡から腕が生え、笑う私がぬるりと出てくる。
「ぎゃあああっ!!」
絶叫し、椅子から転がり落ちる。
何が起きたかわけがわからず冷たい床を這いずり回り壁にぶつかった。
逃げ場がない。
扉は?扉はどこ!?
「!」
けたたましい女の笑い声が響く。
「……」
母の笑い声。
壁に体を擦りつけながら鏡台の方を見ると、鏡の向こうから身を乗り出す私と、鏡台の縁に手をかけ笑う母の姿が目に映った。
「……!?」
母の反対側には兄が立ち、ホリー夫人が後ずさりながら闇に溶けていく。
眼が悪くなっているのか、部屋が暗すぎて壁際がよく見えない。
母は始めから部屋の中に潜んでいたということか。でも、私は一人だ。鏡の中から出てくるなど、そんな馬鹿な話はないはずだ。
「……ふっ、ふはっ」
ああ、そうか。
夢を見ているのだ。
碌でもない。こんな夢は楽しくない。
私は両手で交互に左右の頬を叩いて目を覚まそうと努めた。
併し、私が眠りから覚める気配はない。
「どう?お前の母親が暮らしていた部屋よ」
嫌な夢だ。母が意味不明な発言をしながら笑っている。愉快そうで腹が立つ。せめて夢の中だけでも母を泣かせてやりたい。
「薬を盛ったのですか?」
兄が闇の中に問いかけた。
薬?
なんのはなし?
「悪趣味だ」
「こうでもしないと恐怖を与えられないからです。遊びではありません」
鏡の中に戻りながら綺麗な私が兄に言う。そして、綺麗な私は鏡台の後ろから脇を回って出てくると母の隣に立った。
悪夢だ。
私が母と仲睦まじく手を繋いでいる。
「ソフィア。よく聞きなさい。ここはお前の本当の母親セラフィーヌ・ヴィレールが寝起きしていた部屋なのよ」
「……は?」
それから面白い話を聞いた。
なんと私は父と母の間に生まれた娘ではなく、亡き先王である祖父の娘だという。もう一人の私に見えたのは私と同い年の姉らしい。
馬鹿馬鹿しい。
荒唐無稽すぎて笑ってしまった。
でも悪くない話だ。
「おかしいか?」
「おかしいわ!」
私は兄に返した。
否、兄ではない。
「今の話が本当なら、やっぱり二人は私より身分が下じゃない!」
私は笑った。笑い転げた。
久しぶりに愉快な夢を見た。私が苦労して引き摺り下ろさなくてもニコラスとオクタヴィアは甥と兄嫁だ。私には王家の血が流れている。母と思って来たオクタヴィアより遥かに高貴な存在だ。何が神の娘だ偉そうに。
「はあっ、ひぃっ、ひっ」
それにしても夢の中で夢と理解できるようなことがあるだろうか。
これが本当に夢だとしたら、私は夢を見ているとは思わないはずだ。
……では……
……本当に……
「お前たち、よくも私を馬鹿にしてくれたわね!」
私は壁伝いに立ち上がりながら声の限りに叫んだ。
「無礼者ぉッ!!」
ああ、ヒルデガルド待っていなさい。
王の妹である私が、ただ一人の王女である私がお前を────
「……」
王女は、私一人ではない?
「ソフィア」
オクタヴィアが私を呼んだ。今までと同じように、呼び捨てにした。
私は睨みつけた。
父に────本当のお兄様に言ってやらなくては。
神の娘など、狂信者の作り出した幻だと。追放すべきはこの女だと。
「あれだけ教育を施してあげたのに、お前はどの教師も追い出して、結局、何も学んでこなかったようね」
オクタヴィアがにじり寄る。
私の大嫌いな暗いエメラルドの瞳で私を睨んでいる。
「誰にものを言っているのよ。私は王女!お前は余所者のくせに……!」
「私は現ハルトルシア国王ハルトムート三世陛下の妃であり、神の娘」
「それがなに!?」
「お前はニコラスの血筋には勝てない」
「私は王女よ!」
「お前の母親は平民です」
「──」
ぞくり、と。
体が冷えた。
「……え?」
夢だ。
これは悪い夢だ。
「お前の母親はヴィレールという革職人の妻だった。お前は、先王の病床のお世話をしていた平民の女が孕んだ不義の子よ」
「……嘘」
「本当ですよ、ソフィア様」
「!?」
もう一人の私、私の姉という女が私に微笑む。
「う、嘘よ……嘘、嘘!嘘!!」
冷たい壁の感触はまるでこれが現実であるかのように私を閉じ込め追い詰める。
狂いそうだ。
嫌。こんな無様な最期は嫌!
「そっ、そうだとしても、私はお前より高貴な身よ!国王陛下の実の妹だもの!」
「貴様など妹ではない」
「!?」
壁際の闇の中から父の声がする。
違う。父だと思って慕い仕えてきた、私の本当の兄、国王の……無情な声。
「わ、私は……王女……」
「そう。王女は知らなかったようね」
「何を……?」
オクタヴィアは笑みを潜め冷酷な眼差しを私に注ぐ。
「王室憲章には次の一文があるのです」
私は固唾を呑む。
心臓の音が耳の後ろから嫌なほど大きく響く。
血が噴き出すように体中が熱い。
オクタヴィアが、厳かに告げる。
「《王家は教会法に準ずるものとする。よって、王家に異教徒は存在してはならない》」
神の娘の宣告は私に重く圧し掛かった。
私は呆然としながらその言葉の意味を理解した。
私は、存在を許されない。
「……」
母が私の脇をすり抜け、兄が開けた扉から出ていく。
細い光が差し込んで────違う、あれは母ではなくて、あれも兄ではなくて……
「……」
私の姉だという女が細い光に吸い込まれていく。
その姿は私によく似ている。私を一瞥したが、私を、血を分けた私を、酷く蔑む目をしていた。
ニコラスが、私を捨てて光の方へ歩いていく。
最後に父が────兄のハルトムート三世が振り向きもせず出て行った。
一度も愛してくれなかった、国王が。
扉が閉ざされる。
運命を悟った次の瞬間、私は背後から羽交い絞めにされ口を塞がれた。
「!?」
私はもがいた。
私を見棄てた王家の人間は全員部屋を出て行ったはずだ。
「……っ」
そうだ。
ホリー夫人がいる。ホリー夫人はまだ中にいる。
でも。
「……!……っ、ぐっ」
これは男の手。
私の背中に覆いかぶさる、分厚い男の胸。
「!」
誰!?
「王太子殿下がお見えです」
ホリー夫人が私を無理矢理立たせて体の向きを変える。
ヒルデガルドのおかげで散々だ。私の人生が、あのつまらない令嬢によって破壊された。全て順調だったのに……
「……」
兄が私の腰に縄を括りつける。
「あ……ふ、ぁ……」
足が震える。
まさかそんなはずはない。
私が、王族の私が、追放されるなんて、そんなことは……
「母上から話がある。暴れたら手も縛る」
「……お、お兄様……?やめて、妹よ……?」
兄は無情に私を突き飛ばし歩くよう促す。ホリー夫人は支えるというより家畜を支配するように私の両腕を掴み強引に歩かせた。
私は泣いていた。
私は孤独だった。
なぜ私ばかりこんな酷い目に遇わなくてはいけないのだろうか。
ヒルデガルドが神の娘だと言うならば私を救えばいいのに。
あの不細工なペテン師……
「!」
酷い生活で疲れ果てまともに歩けもしない妹を、兄は体をぶつけて歩くよう急かす。私が転ばずに済むのはホリー夫人の怪力のおかげだが、それだけ乱暴に私の体を掴んでいるということだ。
細い通路を引きずり回され空の倉庫か衛兵の休憩室のような鬱蒼とした小部屋に押し込まれる。少なくとも牢ではなく、狭い部屋の中央に鏡台が設置されている。
「……?」
追放の前に身形を整えろというのだろうか。
追放なんて受け入れられない、絶対に出ていかない。
それに、鏡台なら部屋にもあった……
「さあ、お化粧のお時間ですよ」
「?」
ホリー夫人が私を鏡台の椅子に座らせる。
「ど、どこへ行くの……?」
「王女様はお帰りになるのです」
「え……?」
戸惑う私の右側にホリー夫人が立ち、兄が鏡台の鏡にかけられた布を取り除く。
「私……」
追放が免除され、元の暮らしに戻れるということ?
「?」
何かおかしい。
不可解な違和感。
「……」
でもわからない。
私は、もう、頭が混乱していて、何もかもが間違っているように思える。只一つ確かなことは全てヒルデガルドのせいだということだ。
私が負けるはずがない。
相手にもならないはずだった。
なぜなら私はハルトルシア王国ただひとりの王女なのだから。
「?」
鏡の中の自分に見入る。
酷い幽閉暮らしのせいで私は醜くなった。だから鏡を見るのが嫌で避けていた。それでも度々視界に入り、自分の変貌に耐え難い屈辱を味わっていた。
今日の私は、思ったより綺麗……
そう思って覗き込むと鏡の中の私がにやりと笑った。
「ひっ!」
私は椅子の上で小さく跳ね悲鳴をあげた。
鏡から腕が生え、笑う私がぬるりと出てくる。
「ぎゃあああっ!!」
絶叫し、椅子から転がり落ちる。
何が起きたかわけがわからず冷たい床を這いずり回り壁にぶつかった。
逃げ場がない。
扉は?扉はどこ!?
「!」
けたたましい女の笑い声が響く。
「……」
母の笑い声。
壁に体を擦りつけながら鏡台の方を見ると、鏡の向こうから身を乗り出す私と、鏡台の縁に手をかけ笑う母の姿が目に映った。
「……!?」
母の反対側には兄が立ち、ホリー夫人が後ずさりながら闇に溶けていく。
眼が悪くなっているのか、部屋が暗すぎて壁際がよく見えない。
母は始めから部屋の中に潜んでいたということか。でも、私は一人だ。鏡の中から出てくるなど、そんな馬鹿な話はないはずだ。
「……ふっ、ふはっ」
ああ、そうか。
夢を見ているのだ。
碌でもない。こんな夢は楽しくない。
私は両手で交互に左右の頬を叩いて目を覚まそうと努めた。
併し、私が眠りから覚める気配はない。
「どう?お前の母親が暮らしていた部屋よ」
嫌な夢だ。母が意味不明な発言をしながら笑っている。愉快そうで腹が立つ。せめて夢の中だけでも母を泣かせてやりたい。
「薬を盛ったのですか?」
兄が闇の中に問いかけた。
薬?
なんのはなし?
「悪趣味だ」
「こうでもしないと恐怖を与えられないからです。遊びではありません」
鏡の中に戻りながら綺麗な私が兄に言う。そして、綺麗な私は鏡台の後ろから脇を回って出てくると母の隣に立った。
悪夢だ。
私が母と仲睦まじく手を繋いでいる。
「ソフィア。よく聞きなさい。ここはお前の本当の母親セラフィーヌ・ヴィレールが寝起きしていた部屋なのよ」
「……は?」
それから面白い話を聞いた。
なんと私は父と母の間に生まれた娘ではなく、亡き先王である祖父の娘だという。もう一人の私に見えたのは私と同い年の姉らしい。
馬鹿馬鹿しい。
荒唐無稽すぎて笑ってしまった。
でも悪くない話だ。
「おかしいか?」
「おかしいわ!」
私は兄に返した。
否、兄ではない。
「今の話が本当なら、やっぱり二人は私より身分が下じゃない!」
私は笑った。笑い転げた。
久しぶりに愉快な夢を見た。私が苦労して引き摺り下ろさなくてもニコラスとオクタヴィアは甥と兄嫁だ。私には王家の血が流れている。母と思って来たオクタヴィアより遥かに高貴な存在だ。何が神の娘だ偉そうに。
「はあっ、ひぃっ、ひっ」
それにしても夢の中で夢と理解できるようなことがあるだろうか。
これが本当に夢だとしたら、私は夢を見ているとは思わないはずだ。
……では……
……本当に……
「お前たち、よくも私を馬鹿にしてくれたわね!」
私は壁伝いに立ち上がりながら声の限りに叫んだ。
「無礼者ぉッ!!」
ああ、ヒルデガルド待っていなさい。
王の妹である私が、ただ一人の王女である私がお前を────
「……」
王女は、私一人ではない?
「ソフィア」
オクタヴィアが私を呼んだ。今までと同じように、呼び捨てにした。
私は睨みつけた。
父に────本当のお兄様に言ってやらなくては。
神の娘など、狂信者の作り出した幻だと。追放すべきはこの女だと。
「あれだけ教育を施してあげたのに、お前はどの教師も追い出して、結局、何も学んでこなかったようね」
オクタヴィアがにじり寄る。
私の大嫌いな暗いエメラルドの瞳で私を睨んでいる。
「誰にものを言っているのよ。私は王女!お前は余所者のくせに……!」
「私は現ハルトルシア国王ハルトムート三世陛下の妃であり、神の娘」
「それがなに!?」
「お前はニコラスの血筋には勝てない」
「私は王女よ!」
「お前の母親は平民です」
「──」
ぞくり、と。
体が冷えた。
「……え?」
夢だ。
これは悪い夢だ。
「お前の母親はヴィレールという革職人の妻だった。お前は、先王の病床のお世話をしていた平民の女が孕んだ不義の子よ」
「……嘘」
「本当ですよ、ソフィア様」
「!?」
もう一人の私、私の姉という女が私に微笑む。
「う、嘘よ……嘘、嘘!嘘!!」
冷たい壁の感触はまるでこれが現実であるかのように私を閉じ込め追い詰める。
狂いそうだ。
嫌。こんな無様な最期は嫌!
「そっ、そうだとしても、私はお前より高貴な身よ!国王陛下の実の妹だもの!」
「貴様など妹ではない」
「!?」
壁際の闇の中から父の声がする。
違う。父だと思って慕い仕えてきた、私の本当の兄、国王の……無情な声。
「わ、私は……王女……」
「そう。王女は知らなかったようね」
「何を……?」
オクタヴィアは笑みを潜め冷酷な眼差しを私に注ぐ。
「王室憲章には次の一文があるのです」
私は固唾を呑む。
心臓の音が耳の後ろから嫌なほど大きく響く。
血が噴き出すように体中が熱い。
オクタヴィアが、厳かに告げる。
「《王家は教会法に準ずるものとする。よって、王家に異教徒は存在してはならない》」
神の娘の宣告は私に重く圧し掛かった。
私は呆然としながらその言葉の意味を理解した。
私は、存在を許されない。
「……」
母が私の脇をすり抜け、兄が開けた扉から出ていく。
細い光が差し込んで────違う、あれは母ではなくて、あれも兄ではなくて……
「……」
私の姉だという女が細い光に吸い込まれていく。
その姿は私によく似ている。私を一瞥したが、私を、血を分けた私を、酷く蔑む目をしていた。
ニコラスが、私を捨てて光の方へ歩いていく。
最後に父が────兄のハルトムート三世が振り向きもせず出て行った。
一度も愛してくれなかった、国王が。
扉が閉ざされる。
運命を悟った次の瞬間、私は背後から羽交い絞めにされ口を塞がれた。
「!?」
私はもがいた。
私を見棄てた王家の人間は全員部屋を出て行ったはずだ。
「……っ」
そうだ。
ホリー夫人がいる。ホリー夫人はまだ中にいる。
でも。
「……!……っ、ぐっ」
これは男の手。
私の背中に覆いかぶさる、分厚い男の胸。
「!」
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