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第一章 死亡フラグが乱立中
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あっという間に一週間たった。
てくてく歩いては野宿、てくてく歩いては野宿。
携帯食は一般的なもので、別にまずくもなかったので特に困ることもなかった。
まぁ俺は食にこだわりがないので、3食栄養食でも全然大丈夫だった。
魔法的なアレで、大した量でもないのにおなかいっぱいになるものだったから、周りの人間に怪しまれることもなかったしね。
村から港町へは、点在する野宿用の広場を使って寝泊まりした。
アイテムボックスの中にはそれこそベッドとか野宿用じゃねーよとかいうものもあったのだが、さすがにそんなものは出さない。
リュックサックに括り付けられた毛布と、小さく折りたたまれたシートが寝床である。
魔法的なもので土を耕したりとかも考えたが、俺は別に床で寝れるのでなんも問題なかった……。
あと身体が丈夫過ぎて、起きたら身体が痛むとかもなかった。
丈夫な体便利すぎる。
もちろん旅の間には商人っぽいのや、同じ出稼ぎ村人っぽい人間も少数だけど出会った。
が、一人旅でどうみても金を持っていなさそうな俺に対して特に興味も持たれなかったらしく、話しかけられることもなかった。
もちろん不審な村娘ずもいなかったよ。
あれはまじでなんだったんだろうな?
ぶっちゃけ夜通し歩いても良かったのだが、暗闇が見えるとはいえ歩き続けるのは不審すぎるので普通に寝た。
追いはぎとか夜盗とかは警戒したが、どうも港町への街道は定期的に騎士団が通るらしく、そういった類のものに出会うこともなかった。
7日間の旅で騎士団には2回すれ違ったが、特に声もかけられることもなかったのでますます最初の村が不審である。
なんで捕まる予定だったのかね、俺……。
それはともかく、港町である。
「でけー」
大きな街の上、商人が多く出入りする街である。
身分証チェックもかなりザルで、犯罪歴がなければスルーレベルのゆるいものだった。
というかチェックするときにそう言われたので間違いはない。
で、俺の身分証ではあるが、やはり犯罪歴は0だった。
ますます捕まった理由がわからない。
犯罪歴がないということは、当然指名手配もゼロである。
すんなり入って、拍子抜けするほどに何事もなく宿の確保ができた。
元からの予定通りのはずなのだが、いきなり死亡フラグが発生したので緊張していたのだろうか。
なんだか気が抜けるような気持ちで、俺は次に船の確保に向かった。
こちらも特に問題なく、三日後に観光船に乗ることが決まった。
平民の国移動ってチェックが入りそうなものだけど、俺が向かう隣国とこの国は友好的で、経済レベルもトントン。
こちらの国は人間有利、向こうの国は亜人有利ぐらいの違いしかなく、亜人と結婚したい人間とかは普通に移動したりするものらしくてチェックがざるだった。
この辺は神様が言っていた通りで、亜人がこの国へ来るのや、人間が向こうへ行く分にはチェックは緩かった。
船券買うときに獣人が好きなのかと、下世話なおっさんに絡まれたくらいかな。
まぁ、好きだけどねケモミミ!
おすすめだといわれた本を買ったのは秘密である。
内容は教えられない。
後は雑貨屋とかに行って必要なものを買い、食料品店に行って携帯食の追加、ぐらいかな。
調味料などはいくらあっても困らないから買い込んでもいいかも知れない。
注意点は、冒険者であればアイテムボックスのスキルは珍しくはないとはいえ、もとは大半の異世界人が所有しているスキルであること、だな。
この辺はダミーのリュックを背負っているので、いったんリュックの中を空にして突っ込んでおけば問題はないだろう。
もちろんダミーの財布も持っている。金は出そうと思えば手から出せるんだけどね。
あまり出歩いて死亡フラグを立てたくはないので、とりあえず宿への帰り道で一通りの店を見ていく。
滞在している間に変な兵士に絡まれたり、変な相手に絡まれるのは困るのであくまで目立たないのが原則だ。
というか俺目立つ人間じゃないからこんだけ人いたらわかんないと思うんだけどね……。
しいて言えば、顔が欧米系のせいかもしや実年齢より俺若く見えてるんじゃね、ってことかな……。
なんか扱いが、少年じゃないけど青年くらいなんだよね。
身分証には34って書いてあるはずなんだけど、宿や旅券発行所での扱いがどうも20代の出稼ぎに向ける感じで生暖かい。
逆に言えば34の出稼ぎとか不審だからまぁいいかもしれないが、ふとよぎるのは神様の提案。
若くない方がいいんだよな?
それを考えたら、この扱いはちょっとまずいかもしれない。
宿までの道は大通りで大きい店しかなかったので、特に問題なく買い物は済ませられたのだが……。
後の二日間、どうしようかな?
宿にひきこもるしかないか?
てくてく歩いては野宿、てくてく歩いては野宿。
携帯食は一般的なもので、別にまずくもなかったので特に困ることもなかった。
まぁ俺は食にこだわりがないので、3食栄養食でも全然大丈夫だった。
魔法的なアレで、大した量でもないのにおなかいっぱいになるものだったから、周りの人間に怪しまれることもなかったしね。
村から港町へは、点在する野宿用の広場を使って寝泊まりした。
アイテムボックスの中にはそれこそベッドとか野宿用じゃねーよとかいうものもあったのだが、さすがにそんなものは出さない。
リュックサックに括り付けられた毛布と、小さく折りたたまれたシートが寝床である。
魔法的なもので土を耕したりとかも考えたが、俺は別に床で寝れるのでなんも問題なかった……。
あと身体が丈夫過ぎて、起きたら身体が痛むとかもなかった。
丈夫な体便利すぎる。
もちろん旅の間には商人っぽいのや、同じ出稼ぎ村人っぽい人間も少数だけど出会った。
が、一人旅でどうみても金を持っていなさそうな俺に対して特に興味も持たれなかったらしく、話しかけられることもなかった。
もちろん不審な村娘ずもいなかったよ。
あれはまじでなんだったんだろうな?
ぶっちゃけ夜通し歩いても良かったのだが、暗闇が見えるとはいえ歩き続けるのは不審すぎるので普通に寝た。
追いはぎとか夜盗とかは警戒したが、どうも港町への街道は定期的に騎士団が通るらしく、そういった類のものに出会うこともなかった。
7日間の旅で騎士団には2回すれ違ったが、特に声もかけられることもなかったのでますます最初の村が不審である。
なんで捕まる予定だったのかね、俺……。
それはともかく、港町である。
「でけー」
大きな街の上、商人が多く出入りする街である。
身分証チェックもかなりザルで、犯罪歴がなければスルーレベルのゆるいものだった。
というかチェックするときにそう言われたので間違いはない。
で、俺の身分証ではあるが、やはり犯罪歴は0だった。
ますます捕まった理由がわからない。
犯罪歴がないということは、当然指名手配もゼロである。
すんなり入って、拍子抜けするほどに何事もなく宿の確保ができた。
元からの予定通りのはずなのだが、いきなり死亡フラグが発生したので緊張していたのだろうか。
なんだか気が抜けるような気持ちで、俺は次に船の確保に向かった。
こちらも特に問題なく、三日後に観光船に乗ることが決まった。
平民の国移動ってチェックが入りそうなものだけど、俺が向かう隣国とこの国は友好的で、経済レベルもトントン。
こちらの国は人間有利、向こうの国は亜人有利ぐらいの違いしかなく、亜人と結婚したい人間とかは普通に移動したりするものらしくてチェックがざるだった。
この辺は神様が言っていた通りで、亜人がこの国へ来るのや、人間が向こうへ行く分にはチェックは緩かった。
船券買うときに獣人が好きなのかと、下世話なおっさんに絡まれたくらいかな。
まぁ、好きだけどねケモミミ!
おすすめだといわれた本を買ったのは秘密である。
内容は教えられない。
後は雑貨屋とかに行って必要なものを買い、食料品店に行って携帯食の追加、ぐらいかな。
調味料などはいくらあっても困らないから買い込んでもいいかも知れない。
注意点は、冒険者であればアイテムボックスのスキルは珍しくはないとはいえ、もとは大半の異世界人が所有しているスキルであること、だな。
この辺はダミーのリュックを背負っているので、いったんリュックの中を空にして突っ込んでおけば問題はないだろう。
もちろんダミーの財布も持っている。金は出そうと思えば手から出せるんだけどね。
あまり出歩いて死亡フラグを立てたくはないので、とりあえず宿への帰り道で一通りの店を見ていく。
滞在している間に変な兵士に絡まれたり、変な相手に絡まれるのは困るのであくまで目立たないのが原則だ。
というか俺目立つ人間じゃないからこんだけ人いたらわかんないと思うんだけどね……。
しいて言えば、顔が欧米系のせいかもしや実年齢より俺若く見えてるんじゃね、ってことかな……。
なんか扱いが、少年じゃないけど青年くらいなんだよね。
身分証には34って書いてあるはずなんだけど、宿や旅券発行所での扱いがどうも20代の出稼ぎに向ける感じで生暖かい。
逆に言えば34の出稼ぎとか不審だからまぁいいかもしれないが、ふとよぎるのは神様の提案。
若くない方がいいんだよな?
それを考えたら、この扱いはちょっとまずいかもしれない。
宿までの道は大通りで大きい店しかなかったので、特に問題なく買い物は済ませられたのだが……。
後の二日間、どうしようかな?
宿にひきこもるしかないか?
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