29 / 62
第3章 ー離別編ー
第29話 『さらば、漆黒の翼』
しおりを挟む「頼む! どうか我らのパーティに加入してくれ! 報酬はアンタの望む倍を払う!」
「え、えっと……あの」
勇者候補トレスとの決闘から1週間が経過していた。
決闘の結果。激闘の末に敗れてしまったのは意外にもトレスの方で、最近注目されるようになったS級パーティを追放されてしまった『1つ眼殺しのネロ』のボクの勝利は瞬く間に、全大陸中に広まっていた。
そのおかげでギルドの依頼を普段通りに受けに行く時も食事を取る時も、王都の市街地を歩き回ることもが注目によって非常に大変になものになってしまった。
勧誘ももちろん……日が過ぎるたびに止まない。
「お願いだ! ウチに人材が必要なんだよ!」
「ちょっと待ってよ! ウチが先に誘ってたんだけど! そこ退いてよ!」
「嘘つけい! 先に勧誘を頼んだのは俺だ!」
「私よ!!」 「僕だよ!!」 「儂じゃあ!」 「ワイ達だ!!」 「俺らだよ!!」
ボクの行きつけの酒場が『黒沼』であることを冒険者らに知られてから、大勢の客が入店してくるようになっていた。
困ったことに、真顔で席に着くといっさい対面のない冒険者の身なりをした他人がすぐさまテーブルを囲んできて勧誘の話を持ち出してくるのだ。
そういうのは店の方にも迷惑がかかるかと思えば厨房にいつもいるであろう褐色巨漢の店主が、ボクの方に向けてタムズアップしながら嬉しそうにニヤケていた。
「ネロくん! 勇者候補であったトレスを倒したアンタなら分かるはずだ! こんなシケた雑魚パーティどもに加入するより、俺らのパーティに加入した方が得なんだと! 綺麗な女性たちも沢山いる! 夜伽は彼女らが受けるからどうか……!」
いかにも戦士の格好をした男性が、違うテーブルに座る自身のパーティの仲間へと指を差す。
その席には色気を放つ女性らが4人も座っていて、誘惑するように上目でボクを見つめていた。
ゴクリと唾を飲み込んでしまうが、それより………も。
「んで、どうだ? 悪くないだろう!?」
「ゴホンゴホン、あの~。必死な勧誘を申し訳ないんけど……『一つ眼殺しネロ』さんには、先客がとっくにいらっしゃるので、大人しくお引き取りできますかぁ?」
背後から放たれる無数もの殺気に全身が震えてしまい、男の問いに答えられる事はなかった。
振り向くとそこには彼女らがいた。
今にでもその剣を抜いて殺しにかかってきそうな元盗賊のリンカ。
毛を逆立たせて威嚇するミミ。
真っ赤な顔をしながら頰を膨らませて泣きそうなフィオラ。
彼女らを宥めようとする聖女ジュリエット様。
後から知った話だけど、どうやらジュリエットとミミもフィオラが見えるようになったらしい。
「ひ、ひぇーー!」
「きゃっ!?」
ボクを囲んでいた勧誘を目的としていた冒険者らの一行が、リンカ達から放たれる威圧によって一目散に酒場から逃げていってしまった。
「……あ、えっと、こんにちは?」
取り残されたボクに彼女らは怪訝な表情で詰め寄り、最初にリンカが手を出してきた。
頭をコツンと叩かれ、強烈な痛みが走る。
「なんなのよ馬鹿っ! たかが底辺冒険者らに囲まれただけで慌てふためいちゃって! 一言ぐらいは言い返しなさいよ!」
リンカに襟を鷲掴みにされ、胸元にまで顔を近づけられながら怒鳴られてしまう。
「ボクだって最初は断ったんだよ? だけど、あまりにしつこく付きまとってきてさ、だから仕方なく……」
「こっちはアンタの言い訳を聞きたいんじゃないのよ!」
バン!! とリンカの腕力がテーブルを凹ませてしまう。
酒場とはそういう所だと言わんばかりに、その場で目撃していた店員たちらはスルーする。
いや、ただ単に怖いだけなので極力関わらないようにしている行動だ。
「まあまあ、落ち着いてリンカさん。ネロくんだって嫌々絡まれていたそうだったし……ね?」
「ジュリエットは甘いのよ。こういう奴の場合、叩き上げるのが一番なのよ」
「私は別に気にしにゃいけど、ネロ兄にゃんのことになるとリンカにゃん、感情的になりやすいんだよね~?」
「はぁ!? な、急になによ? そ、そ、そんなこと無いわよ!」
感情的。
最近のリンカの行動からしたら確かにそんな感じがしていた。
特にボクがジュリエットと二人で居ると、おどおどした様子を何故かみせてくる。
まるで何かに納得いかないような、そんな感じだ。
「わ、私はただネロが1人だと心配なだけ! 人見知りな性格を治してやる為にも……他人との接し方を叩き込んで……」
みるみるリンカの声が弱くなっていく。
よく見ると頰が微かに赤く染まって、さらに覗きこめば覗き込むほど……濃くなっていって、
「ネロ、近いわよ……!」
無意識にリンカとの顔の距離を詰めてしまっていた。
鼻の先がくっつきそうな近さだ。
大気を流れる不穏な空気と殺気、リンカからそんな威圧が渦巻いていた。
「……あ」
リンカが拳を作ったその瞬間、反応する前にボクの意識は奈落の底へと落とされてしまった。
※※※※※※
王都、糞の臭いが充満した牛小屋。
そこで仕方なくアルバイトしていた勇者候補トレス一行がいた。
トレスは慣れない手つきでの乳搾り、カレンは鼻をつまみながら腹を空かせた牛たちの餌やり、アリシアは魔術で牛たちの誘導、サクマは活き活きと牛と会話。
普段サクマが見せない笑顔がより一層にイケメンフェイスである。
楽しそうに仕事をしているのはこの場でサクマだけであり、作業中のS級パーティらはブツブツと文句を所々吐いていた。
それも仕方ないだろう。
あの決闘の日以来から、彼らは冒険者ギルドへと顔を出さなくなってしまったからだ。
もしギルドに訪れればバッシングの嵐が吹き荒れ、暴言に耐性のない勇者候補トレスが堪忍袋の緒を切らしてし暴力を振るってしまう。
ギルド内で暴力を振るった場合は高額の罰金が科せらる。
もっと酷ければギルドカードを剥奪されて活動を停止される場合もある。それが冒険者にとってどれだけ致命的なのものなのか、未だトレスには分かっていなかった。
それを恐ろしく思ったカレンらはアルバイト先を探し、見つけたのがこの牧場である。
時給は700ゴルドという非常に安い値段だが、最も募集が多い風俗や娼婦よりかはマシだ。
そんな最初の1日目、誰もが想像通りに弱音を吐いたのはトレスだった。
汚れるわ、自分は勇者になる偉大なる男だと訴えるわ、疲れるわ、動物アレルギーだと言い訳するわ、愚痴を吐かれるせいか仲間たちにもストレスが溜まってしまっていた。
2日目にはカレンが泣いていてしまった。
どうやら牛の糞を踏んでしまったらしい。
3日目、腹が減ったせいでアリシアが倒れてしまった。
あまり食べずに仕事をやっていたのか原因である。
そして4日の夜、トレス主催の愚痴会が開催された。
内容はネロのインチキ。
「俺はあいつに負けてなんかいない……あれはきっと偽物の替え玉なのだ!」
「……ああジュリエット、いつか必ずキミを救いだしてみせるから待っていてくれ」
「なぜギルドへと行かないのだ!? こんなゴミダメに働く必要はないだろう!!」
と、そんな感じで8割トレスの根拠のない言い訳、現実逃避、陰口によって愚痴会が進められる。
そんな弱音ばかりを吐く彼に、遂にカレンは嫌気をさしてしまった。
話を中断させ、カレンは落ち着いた声でトレスに言い放つ。
「もう耐えられないわ、解散しましょ」
「は?」
「……」
「……」
カレンの言葉を聞いて驚いたのはトレス1人だけだった。
俯いたままのサクマとアリシアの顔がうんざりしていた、まるで自分らもその話を持ちかけようとしたと言わんばかりに。
「だから解散しましょう……って、言ってんのよトレス」
「な、な、な、何故なのだカレン……妙なことを言って、気が狂ってしまったのか?」
トレスの震えた声は、動揺を隠しきれない証拠だ。
この男は感情に忠実である、だからこそ顔に浮かびやすい。
「……もう続けてられないのよ、こんなこと」
「こんなこと? ああ、もしかして……この下品な下等生物どもの子守がか?」
牛を下等生物とディスったのが、そばで静かにしていたテイマーのサクマをイラつかせた。
「おいコラ。牛になんてことを言いやがるんだよこの野郎。下等生物だって? 人間と牛は同等の存在だ、形は違えど同じ生物だ。
この世界で生きている限り、誰が上か下かなんてねーんだよ」
かなりの荒れた声だ。
いつもなら面倒くさそうな表情で受け流す彼だったが、動物のことになると顔つきと口調が荒くなる。
口が滑ってしまったと自覚したトレスは反論せずに黙り込む。
「いきましょアリシア、私は故郷に帰るわ」
すでに纏めていた荷物を手にして、カレンが野宿用のテントから出ていった。
サクマに好意を持つアリシアは、彼の豹変に恐れながらテントからすぐさま出ていってしまい、その先にいたカレンの横に並んだ。
「くそが」
「なっ!?」
サクマも呆然とするトレスを放置し、眠るチビドラを手にしてテントから出ていく。
唯一と言ってもいい仲間たちが去っていってしまう。そのことの重大さに気がついたトレスはすぐさま、彼らを止めるためにもテントから出た。
「待て! 勝手な行動は許さんぞ!!」
「ああ?」
去っていこうとするサクマとカレン、アリシアが足を止めて怪訝そうな表情をしながらトレスの方へと振り返る。
「勝手な行動ですって? いつも自分勝手の自己中のアンタにだけは言われたくないわよ」
「なんだと?」
「もう耐えられないのよアンタのその常識知らずな態度がさ。やっと目が覚めたわ、ジュリエットが逃げる理由もやっと理解したよ」
「ジュリエットが逃げるだと……それはどういうことだ?」
嫌われているんだと自覚はなかったのかコイツ? と逆に驚かせられてしまうカレンたち。
この男は正真正銘のバカだ、前々から知っていたことだが想像を絶するほどの馬鹿さ加減で、言葉すら出てこない。
「もういい、じゃあね。アンタとは2度と逢いたくないわ……」
冷たい言葉を吐き捨て、再びカレンらはトレスに背中を向けて去ろうとする。
それを許さないのが『漆黒の翼』リーダーのトレスである。
鞘におさめられた聖剣に手に、何を思ったのかそれを引き抜く。
「「!?」」
「お前らぁぁあああ!! 調子に乗りすぎだぞ貴様ら!! 聞いていれば俺の意見ナシに決定しやがって!! 抜けることは許さん!! この剣に集え!! さもなけへば切り捨ててやる!!」
それを聞いた途端、3人は足を止めた。
「どうしようもない奴だな……まったく」
振り向き様にサクマとカレンとアリシアが武器をその手に取る。
戦う気満々だ。
テイマーと錬金術師と精霊魔道士。
対する勇者候補のトレスの3対1だ。
腐っても彼らはS級パーティ。
そこらの冒険者を凌駕するほどの実力を兼ね揃えているのだ。
「俺に勝てると思っているのかぁぁぁぁ!!」
「本性を現したわね」
武器をその手にトレスは地面をありったけの筋力で踏み込み、それに対してカレンたちが応戦する。
勝つ気満々の余裕を顔に現にするトレスだったが、
「ギャァァァァァアッッッ!!!?」
強者同士の激闘の末、トレスは再び仲間の手によって敗北を強いられてしまった。
激痛に奇声を上げるトレスを尻目に、少しスッキリした様子のカレンらはその場を去ったていってしまった。
そう、今宵『漆黒の翼』は解散したのだ。
0
あなたにおすすめの小説
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる