河童のカンカン

あらら

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パパ、ママ

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いつものように勇気とカンカンは夕日を見ていた。

「カンカン、カンカンにもパパ、ママがいたの?」

勇気は、最近、声変わりをした。

「いたよ。遠い昔だけど。」

「どんな人だった?」

「パパは、飲んべえで、ママは美しい女性だった。働き者でね。」

カンカンは、少し嬉しそうに答えた。

「僕は、パパとママに会いたくて仕方ない事がある。」

勇気は、珍しく泣いていた。

「大丈夫だ、勇気。」

「何が?」

カンカンは、泣いていた。

「カンカン!」

勇気は、カンカンに抱きついた。

二人で泣いていた。

「カンカンは、ずっと寂しかったよね?」

「今は寂しくない。勇気がいてくれる。」

夕日が二人を見守るように沈んで行った。
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