9 / 72
4月26日 最後の探索がはじまる
2
しおりを挟む
ゲームの序盤で建国王の伝説を探しに入った水路は、もう道順もあやふやだ。遭遇する敵は倒すのが気の毒になるような激弱で、カナタとユーリは適当に躱しながら水路を奥へと進んだ。
水路にはまだ操作に不慣れなプレイヤーがいて、ところどころですれ違う。システム上、助けを求められれば受けることができるが、こちらから勝手に助けることはできないようになっている。そもそも、初期プレイヤーは身分証明のほかにもレベル25に達するまでは会話機能が使えない。この水路はクリア推奨レベルが5といったところで、つまりは会話できる相手は見当たらない。
『どうやって探そうか?』
こんなしょぼいダンジョンなのに今の装備は仰々しくてなんか恥ずかしい。そう身を縮めたユーリをなだめながら、カナタがマップを開く。初期ダンジョンはシンプルで、普通に進めば1時間もかからず奥まで到達するだろう。
『端から総当たりでもかまへん? 壁っちゅう壁を端から調べてみたいんやけど』
言いながらもすでにユーリの手のひらが水路の壁に触れている。頷いたカナタも、ユーリとは反対側を調べながら奥へとゆっくり進んでいった。
『カナタ、夕飯とかどうする? 定期的に身体も動かしたほうがええと思うんやけど』
水路の途中にある、資材置き場を丹念に調べながらユーリが振り返る。棚の隙間から飛び出してきたモンスターをヒョイと掴み上げ、軽く表へと投げ飛ばす。そもそも攻撃を受けたところで、ダメージも受けないのだから気楽なものだ。
『昨日、大量に食料は買い溜めてきたよ』
『俺も俺も。一緒やん。ダラダラなるのもアレやし、時間決めへん?』
木箱の奥からわずかな金貨を見つけ、顔を見合わせて笑う。今さらアイテムを買う必要もなく、金は貯まる一方なのだ。
『この金が現実世界のだったらいいのになぁ』
ぼやいたカナタに、現実でモンスターが出てきたらソッコー死んでまうわとユーリがつっこむ。こういうところも関西人ぽくて、ユーリは西の方に住んでいるんだろうなぁなんて考えた。
『ほな、基本は昼食べたらログインで、18時に夕飯と風呂休憩。あ、15時と22時にストレッチタイムとかどない?』
プレイヤーが増えるのは夜間で、情報収集にしてもログイン時間をそこメインにするほうが効率がいい。
『ストレッチタイムってなにすんの?』
『長時間座りっぱなしになるし、身体動かさへんとあかんやろ? ログインしたままでもできるし、一緒にやろう』
ニコニコと提案するユーリに、嫌とは言えず曖昧に頷くだけに留めた。正直、身体を動かすのは好きじゃない。
『じゃ、さっそく15時のストレッチな? ちょっと過ぎとるけど』
明日からはアラームセットしとく。てきぱきと決めてしまったユーリが、資材置き場の中央に座り込んだ。カナタも、仕方がないと一定間隔の位置に座る。
果たして、それはストレッチというよりも筋トレのそれだった。爽やかな声が、足を上げろやら、身体を捻ってやら次々指示を出してくる。
アバターを動かしても意味がないので、コントローラーを持ったまま部屋の床で生身の身体を動かすことになる。おかげで、ゲーム内のカナタとユーリは奇妙な動きを繰り返す、間抜けな状態だ。
『痛い痛い! もう無理だって!』
『あと10秒。カナタがんばって。8、7……』
ぜぇぜぇしているカナタとは逆に、ユーリの声は軽やかだ。きっと普段からこんなことをしているのだろう。ゲーマーのくせに筋トレ趣味とか、意識高い系かよ。そんな八つ当たりを飲み込みながら、翼はバカ正直に腹筋を引っ込めた。
『0! オッケー』
その瞬間、一気に床へとへばりつく。膝がプルプルと震えていて、なんとも情けない様相だが、ゲーム内にはおかしな姿勢で座るカナタがいるだけだ。
『あと、1セット』
『ムリムリムリ! これ以上やったらコントローラ操作できない!』
半泣きで叫ぶカナタに、ユーリの爆笑が重なる。運動不足やな。そうからかったユーリが、徐々に慣れていけばいいと、最後の1セットをひとりでこなしていった。
『……これ、毎日やるの?』
『もちろん。座りっぱなしは身体に悪いやん』
『そりゃそうだけど』
軽く柔軟運動をするとか、伸びをするとかでいいじゃないか。そう喉元まで出かかったのを飲み込んで、代わりに「せっかくだからがんばってみる」そんないい子チャンな言葉が飛び出した。
だって、しんどいのに楽しかったのだ。一緒に日常を過ごしているような、幸せな錯覚が起きたのだ。
そのとき、視界の端に通知が光った。ほかのプレイヤーから話しかけられたのだ。視点を動かすと、資材置き場の入り口に恰幅のいい商人風のプレイヤーがお辞儀をしている。アバターの横には「デモドリカエル」というプレイヤーネームが表示されていた。
通信を断る理由もなく許可すると、デモドリカエルが近寄ってきた。
『不思議な動きでしたけど、何をしてるんですか?』
丁寧で落ち着いた声が、さも不思議そうに尋ねてくる。思わずユーリと顔を見合わせて恥ずかしさに天を仰ぐアクションをした。
『長時間プレイになるんで、ストレッチしてました』
ユーリの返答に、デモドリカエルがなるほどと手を叩く。そんなアクションは手慣れているようでいて、どこかぎごちない。
『長く離れてるあいだに、新しいシステムが追加されていたのかとドキドキしました』
恥ずかしそうに笑ったデモドリカエルが頭を掻いている。
『だから、「デモドリ」カエルさん、なんですか?』
『はい。発売当時に寝る間も惜しんでプレイして……でも、就職して忙しくなって少しずつプレイ時間も減って、気づけば10年以上もそのままになってたんです』
伝説もまだ半分ほど集められていません。しんみりとしたデモドリカエルの声に、忘れかけていた寂しさが戻ってきてしまう。
『あんなにやり込んだのに、操作も忘れてしまうものですね。ちょうど連休だったので、できるところまで進めてみようとログインしたんです』
だから、レベルが70もあるのにこんな場所からやり直していたのか。照れたようなデモドリカエルが、でっぷりとした腹を揺らして戦闘モーションをとっている。
『そうやったんですね』
ユーリのしんみりとした声に、同じ感じ方をしたのだと分かってうれしくなる。
『おふたりは金紋章ですね。こんな場所にどうして?』
『俺たちは、最後の伝説を探したいと思って……』
デモドリカエルが少しの沈黙のあと、アッと声を上げた。
『もしかして、4ちゃんの伝説の浪人の予言ってやつですか?』
食い気味なデモドリカエルとは反対に、今度はカナタたちがキョトンとする番だった。
『伝説の浪人の予言? なんですか、それ。カナタ、知っとる?』
『ううん。だって、4ちゃんって今はもう閉鎖されてますよね?』
4ちゃんはかつて栄えていたという大型掲示板だ。名前だけは知っているが、今はもうどこにも残っていない。
『はは。若いベテラン探索者さんですね。だったら知らなくて当然だ』
知りたい? そう茶目っ気で聞いてくるデモドリカエルは、もうしゃべる気満々といった雰囲気だ。もちろん、カナタたちも知りたいに決まっている。ふたりでデモドリカエルを囲むように、輪を縮めた。
水路にはまだ操作に不慣れなプレイヤーがいて、ところどころですれ違う。システム上、助けを求められれば受けることができるが、こちらから勝手に助けることはできないようになっている。そもそも、初期プレイヤーは身分証明のほかにもレベル25に達するまでは会話機能が使えない。この水路はクリア推奨レベルが5といったところで、つまりは会話できる相手は見当たらない。
『どうやって探そうか?』
こんなしょぼいダンジョンなのに今の装備は仰々しくてなんか恥ずかしい。そう身を縮めたユーリをなだめながら、カナタがマップを開く。初期ダンジョンはシンプルで、普通に進めば1時間もかからず奥まで到達するだろう。
『端から総当たりでもかまへん? 壁っちゅう壁を端から調べてみたいんやけど』
言いながらもすでにユーリの手のひらが水路の壁に触れている。頷いたカナタも、ユーリとは反対側を調べながら奥へとゆっくり進んでいった。
『カナタ、夕飯とかどうする? 定期的に身体も動かしたほうがええと思うんやけど』
水路の途中にある、資材置き場を丹念に調べながらユーリが振り返る。棚の隙間から飛び出してきたモンスターをヒョイと掴み上げ、軽く表へと投げ飛ばす。そもそも攻撃を受けたところで、ダメージも受けないのだから気楽なものだ。
『昨日、大量に食料は買い溜めてきたよ』
『俺も俺も。一緒やん。ダラダラなるのもアレやし、時間決めへん?』
木箱の奥からわずかな金貨を見つけ、顔を見合わせて笑う。今さらアイテムを買う必要もなく、金は貯まる一方なのだ。
『この金が現実世界のだったらいいのになぁ』
ぼやいたカナタに、現実でモンスターが出てきたらソッコー死んでまうわとユーリがつっこむ。こういうところも関西人ぽくて、ユーリは西の方に住んでいるんだろうなぁなんて考えた。
『ほな、基本は昼食べたらログインで、18時に夕飯と風呂休憩。あ、15時と22時にストレッチタイムとかどない?』
プレイヤーが増えるのは夜間で、情報収集にしてもログイン時間をそこメインにするほうが効率がいい。
『ストレッチタイムってなにすんの?』
『長時間座りっぱなしになるし、身体動かさへんとあかんやろ? ログインしたままでもできるし、一緒にやろう』
ニコニコと提案するユーリに、嫌とは言えず曖昧に頷くだけに留めた。正直、身体を動かすのは好きじゃない。
『じゃ、さっそく15時のストレッチな? ちょっと過ぎとるけど』
明日からはアラームセットしとく。てきぱきと決めてしまったユーリが、資材置き場の中央に座り込んだ。カナタも、仕方がないと一定間隔の位置に座る。
果たして、それはストレッチというよりも筋トレのそれだった。爽やかな声が、足を上げろやら、身体を捻ってやら次々指示を出してくる。
アバターを動かしても意味がないので、コントローラーを持ったまま部屋の床で生身の身体を動かすことになる。おかげで、ゲーム内のカナタとユーリは奇妙な動きを繰り返す、間抜けな状態だ。
『痛い痛い! もう無理だって!』
『あと10秒。カナタがんばって。8、7……』
ぜぇぜぇしているカナタとは逆に、ユーリの声は軽やかだ。きっと普段からこんなことをしているのだろう。ゲーマーのくせに筋トレ趣味とか、意識高い系かよ。そんな八つ当たりを飲み込みながら、翼はバカ正直に腹筋を引っ込めた。
『0! オッケー』
その瞬間、一気に床へとへばりつく。膝がプルプルと震えていて、なんとも情けない様相だが、ゲーム内にはおかしな姿勢で座るカナタがいるだけだ。
『あと、1セット』
『ムリムリムリ! これ以上やったらコントローラ操作できない!』
半泣きで叫ぶカナタに、ユーリの爆笑が重なる。運動不足やな。そうからかったユーリが、徐々に慣れていけばいいと、最後の1セットをひとりでこなしていった。
『……これ、毎日やるの?』
『もちろん。座りっぱなしは身体に悪いやん』
『そりゃそうだけど』
軽く柔軟運動をするとか、伸びをするとかでいいじゃないか。そう喉元まで出かかったのを飲み込んで、代わりに「せっかくだからがんばってみる」そんないい子チャンな言葉が飛び出した。
だって、しんどいのに楽しかったのだ。一緒に日常を過ごしているような、幸せな錯覚が起きたのだ。
そのとき、視界の端に通知が光った。ほかのプレイヤーから話しかけられたのだ。視点を動かすと、資材置き場の入り口に恰幅のいい商人風のプレイヤーがお辞儀をしている。アバターの横には「デモドリカエル」というプレイヤーネームが表示されていた。
通信を断る理由もなく許可すると、デモドリカエルが近寄ってきた。
『不思議な動きでしたけど、何をしてるんですか?』
丁寧で落ち着いた声が、さも不思議そうに尋ねてくる。思わずユーリと顔を見合わせて恥ずかしさに天を仰ぐアクションをした。
『長時間プレイになるんで、ストレッチしてました』
ユーリの返答に、デモドリカエルがなるほどと手を叩く。そんなアクションは手慣れているようでいて、どこかぎごちない。
『長く離れてるあいだに、新しいシステムが追加されていたのかとドキドキしました』
恥ずかしそうに笑ったデモドリカエルが頭を掻いている。
『だから、「デモドリ」カエルさん、なんですか?』
『はい。発売当時に寝る間も惜しんでプレイして……でも、就職して忙しくなって少しずつプレイ時間も減って、気づけば10年以上もそのままになってたんです』
伝説もまだ半分ほど集められていません。しんみりとしたデモドリカエルの声に、忘れかけていた寂しさが戻ってきてしまう。
『あんなにやり込んだのに、操作も忘れてしまうものですね。ちょうど連休だったので、できるところまで進めてみようとログインしたんです』
だから、レベルが70もあるのにこんな場所からやり直していたのか。照れたようなデモドリカエルが、でっぷりとした腹を揺らして戦闘モーションをとっている。
『そうやったんですね』
ユーリのしんみりとした声に、同じ感じ方をしたのだと分かってうれしくなる。
『おふたりは金紋章ですね。こんな場所にどうして?』
『俺たちは、最後の伝説を探したいと思って……』
デモドリカエルが少しの沈黙のあと、アッと声を上げた。
『もしかして、4ちゃんの伝説の浪人の予言ってやつですか?』
食い気味なデモドリカエルとは反対に、今度はカナタたちがキョトンとする番だった。
『伝説の浪人の予言? なんですか、それ。カナタ、知っとる?』
『ううん。だって、4ちゃんって今はもう閉鎖されてますよね?』
4ちゃんはかつて栄えていたという大型掲示板だ。名前だけは知っているが、今はもうどこにも残っていない。
『はは。若いベテラン探索者さんですね。だったら知らなくて当然だ』
知りたい? そう茶目っ気で聞いてくるデモドリカエルは、もうしゃべる気満々といった雰囲気だ。もちろん、カナタたちも知りたいに決まっている。ふたりでデモドリカエルを囲むように、輪を縮めた。
22
あなたにおすすめの小説
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
その首輪は、弟の牙でしか外せない。
ゆずまめ鯉
BL
養子ゆえに、王位継承権を持たないオメガで長男のレイン(24)は、国家騎士団として秘密裏に働き、ただ義弟たちを守るためだけに生きてきた。
第一継承権を持つアルファで次男のリオール(19)は、そんな兄に「ごく潰し」と陰口を叩く連中を許せなかった。自分を犠牲にしてまで守る価値はないと思っていた。なにかと怪我の多い国家騎士団を辞めさせたかった。
初めて訪れた発情期のとき。約束をすっぽかされたリオールが不審に思い、兄の部屋へ行くと、国家騎士団の同僚──グウェンソード(28)に押し倒されるところを目撃して激高する。
「今すぐ部屋から出ろ!」
独占欲をあらわにしたリオールは、グウェンソードを部屋から追い出し、兄であるレインを欲望のままに抱いた。
翌朝、差し出されたのは特注の首輪──外せるのはリオールのみ。
「俺以外に触らせるな」
そう囁かれたレインは、何年も首輪と弟の執着に縛られ続けてきた。
弟には婚約者がいるのに、こんな関係を続けてもいいのか。
本当にこのままでもいいのか。
ひたすら執着して独占したがる弟と、罪悪感に苛まれる兄。
その首輪は、いつか弟の牙で血に染まるのか──。
どうにかしてレインを落としたいリオールと、弟との関係に悩むレインのオメガバースです。
リオール・グランケット(19)×レイン・グランケット(24)
※この作品は2015年頃に本文を書き、2017年頃にオメガバースに改稿、さらに2026年に手直しした作品になります。読みにくいかもしれません。ご了承ください。
三人称ですが攻めだったり受けだったり視点がよくかわります。攻め視点多めです。
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※表紙をAI君に描いてもらいました。(2026.2.21)
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
泣き虫だったはずの幼なじみが再会したら僕を守るために完璧超人になっていた話。
ネギマ
BL
気弱で泣き虫な高校生、日比野千明は、昔からいじめられっ子体質だった。
高校生になればマシになるかと期待したが状況は変わらず、クラスメイトから雑用を押し付けられる毎日を送っていた。
そんなある日、いつものように雑用を押し付けられそうになっている千明を助けたのは、学校中が恐れる“完璧超人”の男子生徒、山吹史郎だった。
文武両道、眉目秀麗、近寄りがたい雰囲気を纏う一匹狼の生徒だったが、実は二人は、幼い頃に離れ離れになった幼なじみだった――。
アルカナの英雄は死神皇子に嫁ぐ
霖
BL
難攻不落と言われたアルカナ砦を攻略し、帝都に名が届くほどの軍功を上げた辺境国王の庶子リセル。しかし英雄として凱旋したリセルを待ち受けていたのは、帝国の第三皇子ジュノビオの不可解な求婚だった。
実直皇子×お人好し美人
※ほかのサイトにも同時に投稿しています。
【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】
佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。
新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。
「せめて回復魔法とかが良かった……」
戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。
「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」
家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。
「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」
そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。
絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。
これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。
僕の恋人は、超イケメン!!
八乙女 忍
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
本気になった幼なじみがメロすぎます!
文月あお
BL
同じマンションに住む年下の幼なじみ・玲央は、イケメンで、生意気だけど根はいいやつだし、とてもモテる。
俺は失恋するたびに「玲央みたいな男に生まれたかったなぁ」なんて思う。
いいなぁ玲央は。きっと俺より経験豊富なんだろうな――と、つい出来心で聞いてしまったんだ。
「やっぱ唇ってさ、やわらけーの?」
その軽率な質問が、俺と玲央の幼なじみライフを、まるっと変えてしまった。
「忘れないでよ、今日のこと」
「唯くんは俺の隣しかだめだから」
「なんで邪魔してたか、わかんねーの?」
俺と玲央は幼なじみで。男同士で。生まれたときからずっと一緒で。
俺の恋の相手は女の子のはずだし、玲央の恋の相手は、もっと素敵な人であるはずなのに。
「素数でも数えてなきゃ、俺はふつーにこうなんだよ、唯くんといたら」
そんな必死な顔で迫ってくんなよ……メロすぎんだろーが……!
【攻め】倉田玲央(高一)×【受け】五十嵐唯(高三)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる