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4月26日 最後の探索がはじまる
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『カナタ、感覚的VRってどこまで知っとる?』
『実際の五感を体感できるVRだっけ? 料理の匂いを感じるとか』
『それそれ。感覚的VRが実装されたら、こういう風呂とかも実際に気持ちいいとか感じて、リラックスできるんかなぁって』
今は視覚的に風呂に浸かっていても、自分たちは自室の椅子に座っているだけだ。感覚までリアルになるということは、素肌にあたる湯の温かさが感じられるということで、それは手を繋げば繋いだ感覚が生まれて。
『いいなぁ、そういうの』
もしかしたら、偽物でも抱き合う感触を知ることができる。生身じゃない、作りものの自分だったら翼だって多少は積極的になれる気がする。
『意外や』
『え?』
『俺の中で、カナタは現実的で落ち着いとって、そういうんは興味ないかも知れんって思っとった』
思いも寄らないユーリからの評価に、どう反応していいか迷って、カナタが不自然に静止した。ユーリのなかのカナタと、現実の翼はあまりにもかけ離れている。
そりゃそうか。だって、カナタは翼の理想だ。ゲームの中でだけ翼はカナタになれる。
『そやし、カナタはアーレジェの続編はするつもりない言うとったから』
『あー……うん。俺、この最初に作ったカナタってキャラが強すぎて、感覚的VRっていう未知のシステムになる想像ができないんだよ』
『なんとなくわかるわ。こうやって動かしてはおるんやけど、感覚的には自分とは切り離されとるもんな』
なるほどと頷いたユーリが、なにかを確かめるように自分の手のひらを見つめている。
『……けど、感覚的VR自体はやってみたい。カナタとはまったく違うキャラクター作ってだけど』
自分語りなんかダサい。ましてや偽りのアバターでの自分語りなんて。
でも、もうすぐ終わるんだから。終われば二度とユーリとはしゃべれないんだから。カナタの奥にいる翼のことも少しだけ知ってもらいたい。
恋愛なんか可能性もない翼だけど、一応好きな人もいて、想像だけでも甘い妄想をしたりする。恋バナだってできるならしてみたい。
『俺ね、好きな人がいるんだ。バカみたいだけどしゃべったこともないし、どんな人かも知らない』
眠気と疲れが極限に達して、おかしくなっていたのかも知れない。
もうすぐ夜が明ける。
『ときどき近所のコンビニで会う人。一目惚れってやつ? 話もしたことない、見てるだけ。キモいよな』
しゃべっててバカみたいだと苦笑いが出てしまう。こんなの、アニメのキャラクターを好きだと言っているのと変わらない。むしろアニメのほうがそのキャラクターの、作りものとはいえ内面を知っているのだから、幾分まともかも知れない。
『話しかけたりせぇへんの?』
『うん。しない。絶対』
『絶対!? なんで!?』
信じられないとばかりのユーリが、予想どおりすぎてまた笑ってしまう。きっと「普通」なら、そこまで気になっている人には話しかけるのだ。「普通」の人なら。
『俺、自分に自信ないんだ。特に対人スキルが0以下で終わってる。まともに話しかけるって時点で不可能』
ましてや、コンビニのアレックスはいつも明るい同僚たち(多分)に囲まれていて、翼みたいな人間との接点なんか絶対にないタイプの男性だ。
『そんな風に見えへん』
『そりゃ、ここの自分は作りものだもん。現実とはちがうから』
現実じゃないから、アレックスにそっくりなアバターのユーリにも、こうして気楽に話すことができている。
『……気持ち悪いこと言っていい?』
きっと一生こんな本音を話すことはない。ARK LEGENDが終われば、同じ熱量でのめり込むゲームなんか見つからないだろうから。
頷いたユーリに、カナタの笑顔を向けた。
『俺、感覚的VRが発売されたら、その一目惚れした人そっくりなキャラ作って、一緒に過ごしたい』
『そのキャラにカナタが望む行動をさせるってこと?』
『それはさせたくない。ただ――』
ああ、気持ち悪いな。こんなこと考えている男なんか、心理的犯罪者じゃないか。
『むしろ、一切行動させたくない』
黙って聞いてくれるユーリが、先を促しているような気がした。
『……一生に一度でいいから、ぎゅーって抱き締めてみたい』
本当は抱き締められたい。でも、もし感覚的VRが実装されたとして、アレックスを目の前にした自分を想像すると、罪悪感で指示なんかできそうにないのだ。だから、せめて体温を感じてみたい。自分から抱きつくなら、妄想のなかのアレックスを汚さずにいられる気がする。気持ち悪いのは翼だけ。
『あー、自分で言っててマジでキモい。ごめん』
アレックスそっくりなユーリと、風呂に入っているシチュエーションでこんな話をしている自分が最高に気持ち悪い。気持ち悪くて、それなのに心地良い。
視覚とは別の、生身の身体は、下半身がありえないくらい熱くなっている。全裸の推しを目の前にして、さらには一緒に風呂に入っているのだから仕方がない。だけど、コントローラーを装着した手でどうにかできるはずもなく、翼はもどかしい身体を持て余しつつも、必死で平静を装った。
『キモくはないけど』
『いや、キモいって』
『キモくないって。けど、なんや……』
ユーリの顔がまっすぐカナタに向いたことでドキリとしてしまう。
『なんや、寂しいなぁって思った』
『寂しい?』
だれが? なんで?
カナタが聞き返したと同時に、ユーリがいきなり立ち上がった。
『なぁ、俺がその一目惚れの人そっくりなアバターにしよか? ほんなら、せめて一緒に旅しとるみたいにならへん?』
いや、そっくりなアバターなんです。とはもちろん言えず、名案だとばかりにニコニコするユーリを呆然と眺めた。
『あ、でも中身が俺やと、カナタの好きな人のイメージ壊してまうか……』
そもそも、中身なんか分からないから壊しようもない。
ううん、と迷うユーリがいい人すぎて、すでに身代わりみたいにパーティを組んでいることが申し訳なくなってしまう。
『ホントごめんって。さすがに完徹で俺もおかしくなってたかも。気にしないでっていうか、むしろ忘れて』
恥ずかしくなってきた。コミカルに聞こえるよう付け加えて、話を切り上げようと試みた。
『ホンマや。もう朝やん!』
時間を確認したのか、ユーリが叫ぶ。
『そう、朝。さすがに寝ないとヤバいよ』
『同意や。けど、夜のほうが動くのは楽やったな』
『うん、昼間は普段よりプレイヤー多いせいか、どうしてもラグあるもんね』
話が切り替わったことにホッとしたタイミングで、おかしなことを暴露してしまったと、脳が後悔し始めた。
『ほな、寝て……そうやな、夕方くらいからログインする感じで』
『オッケー。じゃあ、また夜に。あ、ミキニャが来るかもだし、服着ときなよ』
『あ、そっか。忘れとった』
ああ、またサ終が1日近づいた。
わずかな落胆を感じながらも、いつもどおり笑い合う。
『あ、カナタ!』
ログアウトしようとメニューを開いたところで、ユーリが声を上げた。
『俺もな、現実の自分が嫌で、こっちで過ごすユーリってキャラのほうが好きやねん。そやから、サ終すんのホンマつらい』
裸だったユーリがいつもどおりの装備を身につけた。
『サ終するまでに、俺の話も聞いてな』
『あ、うん』
じゃあ、オヤスミ。
焦るカナタとは対照的に、あっさりとユーリがログアウトした。
俺の話も聞いて。
きっと、社交辞令だ。おかしな自分語りをしてしまったカナタに気遣ってくれたのだろう。
それでも、なんとなくうれしい。
もっとしゃべりたい。あと、ちょっと――。
ぼんやりと現実に戻れば、カーテンの向こうは微妙に明るくなっている。疲れすぎた頭はぼんやりとしていて、その夢見心地のまま翼は熱をもてあました下肢に手を伸ばした。
小さな声が食いしばった歯の隙間からこぼれる。片手でマウスを操作し、さっき保存したスクリーンショットを表示させた。
キズだらけのユーリが、キズだらけのカナタを抱き締めている。その肌はどちらも露出して、傷口が触れ合っていて――。
ありもしない熱の感触が翼の神経に触れる。
「……んっ……!」
いつぶりか思い出せない液体が翼の手のひらを濡らした。その生温かい感触にやっと我に返る。
「……なにやってんだろ……」
自己嫌悪とは逆に、妙に軽くなった身体がどこか気恥ずかしい。
性欲はそこまで強くないほうだと思う。だから、好きだと思っていても、アレックスでこんな妄想をしたことなんかなかった。
「あれはヤバいって……感覚的VRとか絶対ダメなやつじゃん……」
恋愛経験もない翼がやってはいけないものかも知れない。虚無感にさらされながらも、手を洗った翼は、申し訳程度に仮眠を取ろうとベッドに寝転がった。
『実際の五感を体感できるVRだっけ? 料理の匂いを感じるとか』
『それそれ。感覚的VRが実装されたら、こういう風呂とかも実際に気持ちいいとか感じて、リラックスできるんかなぁって』
今は視覚的に風呂に浸かっていても、自分たちは自室の椅子に座っているだけだ。感覚までリアルになるということは、素肌にあたる湯の温かさが感じられるということで、それは手を繋げば繋いだ感覚が生まれて。
『いいなぁ、そういうの』
もしかしたら、偽物でも抱き合う感触を知ることができる。生身じゃない、作りものの自分だったら翼だって多少は積極的になれる気がする。
『意外や』
『え?』
『俺の中で、カナタは現実的で落ち着いとって、そういうんは興味ないかも知れんって思っとった』
思いも寄らないユーリからの評価に、どう反応していいか迷って、カナタが不自然に静止した。ユーリのなかのカナタと、現実の翼はあまりにもかけ離れている。
そりゃそうか。だって、カナタは翼の理想だ。ゲームの中でだけ翼はカナタになれる。
『そやし、カナタはアーレジェの続編はするつもりない言うとったから』
『あー……うん。俺、この最初に作ったカナタってキャラが強すぎて、感覚的VRっていう未知のシステムになる想像ができないんだよ』
『なんとなくわかるわ。こうやって動かしてはおるんやけど、感覚的には自分とは切り離されとるもんな』
なるほどと頷いたユーリが、なにかを確かめるように自分の手のひらを見つめている。
『……けど、感覚的VR自体はやってみたい。カナタとはまったく違うキャラクター作ってだけど』
自分語りなんかダサい。ましてや偽りのアバターでの自分語りなんて。
でも、もうすぐ終わるんだから。終われば二度とユーリとはしゃべれないんだから。カナタの奥にいる翼のことも少しだけ知ってもらいたい。
恋愛なんか可能性もない翼だけど、一応好きな人もいて、想像だけでも甘い妄想をしたりする。恋バナだってできるならしてみたい。
『俺ね、好きな人がいるんだ。バカみたいだけどしゃべったこともないし、どんな人かも知らない』
眠気と疲れが極限に達して、おかしくなっていたのかも知れない。
もうすぐ夜が明ける。
『ときどき近所のコンビニで会う人。一目惚れってやつ? 話もしたことない、見てるだけ。キモいよな』
しゃべっててバカみたいだと苦笑いが出てしまう。こんなの、アニメのキャラクターを好きだと言っているのと変わらない。むしろアニメのほうがそのキャラクターの、作りものとはいえ内面を知っているのだから、幾分まともかも知れない。
『話しかけたりせぇへんの?』
『うん。しない。絶対』
『絶対!? なんで!?』
信じられないとばかりのユーリが、予想どおりすぎてまた笑ってしまう。きっと「普通」なら、そこまで気になっている人には話しかけるのだ。「普通」の人なら。
『俺、自分に自信ないんだ。特に対人スキルが0以下で終わってる。まともに話しかけるって時点で不可能』
ましてや、コンビニのアレックスはいつも明るい同僚たち(多分)に囲まれていて、翼みたいな人間との接点なんか絶対にないタイプの男性だ。
『そんな風に見えへん』
『そりゃ、ここの自分は作りものだもん。現実とはちがうから』
現実じゃないから、アレックスにそっくりなアバターのユーリにも、こうして気楽に話すことができている。
『……気持ち悪いこと言っていい?』
きっと一生こんな本音を話すことはない。ARK LEGENDが終われば、同じ熱量でのめり込むゲームなんか見つからないだろうから。
頷いたユーリに、カナタの笑顔を向けた。
『俺、感覚的VRが発売されたら、その一目惚れした人そっくりなキャラ作って、一緒に過ごしたい』
『そのキャラにカナタが望む行動をさせるってこと?』
『それはさせたくない。ただ――』
ああ、気持ち悪いな。こんなこと考えている男なんか、心理的犯罪者じゃないか。
『むしろ、一切行動させたくない』
黙って聞いてくれるユーリが、先を促しているような気がした。
『……一生に一度でいいから、ぎゅーって抱き締めてみたい』
本当は抱き締められたい。でも、もし感覚的VRが実装されたとして、アレックスを目の前にした自分を想像すると、罪悪感で指示なんかできそうにないのだ。だから、せめて体温を感じてみたい。自分から抱きつくなら、妄想のなかのアレックスを汚さずにいられる気がする。気持ち悪いのは翼だけ。
『あー、自分で言っててマジでキモい。ごめん』
アレックスそっくりなユーリと、風呂に入っているシチュエーションでこんな話をしている自分が最高に気持ち悪い。気持ち悪くて、それなのに心地良い。
視覚とは別の、生身の身体は、下半身がありえないくらい熱くなっている。全裸の推しを目の前にして、さらには一緒に風呂に入っているのだから仕方がない。だけど、コントローラーを装着した手でどうにかできるはずもなく、翼はもどかしい身体を持て余しつつも、必死で平静を装った。
『キモくはないけど』
『いや、キモいって』
『キモくないって。けど、なんや……』
ユーリの顔がまっすぐカナタに向いたことでドキリとしてしまう。
『なんや、寂しいなぁって思った』
『寂しい?』
だれが? なんで?
カナタが聞き返したと同時に、ユーリがいきなり立ち上がった。
『なぁ、俺がその一目惚れの人そっくりなアバターにしよか? ほんなら、せめて一緒に旅しとるみたいにならへん?』
いや、そっくりなアバターなんです。とはもちろん言えず、名案だとばかりにニコニコするユーリを呆然と眺めた。
『あ、でも中身が俺やと、カナタの好きな人のイメージ壊してまうか……』
そもそも、中身なんか分からないから壊しようもない。
ううん、と迷うユーリがいい人すぎて、すでに身代わりみたいにパーティを組んでいることが申し訳なくなってしまう。
『ホントごめんって。さすがに完徹で俺もおかしくなってたかも。気にしないでっていうか、むしろ忘れて』
恥ずかしくなってきた。コミカルに聞こえるよう付け加えて、話を切り上げようと試みた。
『ホンマや。もう朝やん!』
時間を確認したのか、ユーリが叫ぶ。
『そう、朝。さすがに寝ないとヤバいよ』
『同意や。けど、夜のほうが動くのは楽やったな』
『うん、昼間は普段よりプレイヤー多いせいか、どうしてもラグあるもんね』
話が切り替わったことにホッとしたタイミングで、おかしなことを暴露してしまったと、脳が後悔し始めた。
『ほな、寝て……そうやな、夕方くらいからログインする感じで』
『オッケー。じゃあ、また夜に。あ、ミキニャが来るかもだし、服着ときなよ』
『あ、そっか。忘れとった』
ああ、またサ終が1日近づいた。
わずかな落胆を感じながらも、いつもどおり笑い合う。
『あ、カナタ!』
ログアウトしようとメニューを開いたところで、ユーリが声を上げた。
『俺もな、現実の自分が嫌で、こっちで過ごすユーリってキャラのほうが好きやねん。そやから、サ終すんのホンマつらい』
裸だったユーリがいつもどおりの装備を身につけた。
『サ終するまでに、俺の話も聞いてな』
『あ、うん』
じゃあ、オヤスミ。
焦るカナタとは対照的に、あっさりとユーリがログアウトした。
俺の話も聞いて。
きっと、社交辞令だ。おかしな自分語りをしてしまったカナタに気遣ってくれたのだろう。
それでも、なんとなくうれしい。
もっとしゃべりたい。あと、ちょっと――。
ぼんやりと現実に戻れば、カーテンの向こうは微妙に明るくなっている。疲れすぎた頭はぼんやりとしていて、その夢見心地のまま翼は熱をもてあました下肢に手を伸ばした。
小さな声が食いしばった歯の隙間からこぼれる。片手でマウスを操作し、さっき保存したスクリーンショットを表示させた。
キズだらけのユーリが、キズだらけのカナタを抱き締めている。その肌はどちらも露出して、傷口が触れ合っていて――。
ありもしない熱の感触が翼の神経に触れる。
「……んっ……!」
いつぶりか思い出せない液体が翼の手のひらを濡らした。その生温かい感触にやっと我に返る。
「……なにやってんだろ……」
自己嫌悪とは逆に、妙に軽くなった身体がどこか気恥ずかしい。
性欲はそこまで強くないほうだと思う。だから、好きだと思っていても、アレックスでこんな妄想をしたことなんかなかった。
「あれはヤバいって……感覚的VRとか絶対ダメなやつじゃん……」
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