二人で散歩……たまに毒母。

パラレルワールド

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壊れる子供……毒母と私たまに兄達と父①

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団地に引っ越して来て間もない頃、 
私は、小学校に入学した。
暫くして授業が始まるのだが、
得意、不得意の教科が出て来る時期だ。
そして私は、全教科まるでダメ。
特に算数が酷かった。
最初の一年生の算数は
一桁の足し算引き算から始まる。
2+3=
5-2=
等々……10問あったが、
……問題の意味がまったく
わからなくて?????
という感じになっていた。

……結果そのテスト、何も書けずに0点。
◯び太くんが取る点数をガチで取ってしまったのである。

すると、学校から家に連絡行ったのか、
その夜、母、鬼瓦降臨。
坊主だが、剃り込みも入った
眉なしヤンキー暴君の中学生の長男、妹を威嚇。
小学校高学年の次男もいたが、
興味を示さず、無視して漫画を見ていた。

母と長男がテーブルを挟み、散々な0点算数プリントをそこに置いて、二人は、私を睨む。

毒母は、恥ずかしいを連呼し、
暴君長男は、糞味噌に貶し、
脅してテーブルを叩く。
次男は、相変わらず、こちらを見ようとしない。
そして、その0のついたプリント問題を
母が私に教えるが、
これとこれを足せばこの数字うんぬん……
??? 
鉛筆が動かない。
母の教え方を聞いても
解らないからだ。
“こんな問題もわからんのか!”
と終いには怒鳴られ、頭を叩かれる。

長男は、ここぞとばかり私のお腹に強烈な足蹴りヒットさせた。
(柔道黒帯、空手経験者、その当時野球部レギュラー)
お腹を押さえ痛みで号泣する私を、
バカを連呼する毒母と暴力長男。
相変わらず、無視の次男。
よく、死なずに済んだと思う。
もはや、犯罪レベルの虐待だった。

その後すぐ父が団地にやってきた。
(離婚していたが、親戚たちが復縁させるため、
たまに夜だけご飯を食べに来ていた)
私は、泣き腫らした顔で父の手にかじりついた。
(無口だけど優しい父が好きだった)
何かを察知した父は、
“どうした?”と私に聞くと
そこに母が割り込んできて、
0点の小テストを見せ、私に指を差し
バカだからバカだからと、捲し立てる。
元嫁を鬱陶しそうに舌打ちし、
テーブルの横に座り散々なテストを手に取って見る。
その紙を置いて、私に両手をかざす。
“何本ある?”

“…10本”
私は、涙声で答えた。
すると、今度は右手を下ろす。

“じゃあ、これは?”
左手開いて見せる。

“5本”
少し笑って答える。

今度は父、無言でピース。

“2本”
と私。

そしてまた手を開く。

“5本!”
なんだかんだで楽しくなってきた私は、
涙声で、元気で答える、単純な子供。
そして父が頷き、指で教える。
すると、だんだんわかるようになった。

子供特有の柔らかい頭が理解すると、スポンジのように吸水する。

あっという間に、10問答えを書き終わった。
父が採点、そして全問正解した。
それに父は、喜んでくれた。
そしてご飯を食べ、自分の家に帰って行った。

でも、その後、地獄が待っていた。
毒母は、自分の教え方を棚に上げて、
なぜか父の悪口と、
今度あんな点数を取ったら、特殊学級(特別支援学級)に入れると脅された。

そして、暴力は、なかったが
長男と次男にも、
私が父に助けを求め、甘えたことに
散々文句を言われてしまった。

それから、まだお腹の痛みが残っていたのもあり、静かに一人泣く。

でも私は、そのまま放置される。
誰にもいたわれることなく。

その後、0点という、不名誉な点数を取ることは、なかったがすべての教科の成績が上がることは、なかった。
唯一、父に勉強を教わることも出来なかったのだ。
毒母に、兄達に植え付けらて行く恐怖のために。

壊れるよ
壊れて行くよ
奴隷にされる 準備は 出来た?
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