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2章番外編
秘密の後②@リオ王子
しおりを挟む「ちょっといいかな?もう一回言ってくれるかい!?」
「だから、私は王子だったの。」
ん???王子ってあの王子で。王子は男性のはずだけど、目の前にいるのは。
「君は、失礼だけど女性だよね?」
「いや。性別的には男だよ。」
「・・・・・。」
つまり、まとめると・・・・。
エルカ姫は命を狙われている王子で、その為に正体を隠す必要があったと。それで、姫として格好から何まで生活している、と。
「.....そういうことで、合ってるかな?」
「うん、合ってる合ってる。」
軽いな!そんな、重大そうな国家機密ぽいこと、易々と僕に話して良かったのかい!?
「仕方ないだろう?リオ王子に話さないと、納得してもらえなさそうだからね。」
「まあ、そうだが。いや、やっぱり知りたくなかった。」
女装した男の子と分かってしまうと、どうやって接すればいいんだか、益々分からなくなってしまったんだが。
しかし、男ならばルミネの害になる恐れが浮上してしまう。ここは徹底的にルミネにバレないようにしないと、まずいな。
エルカ姫はただでさえ美少女だ。これが少年になったら、ルミネがどうなるか想像がつく。
「エルカ姫。もうルミネには近づかないでくれよ。」
「どうして?問題ないよね。」
「問題ありありだよ。ルミネの勘が万が一でも働いて、知りでもしたら大変じゃないか!」
「その時は、その時。リオ王子の魅力が足りなかったってことで。」
「そんなことは、断じてあり得ない!....と言い切りたいところだけど。」
目の前の美形とは充分張り合える顔面は兼ね備えているとは思うが。
「ルミネは、美少年が好きなんだ・・・っ!!!」
「....へえ。」
ルミネはイケメンが好きだ。それは分かっている。ただ、一層目を輝かせているのは、年下な気がする。
「そうなったら、僕の勝ち目が薄れてしまうじゃないか!」
「....リオ王子でも、弱気になることがあるんだね。」
当たり前だろう。ああ、とっととこんな婚約騒動を片付けて、ルミネの元に戻らないと。いつ、厄介なイケメンに目をつけられるか、ヒヤヒヤしてるんだ。
「もう既につけられてはいるけどね。」
「何か言ったかな?エルカ姫。」
「いや何も。」
ところで、エルカ姫は命を狙われているんだったか。この国は治安がいいとは言えないからね。王子の命を狙うとすれば、皇位継承権を持つ者───。
「お兄様だよ。といっても、血の繋がらない人だけど。お兄様の継母が関与しているみたい。」
「兄か。」
王族間ではよくある話だ。かくいう僕も、命を狙われたことがあった。もう決着はついているけれど。
「私はエルカ姫として暮らしてるけど、お兄様達には隠してる。私は王子の双子の妹ってことになってるんだ。」
「不思議には思わないのか?王子がいないのに。」
「ああ、私は公の場には王子としてみんなの前に出てるよ。ただ、私的な場では、どうしても防ぎようがないから、こうして姫として暮らしてるんだ。」
成る程、生きづらいなそれは。
王子であるが故、不自由は付き物だ。僕は比較的お忍びは出来ているし、自分の時間があるし、ルミネとも交流出来ている。
だけど、エルカ姫は。常に周りを注視して生き続けなくてはならないのか。その継母がいる限り。
「同じ王子として、何とかしてやりたいな。」
「ふふ、ありがとう。気持ちだけ受け取っておくよ。」
もうすぐ父上のいる城に着くが、どうしようか。このことを明かすべきなんだろうな。それとも、父上はこのことを知っていて、この婚約を持ちかけたんだろうか。
「分かったよ。でも、僕は思った通りに動くからね。」
そして、早くルミネの元に帰る!!!
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