落ちこぼれ一兵卒が転生してから大活躍

きこうダきこう

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第9章 アリス

第46話 図書室にて3

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 前期に図書室へは命の石の事を調べるために何日も通って本を見ていたのであり、命の石を手に入れてからはもう来る必要はなくなったのだが······。パラ、パラ、パラ。なぜかまだ通っていた。

 特に通う必要は無くなったのだが、他にやりたい用事が特にない(特訓部屋での特訓や街への買い物なども頻繁に行っている)ので、ついつい図書室に足を運んでしまっているのだった。

 そしてその時その時に気になった本を読んだりしている。そのため、どこにどんな種類の本があるのかが既に大体分かってしまった。

 ある時、一般の生徒が図書委員にある本の所在場所を質問して図書委員が管理用パソコンなどで調べている場面を見掛け、(確かその本って······)思い当たる場所があったので質問した生徒へ「あの、その本なら〇〇棚の◯段目にあると思いますよ」と教えてあげた。

「えっ?」と声を掛けられた生徒は驚きながらも僕に言われた所を探したら見つけられたみたいだった。

「ありがとう」「いえいえ」図書委員とそんなやりとりをしてまた読んでいた本の続きを読みだした。


 また別の日にも似たような場面に遭遇したので教えてあげたら探していた本が見つかったみたいだ。 

 そのため図書委員は2人で仕事をしていることから質問された場合、1人がパソコンで探しつつ1人が僕がいたら尋ねて来るようになり、ほとんど僕の方が先に答えられていたのだった。

 そうした事が続いたため僕がいたら直接僕に所在場所を尋ねて来る生徒が増えてきて、いつしか生徒の間で僕のことを"図書室の番人"と呼ぶ者まで現れだしたのだった(後日その事を食事の時にお姉ちゃんらから教えてもらった)。

 またその事を耳にした図書委員の顧問の先生に、来年図書委員にならないかとお誘いを受ける始末にまでなったのだった······。


 今日も今日で特にやる事がなかったので図書室に足を運び本を読んでいたら、「レックスさん」声を掛けられたのでそちらの方を見たら、「やぁメリー」メリーが1冊の本を持って立っていた。

「本当によく図書室にいらしてるんですね?」「うん。以前は調べたい事があったから頻繁に運んでたんだけど、今は逆に他にやりたいと思う事が無いから興味のある本を読んだりしてるんだぁ」「そうなんですか」

「メリーは何か調べ物?」「あハイ。授業で気になった薬草がありましたので、それを調べに」「そうなんだ」と言って僕はまた読んでいた本を読みだし、メリーは僕の向かいの席に座って持ってきた本を読みだした。

 本を読んでいる間メリーがちょくちょくと僕の方を見たりしていたが、僕は読んでいる本に夢中で全く気付かないでいた。

 僕が読んでいる本を読み終えて顔を上げた時ちょうどメリーと顔が合ってしまったのでメリーは顔を赤くして本に顔を埋めたのであった。

「どうしたの?」僕が聞いたら、「い、いえ。何を熱心に読んでいらっしゃるのかと思いまして」「あぁ、今は色んな種族に関する本をね」「種族に関する?」

「うん。これまでもエルフ族や海人族、魔人族やら亜人族と様々な種族の人達に会ってきたから、授業でも教えてもらったけど他にも色々知りたいと思って前からこの種類を読んでたんだ」「そ、そうだったんですか」

「うん。さてと」僕は席を立って「今日は僕はこれで帰るから、メリーもしっかり調べてくといいよ」「ハ、ハイ」と言い合って本を戻し、僕は図書室を出た。

 メリーがそんな僕をずっと見ているのに気付かずに······。
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