落ちこぼれ一兵卒が転生してから大活躍

きこうダきこう

文字の大きさ
45 / 224
第9章 アリス

第45話 新学期

しおりを挟む
 いよいよ今日から新学期だ。さっと身支度して朝ご飯を食べて教室に向かった。

 教室に着いてもう何人かの生徒が来ていたので皆と挨拶や会話を交わし、そのうちロースやカールが来たので彼らとも挨拶を交わした後思い出話をし合った。  

 僕の海人族の街へ行った事も驚かれたが、ロースも今回は父親のヨートス様や里の人に弓の指導を受けれて上達したとの事で、授業が楽しみだと言っていたので僕も見れるのが楽しみだと感じた。


 そして午前中にホイットニー先生による教科の授業があり、今学期からはより実践的な内容として実戦での戦い方についての授業を行っていくことになるとの話があり、午後の実技の授業でも前期以上の実戦的な内容を取り入れていくと話があった。

 早速準備運動の特訓コース回り(今ではほぼ全員が中級の上達コースに到達)をした後、個人対抗のサバイバル訓練が行われた。

 体の前後に赤い布をぶら下げ、そのどちらかが少しでも武器で破かれたら失格となるというルールだ。

 説明後一定時間の散開時間が設けられ、時間になって開始となった。

 僕もある高い木の下に陣取って開始時間を迎え、その場を動く事なく集中のスキルで他の人の動きを感知した。

 その内他の生徒が近付いて来て、ブーメランを投げて戻ってくるまでに近くの茂みへ隠れられる距離に来たところで行動を開始した。

 まず相手にブーメランを投げ、投げた直後にその場を離れる。

 当然相手はブーメランが飛んで来たら僕が投げたと思う(クラスでは僕しかブーメランを使ってない)ので戻ってく方に向かう。

 しかしブーメランを追いかけて行ったら僕の姿は見当たらなくて困惑するはず。

 その時後ろから背中の布を短剣で切り付けるという、まさにあの海底洞窟でシーハーフマン相手にハウル様と行った作戦通りの方法で次々と失格にしていった。

 途中ロースも近付いて来たので同じ要領で実施し、見事にハマって茂みから僕を狙おうとして木の辺りを見て僕がいない事に困惑している隙に布を切り裂いた。

 そうして時間となったので終了の合図が言い渡された時には、僕を含め2、3人だけが残ったのであった。


 授業後夕ご飯をロースとたまたま一緒になったアリスとメリーと一緒に食べる事となった。

 そして先ほどの実技の授業の事で盛り上がり、ロースからどうしてあんな戦法が出来たのか聞いてきたので、夏季休暇中の海底洞窟での戦いの事を説明した。

「そんな事があったんだ」「うん。だからあの高い木を見掛けてそれを背にしてあの作戦を実行すれば、皆騙されて混乱するだろうと思ったんだ。シーハーフマンと戦った時みたいにね」 

「確かにまんまとだまされたよ」「へぇー。じゃあ夏季休暇の事がこんな所ででも役に立ったんだ」「うん」そんな僕とロースとアリスが会話しているのをメリーはただ黙って聞いていたのだった······。


 翌日の実技の授業は前期にやったのと同じ2人1組ペアでの旗取り合戦だった。

 前回と違って今回はバーミリアン先生がペアの相手を指定して僕はアイラと組む事になり、最初の対戦相手がロースらのペアだった。

 僕らの番になって早速旗の場所を決めた後今回はアイラに前方へ進行してもらい、僕は旗周りの守りに徹する事にした。

 ただし、相手の人間が相手側の指定範囲から僕らの旗までの中間ぐらいまで来るまでは待っててもらい、それから少なくとも1人を挟み撃ちで一時停止状態にしてから旗を目指してもらうことにした。

 早速開始の合図と同時に集中のスキルで相手の動きを確認したところ、1人······恐らくロースだけがこちらに向かって来てたので、しばらくはアイラにも待機してもらった。そして中間辺りまで来た所で挟み撃ちに出来るように動いた。

 2人とも位置につけた所で僕がブーメランを投げてロースの注意をこちらに向け、アイラがロースに向かって飛びかかった。
 
 それらに気付いたロースは僕のブーメランを軽く避けてアイラに向けて矢を狙ったのだが、その時ロースは手に2本の矢を握っていた。その事に気付いた僕は何かを感じて素早くロースに近寄った。

 アイラの方に体を向けてすぐ1本の矢を放った。それは前回同様棍棒で叩き落としたがロースはすぐに持っていた2本目の矢を放とうとしていたため、僕はとっさに短剣の1本をロース目掛けて投げ付けた。その事にロースが一瞬気を逸らした瞬間にアイラが爪でロースを攻撃して一時停止状態にした。

 一時停止状態を確認してアイラはすぐ相手の旗に向かった。その場には僕とロースが残り、「危なかった。まさか二連打ちをしてこようとは。それがヨートス様達に指導してもらった成果なの?」「うん、そうだよ。でも悔しぃ! あとちょっとだったのに」「残念だったね。じゃ!」と僕は旗の守りに戻った。しばらくしてロースの停止が解除されると同時にアイラが旗を取った知らせが届いた。

 その後の戦いも僕らは順調に勝ち進み、今回は最後まで残りきったのであった。

 終了後のバーミリアン先生からの感想もペアの性格や戦法、そして対戦相手の戦法予測や性格などの予測と把握をうまくつかめ、冷静に戦えたと褒められたのであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生したら、伯爵家の嫡子で勝ち組!だけど脳内に神様ぽいのが囁いて、色々依頼する。これって異世界ブラック企業?それとも社畜?誰か助けて

ゆうた
ファンタジー
森の国編 ヴェルトゥール王国戦記  大学2年生の誠一は、大学生活をまったりと過ごしていた。 それが何の因果か、異世界に突然、転生してしまった。  生まれも育ちも恵まれた環境の伯爵家の嫡男に転生したから、 まったりのんびりライフを楽しもうとしていた。  しかし、なぜか脳に直接、神様ぽいのから、四六時中、依頼がくる。 無視すると、身体中がキリキリと痛むし、うるさいしで、依頼をこなす。 これって異世界ブラック企業?神様の社畜的な感じ?  依頼をこなしてると、いつの間か英雄扱いで、 いろんな所から依頼がひっきりなし舞い込む。 誰かこの悪循環、何とかして! まったりどころか、ヘロヘロな毎日!誰か助けて

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

SE転職。~妹よ。兄さん、しばらく、出張先(異世界)から帰れそうにない~

しばたろう
ファンタジー
ブラック企業で倒れたSEが、 目を覚ますと――そこは異世界だった。 賑やかなギルド、個性豊かな仲間たち、 そして「魔法」という名のシステム。 元エンジニアの知識と根性で、男は再び“仕事”を始める。 一方、現実世界では、 兄の意識が戻らぬまま、妹が孤独と絶望の中で抗っていた。 それでも彼女は、心ある人々に支えられながら、 科学と祈りを武器に、兄を救う道を探し続ける。 二つの世界を隔てる“システム”の謎が、やがて兄妹を結びつける。 異世界と現実が交錯するとき、物語は再起動する――。 《「小説家になろう」にも投稿しています》

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

おばちゃんダイバーは浅い層で頑張ります

きむらきむこ
ファンタジー
ダンジョンができて十年。年金の足しにダンジョンに通ってます。田中優子61歳

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~

はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。 病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。 これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。 別作品も掲載してます!よかったら応援してください。 おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。

処理中です...