落ちこぼれ一兵卒が転生してから大活躍

きこうダきこう

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第8章 命の石

第44話 命の石の錬成

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 海底洞窟を出てそのままアークさんのお店に向かいお店のドアを開けた。

「アーク!」「おぉハウル。もしかして!」「うむ。たった今手に入れてきたぞ」と僕が命の石の原石を見せた。

「間違いない。命の石の原石だ。やったじゃないか!」「はい!」

「後は王子が見つかれば原石に血を注いでもらえると思うんだがなぁ」とアークさんが言ったら、「その事なんじゃがアークよ」「ん?」そうハウル様が仰ったので、アークさんだけでなく僕もハウル様を見た。

「ひょっとしてその王子とは······」と言ってお姉ちゃんを前に来させ、「この子ではないか?」と言って洞窟で見つけた赤ん坊を見せた。

「へ? ······え、えーーーーーっ!?」どうやら間違いないようだ。

「ど、ど、どうしたんだそ、その子、イヤ王子様は!?」流石に動揺していた。

「実はのぉ。海底洞窟で誘拐犯らしき者達が死んでおって、その近くに縛られていた状態で放置されておったんじゃよ」

「そ、そうだったのか。そ、そんなことより!」と言ってすぐにアークさんからお城に連絡が入った。

 報せを受けてすぐにお城から兵士が何人かやって来て間違いなく王子様(ポピー様との事)だと判断され、僕達も一緒に海人族のお城へ行く事となった。


 お城に着いてそのまますぐ王の間に案内され入り口の扉が開かれた。

「ポピー!!」僕達が入るや否や王様の隣に座っていらっしゃった王妃様がそう叫んでお姉ちゃんが抱いていたポピーに向かって駆け寄った。

 お姉ちゃんもポピーを優しく王妃様へ差し出し、王妃様がポピーを抱きしめた。抱きしめられた事でポピーも久しぶりに「ピィー! ピィー!」鳴き声を出して泣いたのであった。

「本当にこの度はありがとう。我が息子を助けて頂いて」王様がそう仰られたので、「礼には及びませぬ海人の王よ。我々も実はあなた様へ頼み事をするためにこちらへ参りまして、その準備の過程でたまたまご子息を見掛けただけでございますゆえ」ハウル様がそうお答えになられた。

「頼み事とは?」「実は······」と今回の命の石の一件を説明した。

「そういう事でしたか」「はい。それで海底洞窟へ赴き命の石の原石を取りに向かった次第でございます」

「話は分かりました。息子を助けて頂いたお礼も兼ねてお引き受けいたしましょう」「ありがとうございます!」と僕が言って兵士に命の石の原石を渡した。

 そして王様の下へ台座に乗せられて運ばれた命の石の原石に、王様は指先に傷を付けて血を原石に垂らした。

 すると原石が赤くまばゆい光を放った。光はすぐに消えたが原石が真っ赤な色に変わっていた。

「こちらが命の石です。どうぞお持ちになって下さい」と王様が言われ、ハウル様に促されて僕がその石を取りに行った。

 石を取って「ありがとうございました!」とお礼を言ってハウル様達の所へ戻った。

「では我々はこれで失礼いたします」とハウル様が言い、「この度は本当にありがとうございました」王様が言ってお辞儀をしたのを合図に王妃様を始めその部屋にいた者全てがお辞儀をした。

 帰り間際にお姉ちゃんが王妃様に抱かれているポピー王子の頭を撫で、「それじゃあポピー様、また何処かでお会いしましょう」と言ってポピーも「ピィー!!」と笑顔で答えられた。

 王妃様からもいつでも会いに来てくださいと言われたところでお城を出てスカイマウンテンへ帰った。


 スカイマウンテンに戻りその日はスカイマウンテンで1泊して翌日下山する事にした。

 下山する時ハウル様から「レックスよ、お主にを渡しておこう」と言われて以前ヨートス様からもらったのと似た赤い色の羽を渡された。

「これって······」「以前ヨートスが渡した物と同じで行き先がここという違いだけじゃ」「やっぱり」「恐らく今後はお主も予測しておらぬ事が出て来て儂に相談などをしに来る事が増えるかもしれぬからのぉ」

「分かりました。ありがとうございます」「うむ」と挨拶を交わして下山した。

 洞窟側からの下山途中、あの運命の洞窟への扉の前でお姉ちゃんが止まって扉を見てニコリと笑った。

 僕が「お姉ちゃん?」と尋ねたら、「ううん、ごめん」と言って寄って来て洞窟を進んだ。

 下山したところで数日は新学期まで余裕が出来たので、僕達はウッド村へ行く事にして村を目指した。


 村に着いて真っ先に兄ちゃんと偶然遭遇出来たので、経緯を説明してそのまま僕は両親と再会し、お姉ちゃんは兄ちゃんとレオおじさんやおばさんへ挨拶しに行った。その後はアリスとも会い、そしてジョーおじさんやおばさん、村の人達と再会の挨拶などを交わした。

 翌日には4人で王都に向かって村を出発し、その途中で今回は会いに行けなかったベアーやベアーズの事を2人から聞いたり、逆に僕らが経験した事を話した。

 そして王都の寄宿舎に着いた翌日からまた新学期の授業が始まったのであった······。
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