落ちこぼれ一兵卒が転生してから大活躍

きこうダきこう

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第18章 未来

第111話 将来~アリス・テレンシア~

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 レックスの持ってきてくれたデザートフラワーのお陰でマーシュへの薬が調合されて無事投与され、命の危険は脱したとドクトリー先生から言われホッとしました。

 数日から1週間で目が覚めるだろうとの事でしたが、王都に運ばれてからも暫く学校はお休みとなった事もあり、私は毎日診療所に通ってマーシュのお見舞いに来ています。

 毎日お見舞いに来てはいますが一向に目覚める気配が無いため、本当に大丈夫なのかと不安に思う時もありました。

 そんな時には(折角レックスが自分を殺すかもしれないと分かっている筈なのに材料を提供してくれたし、それをドクトリー先生が調合して下さったんだから2人を信じないと)と思うようにしています。

 またマーシュへのお見舞いを連日していることもあって、同じ病室には他に養成学校サポート科の2年生の生徒が2人入院していて、その子達とも仲良くなって色々お喋りをしたりもしています。

 さらに私達の病室前をドクトリー先生や看護婦の方々が慌ただしく移動して働いている姿を見て、子供時代に見ていた両親の姿を思い出しました。

 あの頃も色んな理由で家に村の人達が治療に来ていて、中でも本当にレックスが最も多く治療に来ていて、色んな所を怪我してばかりの姿を見た事を思い出して思わず笑い出してしまいました。

 そこをちょうどドクトリー先生が通り掛かられたので部屋に入って来て「どうだ、マーシュの具合は?」「はい。まだ目を覚ます気配はありません」「そうか。まぁ直に意識を戻すから、それまで気長に待つんだね」「はい。分かりました」

「ところで、今は何で笑ってたんだ?」「先生達が忙しく働いているのを見て子供の頃の両親の姿などを思い出しまして」

「あぁそういえば、アリスの両親は村のお医者さんだったね?」「はい。それでレックスが一番怪我をして両親の世話になってまして、その姿を思い出したら笑ってしまいまして」「あいつ、子供の頃はそんな奴だったんだ」「はい!」と返答した。

 すると、「······なぁアリス、暫くの間ここの手伝いをしないか?」「え? 診療所の?」ドクトリー先生が思いがけない提案を仰られた。

「ああ。暫く学校も休みだろうし、ウチも人手は足りない方だから、マーシュの傍でずっといるより有意義に時間を使えるんじゃないか?」

 そう言われたので「はい! やらせて下さい!」と即答しました。

「じゃあ明日からよろしく頼むよ」「はい!」そうして翌日から私は診療所のお手伝いをする事になりました。


 仕事の方は両親の仕事を見ていたり、学校の授業や委員会活動のお陰もあって簡単な内容であればスムーズに行う事が出来ました。

 けれど、少し高度な内容となればやはり他の看護婦の方や先生の手助けを借りる必要がありました。

 しかし皆さん優しく教えて下さり、徐々に1人で出来る事も増えていきました。

 また一度だけ出産現場に立ち会う事があり、ほんの末端のお仕事の手伝いではありましたが先生達や妊婦さんの頑張りで無事赤ちゃんが生まれ、その時はマーシュの命が助かるのが分かった時以上に感動しました。

 こうして様々なお仕事を手伝うにつれ、やはり将来レックスの一件が落ち着いたら本気でお医者さんの道を目指そうと思いだし、ドクトリー先生に今後もお手伝いに来てもいいか尋ねました。

 ドクトリー先生も「いつでも歓迎するよ」と仰って下さったので、休日などにはお手伝いに来ようと心に決めたのでした。

 そして診療所で働き始めてから数日後、マーシュの意識が戻ったのでした······。
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