落ちこぼれ一兵卒が転生してから大活躍

きこうダきこう

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第25章 大奮闘

第202話 再び特別任務へ

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 避難拠点ーー明るい 未来の 拠点ブライト・フューチャーズ・ベース(通称ブライト・フューチャー)ーーが完成してはや数日。大分皆ここの生活にも慣れてきた。

 まず診療所はドクトリー先生ら各地のお医者さんが交代して勤務する事となった(当然ジョーおじさんもたまに来ている)。

 さらに、ドクトリー先生の推薦などもあって何とアリスも勤務医の一員として交代勤務に割り当てられたのだった(その時は他の支援部隊員も協力している)。

 食堂の方も騎士団の支援部隊員とお城の食事担当部署の人達が避難してきた奥様方とも協力して何とか上手く切り盛りしているようだ。

 またお姉ちゃんが孤児院の子供達の相手をする傍ら、こちらにもやって来ては子供達の相手をしてくれているため、子供達も楽しそうに過ごしており、そんな子供達の姿を見て大人達も生き生きと過ごしているのであった(たまにジェシーもお忍びでやって来ては子供達と遊んでいるとお姉ちゃんから聞いたが、誰も彼女の正体などは気付いていないとの事だ)。
 

 こうした状況が続いているため僕は再び元の特別任務に戻る事となり、また各地を回って情報交換やら人助け、魔物の討伐などをベアーズと共に行うようになった。

 そんなある日の夜、僕は再び予知夢を見た。

 ある満月の夜、どこかの湖のほとりに僕とベアーズが······火竜ファイアードラゴンと向き合っていた。

 暫く特に何かしたりされたり、動く様子はお互い全く見られなかった。その後突然ファイアードラゴンが翼を羽ばたかせ出し、どこかへ飛んで行こうとしていた。しかし余りにも羽ばたかせる力が強くて目を開けていられず、目を閉じてしまって気が付いたら宿舎の自室のベッドの上だった。

 僕はすぐに体を起こし、鞄の方に目をやったら中が青白く光っていた。(今のもまた予知夢か。だとすると······)と思いながらも再び眠りについた。

 
 それから数日後、団長から特殊な任務が下された。

「エルフ族の里へ!?」「ああ。君も我々の領土内にエルフ族の里や集落がいくつもあるのは知っているだろ?」

「はい」「その内の1つに魔物達が侵攻してきているみたいなんだ」「魔物達が!?」

「うん。今は何とか食い止めているみたいなんだけど、魔物の中に彼らの攻撃が効かない奴がいるみたいなんだよ」「エルフ族の攻撃が?」

「それで我々に応援を頼んできたんだけど、その里に関して1つ厄介な事があるんだ」「厄介な事?」

「その里が実はダークエルフ族と交流があって、今回も彼らと共に戦っているんだよ」「ええっ!?」

「君もやはり驚くよね。それゆえに誰彼構わず連れて行くと言うのは不味いだろ。騎士団員の中には彼らを恨んでいる者もいるだろうから」確かにそうだ。それより、その里ってひょっとして······。

 そんな事を思っていると、「しかし君は以前のハイオーガキングとの戦いの際、ダークエルフ達が近くにいても特に気にしてはいなかったし、君の得意武器の短剣と爪なら彼らの攻撃が効かない敵にも対応出来るだろう?」「確かに、そうですね」「というわけだから、引き受けてくれるかい?」と聞かれたので、「分かりました」と返事した。

「ありがとう。ちなみにその里というのがここなんだ」と地図を用いて場所を教えてくれた。(やっぱり)と思いつつも「分かりました。すぐ準備をして向かいます」「頼んだよ」「はい!」と団長室を出た。

 その後準備を整えベアーズを連れてウッディに乗り、団長から言われたあのーー養成学校3年生の時にロースと一緒に実施したクエストの依頼人が住んでいるーー里に向かった。

 
 里に着きウッディを止めてベアーズと里の中に入り、早速里の長 (と息子さんもいたので息子さん)に挨拶して現状の説明を受けた。

 長の話によると、魔物の集団の中に全身が岩石のようなもので覆われた奴がおり、そいつには自分達の武器などが効かず、ダークエルフ達の毒薬などで弱らせ何とか撤退させている状況であるとの事だ。

 話を聞き村の周りを見渡した後に魔物達の襲撃に備えた。そして早速その日の内に再び魔物達が侵攻してきたのだった。

 初めはエルフ族とダークエルフ族がこれまで通り魔物達の相手をし、その後例の岩石型の魔物が姿を現した。

 僕は他の人達の邪魔にならないよう奴に近付き、爪で攻撃を仕掛け続けた。しかし思いのほか岩石が固く、なかなか攻撃が効いていない感じであった。

 そのため集中スキルの覚醒で奴の弱点を探り、今度はそこを徹底的に攻撃し続け、相手が弱ってきたところで弱点を聖なる短剣で突き刺し、何とか倒す事が出来た。

 相手側も岩石型の奴が頼みの綱だったのか、そいつが倒されたのを知るや否や残りの奴らは逃げていったのだった。

 それを見ていたエルフ族らとダークエルフ族らは全員で歓喜の声を上げた。

 何とかその日は良い意味で相手を撤退させられたが、再び襲撃してくる可能性が無きにしも非ずであるため、数日の間は村に滞在する事にした。

 
 村に滞在して2日後の夜。長に周囲を警戒してきますと断りを入れ、ベアーズと村を出て近くの湖にやって来た。

 そう、その日は満月で最初に村へ訪れ周りを見渡しに行った時にもこの湖には来たのだが、その時この湖が予知夢で見せられた湖にそっくりだと気付いた。

(もしあれが予知夢なら、恐らく今夜ここに奴が······)と思いながら湖のほとりに佇んだ。

 すると、遠くの方から「ギャアーーー!」と以前にも聞いた雄叫びが聞こえてきた。

(来たか!)と思いながら周囲を見渡した。そしてある方向の上空にこちらへ向かって来ている何かしらの影を捉えた。

その影の正体であるファイアードラゴンが僕達の傍に降り立った。流石にベアーズも唸りだし、僕も剣などを持つ事はしなかった(夢の中ででも武器は持っていなかったため)が、警戒はする事にした。

 すると、「(どうやら、お主には我がここに来る事を知っていたようだな?)」と直接頭の中に声が響いてきた。

(頭の中に声が!? 精神感応テレパシーのようなものか!)と判断した。

「(何故だ?)」と聞かれたので、ここは正直に答えようと思い、「それは海人族の秘宝、導きの玉によって予知夢を見せられ、この日ここであなたとこうして対峙している姿を見たからです」と答えた。

「(海人族の秘宝!? そう言う事か。ならば、ますます確かめなければならぬな)」(確める?)

「(お主は一体何者なのだ?)」「何者?」「(何故海人族の秘宝を持っており、そして······)」そこでファイアードラゴンの目が鋭く僕を睨みだし「(そのを手にしているのだ!)」と聞いてきた。

(黒き剣? 聖なる短剣の事か!)そう判断して「この剣がどうかしたの?」とファイアードラゴンに尋ねたら、「(その剣は······我が同族を皆殺しにした憎き剣なのだ!)」「な、何だって!?」僕が驚いた後、ファイアードラゴンは静かに自身の過去を語りだした······。
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