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第2章 球技を扱う冒険者編
第81話 高みを目指すために必要なこと
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キングは三人が高みを目指す為にはそれぞれにあった道具が必要であることを長老に伝えた。
それはウィンにとってのラケットでありハスラーにとってのキューでありアドレスにとってのクラブであった。
しかしそれは中途半端な素材では完成しない。エルフが管理する森でのみ手に入る木材や魔法銀が必要なのである。
長老には先ずそれを理解して貰う必要があった。里の長である長老の許可なく勝手に森の資源を採種するわけにはいかないからだ。
「――話はわかった。だが言葉だけではな。簡単に信用は出来んさ」
それが長老の答えだった。やはりすぐには無理かとキングが後頭部を擦って見せる。
「ちょっと! キングがここまで真剣に話してるのに何よ!」
それに納得していないのはウィンだった。眉尻を吊り上げ感情に任せて文句を言った。
「何を言おうとお前が過去に暴走したことに変わりはない。それを知ってるわしに納得させたいなら――お前ももっと頑張って里の問題を解決して見るんだな」
「だからって――へ?」
ウィンの抗議に答える形で長老が返答した。それを聞きウィンが目を丸くさせた。
「えっとそれって……」
「だから、この森の問題を解決して見せたら素材を譲ってくれるってことだろう」
「良かったですねウィン!」
「キュ~♪」
呆けているウィンの肩を叩いてハスラーが笑顔を見せた。アドレスも喜びボールも嬉しそうだった。
「すまない長老。恩に着る」
「フンッ。喜ぶにはまだ早いぞ。まずは森の件を何とかしてもらう必要があるのだからな」
感謝の念を示すキングに長老が釘を差すように答えた。確かに今一番大事なのはエルフの里に起きた問題を解決することだ。
「勿論その為に尽力させてもらおう」
「キュッ!」
ボールを抱えあげながらキングがそう誓うとボールもどこか張り切った様子を見せた。
「ふむ。何よりも使徒であるボール様が一緒なのが心強い」
長老が深く頷きそして一同が移動を再開させ森の奥へと向かった。
「ロードス様はこの先におるのだがな――」
御神木まで後少しのところで長老が難しい顔を見せた。それもその筈。御神木へと抜ける道の途中には例の樹木と一体化したようなエルフ達が数多く待ち構えていたのである。
「どうやら御神木に向かう相手を排除するのが目的なようだな」
「だがどうするんだキング? エルフはやっつけるわけにはいかないんだろう?」
ハスラーが問う。確かに今のエルフは何かに寄生されたような状態であり助からないとは言い切れない。
それであれば無駄に傷つけるわけにもいかないだろう。
「こうなったら一気に駆け抜ける?」
「いや、数が多い。それについてくる可能性があるしな……長老できるだけ加減はするが意識を奪う程度には構わないか?」
キングが長老に確認を取った。この状況であれば気絶ぐらいはさせたほうがいいと考えたのだろう。
「……構わんさ。本来なら命を奪うことも覚悟していたのだからな」
長老がどこか遠い目で答えた。そこまで追い詰められていたということか、とキングは決意の目を見せた。
「ならば全力で加減して意識だけ刈り取って見せよう。ゆくぞボール!」
「キュ~!」
張り切ったボールがサッカーボールに変化した。それを認めキングがシュート体勢に入る。
「うぉおお! 怒雷舞蹴弾!」
キングがシュートを決めると蹴り上げたボールが空中で雷に変わり寄生されたエルフ達に降り注ぐ。
これもうまく調整したことで直撃を避けその際に生じた電撃だけで感電させて見せる。こうすることで外傷は一切なく意識だけを奪って見せたのだ。
「これでよし」
「相変わらず凄まじいな」
「正直新しい道具にしてもあの域に達せる自信はないわね」
「あはは……」
頷くキングを見てハスラーとウィンとアドレスが思い思いの反応を見せた。改めてキングの凄まじさに圧倒されているようだった。
「……わかっていても使徒様を蹴るというのはどうものう――」
ボールへの行為に長老は何とか受け入れようと考えているようだが納得はしきれていないようだ。
とは言えこれでとりあえず邪魔するものはいなくなった。改めて奥の御神木ロードスの下へ向かう一行であった――
それはウィンにとってのラケットでありハスラーにとってのキューでありアドレスにとってのクラブであった。
しかしそれは中途半端な素材では完成しない。エルフが管理する森でのみ手に入る木材や魔法銀が必要なのである。
長老には先ずそれを理解して貰う必要があった。里の長である長老の許可なく勝手に森の資源を採種するわけにはいかないからだ。
「――話はわかった。だが言葉だけではな。簡単に信用は出来んさ」
それが長老の答えだった。やはりすぐには無理かとキングが後頭部を擦って見せる。
「ちょっと! キングがここまで真剣に話してるのに何よ!」
それに納得していないのはウィンだった。眉尻を吊り上げ感情に任せて文句を言った。
「何を言おうとお前が過去に暴走したことに変わりはない。それを知ってるわしに納得させたいなら――お前ももっと頑張って里の問題を解決して見るんだな」
「だからって――へ?」
ウィンの抗議に答える形で長老が返答した。それを聞きウィンが目を丸くさせた。
「えっとそれって……」
「だから、この森の問題を解決して見せたら素材を譲ってくれるってことだろう」
「良かったですねウィン!」
「キュ~♪」
呆けているウィンの肩を叩いてハスラーが笑顔を見せた。アドレスも喜びボールも嬉しそうだった。
「すまない長老。恩に着る」
「フンッ。喜ぶにはまだ早いぞ。まずは森の件を何とかしてもらう必要があるのだからな」
感謝の念を示すキングに長老が釘を差すように答えた。確かに今一番大事なのはエルフの里に起きた問題を解決することだ。
「勿論その為に尽力させてもらおう」
「キュッ!」
ボールを抱えあげながらキングがそう誓うとボールもどこか張り切った様子を見せた。
「ふむ。何よりも使徒であるボール様が一緒なのが心強い」
長老が深く頷きそして一同が移動を再開させ森の奥へと向かった。
「ロードス様はこの先におるのだがな――」
御神木まで後少しのところで長老が難しい顔を見せた。それもその筈。御神木へと抜ける道の途中には例の樹木と一体化したようなエルフ達が数多く待ち構えていたのである。
「どうやら御神木に向かう相手を排除するのが目的なようだな」
「だがどうするんだキング? エルフはやっつけるわけにはいかないんだろう?」
ハスラーが問う。確かに今のエルフは何かに寄生されたような状態であり助からないとは言い切れない。
それであれば無駄に傷つけるわけにもいかないだろう。
「こうなったら一気に駆け抜ける?」
「いや、数が多い。それについてくる可能性があるしな……長老できるだけ加減はするが意識を奪う程度には構わないか?」
キングが長老に確認を取った。この状況であれば気絶ぐらいはさせたほうがいいと考えたのだろう。
「……構わんさ。本来なら命を奪うことも覚悟していたのだからな」
長老がどこか遠い目で答えた。そこまで追い詰められていたということか、とキングは決意の目を見せた。
「ならば全力で加減して意識だけ刈り取って見せよう。ゆくぞボール!」
「キュ~!」
張り切ったボールがサッカーボールに変化した。それを認めキングがシュート体勢に入る。
「うぉおお! 怒雷舞蹴弾!」
キングがシュートを決めると蹴り上げたボールが空中で雷に変わり寄生されたエルフ達に降り注ぐ。
これもうまく調整したことで直撃を避けその際に生じた電撃だけで感電させて見せる。こうすることで外傷は一切なく意識だけを奪って見せたのだ。
「これでよし」
「相変わらず凄まじいな」
「正直新しい道具にしてもあの域に達せる自信はないわね」
「あはは……」
頷くキングを見てハスラーとウィンとアドレスが思い思いの反応を見せた。改めてキングの凄まじさに圧倒されているようだった。
「……わかっていても使徒様を蹴るというのはどうものう――」
ボールへの行為に長老は何とか受け入れようと考えているようだが納得はしきれていないようだ。
とは言えこれでとりあえず邪魔するものはいなくなった。改めて奥の御神木ロードスの下へ向かう一行であった――
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