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第四章 転生忍者魔法大会編
第百五話 もう一つの戦い、師匠
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「おいおい見たかよあれ」
「ゴウオウとかいうやつ、勝手にリングから落っこちて負けたかと思えば、勝ったデックにまた襲いかかって勢い余ってコケて自滅したぜ」
「全く笑えるよな。あんなんで良く午前中の試合に勝てたもんだ」
「きっと体のデカさだけで相手はビビったんだぜ。実際は大した腕もなかったってわけだ」
デックとゴウオウの様子を見ていた連中が見当外れなことを口にし、気絶しているゴウオウをあざ笑った。
全くなんてレベルの低い連中だ。あれを見て勝手に転んだだと? ここにいる奴らは揃いも揃って馬鹿ばかりか。一体どこをみているのか。
今のはどう見てもデックの力だろう。振り下ろされた斧を振り返ることなく剣で受け止め、あの戦い方からは考えられないような洗練された動きで受け流し、相手を転ばせたんだ。
しかし、なんとも柔らかな腰つきだったな……試合での戦い方を見る限り剛の剣の使い手と思われたが、最後に見せた受け流し方は柔にも通ずるものがある。
「お前~運が良かったな。相手が勝手に自滅してくれて」
「はは、まぁ運も実力のうちってな」
気になってしまい私がデックに近づこうとすると、他の選手がデックに話しかけ的はずれなことを言っていた。
しかしデックはデックで自分の力をひけらかすような真似はしていない。
……最初は他の連中みたいな軽薄なやつと思い込んでいたけど……私のことも知らなかったようだし、それは完全に私の思い違いだったかもしれない……そこはちゃんと謝罪しないといけないかもしれない。
だが、どう話しかけたものか……私はあまり自分から人に話しかけたことがない。あのジンという奴に限っては怒りがあって一方的に捲し立ててしまったが、流石になにもないのに怒鳴り散らすのもおかしな話だろう。
「うん? おお、あんたか。もう体の調子はいいのかい?」
私が話しかけるタイミングが掴めず逡巡していると、デックの方から私に話しかけてきた。あんなことがあったのに随分とあっけらかんとしている。
「も、勿論あの程度はなんてことない!」
「そっか。救護班が後はこっちに任せてくれというから任せてしまったけど、無事ならそれでよかった」
そういいながら朗らかに笑う。
「そういえばあんたも勝ち残っていたんだったな。ならなおさら回復できてよかったな。お互い頑張ろうぜ」
「え?」
そう言ってデックが立ち去ろうした。私は慌てて引き止める。
「ま、まて、それだけか!」
「うん? それだけ?」
振り返ったデックが小首をかしげた。いや、だっておかしいだろ。私を助けたのだからお礼を求めるとか、自分をもっとアピールするとか、何かあるのではないのか?
「いや、だから、その、か、勘違いするなということだ!」
「勘違い?」
「そうだ。あの程度の連中。本当なら私一人で十分だったのだ。お前の助けなんてなくてもな!」
な、なんだ私は。こんなことをいうつもりもなかったのに、相手に背中まで見せて。お礼と謝罪をするつもりであっただろうが!
「はは、そうだったのか。だったら悪いことしたな」
しかしデックは私がこのような態度をとっても気にする素振りを見せず、からからと笑ってみせた。
く、くそ調子の狂うやつだ。
「ふ、ふん。しかし、まぁ貴様の試合も折角だから見てやったが中々やるではないか。図体だけとはいえあれだけの巨体を相手にして剣も振ることなく勝利するとは」
「お? 見ていてくれたのかい。はは、そう言ってもらえると嬉しいね」
よし、話を上手く切り替えることが出来た。あとはタイミングを見て謝罪とお礼を言わないとな。
「ふん、まぁ私から見ればまだまだ粗削りに思えるが、庶民としては中々のものだな」
違うぞ、何故私はそこまで偉そうにしてるのだ!
「ありがとうな。まぁ、俺が勝てたのも師匠の教えが良かったからなんだけど」
うん? 師匠……そうか。誰かに師事していたわけか。確かにあれはどうみても我流ではないし素人剣術であれだけの覇気は滲み出ないだろう。
「なるほどな。粗削りとはいえ、あれだけの動きそう安々と出来るものではないが、だがそれなら相当金がかかったのではないか?」
「金?」
デックが目をパチクリさせるが、普通は剣を習うのにもそれ相応の報酬が必要となるものだ。
「いや、金は取られてないけど……」
「な、なんだとぉおぉおおお!」
私は思わず声を大にして叫んだ。まさか、金をとっていない、無償というのか?
ついついこいつには粗削りなどと偉そうなことを言ってしまったが実際はとんでもない。勿論私とて負けてはいないと思っているが、あの腕があればいますぐにでも騎士団からお声掛けがあってもおかしくないぐらいだと思えるほどの腕をデックは持っている。
当然それだけの教えをするからには相手もそれ相応の実力者でなければいけないだろう。魔法が主体のこの国でそれだけの剣の師など本来見つけるだけでも大変であり、その上で無償でなどとはにわかには信じがたい話だ。
だが、本当だとしたらきっとその師匠とは相当徳の高い人物なのだろう。きっと酸いも甘いも噛み分けたような高名な剣士に違いない。
「う~ん、一応友だちでもあるからな。それで無償で教えてくれているのかも」
「な、と、友だちだと! その師匠は友だちだなどと言うことを許しているというのか!」
「え? ま、まぁそうだな」
なんということだ! 無償で教えているだけでも信じがたいというのに、弟子に友と呼ばせるとは。いや、だが待て……もしかしたらその師匠は自分の後継者を見つけるために旅して回っているようなとんでもない大物なのかもしれない。いや、きっとそうだろう。
私から見てもデックの剣の才覚には目をみはるものがある。平民でこの腕前は大したものだ。その師匠も旅の途中でデックと出会い、その才能に一目惚れしたのだろう。
だが、そうなるとまさにただものではないな。後継者を見つけ育てようとしているぐらいだ。年も相当いっていることだろう。白髪の生えた厳格な老剣士と私は見た。
「しかし、そのような師匠とは教えを請うのも大変だったのでは?」
「あぁ、たしかに最初は中々首を縦に振ってくれなかったな。追いかけっこをさせられてつかまえることが出来たが教えてくれるとか言っていたし」
な、なるほど! 目から鱗が落ちる思いだった。剣の才能を見るのだから普通は剣を振るところを見ようとしようものだがそうではなく追いかけっことは。
いや、しかしそれはかなり効果的だ。追いかけっこというのもあれで中々奥が深い上、逃げているのが剣を極めた師匠だ。普通そう簡単につかまえることなど出来やしない。
だがしかしそれが出来るような人物なら、肉体的にも資質は十分だし、日々追いかけっこを続けてもへこたれないような男なら精神的にも見込みがある。だからこそその師匠はデックは自分の剣を引き継げる才能があるとそう思ったのだろう。
「むむむ、その師匠、相当な剣の使い手と見た」
「あぁ、確かに強いな。付き合いは長いけど、その俺から見ても、全く底が見えないし」
ふむ、そうだろうそうだろう。それだけの高名な人物であれは実力など計り知れない物に決まっている。
「それに、何というかちょっと秘密めいたものも持っていたりするんだよな……本人が言いたくないことなら俺も聞くつもりもないのだけど」
「む、秘密めいた、だと?」
ふと私の頭の中に、昔本で見たさる剣の神様の名が思い浮かんだ。そう、その剣士はあまりの強さ故、国を追われ、いまは正体を隠しつつ世界中を放浪して回っているという。ま、まさか!
デックの師匠というのは、あの伝説の、伝説の剣士! ソードマスターヤマトゥなのか!
いや、だがそれなら納得も行く。国を追われている以上派手な真似は出来ず剣を教えて金を稼ぐのも阻まれることだろう。だが、自分の剣を後世に残したいという思いも残っていたはず。その時にデックと出会い……デックに友と呼ばせるのもきっと様々な思いがあって、な、なんてことだ……
「え? お、おいあんた、何で泣いてるんだ?」
「こ、これは目に塵が入っただけだ!」
くっ、その師匠のことを思いつい涙が。
「ふ、ふん。お前も随分と良い師匠を持ったものだな。それは掛け替えのないものだぞ。運命の出会いに感謝するのだな」
「え? あ、あぁそうだな。ありがとう」
「ふん、わかればよい。それと――」
「22番ミモザ選手、15番……」
「うん? あんた呼ばれたんじゃないか?」
「な、くっ、そ、そのようだな」
まさかこのタイミングで呼ばれるとは! 師匠の話に気を取られすぎた!
「頑張れよ」
「ふ、ふん、言われるまでもない……それと、あ、あんたではない! ミモザだ! よく覚えておけ!」
「え? あ、あぁそうだな。わかった。ミモザ、頑張れよ」
「ふ、ふん!」
そしてデックに見送られ私はリングに上った。て、しまった! 謝罪とお礼が!
「うぉおおお! 覚悟しろぉおお!」
「うるさい黙れ!」
「ギャフン!」
くそ考え事をシていたというのに全く。て、あれ?
「勝者ミモザ!」
審判が私の勝利を宣言する。な、何か知らないが勝ってしまっていた。ふ、ふん、まぁ私なら当然だな。
そして結局その後の試合も私は勝利し、デックが勝っていたのも見届けたが、予選は勝ち抜いたもののお礼は言えずじまいだった。あぁ、師匠のことなど聞いてしまったがゆえにーーーー!
「ゴウオウとかいうやつ、勝手にリングから落っこちて負けたかと思えば、勝ったデックにまた襲いかかって勢い余ってコケて自滅したぜ」
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「きっと体のデカさだけで相手はビビったんだぜ。実際は大した腕もなかったってわけだ」
デックとゴウオウの様子を見ていた連中が見当外れなことを口にし、気絶しているゴウオウをあざ笑った。
全くなんてレベルの低い連中だ。あれを見て勝手に転んだだと? ここにいる奴らは揃いも揃って馬鹿ばかりか。一体どこをみているのか。
今のはどう見てもデックの力だろう。振り下ろされた斧を振り返ることなく剣で受け止め、あの戦い方からは考えられないような洗練された動きで受け流し、相手を転ばせたんだ。
しかし、なんとも柔らかな腰つきだったな……試合での戦い方を見る限り剛の剣の使い手と思われたが、最後に見せた受け流し方は柔にも通ずるものがある。
「お前~運が良かったな。相手が勝手に自滅してくれて」
「はは、まぁ運も実力のうちってな」
気になってしまい私がデックに近づこうとすると、他の選手がデックに話しかけ的はずれなことを言っていた。
しかしデックはデックで自分の力をひけらかすような真似はしていない。
……最初は他の連中みたいな軽薄なやつと思い込んでいたけど……私のことも知らなかったようだし、それは完全に私の思い違いだったかもしれない……そこはちゃんと謝罪しないといけないかもしれない。
だが、どう話しかけたものか……私はあまり自分から人に話しかけたことがない。あのジンという奴に限っては怒りがあって一方的に捲し立ててしまったが、流石になにもないのに怒鳴り散らすのもおかしな話だろう。
「うん? おお、あんたか。もう体の調子はいいのかい?」
私が話しかけるタイミングが掴めず逡巡していると、デックの方から私に話しかけてきた。あんなことがあったのに随分とあっけらかんとしている。
「も、勿論あの程度はなんてことない!」
「そっか。救護班が後はこっちに任せてくれというから任せてしまったけど、無事ならそれでよかった」
そういいながら朗らかに笑う。
「そういえばあんたも勝ち残っていたんだったな。ならなおさら回復できてよかったな。お互い頑張ろうぜ」
「え?」
そう言ってデックが立ち去ろうした。私は慌てて引き止める。
「ま、まて、それだけか!」
「うん? それだけ?」
振り返ったデックが小首をかしげた。いや、だっておかしいだろ。私を助けたのだからお礼を求めるとか、自分をもっとアピールするとか、何かあるのではないのか?
「いや、だから、その、か、勘違いするなということだ!」
「勘違い?」
「そうだ。あの程度の連中。本当なら私一人で十分だったのだ。お前の助けなんてなくてもな!」
な、なんだ私は。こんなことをいうつもりもなかったのに、相手に背中まで見せて。お礼と謝罪をするつもりであっただろうが!
「はは、そうだったのか。だったら悪いことしたな」
しかしデックは私がこのような態度をとっても気にする素振りを見せず、からからと笑ってみせた。
く、くそ調子の狂うやつだ。
「ふ、ふん。しかし、まぁ貴様の試合も折角だから見てやったが中々やるではないか。図体だけとはいえあれだけの巨体を相手にして剣も振ることなく勝利するとは」
「お? 見ていてくれたのかい。はは、そう言ってもらえると嬉しいね」
よし、話を上手く切り替えることが出来た。あとはタイミングを見て謝罪とお礼を言わないとな。
「ふん、まぁ私から見ればまだまだ粗削りに思えるが、庶民としては中々のものだな」
違うぞ、何故私はそこまで偉そうにしてるのだ!
「ありがとうな。まぁ、俺が勝てたのも師匠の教えが良かったからなんだけど」
うん? 師匠……そうか。誰かに師事していたわけか。確かにあれはどうみても我流ではないし素人剣術であれだけの覇気は滲み出ないだろう。
「なるほどな。粗削りとはいえ、あれだけの動きそう安々と出来るものではないが、だがそれなら相当金がかかったのではないか?」
「金?」
デックが目をパチクリさせるが、普通は剣を習うのにもそれ相応の報酬が必要となるものだ。
「いや、金は取られてないけど……」
「な、なんだとぉおぉおおお!」
私は思わず声を大にして叫んだ。まさか、金をとっていない、無償というのか?
ついついこいつには粗削りなどと偉そうなことを言ってしまったが実際はとんでもない。勿論私とて負けてはいないと思っているが、あの腕があればいますぐにでも騎士団からお声掛けがあってもおかしくないぐらいだと思えるほどの腕をデックは持っている。
当然それだけの教えをするからには相手もそれ相応の実力者でなければいけないだろう。魔法が主体のこの国でそれだけの剣の師など本来見つけるだけでも大変であり、その上で無償でなどとはにわかには信じがたい話だ。
だが、本当だとしたらきっとその師匠とは相当徳の高い人物なのだろう。きっと酸いも甘いも噛み分けたような高名な剣士に違いない。
「う~ん、一応友だちでもあるからな。それで無償で教えてくれているのかも」
「な、と、友だちだと! その師匠は友だちだなどと言うことを許しているというのか!」
「え? ま、まぁそうだな」
なんということだ! 無償で教えているだけでも信じがたいというのに、弟子に友と呼ばせるとは。いや、だが待て……もしかしたらその師匠は自分の後継者を見つけるために旅して回っているようなとんでもない大物なのかもしれない。いや、きっとそうだろう。
私から見てもデックの剣の才覚には目をみはるものがある。平民でこの腕前は大したものだ。その師匠も旅の途中でデックと出会い、その才能に一目惚れしたのだろう。
だが、そうなるとまさにただものではないな。後継者を見つけ育てようとしているぐらいだ。年も相当いっていることだろう。白髪の生えた厳格な老剣士と私は見た。
「しかし、そのような師匠とは教えを請うのも大変だったのでは?」
「あぁ、たしかに最初は中々首を縦に振ってくれなかったな。追いかけっこをさせられてつかまえることが出来たが教えてくれるとか言っていたし」
な、なるほど! 目から鱗が落ちる思いだった。剣の才能を見るのだから普通は剣を振るところを見ようとしようものだがそうではなく追いかけっことは。
いや、しかしそれはかなり効果的だ。追いかけっこというのもあれで中々奥が深い上、逃げているのが剣を極めた師匠だ。普通そう簡単につかまえることなど出来やしない。
だがしかしそれが出来るような人物なら、肉体的にも資質は十分だし、日々追いかけっこを続けてもへこたれないような男なら精神的にも見込みがある。だからこそその師匠はデックは自分の剣を引き継げる才能があるとそう思ったのだろう。
「むむむ、その師匠、相当な剣の使い手と見た」
「あぁ、確かに強いな。付き合いは長いけど、その俺から見ても、全く底が見えないし」
ふむ、そうだろうそうだろう。それだけの高名な人物であれは実力など計り知れない物に決まっている。
「それに、何というかちょっと秘密めいたものも持っていたりするんだよな……本人が言いたくないことなら俺も聞くつもりもないのだけど」
「む、秘密めいた、だと?」
ふと私の頭の中に、昔本で見たさる剣の神様の名が思い浮かんだ。そう、その剣士はあまりの強さ故、国を追われ、いまは正体を隠しつつ世界中を放浪して回っているという。ま、まさか!
デックの師匠というのは、あの伝説の、伝説の剣士! ソードマスターヤマトゥなのか!
いや、だがそれなら納得も行く。国を追われている以上派手な真似は出来ず剣を教えて金を稼ぐのも阻まれることだろう。だが、自分の剣を後世に残したいという思いも残っていたはず。その時にデックと出会い……デックに友と呼ばせるのもきっと様々な思いがあって、な、なんてことだ……
「え? お、おいあんた、何で泣いてるんだ?」
「こ、これは目に塵が入っただけだ!」
くっ、その師匠のことを思いつい涙が。
「ふ、ふん。お前も随分と良い師匠を持ったものだな。それは掛け替えのないものだぞ。運命の出会いに感謝するのだな」
「え? あ、あぁそうだな。ありがとう」
「ふん、わかればよい。それと――」
「22番ミモザ選手、15番……」
「うん? あんた呼ばれたんじゃないか?」
「な、くっ、そ、そのようだな」
まさかこのタイミングで呼ばれるとは! 師匠の話に気を取られすぎた!
「頑張れよ」
「ふ、ふん、言われるまでもない……それと、あ、あんたではない! ミモザだ! よく覚えておけ!」
「え? あ、あぁそうだな。わかった。ミモザ、頑張れよ」
「ふ、ふん!」
そしてデックに見送られ私はリングに上った。て、しまった! 謝罪とお礼が!
「うぉおおお! 覚悟しろぉおお!」
「うるさい黙れ!」
「ギャフン!」
くそ考え事をシていたというのに全く。て、あれ?
「勝者ミモザ!」
審判が私の勝利を宣言する。な、何か知らないが勝ってしまっていた。ふ、ふん、まぁ私なら当然だな。
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