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第四章 モンスターバトル編
第179話 モンスターバトルへの参加を知ったみんな
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今日はモンスターたちも含め、全員で山守家の道場に来ていた。
モンスポの会員登録も考えはしたけれど、やはりメインはこっちの道場だ。
「ほう……モンスターバトル、なんてものがあるのか」
休憩時間になり、話の流れで俺たちがその大会に参加することを楓師範に伝える。どうやら楓師範は名前を聞くのも初めてらしい。
「モンスター同士がタイマン勝負したり、チームで抗争やってるって噂は聞いたことあるけど、実際に見たことはないねぇ」
「もう頭ってば~、シングルバトルと~チームバトルですってば~」
鬼姫のざっくりとした言い方に、タマがすかさず突っ込む。
確かに「抗争」とか言われると、物騒度がだいぶ上がるよな……。
「……それで、みんなは張り切ってるの?」
「ワンワン!」
「ピキィ!」
「マァ!」
「ゴブッ!」
「モグ~!」
竹取の問いかけに、モンスター全員が元気よく返事をする。
やっぱり普段から道場で鍛えているだけあって、自分の力がどこまで通用するか試したい気持ちは強いのかもしれない。
「お前ら気合入ってるな! 本気でパネェぜ!」
「うむ。こうなったら筋トレを増やして、全員ムッキムキにしてやらんとな!」
十五夜が感心したように声を上げ、中山は自分の筋肉を誇示しつつ筋トレ推奨宣言。だが!
「待て中山! それは俺が許さん!」
「俺もだぜ。こんなに可愛いモンスターが、お前みたいにムキムキになったらどうする? 冗談は筋肉だけにしとけよ!」
「むぅ! 筋肉を例えに出すとは……やるな熊谷!」
俺と熊谷の抗議にたじろぎつつも、なぜか熊谷の例えを絶賛する中山。どれだけ筋肉にこだわってるんだ、こいつは。
「とにかく、みんなをムキムキにするのは駄目、絶対!」
「愛ちゃんに賛成! みんなは今のままでいいからね」
「ワオン♪」
「ピキィ♪」
「マァ♪」
「モグ~♪」
愛川と秋月も、モンスターたちがムキムキ化するのは好ましくないらしい。
それに応えるように、モコ、ラム、マール、モグも嬉しそうに鳴いた。
……ただ、ゴブだけは腕を曲げて小さな力こぶを作ってみせる。もしかして興味あるのか?
「ゴブは鍛えたいのか?」
「ゴブ~」
「おお! ゴブは筋肉の素晴らしさを分かってくれるか!」
中山が嬉々としてゴブに近づく。だが、ゴブがムキムキというのも……うーん、ちょっとイメージが違うな。
「筋肉をつければ誰でも強くなれるわけではないぞ。それぞれの体に合った鍛え方というものがあるからな」
ここで口を挟んできたのは楓師範だ。
「中山は自分にとって理想的な筋肉を作り上げてきたのだろう。だがそれは中山にとってのベストというだけだ。モンスターは人間とは体の構造も違う。だからこそ、それぞれに合った方法で鍛えるのが一番だと思うぞ」
「むぅ……そう言われてみれば確かに。俺は押しつけすぎていたのか……やはりまだまだ未熟!」
「そこで反省できるのは素晴らしいですよ。それに“理想的”とは言っても、あなたにはまだまだ柔軟性が足りませんからね。今日はさらにキツめにいきましょうか」
「む、むぅ……いつもよりキツくとは――」
中山はそのまま月見さんの指導で、柔軟重視の稽古に移行。
その後しばらくして、中山の悲鳴が道場中に響き渡った。
……もしかして、月見さんも内心では“ムキムキ化計画”に批判的だったのか?
それで今日は特別キツく――いや、さすがにそれは考えすぎか……。
モンスポの会員登録も考えはしたけれど、やはりメインはこっちの道場だ。
「ほう……モンスターバトル、なんてものがあるのか」
休憩時間になり、話の流れで俺たちがその大会に参加することを楓師範に伝える。どうやら楓師範は名前を聞くのも初めてらしい。
「モンスター同士がタイマン勝負したり、チームで抗争やってるって噂は聞いたことあるけど、実際に見たことはないねぇ」
「もう頭ってば~、シングルバトルと~チームバトルですってば~」
鬼姫のざっくりとした言い方に、タマがすかさず突っ込む。
確かに「抗争」とか言われると、物騒度がだいぶ上がるよな……。
「……それで、みんなは張り切ってるの?」
「ワンワン!」
「ピキィ!」
「マァ!」
「ゴブッ!」
「モグ~!」
竹取の問いかけに、モンスター全員が元気よく返事をする。
やっぱり普段から道場で鍛えているだけあって、自分の力がどこまで通用するか試したい気持ちは強いのかもしれない。
「お前ら気合入ってるな! 本気でパネェぜ!」
「うむ。こうなったら筋トレを増やして、全員ムッキムキにしてやらんとな!」
十五夜が感心したように声を上げ、中山は自分の筋肉を誇示しつつ筋トレ推奨宣言。だが!
「待て中山! それは俺が許さん!」
「俺もだぜ。こんなに可愛いモンスターが、お前みたいにムキムキになったらどうする? 冗談は筋肉だけにしとけよ!」
「むぅ! 筋肉を例えに出すとは……やるな熊谷!」
俺と熊谷の抗議にたじろぎつつも、なぜか熊谷の例えを絶賛する中山。どれだけ筋肉にこだわってるんだ、こいつは。
「とにかく、みんなをムキムキにするのは駄目、絶対!」
「愛ちゃんに賛成! みんなは今のままでいいからね」
「ワオン♪」
「ピキィ♪」
「マァ♪」
「モグ~♪」
愛川と秋月も、モンスターたちがムキムキ化するのは好ましくないらしい。
それに応えるように、モコ、ラム、マール、モグも嬉しそうに鳴いた。
……ただ、ゴブだけは腕を曲げて小さな力こぶを作ってみせる。もしかして興味あるのか?
「ゴブは鍛えたいのか?」
「ゴブ~」
「おお! ゴブは筋肉の素晴らしさを分かってくれるか!」
中山が嬉々としてゴブに近づく。だが、ゴブがムキムキというのも……うーん、ちょっとイメージが違うな。
「筋肉をつければ誰でも強くなれるわけではないぞ。それぞれの体に合った鍛え方というものがあるからな」
ここで口を挟んできたのは楓師範だ。
「中山は自分にとって理想的な筋肉を作り上げてきたのだろう。だがそれは中山にとってのベストというだけだ。モンスターは人間とは体の構造も違う。だからこそ、それぞれに合った方法で鍛えるのが一番だと思うぞ」
「むぅ……そう言われてみれば確かに。俺は押しつけすぎていたのか……やはりまだまだ未熟!」
「そこで反省できるのは素晴らしいですよ。それに“理想的”とは言っても、あなたにはまだまだ柔軟性が足りませんからね。今日はさらにキツめにいきましょうか」
「む、むぅ……いつもよりキツくとは――」
中山はそのまま月見さんの指導で、柔軟重視の稽古に移行。
その後しばらくして、中山の悲鳴が道場中に響き渡った。
……もしかして、月見さんも内心では“ムキムキ化計画”に批判的だったのか?
それで今日は特別キツく――いや、さすがにそれは考えすぎか……。
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