クラスで馬鹿にされてた俺、実は最強の暗殺者、異世界で見事に無双してしまう~今更命乞いしても遅い、虐められてたのはただのフリだったんだからな~

空地大乃

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第四章 暗殺者の選択編

第110話 もう一人の護衛対象

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「さて話もまとまったところで皆、お腹が空いているのではないかい? 丁度昼時だここは色々と食事も提供しているからな。好きなものを頼むといい。勿論お代は全てこちら持ちだ」

 依頼人であるモンドはどうやら俺たちに昼食を振る舞ってくれるようだ。出発はお昼を摂ってからでも間に合うらしい。

「やったね! 太っ腹な依頼者様だよ」

 奢りと聞いた途端イザベラのテンションが上っていた。昼を提供するだけでやる気が上がるならモンドからすれば安い出費なのかもしれない。それも計算の内か。

 俺たちはモンドに促され席についた。思い思いの注文を頼む。メニューを見るとどうやらパスタもあるようだ。そこまで種類はないが適度に腹を満たしエネルギーを補充するには丁度いいだろう。

「俺はこのトマトソースのパスタを」
「あ、じゃあ私はそれのチーズを使ったので――」

 俺とマリスが注文した。他の面々も各々料理を頼んだようで後は料理が運ばれるのを待つだけだが、そこで以前も見た黒服の男たちが近づいてきてモンドに耳打ちした。

「おお、そうか。では一緒にお昼にしよう。皆とも顔合わせさせておきたいしな」

 モンドに言われ頭を下げた後で一旦黒服が下がった。それからすぐに黒服たちが戻ってきたのだが一緒に一人の少女が姿を見せた。

 金髪碧眼の少女であり、白いドレスに身を包まれていた。シンプルながら高級な素材で出来ているのが一目でわかる。

「モンドさん。その女の子は誰なんだい?」

 真っ先に問いかけたのはイザベラだった。他の三人も興味の持ち方に違いはあれど気になってるようだ。

「この子はエンデルといってね。私の娘なんだ」
 
 モンドがそう言ってエンデルを自分の横の席に座らせた。

「エンデル。彼らは今回わたしたちの護衛を務めてくれる冒険者だ。挨拶を」
「はい。お初にお目にかかります。私はエンゼル・モンドと申します。どうぞよろしくお願い致します」

 エンゼルが俺たちに向けて挨拶し頭を下げた。随分と丁重だな。そして表情を見るに少し緊張してる感もありそうだ。

「私はパルコだよ。宜しくね♪」

 とんがり帽子の女が明るく名乗った。そういえばさっきも名前を聞いてなかったな。

「イザベラだ。護衛は私たちに任せておいてよ」
「ゴングだ。ま、大船に乗った気でいてくれや」
「クルスです。治療系の魔法が得意なので何かお困りがあれば言ってください」

 それぞれがエンデルに対して自己紹介をする。エンデルは一人一人に丁寧に頭を下げていた。そして今度は俺とマリスが続く。

「リョウガだ。D級冒険者をしている」
「私はマリスよ。リョウガと同じD級冒険者なの。宜しくね」

 こうして俺とマリスが挨拶を済ましたタイミングで食事が運ばれてきた。

「さて、食事も来たし先ずは腹を満たそうか。お代わりが必要ならどんどん頼んで構わないからね」

 モンドはこう言ったが流石に全員遠慮して頼んだ分だけで済ましていた。マリスでさえもだ。意外にも空気が読めたんだな。

 しかし――なんとなくエンデルの方を見ていたが、モンドは娘と紹介してたが……まぁそこはどうでもいいか。仕事とは関係がない。

「――リョウガあぁいうタイプが好きなの?」
「一体何の話をしてるんだ」

 マリスが俺の肘を突いてきて、妙なことを口走ってきた。

「だって何か見てるから」
「護衛対象だからだ。いざというときのためにも観察するのは当然のことだろう」
「そういうものなの? 本当に?」
 
 マリスが疑いの眼差しを俺に向けてくる。

「そもそも俺が誰を見ていようがマリスには関係ないだろう」
「そ、それはそうだけど、護衛対象に良からぬことを考えていたら不味いから!」
「そんなことはありえない。お前もくだらないことを気にしてないで仕事に集中しろよ」
「わ、わかってるわよ。私だって仕事に手を抜くつもりはないし」

 焦った調子でマリスが答えた。そして食事を終え、少し雑談を交わした後、いよいよ出発の時間となった――
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