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睦月
【試験三日目】釈放・解放の回(全2話)
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~はじめに~
試験三日目、ついに最終日です。
この日は、英語の一科目が行われますが、その後に体育があるそうです。
拘束から釈放される日ですか、中には「まだ試験週間だから遊びに行くな」という理論をぶちかます教師もいるんだとか。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【釈放】~四元戦士の理~
チャイムが鳴り、英語の試験が終了した。
斉藤先生「は~いそこまで、後ろから解答用紙回してってね~。」
教壇に立っていた斉藤先生が手を叩き、試験の終了を示し回収を促す。
カツキ「うぁ~!!やっと終わった~!」
カツキは身体を伸ばしたのち、だらりと脱力する。
頭が後ろの机についた。
後ろの生徒は、ちょっと迷惑そうに苦笑いをする。
斉藤先生「挨拶するまで静かにね~」
カツキは体を起こし、背筋を伸ばす。
カツキ「ありがとうございました!」
斉藤先生「はい、全員で挨拶しようね。」
挨拶を終え、筆記具を筆箱にしまう。
次の時間は体育なので、着替えを始める。
斉藤先生「ちょっと!?女子は更衣室とかで着替えるんじゃないのか!?」
体操着を持って廊下に出る女子生徒達を見てそう思ったのか、この教室で制服を脱ぐ私に問い掛けた。
カツキ「移動めんどいし、この下体操着なんで大丈夫だって!」
斉藤先生「そういう問題かなぁ!?せめてカーテン使いなさいよ!」
そういう問題でもなくない?
斉藤先生「あれ待って、君もここで着替えるの!?」
私のそばにいるマリンに目を向ける先生。
カツキ「そんなわけないじゃん、マリンはちゃんと移動するし。」
スカートを脱ぎ、ジャージを手に取る。
カツキ「マリンは今日見学だよね。あんた体壊しやすいんだからこれ持っていきなさいよ。」
私はマリンに、カイロを渡す。
今日は冷えるようなので、持たせておいた方がいいだろう。
斉藤先生「お、優しいね。」
カツキの姿に感心する先生。
カツキ「まあね。じゃ、私らもう行くね!」
少し早いが、教室を出る2人。
斉藤先生「ああ見えて、実は優しい一面もあるんだなぁ。」
一際目立つわんぱく少女...とばかり思っていたが、実は見えていなかっただけで、ああいう意外な顔も持っていると気付かされた。
再試、簡単にしてあげようかな。
カツキ「いやさむ!あんたやっぱそれ返しなさい!」
斉藤先生「上げて落としたな」
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【解放の回】~アルスの日常~
エル「いや~、やっと解放された!」
ショッピングモールに入り、気分が高まるエル。
試験からの解放により、限られていた行動範囲が広がった。
近藤「サトシも昨日、ちょうどここでそれ言ってたぞ。」
まさか別の人で同じ光景を目にするとは。
アルス「腹減ったな、なんか食いに行くか。」
エル「え、でもまだ11時過ぎだよ?」
携帯の時計を見たエルが言う。
サトシ「言われてみたら小腹空いた気もするがな」
クレ「さっき体育だったからね、それも関係あるのかな。」
エルの隣で、身体を伸ばすクレ。
サトシ「でもお前朝からパフェ食ってたらしいやん」
クレ「デザートは別腹だし!」
なに、デザート食ってから飯いけるのかよこいつ。
フードコートにつき、色々見て回る。
近藤「お、うどんとかいいじゃん!じゃあ俺うどんな!」
うどん屋を通り、即決する近藤。
エル「私もそうしようかな」
早くもうどんに2票が入る。
アルス「2人はどうするよ」
後ろを歩くサトシとクレに問いかける。
サトシ「俺はカツ丼」
小腹とはなんのことだったのか。
クレ「私はクレープ!」
こちらは別腹の方でしたか。
サトシ「いいのかよそれで、腹もつのかよ。」
クレ「大丈夫だよ、サラダやソーセージのもあるし!」
それは興味深いな。
フルーツ以外のクレープは、気になるところでもある。
クレ「しかも今日安くなってるし!」
アルス「なら俺もそうしよう」
極め付きは値段だった。
ちょうど安くなってるのなら文句はないな。
アルス「じゃあ、俺とクレで買って来るけど、またここ戻ってくるからな。」
エル「おっけー!じゃ、この辺の机確保しておくね!」
そう言って、3つに分かれて各自調達に回った。
クレ「みんなってさ」
並んで歩いてるところで、クレが俺に話しかける。
クレ「毎日楽しそうだよね」
今日は5人で来ているが、その中でクレだけが別クラスだった。
アルス「ああ、すげぇ楽しい。もう毎日が思い出って感じやな。」
なかなか濃いメンバーに囲まれ、ある意味毎日が忙しい。
クレ「私も、来年度はみんなと同じクラスになれたらな~...なんて思っちゃったりして。」
クレは後ろに手を組み、そう呟いた。
クレがうちの輪に入ったのは、つい最近のことでもある。
最初はただの部活や授業での相関だった。
ちょっとした共通点があって意気投合したりと、案外ひょんな事から仲良くなったりすることもある。
俺とクレはいとこ同士だから、かなり昔からの付き合いではあったけども。
アルス「お前がいたらもっと楽しくなるな」
クレの肩を持ち、俺はそう言い向けた。
試験三日目、ついに最終日です。
この日は、英語の一科目が行われますが、その後に体育があるそうです。
拘束から釈放される日ですか、中には「まだ試験週間だから遊びに行くな」という理論をぶちかます教師もいるんだとか。
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【釈放】~四元戦士の理~
チャイムが鳴り、英語の試験が終了した。
斉藤先生「は~いそこまで、後ろから解答用紙回してってね~。」
教壇に立っていた斉藤先生が手を叩き、試験の終了を示し回収を促す。
カツキ「うぁ~!!やっと終わった~!」
カツキは身体を伸ばしたのち、だらりと脱力する。
頭が後ろの机についた。
後ろの生徒は、ちょっと迷惑そうに苦笑いをする。
斉藤先生「挨拶するまで静かにね~」
カツキは体を起こし、背筋を伸ばす。
カツキ「ありがとうございました!」
斉藤先生「はい、全員で挨拶しようね。」
挨拶を終え、筆記具を筆箱にしまう。
次の時間は体育なので、着替えを始める。
斉藤先生「ちょっと!?女子は更衣室とかで着替えるんじゃないのか!?」
体操着を持って廊下に出る女子生徒達を見てそう思ったのか、この教室で制服を脱ぐ私に問い掛けた。
カツキ「移動めんどいし、この下体操着なんで大丈夫だって!」
斉藤先生「そういう問題かなぁ!?せめてカーテン使いなさいよ!」
そういう問題でもなくない?
斉藤先生「あれ待って、君もここで着替えるの!?」
私のそばにいるマリンに目を向ける先生。
カツキ「そんなわけないじゃん、マリンはちゃんと移動するし。」
スカートを脱ぎ、ジャージを手に取る。
カツキ「マリンは今日見学だよね。あんた体壊しやすいんだからこれ持っていきなさいよ。」
私はマリンに、カイロを渡す。
今日は冷えるようなので、持たせておいた方がいいだろう。
斉藤先生「お、優しいね。」
カツキの姿に感心する先生。
カツキ「まあね。じゃ、私らもう行くね!」
少し早いが、教室を出る2人。
斉藤先生「ああ見えて、実は優しい一面もあるんだなぁ。」
一際目立つわんぱく少女...とばかり思っていたが、実は見えていなかっただけで、ああいう意外な顔も持っていると気付かされた。
再試、簡単にしてあげようかな。
カツキ「いやさむ!あんたやっぱそれ返しなさい!」
斉藤先生「上げて落としたな」
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【解放の回】~アルスの日常~
エル「いや~、やっと解放された!」
ショッピングモールに入り、気分が高まるエル。
試験からの解放により、限られていた行動範囲が広がった。
近藤「サトシも昨日、ちょうどここでそれ言ってたぞ。」
まさか別の人で同じ光景を目にするとは。
アルス「腹減ったな、なんか食いに行くか。」
エル「え、でもまだ11時過ぎだよ?」
携帯の時計を見たエルが言う。
サトシ「言われてみたら小腹空いた気もするがな」
クレ「さっき体育だったからね、それも関係あるのかな。」
エルの隣で、身体を伸ばすクレ。
サトシ「でもお前朝からパフェ食ってたらしいやん」
クレ「デザートは別腹だし!」
なに、デザート食ってから飯いけるのかよこいつ。
フードコートにつき、色々見て回る。
近藤「お、うどんとかいいじゃん!じゃあ俺うどんな!」
うどん屋を通り、即決する近藤。
エル「私もそうしようかな」
早くもうどんに2票が入る。
アルス「2人はどうするよ」
後ろを歩くサトシとクレに問いかける。
サトシ「俺はカツ丼」
小腹とはなんのことだったのか。
クレ「私はクレープ!」
こちらは別腹の方でしたか。
サトシ「いいのかよそれで、腹もつのかよ。」
クレ「大丈夫だよ、サラダやソーセージのもあるし!」
それは興味深いな。
フルーツ以外のクレープは、気になるところでもある。
クレ「しかも今日安くなってるし!」
アルス「なら俺もそうしよう」
極め付きは値段だった。
ちょうど安くなってるのなら文句はないな。
アルス「じゃあ、俺とクレで買って来るけど、またここ戻ってくるからな。」
エル「おっけー!じゃ、この辺の机確保しておくね!」
そう言って、3つに分かれて各自調達に回った。
クレ「みんなってさ」
並んで歩いてるところで、クレが俺に話しかける。
クレ「毎日楽しそうだよね」
今日は5人で来ているが、その中でクレだけが別クラスだった。
アルス「ああ、すげぇ楽しい。もう毎日が思い出って感じやな。」
なかなか濃いメンバーに囲まれ、ある意味毎日が忙しい。
クレ「私も、来年度はみんなと同じクラスになれたらな~...なんて思っちゃったりして。」
クレは後ろに手を組み、そう呟いた。
クレがうちの輪に入ったのは、つい最近のことでもある。
最初はただの部活や授業での相関だった。
ちょっとした共通点があって意気投合したりと、案外ひょんな事から仲良くなったりすることもある。
俺とクレはいとこ同士だから、かなり昔からの付き合いではあったけども。
アルス「お前がいたらもっと楽しくなるな」
クレの肩を持ち、俺はそう言い向けた。
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