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「で、何て返事したの?」
「いや、特には」
あの後、家の近くまで送ってくれてそこで別れたけど、ほとんど会話してない。
樹理に聞かれるも、返事は本当にしてないし、
「本気かもしれないよ」
と、言い出した。
「それはないでしょ」
「でも、毎日熱心なんでしょ?」
「あ、うん」
でもやっぱり
「やっぱりおかしいよ。私別に美人とか可愛いとかないし、接点もないし、話したこともないし」
「向こうが前から気になってたとか?」
「えっ!それはないでしょう」
とりあえず、しっかり断らないと申し訳ない。
やっぱりあの例のジンクスを知ってて近寄ってるとしか...
「吉本君、昨日はありがと。でもね、やっぱり私のこと本気って信じられないの」
いつものカフェで向かい合って話す。
「なんでです?」
「吉本君、近寄ってくる女の子いっぱいいるでしょ?何も私でなくっても」
「会社では2期先輩だけど俺大学出だから歳同じなんですよ。知ってました?」
「あ、そうなの?」
「歳も同じだし話は合うと思う。それに仕事もしっかりしてるし、そういうところがやっぱり俺からしたら本気になった」
「私なんかよりもっと仕事できる人いるでしょ?」
「俺は東野さんがいい」
「う~ん」
ガンガン来すぎて困るんだけど
「これからご飯食べに行きませんか?おいしいフレンチ?イタリアン?有名な和食屋さん?なんでも希望あればいきます」
はぁ…
「私ね、フレンチもイタリアンも高そうな和食屋さんも好きよ。でもそんなの美人な子とか可愛い子とか本命な子と行った方がいいよ。私はそういうのより小汚くってもおいしい店のが好きなの。立ち飲み居酒屋でもおいしければ行きたい派だから、方向性が全くあってない。残念ね」
そう言うと、
「えっ?ほんと?」
「嘘言っても仕方ないでしょ?もういい?」
「解りました。じゃ行きましょう。」
と、腕を掴みカフェを出た。
「ちょ、ちょっと!」
もう半ば強引に引っ張られ、15分くらい歩いたところに小さい路地があって、そこを曲がった。
車なんか入れない道で、そこを少し歩くと
「ども!」
と言って、店に入る。
「おっ!信ちゃんかい。」
そう言って店に入れられる。
カウンターのみの席で、8人座ればいっぱいになる小さい店だ。
立ち飲み居酒屋に無理やりカウンターの椅子をつけた感じ。
メニューも古すぎて文字が見れない。かなりくたびれた感じのあるちょうちんやみたいな感じ。
「え?こんなところに女性連れてきたの?」
「まぁ、はい東野さん、入って」
「何?彼女?」
「いや、口説いてるんだけどなかなか落ちなくって困ってる」
「へぇー、信ちゃんでもそんなことあるんだねぇえ」
60後半のおじさんが笑って私を見てる。
「おじさん、生2つね、あといつもので」
「あいよ」
そう言って用意し始めた。
「吉本君?」
「ここ俺がよく通ってる店なんだ、まぁ店というか愚痴聞いてもらう店」
そう言って笑った。
生ビールがきて
「じゃ乾杯!」
そう言って、なぜか乾杯を...
なんか丸め込まれてる。
そして、砂肝、レバ刺し、タコの酢もの、だし巻き卵、牛筋の煮込みが来た。
「食べてみて」
と言われたので、まずは砂肝から
「!?」
これ、すごいおいしい。
他のも食べたが皆おいしかった。
「すごい!」
「でしょ?」
「お姉さん、美味しそうに食べてくれるね。うれしいよ」
「いや、だって本当においしいもん」
すごい、こんなところに店あるのも知らなかったけど、こんなに美味しいとは
「他お勧めないんですか?」
「そうですね、他は...」
と勧められ、全部食べ切ってしまった。
「もう最高!!おいしい!」
いや~、こんな満足なの久々だわ
「お姉さん、もう最高!いやだ~私そんなに食べられない~!なんていう女より全然いいよ」
と、おじさんにいわれた。
「はははっは」
これれだけ食べてもお会計は3000円ちょっと。
まじか!?これはありがたい。
お金を出そうとしたが
「ちょっと東野さん、何してるんですか?」
と言って、吉本君が支払いをした。
「いや、だって私ばっかり食べてるし」
「いいんですよ。東野さんが美味しいならそれで」
「信ちゃん、頑張れよ!」
とおじさんに言われ
「めげずにアタックするわ」
と笑って返えしてる。
「いや、特には」
あの後、家の近くまで送ってくれてそこで別れたけど、ほとんど会話してない。
樹理に聞かれるも、返事は本当にしてないし、
「本気かもしれないよ」
と、言い出した。
「それはないでしょ」
「でも、毎日熱心なんでしょ?」
「あ、うん」
でもやっぱり
「やっぱりおかしいよ。私別に美人とか可愛いとかないし、接点もないし、話したこともないし」
「向こうが前から気になってたとか?」
「えっ!それはないでしょう」
とりあえず、しっかり断らないと申し訳ない。
やっぱりあの例のジンクスを知ってて近寄ってるとしか...
「吉本君、昨日はありがと。でもね、やっぱり私のこと本気って信じられないの」
いつものカフェで向かい合って話す。
「なんでです?」
「吉本君、近寄ってくる女の子いっぱいいるでしょ?何も私でなくっても」
「会社では2期先輩だけど俺大学出だから歳同じなんですよ。知ってました?」
「あ、そうなの?」
「歳も同じだし話は合うと思う。それに仕事もしっかりしてるし、そういうところがやっぱり俺からしたら本気になった」
「私なんかよりもっと仕事できる人いるでしょ?」
「俺は東野さんがいい」
「う~ん」
ガンガン来すぎて困るんだけど
「これからご飯食べに行きませんか?おいしいフレンチ?イタリアン?有名な和食屋さん?なんでも希望あればいきます」
はぁ…
「私ね、フレンチもイタリアンも高そうな和食屋さんも好きよ。でもそんなの美人な子とか可愛い子とか本命な子と行った方がいいよ。私はそういうのより小汚くってもおいしい店のが好きなの。立ち飲み居酒屋でもおいしければ行きたい派だから、方向性が全くあってない。残念ね」
そう言うと、
「えっ?ほんと?」
「嘘言っても仕方ないでしょ?もういい?」
「解りました。じゃ行きましょう。」
と、腕を掴みカフェを出た。
「ちょ、ちょっと!」
もう半ば強引に引っ張られ、15分くらい歩いたところに小さい路地があって、そこを曲がった。
車なんか入れない道で、そこを少し歩くと
「ども!」
と言って、店に入る。
「おっ!信ちゃんかい。」
そう言って店に入れられる。
カウンターのみの席で、8人座ればいっぱいになる小さい店だ。
立ち飲み居酒屋に無理やりカウンターの椅子をつけた感じ。
メニューも古すぎて文字が見れない。かなりくたびれた感じのあるちょうちんやみたいな感じ。
「え?こんなところに女性連れてきたの?」
「まぁ、はい東野さん、入って」
「何?彼女?」
「いや、口説いてるんだけどなかなか落ちなくって困ってる」
「へぇー、信ちゃんでもそんなことあるんだねぇえ」
60後半のおじさんが笑って私を見てる。
「おじさん、生2つね、あといつもので」
「あいよ」
そう言って用意し始めた。
「吉本君?」
「ここ俺がよく通ってる店なんだ、まぁ店というか愚痴聞いてもらう店」
そう言って笑った。
生ビールがきて
「じゃ乾杯!」
そう言って、なぜか乾杯を...
なんか丸め込まれてる。
そして、砂肝、レバ刺し、タコの酢もの、だし巻き卵、牛筋の煮込みが来た。
「食べてみて」
と言われたので、まずは砂肝から
「!?」
これ、すごいおいしい。
他のも食べたが皆おいしかった。
「すごい!」
「でしょ?」
「お姉さん、美味しそうに食べてくれるね。うれしいよ」
「いや、だって本当においしいもん」
すごい、こんなところに店あるのも知らなかったけど、こんなに美味しいとは
「他お勧めないんですか?」
「そうですね、他は...」
と勧められ、全部食べ切ってしまった。
「もう最高!!おいしい!」
いや~、こんな満足なの久々だわ
「お姉さん、もう最高!いやだ~私そんなに食べられない~!なんていう女より全然いいよ」
と、おじさんにいわれた。
「はははっは」
これれだけ食べてもお会計は3000円ちょっと。
まじか!?これはありがたい。
お金を出そうとしたが
「ちょっと東野さん、何してるんですか?」
と言って、吉本君が支払いをした。
「いや、だって私ばっかり食べてるし」
「いいんですよ。東野さんが美味しいならそれで」
「信ちゃん、頑張れよ!」
とおじさんに言われ
「めげずにアタックするわ」
と笑って返えしてる。
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