最愛の人は11歳年下でした

詩織

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待ってる

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「俺と結婚してみない?」

えええ!!?

瞳孔が開いた…と思う

「とは言ってもすぐは無理だけど。もう少し安定するようになったらになるけど」

魁はまだ23歳だ。

これからどんどんと伸びるのに、結婚なんていいんだろうか?

「事務所とか大丈夫なの?」

「恋人いること言ってある」

「ええ!?いいの?」

「確かにはじめは、えっ?て言われていい顔はされてなかったよ。でも実力で頑張るからって、何度もいって認めて貰ったよ」

「そうなんだ」

まさか、事務所にまで報告してたなんて

「まだ、俺安定してないからそれまでは、バレないようにって言われた」

「うん」

「あと、マスコミには気をつけろっね、意外にしぶといのいるから、そういうのに目をつけられると面倒になるって言われた」

嬉しいな。しっかり考えてくれていたんだ

「だから、待ってて」

「うん、待ってる」


魁が若いから再婚なんて考えたこともなかったし、相手は芸能人だから別れることもあるかもしれないって覚悟してた。

付き合いだしてちょうど1年目のことだった。



それから半年後。

魁はどんどん有名になり、映画にも出るようになった。

役とはいえキスシーンを見たりすると、解ってるんだけどねー、でも…

なかなか会うことも減り、それが逆に頑張ってるんだなと思うようにしてた。




久々にショピングモールに来てた。

まぁ、1人だけどね。

最近お店で辞める人が何人かいて、休みが減っていた。

久々の連休だ。


目の前にやっと歩けるかくらいの子供が1人でいた。

はぐれたのかな?

でも、こんな小さいのに親が目を離すて、どういう親なんだ?

そう思って

「どうしたの?ママは?パパは?」

と、聞いたが、あー、あーと答えるだけで

近くの案内所とかに預けた方がいいのかな?と、抱っこして連れて行こうとしたとき

「元基!」

後ろから男性の声が聞こえた。

あー、パパが来たんだと安堵したとき

「え?」

それは、前夫の聡だった。

向こうも私に気づいて、ビックリしてる。

「もう、とろいんだからしっかりしてよ!私が買い物してるときは、ちゃんと見といてって言ったでしょ?」

と、若くて少し化粧の濃めの女性が後ろからきた。

「あ、よかったね!パパとママ来てくれて」

そういって、抱っこしてた元基君を聡に渡した。

「あ、ありがとう」

聡はバツが悪そうに私に言う。

「いえ」

こういう時なんて言っていいか

「なに?知り合い?」

若い奥さんはそう聡に言った。



「あ、ああ、まぁな。元気だった?」

「うん。そっちも元気そうね。」

若い奥さんは、私が前妻とは気づかないみたいだ。

「じゃ、また。それでは失礼します!」

そう言って、二人に頭を下げ離れて行った。

聡はなんか言いたげだったが

「ちょっと早く行こうよ!さっきのあと1品しかなかっのよ!売れたらやばいんだから」

と、腕を捕まれ、逆の方向に行ってた。

知り合いだと聡が言っても、会釈とかもせず、自分のことしか言わない奥さんだったなー

ちょっと、思ってた以上にイメージが違ったので戸惑ってしまった。





その数日後、聡から連絡がきた。

「もしもし」

「あ、俺」

財産の話で何かあったかしら?くらいな気持ちで電話に出た。

「この間はどうも」

「いや、たまたま目の前にいただけだから」

「あのさ、あいつと別れようと思ってて」

アイツとは奥さんのことだろう

「そうなんだ」

「俺ともう一度」

「ちょっとまって!!」

それ以上聞きたくなかった。

「聞きたくない」

「俺は今でも真莉が」

「悪いんだけど、終わったことだから、それ以上話しても無駄だよ」

「真莉…」 

「もう、私達は別々なのよ」

「付き合ってる人でもいるのか?」

「いる」

「そうか…」

「聡が別れようがどうしようが構わないけど、私が忘れられないとかで別れるのはやめてほしい。」

「俺のこと考えることって」

「出来ないよ」

キッパリ言った。

「じゃね、用がそれだけなら切るね」

私はもう聡の未練はない。

魁がいるから。


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