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12番テーブル
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出勤前に同じ時間、同じ喫茶店、同じ席に座る。
ほぼ日課になってしまってる。
そして日替わりのモーニングセットを頼む。
私、白井和花は、この時間が1日の中で1番幸せを感じている。
「お待たせしました。日替わりモーニングセットです」
今日は、オムレツ、サラダ、ウィーンナーと目玉焼き。それにパンはハムサンド。そして珈琲。
安いのに色々おかずがあるので、出勤前の朝はここのお店で食べることに決めている。
このまったり時間がたまらなくって、1人の時間を満喫しまくってる。とはいってもあまりまったりしても遅刻するので、30分だけだけど。
それでも私にとっては大きな活力だ。
そして
同じ時間に店に入る人がもう1人いる。
いつも12番のテーブルに座る男性。
そして私と同じ日替わりのモーニングを注文する。
伝票にテーブル番号が書いてあるので、何度も来てるから覚えてしまった。
私はいつも9番のテーブルにいるようだ。
私より5分遅れて入り、いつもの席にすわる。
注文が来るまでは新聞を読んでいる。
歳は少しだけ上な気がする。
背は高く、細見の方だと思う。いつもカジュアルな服だけど、多分そういう会社なんだろう。
顔は面長で、すっごいイケメンというわけではないんだとは思うけど、でもモテる分類なんだろうな。
なんか気になってしまう。そこまでじっと顔も見れないし。
注文の日替わりモーニングセットが来て、新聞をたたみ食べ始めた。
私はもう食べ終わるので、珈琲をゆっくり飲みながら進めてる。
まったりしてるとあっという間に時間は過ぎ、今日もこの時間が終わってしまう。
12番テーブルさん、また明日ね!
そう思って、会計に向かった。
会計が済み、駅に向う。
ここから少しずつ憂鬱になる。
最近仕事が忙しいので帰りが遅い。
「ねぇ」
「え?」
後から腕をつかまれた。
振り向くと、あの12番テーブルさん。
「なんでいつも見てるの?」
「え?」
「あれだけ視線感じたらさすがに気づくでしょう」
ひー、まじっすか。そこまで見てるつもりなかったんだけど。
どうしよう、とりあえず謝ったほうがいいかな。
「す、すいません」
「別に謝ってほしい訳じゃないけど。もしかして俺のこと気になってる?」
直球!!!
「いや、それは...」
確かに気になってなくはないが、でも好きかどうかになるとまた別の話かも。
「まぁ彼氏とかいたら何してるの?って思うけど確か居ないもんね。白井さんは」
「は?」
何?なんで私の名前?店で名前いった?
「なんで私の名前を...」
「まさかとは思ったが、やっぱりわかってないの?」
「えっ?なに?」
「ふ~ん、やっぱりわかってなかったんだ。」
そう言って、12番テーブルさんは、またねっといって先に駅に向かった。
何で知ってるんだ?
しかも彼氏がいないのも知っている。
ストーカー?な感じもしないし
もう頭の中がフル回転しはじめた。
「おはようございます」
更衣室で制服に着替えて席につく。
就業時間の10分前。いつもの時間だ。
「白井さん」
課長によばれ
「悪いんだけどさ、急ぎの資料なんだ。部長にこれ渡しにいってほしいんだけど」
「わかりました。」
私は営業部に所属してるが、営業部には1課、2課、3課とあり、私は3課に所属している。
部長は1課のフロアにいるので、1つ上の階。
課長でもあまり普段話さないから部長となると余計に話さない。
1度忘年会の席で話したことはある。セクハラになりそうだが、その時恋人いるいないの告白する流れになって、部長がいないって言ったので独身なんですか?って言ってしまった。最悪のイメージになってると思う。
1課のフロアも滅多に行かない。
「失礼します。藤野課長より預かってきました。」
と言って、資料を机に置く。
「ありがとう」
スーツをビシッといつも決めてて、黒縁眼鏡を掛けてる小西部長。
「では、失礼します」
「あ、白井さん」
戻ろうと歩き始めてたので、部長に呼ばれて振り返った
「はい」
「今日のハムサンド、美味しかったね」
「!?」
明日からどうしよう...
ほぼ日課になってしまってる。
そして日替わりのモーニングセットを頼む。
私、白井和花は、この時間が1日の中で1番幸せを感じている。
「お待たせしました。日替わりモーニングセットです」
今日は、オムレツ、サラダ、ウィーンナーと目玉焼き。それにパンはハムサンド。そして珈琲。
安いのに色々おかずがあるので、出勤前の朝はここのお店で食べることに決めている。
このまったり時間がたまらなくって、1人の時間を満喫しまくってる。とはいってもあまりまったりしても遅刻するので、30分だけだけど。
それでも私にとっては大きな活力だ。
そして
同じ時間に店に入る人がもう1人いる。
いつも12番のテーブルに座る男性。
そして私と同じ日替わりのモーニングを注文する。
伝票にテーブル番号が書いてあるので、何度も来てるから覚えてしまった。
私はいつも9番のテーブルにいるようだ。
私より5分遅れて入り、いつもの席にすわる。
注文が来るまでは新聞を読んでいる。
歳は少しだけ上な気がする。
背は高く、細見の方だと思う。いつもカジュアルな服だけど、多分そういう会社なんだろう。
顔は面長で、すっごいイケメンというわけではないんだとは思うけど、でもモテる分類なんだろうな。
なんか気になってしまう。そこまでじっと顔も見れないし。
注文の日替わりモーニングセットが来て、新聞をたたみ食べ始めた。
私はもう食べ終わるので、珈琲をゆっくり飲みながら進めてる。
まったりしてるとあっという間に時間は過ぎ、今日もこの時間が終わってしまう。
12番テーブルさん、また明日ね!
そう思って、会計に向かった。
会計が済み、駅に向う。
ここから少しずつ憂鬱になる。
最近仕事が忙しいので帰りが遅い。
「ねぇ」
「え?」
後から腕をつかまれた。
振り向くと、あの12番テーブルさん。
「なんでいつも見てるの?」
「え?」
「あれだけ視線感じたらさすがに気づくでしょう」
ひー、まじっすか。そこまで見てるつもりなかったんだけど。
どうしよう、とりあえず謝ったほうがいいかな。
「す、すいません」
「別に謝ってほしい訳じゃないけど。もしかして俺のこと気になってる?」
直球!!!
「いや、それは...」
確かに気になってなくはないが、でも好きかどうかになるとまた別の話かも。
「まぁ彼氏とかいたら何してるの?って思うけど確か居ないもんね。白井さんは」
「は?」
何?なんで私の名前?店で名前いった?
「なんで私の名前を...」
「まさかとは思ったが、やっぱりわかってないの?」
「えっ?なに?」
「ふ~ん、やっぱりわかってなかったんだ。」
そう言って、12番テーブルさんは、またねっといって先に駅に向かった。
何で知ってるんだ?
しかも彼氏がいないのも知っている。
ストーカー?な感じもしないし
もう頭の中がフル回転しはじめた。
「おはようございます」
更衣室で制服に着替えて席につく。
就業時間の10分前。いつもの時間だ。
「白井さん」
課長によばれ
「悪いんだけどさ、急ぎの資料なんだ。部長にこれ渡しにいってほしいんだけど」
「わかりました。」
私は営業部に所属してるが、営業部には1課、2課、3課とあり、私は3課に所属している。
部長は1課のフロアにいるので、1つ上の階。
課長でもあまり普段話さないから部長となると余計に話さない。
1度忘年会の席で話したことはある。セクハラになりそうだが、その時恋人いるいないの告白する流れになって、部長がいないって言ったので独身なんですか?って言ってしまった。最悪のイメージになってると思う。
1課のフロアも滅多に行かない。
「失礼します。藤野課長より預かってきました。」
と言って、資料を机に置く。
「ありがとう」
スーツをビシッといつも決めてて、黒縁眼鏡を掛けてる小西部長。
「では、失礼します」
「あ、白井さん」
戻ろうと歩き始めてたので、部長に呼ばれて振り返った
「はい」
「今日のハムサンド、美味しかったね」
「!?」
明日からどうしよう...
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