相手にしてください

詩織

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【おまけ】相手にしてください

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部長にベットに運ばれて、じっと私を見る

「かわいいな」

え?

なにを…

やばい、顔が赤くなってきてる。

「や、やめてください。恥ずかしい」

「2人だけだからいいでしょ?ちなみに明日の予定は?」

「特には…」

「じゃ、ここでゆっくりしよう」

そう言って、私の服を脱がし始めた。

「ぶ、部長、あの…昨日はなんで?何も」

「寝てる間に襲っても、相手の同意がなけりゃ、嫌われるだろ?流石にそこまでしようとは思わない。今は同意してるし」

「あっ」

少しずつ気持ちいいところを責められて、声があがっていく。

「いい顔してるな」

どんどんと服を脱がされ、下着姿になって、それでもなお攻撃はやめず

「部長、もうわたし」

「なに?触って欲しい?」

凄い意地悪な顔して、次に私の言う言葉を待っている。

「あ、いや、あのー」

そんなこと、言えないよ。

「まだ、考える余裕があるんだ」

と言うとまたガンガン責めてきて、その後はもう、考える余力もなかった。

私が気がついたときは、全てが終わって二人共落ち着いた時で

「気がついた?」 

と言われて

「…は、はい」

軽いキスをされて

「そういうわけだから、よろしくね」

…どういうわけ?

もう、疑問だらけ!!


これって、恋人同士になったてこと?

好かれてるのはわかったけど、別に好きとか愛してるとか、付き合おうとか言われてないし、言わなくっても大人ならわかるよね?みたいな?

でも、勘違いもあるかもだし、確認したほうがいいのかな?


翌日、部長は朝から一緒にここで食事をして、ソファでまったりしてた。

着る服がないので、トレーナーを借りてるけど、やっぱり大きくって

「部屋着とかあるといっか。これじゃ大きすぎるしな」

と、また来てもいいような言い回しもされたり

それにしても、部長って40過ぎてるのに情熱的すぎて、私そこまでガッツリした経験ないからついていけるのか…

その日は夕飯の買い物を二人でして、もう一泊して翌日日曜の夕方になるくらいに帰宅し、洗濯やら週末したかったことをして、その日はぐっすり寝た。


月曜日、あまりにも濃厚な週末に身体がついていかず夢?と思うくらいの出来事で、

「おはよう」

「おはようございます」

離れたところで部長が皆に挨拶してるのをみると、赤面してしまって意識しまくってしまうので、できるだけ視野に部長が入らないように気を付けて仕事をした。




「そういえばさ、部長ってさこの間の飲み会のときに、恋人とデートのときとかこんなことしないんですか?って何気に話したら、恋人いないって言ってた」

「え?恋人いないの?」

「そうみたい」

昼間、同僚と3人でランチしたときに部長の話になって

「へぇー、意外。」

「確か部長って、7~8年前までずっと海外赴任だったよね?」

「へぇー、そえなんだ」

確かに海外から本社にと来たのは覚えてるけど

「その前は本社にいて、経理部の佐山さん、赴任前はあの人結婚までする約束してたとか」

「えっ!?そうなの?」

そうなんだ。確か経理部の佐山さんって、営業の人と結婚してたよな。40歳手前だけど、美人だしテキパキ仕事出来るし、カッコいいなーと思ってたんだけど、あの人なら部長とお似合いだなー

二人の話をずっと聞いてたらあっと言う間にお昼休みは終わってしまった。



数日後、他の部署に用事があって廊下を歩いてたら

あっ!

部長と佐山さんが楽しそうに話してる。

いい男といいおんな、お似合いだなー、なんであの二人結婚しなかったんだろ?

そんな感じでみてたら、部長が何気にこっちを見たときに、目があってしまった。

や、やばっ

とりあえず会釈だけしてクルッと向きを変えて早足でその場を離れた。

まさか、こっちを見るとは…

と、歩いてたら

「あ、藤川さん」

と、声をシステム部の人に声をかけられた。

「あっ、お疲れ様です」

確か、森川もりかわさんだっけ?1~2年後輩のだった気がする。

「えっと、突然ですけど…、今日とかって予定あります?あ、今日予定あるなら明日でも明後日でもいつでもいいので空いてる日ありませんか?」

「えっ?」

どうしたんだろ?何か問題でもあったのかな?でもあまりシステム部の人とは関連ないんだけど…

「えっと、何かあったんです?」

「いや、あの、もしよければご飯でも一緒にどうですか?」

えっ?

もしかして、デートの誘い!?

「えっと、あの…」

滅多にない経験だし、こういうときってどうしたら…

「あっ、彼氏とかいます?」

彼氏…、と言っていいのか解らない。確定的なものもないしな。

「藤川さん」

後ろから部長の声がして、二人で振り向いた。

「ちょっと、急ぎのお願いがあるんだけどいい?」

「あっ、はい。すいません。失礼します」

と言って森川さんに頭を下げて部長の方に行った。

部長に付いていき、会議室に入って行った。

急ぎのてなんだろ?

会議室に入った途端

「何、口説かれてるの?」

って、言われ

「え?」

「ほんと、あぶなっかしいな」

「あ、あの…」

「やっぱり、少しは知ってもらった方が虫がつかないのかな?」

と、言い出し

「ぶ、部長?」

軽くキスをされて

「今日、飯でも食いにいく?」

凄い顔が近い状態で言われて

「週末もあけといて!できれば部屋着も用意しといてね」

そ、それって…

「あ、あの…部長のお宅に行くってことですか?」

「えっ?なに?わかってないの?もしかして」

部長は、ビックリしてる。

「鈍感すぎない?」

と、言われて

「俺は希衣子とは、恋人同士のつもりだけど」


!!

始めて名前で呼ばれて、しかも恋人って…

「まさか、言わないとわからなかった?」

「いえ、あの、そう思って違ったら迷惑かかるしって」

「あれだけして、何もないってないでしょう?次二人きりになるときまでに、名前で呼んで!これ彼氏命令ね」

と、笑顔で言われた。

ドキドキして言葉にならない。

「俺ヤキモチ焼きで独占欲強いから、毎日でも一緒にいたいんだけど」

部長から、言葉にしてもらってやっと自分が特別な人なんだって思えるようになった。


その後は佐山さんのことも話してくれて、やっぱり赴任するときに結婚してついてきてくれと言ったらしいが、ふんぎりがつかず断られたようで、今ではいい同僚としていい関係を築いてると言われた。

「過去はどうあれ、今は希衣子だけだから」

部長、いや、修平しゅうへいさんに抱きしめられながら心臓がもたないセリフを言われてしまった。



数週間後、

「部長と付き合っての?」

同僚と社食でランチしてるときに言われて

どうしよう?と思ったけど

「あ、うん」

と、答えたら

「やっぱり、マジかぁー、なんで教えてくれなかったの?」

と、言われて

「いや、なんか実感なくって」

と、答えた。でもなんで知ってるんだろ?と、聞いてみたら

「ご飯食べにいきませんか?と誘った子がいたんだけど、恋人いるからって断られたんだって!で、恋人って社内の方ですか?って聞いたら藤川さんと付き合ってるって答えたっていうかからさー」

ま、まじすか?

しばらくしたら修平さんの恋人として知られるようになり、修平さんの独占欲にメロメロにされてしまってます。
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